バカとのび太の召喚獣   作:絆と愛に飢えるシリアス

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仕掛けるのは常に身近に

あの恐怖の鬼ごっこの後に、俺はあの声は秀吉の声真似という事を説明し、なんとか落ち着いた翔子を連れて俺はお化け屋敷を出た

 

「お疲れサマでシタ。どうでシたカ?結婚したくなりまシタか?」 

 

「アレで結婚を結びつけて考えることが出来るのはお前と明久ぐらいだろうな・・・」 

 

絆どころか溝が深まった気分だ。最悪生存していることすら怪しかったぞ!?

 

「オカしいデスね?危機的状況に陥っタ二人の男女ハ、強い絆デ結ばれルという話なのデスが・・・・」

 

「襲い来る危機が結ばれるべき相手自身でなければそうなるかもしれないが・・・・・」 

 

この似非野郎、きっと前の明久となら同レベルのアレなヤツだろう

 

「・・・・そろそろ、お昼」 

 

翔子が噴水の上の時計を見ながら呟いた。そこにある大時計は午後1時過ぎを示していた。そろそろ昼飯か

 

「・・・・・あの、私のバッグ・・・」 

 

「デハ、豪華なランチを用意してありマスので、こちらにいらして下サイ」 

 

似非野郎がスタスタと歩き出す。昼飯も用意してあるのか。さすがはプレミアムチケットだな

 

「翔子、どうした?」 

 

「・・・・・なんでも、ない。」 

 

「???」 

 

一瞬寂しげな顔をしていたような・・・・・? 

 

「・・・・・雄二。急がないとはぐれる」 

 

「お、おう」 

 

俺たちがついてくるという自信があるのか、似非野郎の姿が随分と遠くに見える。まぁ、豪華な昼飯と聞いたからにはご馳走になるつもりではあるが・・・嫌な予感するのは何故?

 

 

しばらく歩くと、小洒落たレストランが見えてきた

 

「コチラでランチをお楽しみ下サイ」 

 

そう言って似非野郎が案内したのはパーティー会場のような広間だった。そこら中に丸テーブルが設置されており、前方にはステージとテーブルが用意されている。この雰囲気、レストランというより―――― 

 

「・・・・・クイズ会場?」 

 

そう。一応丸テーブルの上には豪華な料理が用意されているが、TVでよく観るクイズ会場のような雰囲気になっていた

 

「いらっしゃいませ。坂本雄二様、翔子様」 

 

スタッフが現れ、俺たちを席に案内するが・・コイツも見覚えのある面だな、オイ

 

「秀吉。スタッフの真似事か?」 

 

「秀吉?はて、なんのことでしょうか?」 

 

顔色一つ変えずに切り返してくるクラスメイト。こいつ、役者モードになってやがるな。こうなるとそう簡単に化けの皮は剥がせない。それならば、明久の時とおなじように道具を使うとしよう 

 

「違うと言うなら、確認させてもらうぞ」 

 

携帯電話を取り出し、アドレス帳から『木下秀吉』を呼び出す。着信音は・・・鳴らなかった。俺は間違いと思いもう一度かけなおすが・・・まったく反応が見られなかった

 

「なっ!?どういうことだ!?」 

 

なぜ連絡が繋がらないのか・・・

 

 

それは少し遡る・・・

 

 

 

「見事に屍になってるのう・・・明久・・・」

 

明久は姫路と島田にお話と言う名の元のお仕置き(制裁)を加えられてうつ伏せで倒れていたのだ。そんな明久を見て、秀吉は引いていると、島田が思い出したように秀吉に指示したのだ

 

「そういえば、このバカは坂本に携帯電話かけられてバレたのよ?木下。あんた。念のために携帯を置いていった方が私は良いと思うけど?」

 

その通りだと思った秀吉は携帯を出して係員に預けたのだ

 

「それもそうじゃが・・・明久はいつになったら復活するのかのぅ・・・」

 

「さぁ?とりあえず秀吉、頼むわよ?」

 

