そしてその週末、約束のプール掃除&貸しきりの日がやって来た
「おはよー。絶好のプール日和だね」
雲1つない快晴の青空の下、明久は校門に立つ僕や姫路とジャイアンと秀吉と三上さんが待っていた。
「オッス明久。今日は目いっぱい楽しもうぜ?」
「おはようじゃ明久、良い天気じゃな」
「おはようございます明久君、今日は良い1日になりそうですね」
「私も来ちゃった」
「僕も呼ばれてきたよ」
「あれ?なんで三上さんと・・・学園祭のときに来ていた・・・」
「彼は骨川スネ夫。僕とジャイアンの親友だよ!三上さんはこの間のお礼もかねてね?」
「宜しくー」
「なんか結構人が来たね。じゃあ折角だし、目いっぱい楽しまないとね。」
そして、ある人影に気がつく。
「ムッツリーニ、おは・・・・」
「・・・・・!!(カチャカチャカチャ)」
鬼気迫る表情で、カメラの手入れをしているムッツリーニ。彼にしてみれば、ここは絶好の撮影チャンスでもある。周りの人間に構う暇などないと言わんばかりに、カメラに集中していた
「ムッツリーニ、準備は良いけど無駄になるんじゃないの?」
「・・・なぜ?」
「いや。だってムッツリーニはどうせ鼻血で倒れるじゃん?俺も何度か見ていたし」
「そうだよね。チャイナドレスどころか、葉月ちゃんの着替えですら鼻血の海に沈む位だもん」
明久の正論の言葉に、ムッツリーニは肩をすくめて見せた。ムッツリーニ免疫力の低さは類を見ないものだが、ムッツリーニは大きなスポーツバッグを手に取り、僕ら3人の前に突きつける
「甘くく見て貰っちゃ困る輸血の準備は万全」
「どこでどうやって手に入れたかは聞かないぞ」
「違う意味で準備いいね」
「うん、最初から鼻血の予防を諦めてる当たりが男らしいよね」
鞄いっぱいに入っていた携行用の血液パックをみて、とりあえず救急車は必要ないなと思う一同だった。まぁ、ムッツリーニの行為はスネ夫と三上さんだけ戸惑っていた
「あれ?そういえば・・・そういえば、秀吉は新しいのでもかったの?」
「うむ。よくぞ聞いてくれた!新しい水着買ったのじゃ!ちなみに買って来た水着じゃが・・・・」
「「・・・・!!(くわっ!)」」
秀吉の言葉にムッツリーニと明久が目をむく。
「・・・・トランクスタイプじゃ!」
「「バカなぁぁぁああっ!!」」
秀吉の一言で二人は手に床をついて崩れ落ちる。そこまで落ち込むというくらい二人とも落ち込んでいた
「ひどいよ秀吉!君は僕のことが嫌いなのかい!?」
「・・・・・見損なった」
二人のあまりの言いぐさとその様子にジャイアンとスネ夫は・・・
「なぜ水着一つでここまでののしられなきゃならないんだ?」
「ねぇ?ジャイアン・・・あそこの二人は・・・バカなの?」
「まぁ、否定しないな・・・・。とくに明久はな」
・・・・・タタタタタッ!
「バカなお兄ちゃん、おはようですっ!」
「わわっ!?」
「もう葉月ってば、アキがビックリしてるでしょ?」
明久の背中に、葉月ちゃんが飛び付いた
「あれ? 葉月ちゃんか、久しぶりだな」
天真爛漫を体現してるように笑う少女、島田葉月ちゃん。ある出来事から明久を好いており、婚約者を自称する少女である
「バカなお兄ちゃんは冷たいですっ。酷いですっ。どうして葉月は呼んでくれないんですか?」
「あ、うん。ごめんね葉月ちゃん」
「家を出る準備をしていたら葉月に見つかっちゃって・・どうしてもついてくるって駄々こねて聞かないもんだから・・・・」
と、島田がため息交じりに呟く・・・
「別にいいと思うけど?飛び入りがあって困る理由もないし」
「それもそうだけど・・・・あれ?坂本はまだ来てないの?ウチが最後だと思ったのに」
「いや、もう来てるよ?雄二は一緒に職員室にカギを取りに行ってるよ」
すると雄二が来たのだ。霧島さんと一緒に来たのだ
「おはよう雄二、霧島さん」
「おう。きちんと遅れずに来たようだな」
「・・・・・皆おはよう」
「でっかいお兄さん、おはようです」
雄二の粗野な外見に物怖じもせず、元気よく挨拶をする葉月ちゃん
「ん??骨川も三上もきたのか」
「ちびっ子じゃないですっ、葉月ですっ!」
「ジャイアンとのび太に誘われたから来たのさ」
スネ夫と雄二と葉月ちゃんがそう会話していた・・・
そういえば雄二は前も葉月ちゃんの面倒みていたね・・・
「坂本君って・・・ロリコン?」
「グフッ!?!」
三上さん!?なんていうことを言うんだ・・・
雄二が凄く悲しそうな顔して指示し始めたのだ
「・・・・んじゃ、早速着替えるとするか。女子更衣室の鍵は翔子に預けてあるからついていってくれ。着替えたらプールサイドに集合だ」
雄二の言葉に従い、一旦メンバーは男女に分かれる。三上さんと姫路と島田は霧島さんに。僕と明久とムッツリーニと秀吉とスネ夫とジャイアンと葉月ちゃんは雄二に・・・・ん?
「・・・ん?こらこら、葉月ちゃんと秀吉は霧島さんについて行かないとダメだよ」
「えへへ。冗談ですっ」
「ワシは冗談じゃないのじゃが・・・?」
「ほら、遊んでないで行くわよ葉月、秀吉」
「ワシは男じゃと言うているじゃろ!?」
「あの・・・・それなら、木下君は1人でどこか別の場所で着替えるっていうのはどうですか?」
と、おずおずと手を挙げて提案する姫路。まぁこうでもしないと不毛な争いしか生まれかないしね
「ぬ、ぬぅ・・・納得いかぬが、この際我慢じゃ。水着姿さえ見せればきっとわしを男としてみてくれるはずじゃ」
秀吉が何かぶつぶつ言っている。こういう時は・・・・そっとしておこう
「よし、決まったならさっさと行こうぜ?時間がもったいない」
「そうだね。じゃあまた後で」
そこで皆と別れ着替えに向かった
少なくとも・・・このときはまだ楽しみにしていた・・・・この時は
ここまで読んでいただいてありがとうございます!明日は投稿できるか怪しいですが、これからもよろしくおねがいします