バカとのび太の召喚獣   作:絆と愛に飢えるシリアス

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亀裂

Side 明久 

 

「明久、起きたか!良かった・・・電気ショックが効いた様だな。」 

 

雄二は心底安心しきった顔で、アイロンみたいな道具をしまい始める。

 

「ところで雄二、ここは合宿所?」 

 

「ああ、そうだ。全く贅沢な学校だよな。この旅館、文月学園が買い取って合宿所に作り変えたらしいぞ」 

 

8人位寝れそうな広い部屋だが、この部屋にはいつものメンバー6人なのでより気楽に使える

 

「明久、無事じゃったか!よかった・・・お主がうわごとで前世の罪を懺悔し始めた時には正直もうダメじゃと……」 

 

「あれは確かに焦った。」 

 

秀吉が胸をなでおろし、雄二がそれに同意を示す。僕は死にかけている間に何があったんだ

 

「あれ、のび太とジャイアンは?」 

 

「ジャイアンならお前を心配して飲み物を買いに行ったぞい。のび太はトイレで席を外している」 

 

「そうなんだ」 

 

「まぁあの状態だったからな」 

 

あれ?あの状態を作ったのは紛れもないのび太だったような… 

 

「そうなんだ。でムッツリーニはどこに言ったの?覗き?盗撮?」 

 

「友人に対してそんなセリフがサラッと出て来るのはどうかと思うのじゃが……」 

 

ガチャッ! 

 

「・・・・ただいま」 

 

そこへ、ムッツリーニが戻ってきた 

 

「・・・・・情報が手に入った」 

 

「ムッツリーニ、お前も随分早いな」 

 

「・・・・昨日、犯人が使ったと思われる道具の痕跡を見つけた」 

 

「へぇっ、流石だな。それで、犯人はわかったのか?」 

 

「・・・・(フルフル)」 

 

雄二が尋ねると、ムッツリーニは申し訳なさそうに首を振った。この様子だとまだ見つかって無い状態かな

 

「・・・・すまない」 

 

「気にするな。協力してくれるだけでも感謝している。」 

 

「・・・“犯人は女生徒で、お尻に火傷の痕がある”という事しかわからなかった。」 

 

「お前は一体何を調べたんだ?」 

 

「・・・・校内に網を張った。」 

 

「網? 盗聴器でも仕掛けたのか?」 

 

「・・・・・(コク)」 

 

それから、ムッツリーニが用意した小型録音機が取り出され、 

そこに収められた会話が流れ始める。 

 

<・・・らっしゃい> 

<雄二のプロポーズを、もう1つお願い> 

<毎度。2度目だから安くするよ> 

<・・・値段はどうでも良いから、早く> 

<流石はお嬢様、太っ腹だね。それじゃ明日・・・と言いたいところだけど、明日からは強化合宿だから、引き渡しは来週の月曜で> 

<・・・わかった。我慢する>

 

「片方は、霧島で間違いないじゃろうな。」 

 

「だよね。口調からして女子なのはわかったね。」 

 

「もう動いていたのかって事も驚きだが、強化合宿があって助かった……」 

 

ムッツリーニが機械を操作し、続いて録音機から声が。 

 

<相変わらずすごい写真ですね。こんな写真を撮っているのがバレたら、酷い目に遭うんじゃないですか?> 

<ここだけの話、前に一度母親にバレてね> 

<大丈夫だったんですか?> 

<文字通り尻にお灸を据えられたよ。全く、いつの時代の罰なんだか> 

<それはまた……> 

<おかげで未だに火傷の痕が残ってるよ。乙女に対してひどいと思わないかい?> 

 

「成程ね、それで尻に火傷のあとか」 

 

「・・・・わかったのはこれだけ」 

 

確かに、特定できる情報である事は間違いない・・・だが

 

「でも、有力でもないぞ?場所が場所だけに確かめようとしたら間違いなく犯罪だ。」 

 

「だよね。スカートを捲くってまわったとしても、その上にパンツがあるし」 

 

「・・・・・・・赤外線カメラでも火傷の痕なんて映らない」 

 

「おぬしらいったい何の会話をしているのじゃ?」 

 

あ、秀吉は事情を詳しく知らないんだっけ? 

