雄二と明久はとりあえず、動くことに決めたみたいで、僕らは姫路と霧島さんのペアをムッツリーニの技術で見れるようにしてもらうと
「あー、やっぱり怖がっていたか・・・」
「私の場合は、のび太くんが怖い話をしたのもあって、そんなに怖くなかったわ」
「けれど、やっぱり姫路さんも女の子だから、こういうのは怖いだろうね」
「ってか、僕はさっきの坂本の台詞がすごい気になるんだけど・・・」
スネ夫の言葉に僕らは全員沈黙していた。確かに、バットとか襲われたとか不穏なキーワード聞いたら嫌でも気になるよ・・・・
すると、姫路達の音声が入ってきた
《・・・瑞希、大丈夫?》
《はい・・・・・!だ、大丈夫で・・・す!
怖くないです・・・・!》
《・・・こんなの、ただの見かけが変わっただけの召喚獣。怖くない》
《はい。そうです。召喚獣だから怖くないんです・・・!》
自己暗示してるかのように姫路が震えてるし、それを慰めるように霧島さんが落ち着いた口調で姫路を安心させていた
「駄目だね。音のアウトラインには引っ掛かりはないけども・・・」
「今、明久が呼び掛けるのも駄目だと思う」
「あっ、呼び掛けたみたいだけど完全に拒絶してる」
このまま無事にゴールできるのかな・・・?
明久side
僕は姫路さんに音声が引っ掛からないように呼び掛けてみたが逆効果だった
「今声かけても逆効果だ」
「そうだね。姫路さんが折角頑張ってるのに、今声かけたら可哀想だね」
「そういえば、おまえらは先二人で何を話していた」
「・・・えーと」
説明できずに黙っていると、雄二は近付いてきてカメラが拾えないような小さな声で話しかけてきた
「さっき微かにお前らの会話が聞こえていたんだが、心配がどうとか、距離がどうとか言っていなかったか」
そっか。雄二と霧島さんの会話も聞こえていたんだから僕らの会話も少しは向こうに聞こえていたのか
「うん、まぁ、色々と姫路さんも悩んでいるみたいで」
「みたいだな。その話なら、俺も前に姫路にそれとなく相談されたことがある」
「え?」
「誤解するなよ?あくまでも友人として、しかも遠回しに相談されただけだ」
やっぱり姫路さん、遠慮されていると思って悩んでいたのか・・・
「ってことは、あれは姫路なりの努力ってことだな」
「努力?」
「距離の近い、助け合える仲間になるために頑張っているってことだ。アイツ、自分が助けられてばかりだと思っているみたいで、随分気にしていたからな」
そう言えば、前にそんなこと言ってたかも
「そんなに気にすることないのにな」
「お前はそう思っても本人はそう思えないだろ?本人の気持ちの問題だ」
「確かにそうだね・・・」
姫路さんがそれを負い目に感じているのなら僕らが何を言っても意味がない。それは姫路さん自身が納得しないといつまでも心に残る重石のようなものだから
あんまり口が出さない方がいいな
「まぁ、姫路が最後までがんばれば勝負はかったものだ」
「確かに・・・」
これはお互いのためにもなるし・・・頑張れ!姫路さん!!
『うーうぅ・・・・怖くないです・・・!怖くないです・・・!』
『大丈夫。怖くない。こんなのは作り物』
『は、はい・・・!大丈夫です!頑張ります!』
ちょっと涙声になりながらも懸命に耐えている姫路さんの様子に胸をうたれる。姫路さん頑張れ!
「んじゃ、俺たちも先に進むか。お前もご執心のようだし、翔子たちと同じ方に向かおうぜ。アイツらより先にチェックポイントに着かないように気をつけながらな」
「うん」
雄二の言うとおりに、だいたい姫路さんたちの進んでいる方向と同じ方へ歩いて行く。教室の間取りから想像すると、姫路さんたちの方が僕たちよりもチェックポイントに近そうだ
彼女があそこまでの我慢を報われて常夏を倒したら僕らを助けたことになるから、頑張れ姫路さん・・・・!
「――久。明久」
「頑張れ、頑張れ・・・!」
「聞けってのボケ」
「――っ!」
あ、足の小指の先を踏み抜かれたような痛みが?!悲鳴のあがらないやり方を選んだのかもしれないけど、この痛みはえぐすぎる・・・!
「な、なに?雄二」
「あそこ、行き止まりじゃないか?」
「ん?どれどれ?」
雄二に指摘されて初めて気がついた。応援に熱中するあまり周りが見えていなかったみたいだ
参ったな・・・
のび太side
どうやら、あの二組のペアでいくみたい・・。恐らく雄二の考えはこうだろ
「姫路と霧島さんとで先輩方を倒す考えか。確かに勝つ確率はあるけど、僕らがあそこまで点数を手ずった意味は?」
「確かにそうね・・・」
「しかし、間違えても三年生だ。あの残った点数を耐える可能性もある」
「・・・」
?葵さんが険しい目でモニターをみていたけど・・・どうしたのかな?
「どうしたのですか?葵さん」
「どうやら、私達三年生はここに来て大きな誤算ができました」
??
「本来であれば、人手を割くようなプランではありませんでしたが・・・あのお嬢様二人を落とすのに集中しすぎて、殿方二人を疎かにしてしまい、どちらかかポイントにつく可能性が増えましたね」
確かに言われてみたら・・・
「でも葵さん、何でポイントはあの二人なんですか?」
「・・・情けない話ですが、あのお二人が貴方達のクラスメートに目の敵をしていて辱しめようと考えてポイントに任すことになりました」
「あれ?でもあの先輩方よりも賢い人はいるのでは?」
「もちろんいます。それと先に謝っておきます」
?
「あのお二人が失礼な発言をしたら、きちんと怒りますので」
「葵さん。大丈夫です」
「?」
「最後には僕らが勝つと思いますから・・・。根拠は仲間を信じてるからです」
「!・・・あの二人が学園祭で何故、負けたのか私は今、少しだけわかりました・・・」
葵さんが穏やかに上品に笑いながら、なにかを納得したみたい・・・
「そろそろチェックポイントつくと思うぞ?」
ジャイアンがモニターを見てそう言うと僕らは誰なのか注目してみた
二年生の強さを見せてね?四人とも!!
ここまで読んでいただきありがとうございます!次回も宜しくお願いします!