「ヤバイ!ヤバイ!遅刻なんて久しぶりで焦るぅぅぅ!!」
とある朝に全力疾走しているのがこの世界のもう一人の主人公の、野比のび太は遅刻したのだ。理由は簡単だ・・・寝過ごしたのだ
「くぅ!間に合わないぃぃ!廊下にたたされるのは嫌だぁぁぁぁぁ!!!」
しかし、希望は儚く散ったのだ・・・・
「残念ながら遅刻だ。野比よ」
「うぅ、遅れてすいません・・・」
出席を確認したのだが、僕は一歩遅く着いたのだ。あぁ、拳骨がくるのかな?
「まぁいい、次は気を付けろよ」
「はい!」
「それでは、続きをするぞ」
「手塚」
「吉井コロス」
「藤堂」
「吉井コロス」
「戸沢」
「吉井コロス」
んんん!?なんでこんな返事になってるの!?おかしくない?!
「に、西村先生、このままだとFクラスの皆は僕に殴る蹴るの暴行を加えてしまいますよ!」
明久の抗議もむなしく、西村先生はスルーして続きを言ったのだ
「布田」
「吉井マジ殺す」
「根岸」
「吉井ブチ殺す」
スルーした~!?
「よし!今日も欠席は無しだな!勉学しっかり励むように!!」
「待って先生!行かないで!可愛い生徒を見殺しにしないで!」
保身の為に、明久は必死に鉄人を呼び止める。
「吉井、間違えるな」
西村先生が扉に手をかけたまま告げる。間違い?何がだろ?
「お前は不細工だ」
「不細工とまで言われるとは思わなかったよバカ!」
「授業は真面目に受けるように!」
「待って!先生行かないでぇぇぇ」
明久の叫びもむなしく、西村先生は教室を出たのだ
「アキ~?ちょっと話聞かせてくれないかしら~?」
「あ、あはは……美波、顔が怖いよ?」
島田の殺意が僕の方まで来ているよ・・・・何をしたのさ?明久
「手紙誰から貰ったの?どんな手紙なの?」
明久が手紙貰ったの??確かに気になるけど、殺気が異常に恐ろしいほど研ぎ澄まされているね
「いいからおとなしく指の骨を一一じゃなくて、手紙を見せなさい」
断ったら明久の指がどうなるの!?
「あの・・・吉井君・・・私もその・・手紙を見せてください」
「ごめん・・・いくら、姫路さんの頼みでもこればっかりは」
珍しく姫路が明久に頼み事していたのだが明久はダメだと言ったのだ。それでも姫路が食い下がっていたのだ
「でも・・・でも・・でも!!私は吉井くんにひどいことしたくないのです!!!」
「ちょっと待って!姫路さんまで僕に暴行を加えることが前提なの!?」
すっかり姫路もFクラスに馴染んだようだが、それも悪い方向にも染まっていたのだ・・・
「ねぇ、明久達はなんの話しているの?」
「あぁ、のび太は遅刻したから聞いてないのか。実は明久がラブレターを貰ったのらしい」
雄二の説明に僕は納得したのだ。そういえば僕も朝ロッカーのなかに手紙入っていたな・・・
「皆、ちょっと落ち着け」
そんな中、雄二が手を叩く。皆の注意が雄二に向いてる間に、僕は嫌な予感したので鞄を確保しドアの近くに移動する
「今問題なのは明久の手紙を見ることじゃない・・・問題は、明久をどうグロテスクに殺すかだ。ついでにのび太もだ!」
「前提条件が間違ってんだよ畜生!」
明久は荷物を持って、教室からダッシュで逃走
「何で僕までだよぉぉ!?くそぉ!!!」
窓から下の方に急いで飛び降りたのだ
「人間死ぬ気になれば行けるぅぅぅ!逃げさせてもらうよぉぉぉ!!」
「逃がすなぁぁぁぁぁ!!」
・・・なんだろう?この時々Fクラスが見せる嫌な団結力の行動起こす見て情けないよ・・・
Fクラスの追手から逃げ、空き教室に(窓から)入って待機していると・・
『いたぞ!吉井だ!空き教室に向かったぞ!』
『了解だ!見逃さないように追ってくれ!こっちは全部隊に連絡を取る!』
『オーケー!B部隊は正面から、C部隊は側面から回って挟み撃ちにするんだ!』
『おう!!』
廊下からこんな会話が聞こえてきた。まさかこんな短時間で部隊編成を終えるなんて、どこまで無駄にスペックの高いクラスなんだ
「いたぞぉぉ!吉井だぁぁぁ!」
「手紙をよこせぇ!!てめえだけ幸せになるのはなっとくいかねぇぇ!」
そして足音が近付いてきて、空き教室の扉から明久が入ってくる。後ろには10人くらいのクラスメイトが追ってきている。教室に入ってくる瞬間、入り口が限られてる為に向こうは一ヵ所に固まらざるを得ない。その行動は追われている僕たちにとってチャンス以外の何物でもない
「飛んで夏の火には虫が入る・・・ぽちっとね」
ボタンを押すと同時に仕掛けていたのが落ちてきたのだ
「な、なんだ!?」
「落ち着け!ただのネットだ!端に近いヤツから抜け出して吉井と野比を確保しろ!」
「くっ!このネット、びしょびしょに濡れているから身体に張り付いて一一」
一瞬戸惑うが、すぐに次の行動に移ろうとする判断は大したものだが、残念ながら手遅れだ!
