「さて、これからどうする?」
僕らはある程度遊び終えて、一回休憩していたのだ・・・・
「そうだね。少しお腹すいてきたし、何か食べない?」
「おぉ、賛成だぞ!なぁ?坂本」
「あぁ、剛田の言う通りだ。じゃあ誰か何か買いに・・・」
「あ、それなら・・・・」
そこで姫路さんが、何かを思い出したかのようにポンっと手を打つ。そして嬉しそうに、あるバスケットを取り出した
「っ!・・・・姫路、そのバスケットには何が入ってるんだ?」
姫路さんの一言でジャイアンを除くFクラスの僕達に戦慄が走った
「実は、今朝作ったワッフルが6つほど。」
「ほう、うまそうだな。俺も頂いていいか?姫路さん」
「僕ももらっていい?」
「はい。いいですよ」
待つんだ!!二人とも早まるな!止めようとした時、雄二が手を横に出して制止する
「あいつらは俺たちの犠牲になるんだ」
「あいつらはいい奴だったよ・・・」
そういうとみんなは一斉に二人に合掌を始めた。こうして二人はそのまま口に入れる
「あ、あそこの雲きれいだね」
明久の一言でみんなは一斉に上を見上げる
「ガフゥ!!」
「ゴフぁ!!」
みんなが上を向いた最中。二人からえもいわれぬ声が飛び出た
「え?」
「こ、これって・・・?」
「え?どうしたんですか?何か間違ったものを・・・」
だがすぐに二人は息を吹き返し、よろよろと立ち上がる。なんという回復力、僕や秀吉はそこそこ時間がかかったというのに
「あっ・・・すまん・・・美味しくって倒れたんだ・・・なっ?スネ夫・・・」
「う・・・うん」
「あっそうですか。ビックリしました」
「そうね。少し慌てたじゃない」
「・・・うん」
三上さんはなにか言いたそうな顔だったが、僕はすぐに震えている二人にアイコンタクト取ったのだ
「(ジャイアン!スネ夫!姫路さんにナイスカバー!)」
「(・・・まさか、ここまで独特な味だと思わなかったぜ・・・俺様もまだまだだ!)」
「(流石に意識吹っ飛んだ・・・のび太。お前も食べたの?)」
「(うん)」
「(・・・・強くいきよう)」
僕とジャイアンとスネ夫は数秒間そんな会話していたのだ。すると・・・・
「第1回っ!」
「最速王者決定戦っ!」
「・・・・・・ガチンコっ!」
「「水泳対決っ!!」」
「イェーッ!!」
明久立の開催宣言にみんなは首をかしげる。
・・・・気持ちわからないことないけど・・・・
「明久、ルール説明だ」
「オッケー。ルールはとっても簡単、このプールを往復して最初のゴールした人の勝ちという、誰にでもわかる普通の水泳勝負だよ。」
「参加者は男子全員だ!いいな!!」
「え!?」
「おいやめろ!!こんな状態で勝てるわけが!?」
「男に二言は許さん!!とにかく始めるぞ!」
「へぇ~、面白そうだね。それじゃ、ボクが判定してあげるよ」
男子は7人、つまり1位から3位の人だけが殺人ワッフルを食べる事を逃れるという事になっている
そこで、考える。ムッツリーニは出血で弱っており、体格から秀吉に体力で負ける事はない。食べた二人はダメージがまだ残っている。
ならぎりぎり3位以内に入れる、普通に行けば大丈夫だけど・・・泳げれるかな
「よーい、スタートっ!」
「「「く・た・ば・れぇぇっ!!!」」」
ゲシィ!!
