バカとのび太の召喚獣   作:絆と愛に飢えるシリアス

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控え室と悲しみ

僕らは今控え室にいるのだが・・・なぜ受付はOKしたのだ!?神は捨てたのか!?愛はそこにないのか!?

 

「はぁ・・・憂鬱だよ・・・」

 

「流石に・・・俺様もこれは恥ずかしいぞ」

 

「・・・もう諦めなよ・・のび太にジャイアン・・・」

 

僕ら3人はあまりのダメージに落ち込んでいたのだ。それとはよそに明久達はというと・・・

 

「酷い・・・・酷いよ秀吉、こんな全力投球・・・・」

 

「すまんなお主ら。メイクも立派な演劇の技術の1つが故に手加減ができなくてのう」

 

「・・・・土屋香美って」

 

「僕なんか吉井秋子だよ・・・・」

 

「お前らなんかまだいいじゃねぇかよ。俺なんか洪雄麗だぞ・・・・女装した挙句に中国人設定だぞっ!!」

 

四人の会話を聞いて僕らはその言葉を聞いてため息ついていた

 

「君たちなんてまだましさ。僕は野比のび子」

 

「僕は骨山スネ子・・・」

 

「俺様はプロレスラー留学してきた設定で、名前は、王 五里羅だぞ!?」

 

秀吉のメイク技術によって明久、雄二、康太は見事なまでに完璧な女装をさせられた。ちなみに僕もスネ夫もだ。ジャイアンは・・・想像任すよ

 

「まぁ・・・なにかを失った感じはするね」

 

僕がそういうとタイミングを計ったかのように姫路達が入ってきた。

 

「6人とも、浴衣スゴく似合ってますよ」

 

「ホント・・・・凄く可愛いわよ」

 

「皆後で写真撮ろうね」

 

「・・・雄二のは丈が少し足りない。あと、色気がない」

 

「アキくん。キレイに成長してくれて、お姉さん嬉しいです」

 

 

「姉さん。それは弟に言う台詞じゃないよ・・・・」

 

姫路の台詞に島田が同調していて、工藤さんと霧島さんはイキイキと指示だしていた。写真なんてなし!絶対に!

 

「のび太くん、本当にお疲れさま・・・」

 

「武君、応援してます!」

 

「・・・が、頑張ってください!」

 

「スネ夫さんは・・・苦労してるわね」

 

僕は三上さんに慈愛の目で見られながら、言われた。うぅ・・・癒されるけども・・・なにかを失った気がする

 

「そろそろ係員がくるね・・・」

 

「はぁ・・・やるしかないわよ?」

 

「それでは予選が始まりマまーす!出場者の皆様は特設ステージの裏までお集まりください!」

 

まるでその声が死刑宣告にしか聞こえないのか、僕を含めて6人が震え上がっている

 

「どうやら始まるようですね。行きましょうか、皆さん」

 

「明久君、坂本君。逃げちゃダメですよ」

 

この二人は・・・男の気持ちわからないのかな?って思ったのはなぜだろう?

 

「・・・どうしよう?」

 

「どうもこうも、やることは1つしかないだろ?」

 

「ああ・・・・そうだな」

 

「逃げれないなら、予選で敗退するしかないよ」

 

「何でこうなったんだろう・・・」

 

明久の疑問に僕らはそれぞれ答えて、スネ夫は切ない落ち込みで嘆いていた。やれやれ・・・

 

でも・・

 

「これで予選でも通過してしまえば、冗談抜きでこの夏の良い思い出になってしまうよね・・・」

 

「そうだね・・・」

 

「「「「夏の・・良い哀しい思い出に・・・」」」」

 

全員が口を揃えて悲しげに呟いた。本当に・・・どこで道を間違えたのやら・・・

 

「んんん?そういえば、なぜワシも参加してるのじゃ?」

 

「「「今ごろ気づいた!?」」」

 