島田の頼みに秀吉は頷いて行動を起こしたのだ・・・

 

 

 

 

 

「くそ!まさか、読まれていると思わなかった!!」

 

俺は悔しそうに下を向くが、すぐに切り替えてお昼ご飯の方に意識を向けたのだ・・・兎に角難しいの考えるのは後だ

 

 

しかし料理は豪華な、という前置きは間違いないようで、慣れない料理に苦笑しながらナイフとフォークを手に取ることになった。しかし翔子はこういった席には慣れてるかもしれないが。そしてデザートも食べ終え、ここには特に何の仕掛けもないのかと安堵しかけたその時・・・

 

「《さぁ!!皆様、本日は如月グランドパークのプレオープンイベントにご参加いただき、誠にありがとうございます》」

 

会場に大きくアナウンスの声が響き渡った。声からして明久だという事がすぐにわかった。さすがに何もないまま帰すわけねぇよな。逃げる算段を考えながら水を口に含んだ瞬間―― 

 

「《なんと、本日ですが、この会場には結婚を前提としてお付き合いを始めようとしている高校生のカップルがいらっしゃっているのです!》 」

 

飲んだ水が少しだけ鼻から逆流した。 あの野郎!?何てことを言いやがる!?

 

「《そこで、当如月グループとしてはそんなお二人を応援する為の催しを企画させてきました。題して【如月グランドパークウエディング体験】プレゼントクイズ~!》」

 

どこまで俺を追い詰める気だ!?

 

「《本企画の内容は至ってシンプル。こちらの出題するクイズに答えて頂き、見事5問正解したら弊社が提供する最高級のウエディングプランを体験して頂けるというものです!もちろん、ご本人様の希望によってはそのまま入籍ということでも問題ありませんが...》」 

 

大問題だバカ野郎!

 

《それでは、坂本雄二さん&霧島翔子さん!前方のステージへとお進み下さい!!》 

 

ご丁寧にも司会が俺たちの席を示してくれたおかげで、レストランにいる観客が一斉にこちらへと目を向けた

 

「・・・・・ウエデイング体験・・・・・頑張る・・・・!」 

 

「落ち着け翔子。そういったものはだな、きちんと双方の合意の下に痛だだだだだっ!耳が千切れるっ!行く!行くから放してくれっ!」 

 

ただの体験だと自分に言い聞かせ、渋々と壇上に上がる

 

 

 

のび太side

 

雄二が上っている間のその片隅では・・・・

 

「へぇー?あいつら結婚を前提に付き合ってるのか~?」

 

「そうね。私も驚いたわ」

 

ジャイアンと三上さんがそんなことを言っているが僕には今の雄二がどうしても地獄にいくような顔をしているから心配だな・・・・

 

「何だか心配になってきた・・・なんも起こらなかったら良いんだけどね・・・」

 

僕がそういうと二人は??となっていたのだ。僕には分かる・・・明久の声を聞いた時点でまともな気がしない・・・だって明久だよ?

 

僕の心配のよそについにクイズが始まろうとしていたのだ。大丈夫かな・・・・??

 

 

 

雄二side

 

《それでは【如月グランドパークウエディング】 プレゼントクイズを始めます!》 

 

俺と翔子の間に大きなボタンが1つ設置されている。 コレをおしてから解答するというオーソドックスなシステムのようだ。正解したらプレゼント、ということは、間違え続けたら無効になるのだろう。それなら俺が間違え続けるとするか・・・ 

 

「《では、第一問!》」

 

ボタンに手を伸ばす用意をし、問題を待つ。さて、どんな問題が来るんだ? 

俺はこれでもかつては神童と呼ばれていた。間違えることなんてわけない… 

 

「《坂本雄二さんと翔子さんの結婚記念日はいつでしょうかっ?》」

 

・・・・・おかしい。問題文の意味がわからない!

 

―――――ピンポーン! 