「うわ!?」
明久は僕に一方的にとび蹴りを放った。僕は対応することが出来ず、そのまま吹き飛ばされ、プールに落とされた
「剛田、テメェ卑怯な真似してくれるじゃねえか!この恥知らずが!!」
「黙れ!あの料理の説明をしなかったお前こそ卑怯だろ!今ここでぶちのめしてやる!!」
「明久!なにしてくれる!!」
「黙れ!!僕はどうしても生き残りたいんだ!!」
「勝負で勝てばいいでしょ!?」
俺達は一斉に組み合い、勝負内容がすでに変わろうとしていた
「あのさ4人とも、取っ組み合いも良いけど、 他のみんなはそろそろ折り返しだよ?」
ふと見てみると、スネ夫、秀吉、ムッツリーニの順ですでに折り返しが行われていた
「チャンス!!」
明久の制止を振り切り、そのまま泳いで逃げ切った。ディスアドバンテージはでかいがまだ巻き返せられるはず
「あ、逃がすか!!」
「くそっ!俺はムッツリーニを止める、剛田は骨川を。 明久は秀吉をやれ!!」
「「了解!」」
2人はプールに飛び込み、雄二はムッツリーニに、ジャイアンはスネ夫に明久は秀吉を止めるべく立ちふさがる
「なんでこうなるのよ」
「やはり豚どもの争いは醜いですね」
「でも・・・うん。大変だね。男の子は・・・」
その様子を見ていた女子はすでに呆れた空気が漂っている
「な、何じゃ明久!?お主は隣じゃろう!?」
「ダメだよ秀吉!ここは通さない!」
脇を抜けて先に進もうとする秀吉にしがみつく明久。水中だとうまく捕まえられず、難儀している。
「くっ!明久、離すのじゃ!」
「逃がすもんかぁぁあっ!!」
ズルッ!
「・・・・? なんだろう?」
明久その場に足をついて、手に残った物を確認し始める
「あ、明久君! 何をしているんですか!?」
「え?・・・もしかしてこれって、秀吉の・・・?」
「んむ?そう言えば胸元が涼しいのう」
ゆっくりと振り向いた先には、上に来ていた秀吉の水着が無くなっていた。それもそのはず、その上の水着は明久の手にある
「・・・・死してなお、一片の悔いなし……!!」
上の水着が無くなった秀吉とムッツリーニを中心に朱に染まっていく水面
「っちょ!?それマジでヤバイだろ!?」
「そうだよ!この出血量はヤバいよ!?」
「・・・・構わない。むしろ本望……!」
くっ!泳ぐのは中止だ!
「ジャイアン!スネ夫!ムッリーニーをプールから脱出させるの手伝って!」
「おう!スネ夫!」
「了解!!」
僕ら三人は沈むムッリーニの方に慌てて向かったのだ
「きゃぁっ!土屋君が大変な事に!?血がものすごい勢いで出てるわ!?」
「とっ・・・とにかく、俺は輸血パックを持ってくるから、明久は早く秀吉に水着を返してやれ!!」
「わ、わかったよ!」
「き、木下っ!早く胸を隠しなさい!土屋の血が止まらないから!」
「イヤじゃっ!ワシは男なのじゃ!胸を隠す必要はないのじゃ!」
「木下君、わがままを言っちゃダメです!土屋君が死んじゃいます!」
「嫌じゃあ!!!ワシは男なのじゃ~ーー!!」
結局、ムッツリーニは何度も峠を迎えているが、雄二たちの応急処置のおかげで安静になった。あとは救急隊員が来るのを待つだけだ・・・
どっと疲れたが出た・・・
そして・・・・
その週明けの朝
「・・・吉井、坂本、ちょっと聞きたいことがある」
現れるなり朝の挨拶もせず、鉄人が低い声で呼びとめた
「黙秘します」
「言う事なんて何1つない」
2人はそれに対し、拒否の姿勢を取る。すると、鉄人はプルプルと震え始めた
「・・・どうして・・・どうして掃除を命じた筈なのにプールが血で汚れるんだ!?鉄拳をくれてやるから、生活指導室で詳しい話を聞かせろ!!」
響くは、教室中を揺るがすような大音響。それに対し、苦労した2人は心外と言わんばかりに抗議をする
「説教なんて冗談じゃねぇ!むしろ死人を出さなかったことを褒めてもらいたい位だ!」
「そうですよ!本当に危ないところだったんですからね!」
「黙れ!お前達の日本語はさっぱりわからん!!」
「この暴力教師め!逃げるぞ明久!」
「「了解!」」
「貴様ら、今度は反省文とプール掃除では済まさんぞっ!!」
必死に逃げ出す2人。しかし、鉄人に担がれ生活指導室へと連行される殴りながら2人から事情を聴いた鉄人は一言
「・・・今度の強化合宿の風呂は、木下を別にする必要がある様だな」
等と呟いた。
オマケ
「しかし、姫路さんの料理の味は独特だったぜ・・・俺様も負けられないぞ!」
「え?!」
・・・・ジャイアンの言葉にのび太は悟ったのだ。これはもう逃げられないと・・・のび太は止めるのを諦めたのだ
ここまで読んでいただいてありがとうございました!ジャイアンもやはり耐えきれなかった・・・しかし、彼は味が独特なのだから耐えれらなかったので次は耐えようと密かな決心をしたのです