 

「あ、じつはね。」 

 

僕は秀吉に事情を説明した

 

「なるほどな。しかし尻にやけどの跡とは…」

 

「そうだ! もうすぐお風呂の時間だし、秀吉に見てきてもらえば良いじゃないか!」 

 

「明久。何故にワシが女子風呂に入ることが前提になっておるのじゃ?」 

 

「それは無理だ明久」 

 

雄二がしおりを放り投げ、明久に寄越した。 

 

「どうして無理なのさ?」 

 

「見てみろ」

 

 ~ 合宿所での入浴について ~ 

・男子ABCクラス…20:00~21:00 大浴場(男) 

・男子DEFクラス…21:00~22:00 大浴場(男) 

・女子ABCクラス…20:00~21:00 大浴場(女) 

・女子DEFクラス…21:00~22:00 大浴場(女) 

・Fクラス木下秀吉…22:00~23:00 大浴場(男) 

 

「クソッ!・・・コレじゃ秀吉に見て来て貰う事は出来ない。」 

 

「そう言う事だ。」 

 

「どうしてワシだけが扱いが違うのじゃ!?」 

 

どうしたものかと思うと・・・・

 

ドバン!

 

「全員手を後ろに組んで伏せなさい!」

 

僕たちが犯人を特定する方法を考えているとすごい勢いで扉が開け放たれ、女子がぞろぞろと中に入ってきた

 

「な、何事じゃ!?」 

 

「木下はこっちへ!そっちのバカ3人は抵抗をやめなさい!」 

 

「逃げられると思わないで!外はもう包囲しているよ!」 

 

先頭に立つ美波とEクラスの三上が、とっさに窓から脱出しようとした僕達の行き先を制した

 

「何故お主らは咄嗟の行動で窓に向かえるのじゃ……?」 

 

「しかしなんだ。仰々しくぞろぞろと、一体何の真似だ?」 

 

雄二は観念したのかけだるそうに頭をかきながら座る

 

「よくもまぁ、そんなシラが切れるものね。 貴方達が犯人だってことくらい、すぐわかるというのに」 

 

そこへ出て来て高圧的に言い放ったのは・・・確かCクラスの代表だ。その後ろでは、大勢の女子たちも腕を組んでうんうんと頷いている

 

「確か、Cクラス代表の小山さんだっけ?どうしたの?」 

 

「それより犯人って何の事だ?俺達は今さっきここに到着してからずっと部屋にいたが。」 

 

「そんな嘘が通用するとでも思ってるの!?コレの事よ!」 

 

小山が僕らの前に何かを突き付けて来た。 

 

「・・・何これ?」 

 

「・・・・CCDカメラと小型集音マイク。」 

 

ムッツリーニが答えた。 

 

「女子風呂場に設置されていたの。」 

 

ふむふむ。コレが女子風呂の脱衣所に―― 

 

「え!? それって盗撮じゃないか!一体誰がそんなことを!?」 

 

「とぼけないで。あなたたち以外に誰がこんなことをするっていうの?」 

 

この台詞を聞いて、秀吉が小山さんの前に歩み出た 

 

「違う!ワシらはそんな事をしておらん!覗きや盗撮なんてそんな真似は――」 

 

「そうだよ! 僕らはそんな事はしないよ!」 

 

「・・・・・・・・・!!(コクコク)」 

 

秀吉の反論に合わせて前に出た僕とムッツリーニを冷ややかに見る小山さん 

 

「そんな真似は?」 

 

「・・・・否定・・・・・・できん・・・・っ!」 

 

「ええっ!? 信頼足りなくない!?」 

 

僕とムッツリーニが同じ扱いだという事実に少しだけ涙が出た 

 

「・・・・・・・・・・俺達はそんな事やっていない。それにこんな安物は使わない」 

 

「まさか、本当に明久君達がこんなことをしていたなんて・・・・」 

 

殺気立つ女子の中から1人悲しそうな声をあげたのは姫路さんだった。そうやって言われると信頼を裏切ったみたいで辛い。でも、本当に身に覚えがないんだ! 