 

し、しまった。油断しているうちに翔子が勝手にボタンを!だが、いくらコイツでも正解の存在しない問題に答えなんて――― 

 

「《はいっ!答えをどうぞっ!》」 

 

「・・・・毎日が記念日。」 

 

「やめてくれ翔子!恥ずかしさのあまり死んでしまいそうだ!」 

 

「《お見事!正解です!》 」

 

しかも正解!?さては・・・・・出来レースかっ! そこまでして俺たちにウエディング体験とやらをさせたいのか!? 

いいだろう。お前がそうなら俺は必ず間違えて見せよう! 

 

「《第二問!お二人の結婚式はどちらで挙げられるでしょうかっ?》 」

 

――――ピンポーン! 

 

「《はいっ!答えをどうぞっ!》 」

 

「鯖の味噌煮!」 

 

「《正解っ!》」

 

「なにぃっ!?」 

 

「《お2人の挙式は当園にある如月グランドホテル・鳳凰の間、別名【紗馬野美蘇仁(さばのみそに)】で行われる予定です!》」 

 

「待て!絶対その別名は!この場で命名しただろ!しかもなんだその適当すぎる当て字は。強引にも程があるぞ!」 

 

「《第三問!お2人の出会いはどこでしょうかっ?》」

 

ダメだ、聞いてねぇ・・・・・!だが、向こうのやり口はわかった。今度は確実に間違えてみせる。翔子が動くより早くボタンを押し、間違った解答を――――― 

 

「・・・・・させない」 

 

ブスッ 

 

「ぎゃあぁぁぁ!?目が、目がぁっ!」 

 

――――ピンポーン! 

 

《はい、解答をどうぞ!》 

 

「・・・・小学校。」 

 

《正解っ!お2人は小学校からの長い付き合いで今日の結婚までに至るという、なんとも仲睦まじいカップルなのです!》 

 

今、俺が目を突かれたのは見えてないのか!? どこをどう見たら仲睦まじいという言葉が出てくるんだ! この野郎。今ここでぶちのめしてめちゃくちゃにしてもいいんだぞ。 

しかしこのままだとまずい。問題を聞いてから動き出すようでは遅すぎるようだから翔子の妨害が間に合わないタイミングで解答する必要がある

 

「《それでは第四問に参りますー》」

 

ピンポーン!

 

「わかりません!」

 

これで不正解になるはず!

 

「《正解!》」

 

何―?!あの野郎!?どこまで俺を追い詰めるんだ!?くそ・・・次最終問題のはすだ!必ず間違えてやる!

 

「ちょっとおかしくな~い?アタシらも結婚する予定なのに、どうしてコーコーセーだけがトクベツ扱いなワケ~?」

 

 

ん?不愉快な口調が聞こえたのでその場の全員が声の主を探る。すると、彼らは呼ばれてもいないのにステージのすぐ近くまで歩み寄ってきていた

 

《あの、お客様。イベントの最中ですので、どうか──》

 

『あぁっ!?グダグダうるせーんだよ!オレたちゃオキャクサマだぞコルァ!』

『アタシらもウェディング体験ってヤツ、やってみたいんだけど~?』

 

《ですからーー》

 

司会者がなお注意しょうとしてもそいつらは聞く耳持たずしまいには男が逆切れしたのだ

 

『ゴチャゴチャ抜かすなってんだコルァ!オレたちもクイズに参加してやるって言ってんだボケがっ!』

 

『うんうんっ!じゃあ、こうしよーよ!アタシらがあの二人に問題出すから、答えられたらあの二人の勝ち、間違えたらアタシらの勝ちってコトで!』

 

慌てるスタッフ達をよそに、そのカップルはズカズカと壇上に上がり、設置してあるマイクの一つをひったくる。これはチャンスだ。この連中が相手なら間違えられることができる。あとは翔子の妨害を邪魔しておけば・・・・!