やっぱり秀吉は秀吉だった・・・。普通に考えたら気づくと思うんだけど・・・

 

《それではいよいよ今年から始まりました新企画!“第1回・納涼ミス浴衣コンテスト”を開催いたします》

 

スピーカーから割れんばかりに司会者の声が聞こえてくる。いよいよか・・・

 

《このコンテストは“浴衣の山畑”協賛による浴衣を題材としたコンテストであり、名前の通り浴衣の似合う美女を見つけようというものです》

 

ふむふむ・・・・

 

「ねぇ、のび太」

 

「何?明久」

 

「1つ良かったと思うのがあるんだけど・・・・」

 

「奇遇かもしれないけど、恐らく同じ考えだと思うよ?」

 

「「水着審査なくってよかった・・・!!」」

 

 

水着審査なんてあったら即アウト・・・・羞恥を晒す羽目になってしまう。浴衣のみのコンテストで本当に良かったと、心の底から思っている

 

《審査方法は得点式で、予選は3名の審査員たちによる独断と偏見で、決勝は審査員プラス観客の皆様の投票によって行われます》

 

成る程・・・。となれば対策立てるには僕よりも先に明久とムッツリーニとスネ夫を見て対策立てたらいいのか

 

 

《それでは三番目のかたどうぞ!!》

 

そうして考えてるうちに明久の番号になった。大丈夫かな・・・

 

《それでは、自己紹介の方からお願いします》

 

「は、はいっ。吉井、秋子です・・・・」

 

マイクを通してもギリギリ聞こえる程度の声な上に、裏声で男というのを隠しているのがよくわかる

 

《特技などはおありですか?》

 

「え、えっと・・・・強いて挙げれば料理です。パエリアとかカルボナーラとか」

 

・・・・大丈夫かな?

 

《お料理ですか。家庭的で素晴らしいですね。では、ご家庭でもお料理はなされるのですか?》

 

「はい。一応毎日・・・・」

 

《毎日ですか!今時の若いお嬢さんにしてはとても珍しいですね。これはポイントが高そうです!それでは突っ込んで・・・・彼氏さんはいらっしゃいますか?》

 

「「「ブッ!?!」」」

 

「い、いません!1度も・・・」

 

《なんと!会場の男性の皆様には嬉しい情報ですね!審査員の山畑さんどうおもいますか?》

 

《携帯番号を教えてくれたら、オジサンがあとでお小遣いをあげよう》

 

《はい!貴方がスポンサーでなければ、ビンタ一発噛ましてましたが、流石にそうはいかないので質問を変えさせていただきます。秋子さん、今日の浴衣を着る上で気をつけたポイントはどこですか?》

 

「えーと・・・あまり、身体のラインが出ないようにしました・・・・」

 

《先程から真っ赤になって俯いていることからわかるように、秋子さんはかんり恥ずかしがり屋さんなようですね。山畑さんは、秋子さんの着こなしについて何か質問はありますか?》

 

《下着は付けているかどうかお聞かせ願いませんか?》

 

もはやセクハラのレベル越えてる。この人は自身がセクハラ発言してるの気づいてるかな・・・?

 

 

「下着なんてしていません!!」

 

 

 

明久は力強く言うと会場は大盛り上がりだ。まさに明久はバカだ!

 

 

《あ、秋子さん!?こんなセクハラな質問に答えなくても大丈夫なんですよ!?男性客の皆様、ウェーブはおやめください!ここはそういった場ではございません!とにかく吉井秋子さん、いろいろありがとうございました。そして、本当にすいませんでした》

 

・・・・こうして明久の予選は終わってしまった

 

 

「もうダメ・・・・死にたい・・・・」

 

会場の雰囲気と審査員についてある程度わかったものの、袖から見ていると本当に笑える

 

 

《―――では、5番の土屋さん。自己紹介をどうぞ》

 

 

「・・・名前、土屋香美です」

 

