ドラミside
私はキッドにのび太さんの家の屋根の方へと連れていかれて一緒に月を眺めていた。外につれていったわりには何も喋らないってどう言うことよ!!
「なぁ、ドラミ・・・」
「なに?」
「元気にしていたか?」
「へ?」
「いや、そのよぅ・・・・」
キッドは頭をかきながらなんか照れるように話していた。そういえば、昔からキッドは照れるのを誤魔化すときは頭をかいたりしていたわね
「元気よ」
「そ、そうか」
「キッドの相棒のエドさんは?」
「あいつはいまアメリカでゆっくりと休んでる」
「そうなんだ。キッドは高いところもう大丈夫なの?」
「高いのはいまだに無理だ!!」
「即答!?」
相変わらず高いところだ目なんだとわかる位顔真っ青になって震えていた。なんか変わらなさすぎて安心したのと、そして色々なことを話した
初めて出会ったときの事
宇宙で冒険したこと
お兄ちゃん達の誕生日サプライズしていたこと
とにかくたくさん話しまくった。この時間が永遠に続いてほしいと思えるくらいだったけど、楽しい時間は終わりが来る
「そろそろ時間だな」
「キッド・・・・」
立ち上がるキッドに私は寂しく感じてキッドを見つめるとキッドは優しく笑いながら私の頭を撫でた
「そんな顔をするなよ」
「だって!もう二度と会えないかもしれないんだよ!?寂しくないの!?」
「そうだな・・・確かに会えなくなるのは寂しいがな」
「え・・・んっ!?」
「・・・・俺はいつでもお前を見守ってるさ・・・・ドラミ」
わ、私はキッドにキスをされたの!?そう気づくまでは数秒かかったけど、私はなんだか負けっぱなしは嫌だからキッドにもう一回キスをした。そのあとのび太さんの部屋に戻るとお兄ちゃんが号泣していたのは引いたけど・・・・
「さて、帰るか」
キッドが率先としてタイムマシンを乗り込もうとすると何故か急に固まっていた。そして震えながら王ドラさんの方に振り向いていた
「あ、あれ?」
「どうしました?キッド」
「なぁ、王ドラ。俺たちってドラえもんを助けるためにタイムマシン乗っていったよな?」
「そうですが、そんなこともわからなくなったのですか?イチャイチャしていて?」
「・・・・俺たちの本来帰らないと行けない時空がなくなってるのですけど?」
「「「「「・・・・はぁぁぁぁぁぁあ!?!!!!」」」」」
キッドの言葉に他のドラえもんズが全員驚いて叫んでいた。本来の時空が消えてしまった上に、もとの世界にかえれなくなったと言うこと?
「えっと、つまり・・・・」
「我輩達は元の世界に帰れず・・」
「俺達ドラえもんズはこの世界に存在することになったと・・・」
「な、な、な・・・何で今生の別れになるのにこうなるんだよー!!!」
他のみんなも固まって動揺していた上にキッドが顔真っ赤にして叫んでいた。でも元のいた時空には帰れない上にずっとこのままと言うわけにもいかないから・・・
「キッド、私と一緒に未来に帰らない?ドラえもんズも」
「「「「「え?」」」」」
「あぁ、確かにそれはいいかもね!ドラミナイス!」
「ふふん!」
私の提案にお兄ちゃんは賛成してくれていたが、他のみんなは固まっていた。すると、キッドが一番懸念してることを聞いてきた
「まてまて、それでも俺達はこの世界の未来で戸籍登録はされてないぞ?」
「そこは問題ないよ。それに・・・」
お兄ちゃんがキッドの方に肩を寄せながら何か耳打ちしていた
「キッドもドラミのそばにいたいでしょ?」
「・・・・あー・・・わかった。それじゃあお願いします」
「えぇ!」
私は早くドラえもんズ達に未来の世界へ連れて帰ろうと一足先にタイムマシンへと急いで乗ろうとした
「あ、そうだ、のび太さん」
「ん?」
「・・・あまりかんがえすぎないでね」
「!・・・うん」
私はみんなに別れの挨拶をして先にタイムマシンにのっていった。色々なことがありましたがでも今回の旅は疲れたとだけは伝えておきます。そういえばキッドがお兄ちゃんに何か耳打ちしていたとき一瞬真っ青になっていたのはなんでかしら?
のび太side
ドラミちゃんがタイムマシンへと乗り込むと次々ドラえもんズはタイムマシンへと乗り移っていた。最後キッドが乗り込むときドラえもんが・・・
「キッド・・・わかっていると思うけどもしもドラミを泣かしたら・・・ね?」
と何か言っていたがどう言うことだろ?キッドはキッドで震えていたけど・・・・大丈夫かな??
「さて、そろそろ僕は静香ちゃんをアメリカに送り届けてくるよ」
「送り届けてくるよって、どこでもドアででしょ?」
「もちろんそうだけど、少しニューヨークで用事ができたから帰るの遅くなるよ」
「それってまさか?」
ドラえもんが見せてくれた紙には・・
「名乗れ、どら焼き世界チャンピオン大会?」
「静香ちゃんから見せてくれたこの紙は挑戦しない手はない!!」
「というわけでのび太さん。どらちゃんをNYの方に連れていくけど大丈夫?」
「まぁドラえもんがどら焼きに目がないのは知ってるからいいよ」
「よし!!」
「よく考えてみたらロボットがどら焼きを食べるのってセーフなのかな?」
ドラえもんが喜んでいて静香ちゃんは苦笑いで僕は呆れていて美子さんは少し戸惑っていたけどそこは触れてはいけない!
「じゃあ、のび太さん、美子ちゃん」
ドラえもんがどこでもドアを出して乗り込むと静香ちゃんがドアを潜り抜ける前にこちらに振り向いた
「うん?」
「また・・・ね」
「うん・・・また・・・ね」
「えぇ、また」
その言葉の意味はわかってる。例え遠くにいっても僕たちは友達で・・・仲間でもあるから必ずまた会おうと言う意味もあることを僕は知ってる・・・・
さて・・・・僕もけじめをつけないと・・・
ここまで読んでいただきありがとうございます!次回もよろしくお願いします