 

『じゃあ、問題だっ!』 

 

チンピラがわざわざ巻き舌の聞き取りにくい発音で言う 

 

『《ヨーロッパの首都はどこだか答えろっ!》』 

 

「・・・・・・・・・・・・・・」 

 

言葉を、失った。 

 

『オラ、答えろよ。わかんねぇのか?』 

 

確かにわからないと言えばわからない。俺の記憶では、ヨーロッパは国というカテゴリーに属していたことは一度もないのだから。その首都を答えるなんて不可能だ

 

すると・・・

 

「ポチっとな」

 

ガゴン

 

『『え?』』

 

そのチンピラバカカップルのいたところには穴が開いたのだ。そして、そのカップルは状況わからず落ちていったのだ

 

俺はすぐに回りを見ると・・・

 

「「「・・・・」」」

 

無表情でボタンを押していたのび太と三上と剛田がいた・・・ってか、あいつらは、ぐるなの

か!?ぐるじゃないのか!?どっちなんだ!?

 

「《・・・・・・坂本雄二さん、翔子さん。おめでとうございます。【如月グランドパークウエディング体験】をプレゼントいたします》 

 

俺の人生のピリオドが打つ瞬間が近づいた・・・・俺は無力だ・・・・!!

 

『おい待てよ!こいつら答えられなかっただろ!? オレたちの勝ちじゃねぇかコルァ!』 

『マジありえなくない!?この司会バカなんじゃないの!?』 

 

おぉ?あんな深い穴から上ってきたのか?頑丈だな。

 

「あのねー。よーろっぱは、くにじゃないから、しゅとはないんだよ」

 

いつの間にかステージに上がって来ていた男の子(小3くらい)が、バカ男達が落としたマイクを使って会場中に聞こえるように言う

 

会場中からクスクスと笑い声が聞こえる。因果応報とはいえ、流石にいたたまれない。この空気に耐えられなかったのか、バカ二人は急いでステージから降りていった

 

遠くにはムッリーニー達がのび太達に何か話しているが・・・あいつらなんか驚いてるぞ?もしかって・・・今の今まであいつらは知らなくって普通に遊びに来ていたのか?

それにしても・・・明久以上、またはFクラス以上のバカがいるとは世界って広いもんだな・・・ 

 

 

 

オマケ

 

雄二達がそう騒いでる片隅では・・・

 

「まさかスタッフにこのボタンを押してと指示されると思わなかったなー」

 

「確かにそうね・・・」

 

ジャイアンと三上さんのいう通り、スタッフに渡されて、押すタイミングは任せると言われたのだが、あんなアホな問題出されたら押したくなるに決まっている!にしても・・・

 

「(あのチンピラカップルは何か嫌な予感するから・・・)ジャイアン、お願いがある。あとそこにいる姫路にもお願いしたいのだけど・・・」

 

するとムッリーニーと姫路が出てきてたのだ。

 

「ジャイアンと姫路は料理をお願いしたい。それも二人で一つの商品を・・・ね?」

 

「ん?何で俺様も頼むのだ?というかなぜ料理?」

 

「ジャイアンと姫路の手料理で味わしたいひとがいるのだけどいいかな?」

 

「もちろん良いが・・・誰なんだ?」

 

今は言えない!とにかく、うまいことお願いしないと!!

 

「まぁ、ほら?僕の知り合いに渡したいからね?いいかな?」

 

「・・・(ピラッ)」

 

するとムッリーニーが姫路に写真を見せると納得したのだ。ジャイアンは僕の言葉に嬉しそうに笑いながら納得していたのだ・・・そしてムッリーニーとスタッフに案内されるジャイアンと姫路を見届けると・・・

 

「ねぇ?のび太君はなんで、あんなこといったの?」

 

「うーん、何となく必要な気がするんだけど駄目かな?そんな理由で」

 

「うーん、私は別に良いけどね?さ、行きましょ?」

 

「うん!行こうか!」

 

僕は三上さんと共に結婚式の場所に向かったのだ・・・なんも起こらなかったら良いけどね・・




ここまで読んでいただいてありがとうございます!次回も宜しくお願いします!
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