《ちょっとハスキーな感じの声がたまりませんね。今日はお友達と海水浴ですか?》

 

「・・・はい」

 

《浴衣の着付けは大変だったでしょうが、よく着たりされるのですか?》

 

 

「・・・いいえ」

 

 

《ご友人は会場に来ていらっしゃいますか?》

 

 

「・・・はい」

 

 

《・・・・》

 

 

「なるほど」

 

「え?なにが」

 

僕の理解したのを明久は気になり質問してきたのだ。

 

「まぁ・・・簡単にな話だけど基本的に“はい”か“いいえ”の答えだけで淡々と話を進めていく気だよ?」

 

「あっ!つまり」

 

「あれなら興味をそそることもなく無難に予選落ちが可能となる」

 

その証拠に、司会者も何を質問したらいいのか困っている

 

《では、浴衣の他にどのような服がお好きですか?》

 

「・・・・チャイナドレスにレースクイーンにチアガール看護師にキャビンアテンダント更にはファミレス店員に女性警官制服やレオタードとOLスーツにセーラー服やブレザーや巫女服に加えてメイド服やテニスウェアなども素晴らしいと・・・・・・何でもありません」

 

 

趣味丸出しの答えだ!?しかもあの回答のあとの“何でもありません”は手遅れ以外なんでもない・・・

 

《こ、これには驚きました・・・・香美さんはクールな態度と可憐な外見に加えて、コスプレの趣味がごありのようで》

 

「「「こっちも別の意味で驚きだよ!」」」

 

僕らは司会者やムッツリーニの暴走を見て思わず、突っ込んでしまった・・・。

 

 

「・・・忘れてください」

 

 

俯いて首を必死に降っている。あの姿はまるで小動物だ

 

 

「「「こ・う・み!こ・う・み!」」」

 

「・・・こ、困る・・・・っ!」

 

会場からの香美コールに慌てふためいている。残念なことにムッツリーニの予選突破は決まったも同然であろう

 

《これは凄い手応え!香美さんの決勝進出は決まったも同然でしょう。香美さん、ありがとうございました!》

 

「・・・本当に・・・・困る・・・・っ!」

 

残念・・・・ムッツリーニ。さて次のはスネ夫か・・・どうするのかな?

 

 

《さぁ、次はどんな子が出てくる!?6番目のひとでてください!》

 

呼ばれたスネ夫は悲壮感漂いながら、ステージへと向かった・・・

 

《自己紹介をどうぞ!!》

 

「骨山スネ子です」

 

《おやおや、先程の人とはまた違ったいい声ですねぇ》

 

「ありがとうございます」

 

《さぁ!スネ子さんに質問ですが、最近楽しかったことはなんですか!?》

 

「最近ですか?ヨーロッパ旅行したことですね。2週間ですが」

 

《ヨーロッパ旅行ですか!?しかも二週間!?》

 

なるほど、自慢攻撃でうんざりさせて予選敗退する算段か

 

《審査員の山畑さんどうおもいますか?》

 

《おじさんと旅行いかないか?》

 

《はい。スポンサーではなかったら鮫の餌にでもしていたかもしれませんが、やめておきましょう。となれば、かなりのセレブですかねぇ》

 

「はい。そうです」

 

《では、少し時間の都合もあるので最後の質問ですが、恋人はいるのか!?》

 

「・・・・いません!」

 

《おぉ!会場の皆様も盛り上がりながら、玉の輿を狙うかのように手をあげています!》

 

・・・このパターンは上がるの?

 

《さぁ!スネ子さん!ありがとうございました!戻ってください!》

 

 

司会者の指示通りに戻ったスネ夫の第一声は・・・

 

「なにか失った感じだ・・・」

 

落ち込みながらそう言ったのだ・・・・。強く生きよう?スネ夫・・・

 




ここまで読んでいただきありがとうございます!次回もよろしくお願いします!
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