無事初日が終わり僕らは校長室に行こうと思ったが、姫路たちも今回は巻き込まれていたので流石にこれは心配だからスネ夫に彼女達の家まで送っていくことにしたのだ。それと、三上さんはどうしても帰る前に話したいと言っていたが、今日は危ないので二日目の終わったあとに会うことを約束してた
「ジャイアンはどうするの?」
「おう!俺様はお前と話したいことがあるからな!ってか、Fクラスで待っていた方がいいのか?」
「まぁ今回はお前も協力してくれたからババァの話を聞いてほしい」
「うんうん」
僕と雄二がそう話すと、明久が戻ってきてジャイアンは明久の方に指差していた
「坂本も相変わらず口悪いな。まぁいいけど、そこのバカそうなのが、明久だったな。明久って呼んでいいか?」
「うん!僕の名前そう呼んでくれたらいいよ!えーと、君の名は?」
「俺様か?俺の本名は剛田武って名前だが、気兼ねなくジャイアンって呼んでくれたら嬉しい」
明久は頭に???出しながら何でジャイアンって呼ばれてるのか?マークだね・・・
「にしても遅い。そろそろ来るはずだが・・・」
「来るって誰が?」
「ババァだ。さっき廊下すれ違って『話聞かせろ』とな」
「話ねぇ・・・ダメだよ雄二。一応相手は目上の人なんだから、用事があるならこっちから行かないと」
「用事もクソも……この一連の妨害はあのババァに原因があるはずだからな。事情を説明させないと気が済まん」
「ババァに原因が──えぇぇっ!?」
雄二が当然のように告げた台詞は、明久には驚きの内容だった。ってか、明久!さっきの言うているのと矛盾しているよ!
ガラガラ
「おやおや、ずいぶんと騒がしいねぇ。折角こちらから来たのに」
教室の扉を開けるのと共に、学園長はそう言ったのだ。
「来たかババァ」
「出たな諸悪の根源め!」
「おやおや、いつの間にかアタシが黒幕扱いされてないかい?」
学園長は私は被害者ですといった風に肩を竦める
「黒幕ではないだろうが、俺たちに話すべきことを話していないのは充分な裏切りだと思うがな」
「ふむ・・・やれやれ。賢しい奴等だとは思っていたけど、まさかアタシの考えに気がつくとは思わなかったよ。そこの部外者は何故いるんだい?」
「今回の事件に協力してくれた者なんで、彼にも聞く権利はあります」
僕がそういうと、学園長はため息をつきながら了承をしてくれたのだ。雄二が話続けるぞといったのだ
「学園長が最初に取引を持ちかけられた時からおかしいとは思っていたんだ。あの話だったら、何も俺たちに頼む必要はない。もっと高得点を叩き出すことのできる優勝候補を使えばいいからな」
「あ、そういえばそうだよね。優勝者に後から事情を話して譲ってもらうとかの手段も取れたはずだし」
「そうだ。わざわざ俺たちを擁立するなんて、効率が悪すぎだ」
「話を引き受けてきた教頭の手前おおっぴらに妨害することができない、とかは考えなかったのかい?」
「それなら、教室の補修に関して渋ったりしないはずだ。教育方針なんてものの前にまず生徒の健康状態が重要だからな。教育者側、ましてや学園の長が反対するなんてありえない」
「つまり、僕らを召喚大会に出場させる為にわざと渋ったってこと?」
可能性としては高いね・・明久も珍しく頭使い込んでると思うけど。それに、雄二の言うことは一理ある。学園長としての立場上、反対するのは今思えば可笑しいね
「そういうことになるな。あの時、俺がババァに一つの提案をしたのを覚えているか?」
「科目を決めさせろってヤツかい。なるほどね。アレでアタシを試したってワケかい」
提案を呑んだってことは、他の人ではなく僕らが優勝しないと学園長は困るってことか。得点の高い人たちじゃなくて、敢えて僕らに依頼したことには何か理由がありそうだ。
「他にも学園祭の喫茶店ごときで営業妨害が出たり、俺たちの対戦相手に情報を流す密告者いたりと色々あったしな。それに何より、俺たちの邪魔をしてくる連中が姫路たちを連れ出したのが決定的だった。ただの嫌がらせならここまではしない」
アレは本当に危なかった。ムッツリーニが盗聴器を仕掛けていなかったらどうなっていたかわからない。下手すると警察沙汰だ。それに・・他のクラスの三上さんが危険な目に遭ったと言う事実もある
「そうかい・・・そこまで手段選ばなかったのかい・・・すまなかったね」
すると学園長が頭下げたのだ。あの学園長が頭下げること事態とんでもないよ!?