「保健室のベッドでゆっくりしてくるんだね」
明久がそういいながら取り出した危険物を見て、皆が目を剥く
「なっ!?吉井、それは・・・!」
「離れろ!全員ネットから離れろ!」
「おやすみ、皆」
明久がびしょびしょに濡れたネットの隅に、電源を入れっぱなしにしたスタンガンを投げつける
「「「ぎゃぁぁぁぁっ!!」」」
そいつらをほったらかして次に移ろうと行動したのだ
『どこだ?確かにこっちに来たはずだが』
『気をつけろ。きっと近くに潜んでいるぞ』
『F部隊とG部隊もやられたらしい。向こうは二人たが、油断はするなよ』
旧校舎の古書保管庫
その中で緊張した様子のクラスメイトが囁き合っている。かなりのクラスメイトを撃破したためか、随分と警戒している。本棚の陰から様子を窺うと、互いに背中を合わせて死角を潰している姿が見えた
「一ヵ所に集まっていると身動きが取りにくいのになぁ・・・・いくよ!のび太!」
「うん!」
僕が返事をすると、明久は僕たちが潜む場所とは対角の方向に本を放り投げる
『なんだ!?』
『アイツらか!』
音に反応して全員が同じ方向を見る。これで死角ができた
「「せぇ―のっ!!」」
『なっ・・・!?』
『しまった・・!!』
倒れてくる本棚とは逆の方向に注意が逸れていたので反応は鈍い。結果、全員が本棚の下敷きとなった
「ハッハー!人の恋路を邪魔しようとするからそんな目に遭うのさ!」
明久は高笑いしながら出ようとすると
『おのれ!裏切り者め!』
『覚えていろ!お前らの幸せは必ずブチ壊す!』
「・・・何て歪んだクラスメイトだ・・・」
僕は時々このクラスの歪みが心配です・・・明久と一旦道を別れて、他に異変があったらすぐに連絡するように約束したのだとどめに外からモップで出入り口を封鎖する。これで追っ手はほとんど始末できたはずだ
「さてさて、残っている連中は一一っとぉぉっ!?」
明久が跳び退ると、さっきまで明久の立っていた場所には文房具が突き立っていた
「ムッツリーニか!!」
「・・・・裏切り者には、死を」
手に各種文房具を構えているのは、クラスメイトのムッツリーニこと土屋康太だった。
「ムッツリーニ、覚悟!」
明久は躊躇いもなく康太に殴りかかる
「・・・次はカッターを投げる」
「よし。まずは話し合いをしようじゃないか」
「わかった」
が、康太の取り出したカッターを見て、作戦を交渉に変更する
「そちらの要求は?」
「・・・こちらの要求は」
ムッツリーニはカッターナイフをちらつかせながら答えたのだ
「ーーグロテスク」
まって!そんな交渉の要求は知らないよ!!今までにない難問だよ!
「・・・交渉決裂・・・・大丈夫。目は狙わない」
「ムッツリーニ。それだけで安心できるほど僕はバカじゃないからね?」
「つーかカッターは何処に当たっても致命傷だからね?」
「・・・・そう」
ヒュッ
風切り音をあげて二本のカッターが飛んでくる。その目標は俺たちの目
「「う、嘘つきぃぃっ!!」」
ヤバイ!本当にヤバイ!
「ムッツリーニ!姫路さんの胸のサイズを知ってる!?」
とっさに明久は自分の身を守るため、ムッツリーニの好むような話題を振る
「・・・・そんなものは、常識・・・!」
しかし、康太の注意は逸らせない。というか、常識だったのか!?さすがムッツリーニと呼ばれるだけはある
「じゃあじゃあ、もしも僕に彼女ができたら、秘蔵のコレクションを贈呈するから!」
「・・・・・(ピタッ)」
「・・・いつ?」
コレクションの内容、量を確認せずにいきなり引き渡し日時の交渉に入るとは・・・明久!君は恐ろしい!?