「ここまで話したんだ・・・次はそっちが話す番だぞ?」
「はぁ・・・アタシの無能を晒すような話だから、できれば伏せておきたかったんだけどね・・・そこの部外者も黙って聞いてほしい」
だから誰にも公言しないで欲しい。と前置きをして、学園長は僕達に真相を明かし始める
「アタシの目的は如月ハイランドのペアチケットなんかじゃないのさ」
「ペアチケットじゃない!?どういうことですか!?」
「アタシにとっちゃあ企業の企みなんかどうでもいいんだよ。アタシの目的はもう一つの賞品の方なのさ」
「もしかって・・・《白金の腕輪》ですか?」
「なんだ?その白金の腕輪ってのは?」
「簡単に言うと特殊能力がある腕輪っことかな?」
「なるほど」
ジャイアンも納得してくれたから、続きを聞こう。回収するなら依頼する必要はないはずだ。すると、雄二も同じことを明久にいっていたのだ
「ホントにあんた達は頭回るねぇ。できれば回収なんて真似はしたくない。新技術は使って見せてナンボのものだからね。デモンストレーションもなしに回収なんてしたら、新技術の存在自体を疑われることになるからね」
明久が何故回収を?って聞くと学園長が苦々しげに顔しかめたのだ。技術者としてはの欠陥は耐え難い恥のはずだ。それを生徒である僕らに明かすんだから無理もない
「つまり、高得点高いものは使えないものって訳か・・・確かにその通りですね」
僕も苦笑いしかない。明久が分かってないのか学園長が教えていたので
「アンタらみたいな『優勝の可能性を持つ低得点者』ってのが一番都合が良かったってわけさ」
「よくわからないけど、とりあえず褒められているってことでいいのかな?」
「いや、お前らはバカだと言われているんだ」
「なんだとババァ!」
「説明されないとわからない時点で否定できないと思うんだが・・・」
雄二はわかっているみたいだし、僕ももジャイアンもわかっているし明久だけがバカみたいじゃないか!って顔してるね・・・理解してない時点でバカなのかもしれない・・・・
「二つある腕輪のうち片方の召喚フィールド作成用はある程度まで耐えられるんだけどねぇ……。もう片方の同時召喚用は、現状のままだと平均点程度で暴走する可能性がある。だからそっちは吉井専用にと」
「雄二、これは褒められていると取ってもいいんだよね?」
「いや、バカにされている。物凄い勢いで」
「なんだとババァ!」
「「「いい加減自分で気づけ!」」」
僕らは学園長除く三人が明久に突っ込みを入れたのだ。本当に君はバカだなーという昔の親友の声が頭に響いた。うん。本当のバカは今目の前にいるよ・・・・
「俺たちの邪魔をするってことは、腕輪の暴走を阻止されたら困るってことだろ?そんな学園の醜聞をよしとするヤツなんて、うちに生徒を取られた他校の経営者しかいないだろうが」
「ご名答。身内の恥を晒すみたいだけど、隠しておくわけにもいかないからね。おそらく一連の手引きは教頭の竹原先生によるものだね。近隣の私立校に出入りしていたなんて話も聞くし、まず間違いはないさね」
あの教頭か・・・・くっ、思い出しただけで苛つく!
「それじゃ、僕らの邪魔をしてきた常夏コンビとか、例のチンピラとかは・・・」
「教頭の差し金だろうな。協力している理由はわからんが」
明久も頷いていてジャイアンが真っ先に口開いたのだ
「コレって──かなりマズい話じゃないのか??坂本よ?」
「そうだな。文月学園の存続が懸かっている話になるな」
試召戦争と試験召喚システムは、その特異な教育方針と制度で存在自体の是非が問われているものだ。そんな状態で暴走なんて問題が起きたら、学園そのものの存在意義も問われることにな
「あ、でもいざとなったら優勝者に事情を話して回収したら──」
「残念ながらそうもいかない。決勝の対戦相手を知っているか?」
雄二がズボンのポケットから小さな冊子を取り出す。書き込まれているトーナメント表を追っていくと、対戦相手は・・・
「「常夏コンビ!?」」
「そうだ。やつらは教頭側の人間だ。嬉々として観客の前で暴走を起こすだろう」
これじゃあ回収の交渉は成立しない
「悪いが、アンタたちにはなんとしてでも優勝してもらうしかないんだよ」
学園長の表情も硬い。事態はかなり深刻なところまで来ているみたいだ
「まさかこんなことになっているとはな」
すると、明久が手を挙げたのだ。何を聞くんだ?
「学園長、質問です」
「なんだい?」
「腕輪の暴走って、総合科目で平均点にいかなければ起こらないんですか?」
「そうさ。一つや二つの科目が高得点でも、その程度なら暴走は起きないよ」
「そうですか。それは良かった」
ん?どういうことだ?明久のあの質問は?
「雄二。聞きたいことは聞けたし、今日はもう帰ろう」
「そうだな。家に帰ってやることもあるし──明日も早いしな」
「それじゃ、アタシは学園長室に戻るとするかね。4人とも、明日は頼んだよ」
「「「「はい」」」」
こうして学園祭初日は幕を閉じた
オマケ
「そういえば、ジャイアンは僕と話って何?」
明久達と別れて僕はジャイアンと二人きりで歩いていたのだ
「のび太よぉ・・・あの学園は楽しいか?」
「うん。楽しいよ!・・・Fクラスはいるときは時々昔のことを思い出すよ・・・」
「あぁ、お前らを見てると確かに昔のことを思い出すな・・・5人でのあの日々を・・・」
「うん・・・」
僕らはゆっくりと歩いて昔のことを喋っていたのだ
「のび太・・・俺にとってはお前は心の友だ。あいつも・・・スネ夫もな」
「・・・・」
「明日も学園祭あるならいくからな」
「うん。ならまた明日だね?」
「おう。また明日だな」
僕らはゆっくりと帰路に帰っていたのだ・・・今日は懐かしい夢見そうだ・・・・
いつも読んでいただいて感謝します!これからもよろしくお願いします!