「えーっと、今度の週末にでも」
「……交渉成立」
ムッツリーニが敵にまわったら、この交渉でいこう!!僕らが行こうとしていたら、明久に護身用を渡したのだ
「明久!僕はさっきに上がるね!後で会おう!」
「うん!」
つい先、屋上に向かった僕はコツコツと島田が目が笑ってないで明久の方に向かったのだ・・・明久!頑張れ
しばらく屋上の前で待っていると疲れた明久が来たのでどうしたのか?と思って聞くと島田に追いかけられたらしい・・・お疲れ様だね。しかも別のルートで須川君たちと遭遇したのだって・・・
「待っていたぞ?明久!!」
「「雄二!?」」
明久達は驚いていたのだ。まさか、そこにいると思わないのだから
「雄二!何で邪魔するの!?メリット何てないのに!!」
明久の質問に、雄二は真剣な表情で答える
「確かにお前の言うとおり、こんな行動は俺にとってなんのメリットもない。いや、それ以前に俺は、彼女が欲しいなんていう気持ち自体が全くない」
「だったら、どうして・・・?」
「そういう問題じゃないんだよ、明久。俺はただ、純粋に・・・」
雄二はゆっくりと瞳を開く
「お前の幸せがムカつくんだよ!!」
まさに外道!!本当にこの二人は友達かなと思ってしまう・・・
「さて明久。『おとなしく手紙をよこせ』なんて野暮なことは言わねぇ。本気でかかってこい!!」
雄二は学生服の上着を脱ぎ、ネクタイを外す。彼の身体はしなやかで理想的な筋肉の付き方をしているのがわかる
「じゃあ、僕は静かに観戦させてもらうとしよう」
僕は壁に背を預け、事の成り行きを見守る
「姫路。上着を持っていてくれるか?」
「あ、はい。あの・・・吉井君、やめておいた方が・・・」
姫路が心配するのも無理はない。雄二は確実に喧嘩慣れしている。体格でも経験でも雄二に分があるのだ。明久の勝率は微々たるものだろう
「心配ありがとう。けど、僕はやめる気なんてないから」
しかし、明久にも男としての意地があるのだ。彼の表情には不安も躊躇もない。真正面から雄二に立ち向かい、そして勝とうとする意志が顔に表れていた
「わかりました。気を付けてください!」
・・・・あっ(察した)。明久、雄二の狙い気づいてないみたいだ
すると雄二が姫路に中身を見ろっと指示だしたのだ
「だ、ダメだよッ! 戦わないでそれを見るのは反則だよ!」
「お前がバカなだけだろうが!やれ、姫路!その手紙を始末するんだ!」
姫路のところへ向かおうとする明久を羽交い絞めにしつつ雄二が言う。二人の体格差では振りほどくのは不可能だろう
「姫路!手紙を細切れにするんだ」
「違うっ!そうじゃない!雄二、卑怯だぞ!そうやって僕の台詞みたいにつなぐのは反則だ!」
「はいっ!わかりました!」
「いや、『はいっ!』じゃないよ姫路さんってああああっ!そんなに丁寧に手紙を裂かなくても!それじゃあもう絶対読めないよね!?返してっ!僕の幸せな未来と大切なラブレターを返してぇっ!」
明久のラブレターが細切れにされていた。それはもう原形を全く留めずに、紙クズという名前で廊下中に散らばっていた
「まさか、本当に姫路が破るとは思わなかった。すまん、明久」
雄二が驚いた様子で姫路を見て、その後明久に謝った。しかし、まさか姫路がこんなことをするなんて僕も思わなかった・・・
「せめてものわびだ」
雄二は廊下中に散らばった紙クズを集めて明久の元に持っていく
「ありがとう、雄二。最後の可能性にかけて、この紙クズをつなぎ合わせ」
「一一未練を断ってやる」
シュボッ、メラメラメラ……
あ、雄二が紙クズを燃やした
「ってうそぉっ!?ここまでやった挙句、容赦なく燃やすの!?もうこれ100パー読めないよね!?僕の幸せな未来はどこへいったの!?」
「明久。お前は知らなかっただろうが」
「なに!?なんでもいいから早く水を持ってきて!」
「俺はお前の幸せが大嫌いなんだよ!!」
「知ってるよバカ!ちくしょー!」
明久の必死の消火活動も空しく、手紙をは綺麗サッパリ灰になってしまった
その後姫路が手紙のだした相手気にならないのか?って聞かれたが、気になるけどそれはそれでその人の思ってかいていたのだから今回は知らない方がいいと決めたのだ
「まぁ気にするな。どうせ生かしておいてもあの連中に殺されるだけだからな」
雄二の示した方向を見ると……
『ア~キ~~!アンタよくもやってくれたわね~~!』
『吉井ぃっ!絶対殺すぅぅっ!』
『ガンホー!ガンホー!』
うわぁ、凄い殺気だぁ・・・明久が取り囲まれてボコられる。可哀想だけどばれないように隠れよう
約三十分後、授業をサボったことに激怒した鉄人の介入によりこの出来事は終結した
オマケ
「僕の手紙はなんだろう??」
家帰ったのび太は手紙を開けると固まったのだ
「なんで・・・なんで・・・」
紙を持ちながら震えていたのび太は空に向かって叫んだのだ
「なんでライザッ○ぅぅぅ!?」
広告には、これであなたもムキムキになるよ!始めよう!とかかれていたのだ。ちなみにこれの犯人は坂本だった・・・
雄二が犯人な理由・・・のび太ならも巻き添えにしたらおもろそうとと思ったからである・・・