 

「アキ・・・・信じていたのに、どうしてこんな事を・・・」 

 

「美波。信じていたなら拷問器具は用意してこないよね?」 

 

ちなみに彼女から信頼のかけらも感じられない… 

 

「姫路さん、違うんだ! 本当に僕らは――」

 

「もう怒りました!よりにもよってお夕飯を欲張って食べちゃった時に覗きをしようなんて!い、いつもはもう少しそのスリムなんですからねっ!?」 

 

「う、ウチだっていつもはもう少し胸が大きいんだからね!?」 

 

「それはウソ」 

 

「みんな・・・やっておしまい!」 

 

しまった。つい本音が!!ここは雄二に… 

 

「し、翔子、俺を信じてくれ!俺はやっていない!」 

 

「・・・・・・浮気は許さない」 

 

「があああああ!!」 

 

 

 

「さて。真実を認めるまでたっぷりと可愛がってあげるからね?」

 

 

美波のS気質が全開だ。このままでは・・・

 

 

「あのね。僕、今まで美波ほどの巨乳をみたことがぎゃぁあああっ!」

 

 

「まずは一枚目ね」

 

 

「明久君。まさか、美波ちゃんの胸、見たんですか……?」

 

「あははっ。やだなぁ。優しい姫路さんはそんな重そうな物を僕の膝の上に載せたりなんてふぬおぉぉっ!?」

 

 

「質問にはきちんと答えてくださいね?」

 

最近、姫路さんの笑顔は綺麗なだけじゃなくなってきた。

 

ダメだ・・・誰か・・・助けてください

 

「オーイ戻ってきたぞ・・・ってなんだ?この状況は?」

 

「どうしたの?ジャイアン・・・ってなにこの状況?」

 

部屋に入ったジャイアンとのび太は今の状況を見て一瞬動きが止まった

 

「来たわね。あんたらもFクラスで容疑者だし拘束させてもらうわ」 

 

「・・・・はい?」 

 

小山さんがそう指示すると二人は固まっていたがすぐに切り替えたのだ

 

「少し待て?俺やのび太が容疑者だってのはどういうことだ?」

 

「そうだよ?三上さん説明してくれない?」

 

小山さんがなにか言う前に三上さんが説明したのだ

 

ーー説明中ーーー

 

「というわけなの。悪いけど、二人とも拘束一応させてもらうね?」

 

「ちょっと待って?三上さんたちはきちんと彼らの言葉も聞いたの?」

 

「いいえ。しかし、この盗撮はどう考えても、彼らの可能性しかありません」

 

「だから、おかしいと思わない?何で明久たちがそうなるのさ?」

 

「三上さんの言う通りだわ。どう考えてもこいつらしかいないもの」

 

小山さんの言葉に後ろの女子は頷いていた

 

「島田たちも・・・そう思ってるのか?」

 

さっきまで黙って聞いていたジャイアンが姫路さんと美波にも聞いたのだ

 

「そうよ!こいつらしかないんだから!」

 

「・・・・雄二は浮気した」

 

「だから、お仕置きの邪魔しないでください!!」

 

 

他の女子も同意していた。三上さんも頷いていた。このままでは・・・

 

すると・・・

 

バゴン!!!

 

「「「「「「・・・・・」」」」」」

 

さっきまで騒いでいた女子皆が黙ったのだ。それもそうだろう・・・なにせのび太が思い切り近くの扉を叩いて黙らせたのだから。ジャイアンもいつになく目付き鋭く周りをみていて皆大人しくなったのだ

 

「少し黙ってくれない・・・?あのさ?さっきから黙って聞けばさ、どうして明久たちが犯人だと思うの?それがお仕置きして良い理由になるの?納得いく理由説明してくれない?」

 

「「「「「・・・・・」」」」」

 

のび太が彼処までキレるなんて・・・・ジャイアンは黙って聞いているけど・・・

 

「黙ってないで答えろ!!!!!」

 

「「「「「(ビクッ!!)」」」」」

 

「・・・三上さんも黙ってないで答えてくれない・・・?」

 

「・・・・」

 

のび太の問いに三上さんは黙っていた・・・・

 

ブチッ!

 

何かがキレた音がした

 

「本当に・・・いい加減にしろ!!!そんな理由でしてる時点で駄目でしょ!姫路!島田!」

 

「「は・・・はい!」」

 

「誰があのとき身を呈して二人を助けてくれた!?」

 

「「・・・・」」

 

「信じてたのに・・・?信じていたら人の話聞くのが普通でしょ!?聞かないでお仕置きしてる・・・何が信じてたのに、だ!そんな台詞言うぐらいならお仕置きするな!」

 

「「・・・・っ!」」

 

言われた二人は顔を下に向いたのだ。すると。次に霧島さんにも向けていったのだ

 

「雄二が覗いた証拠あるの?」

 

「・・・雄二が、浮気したから」

 

「それと覗き繋がるのおかしいと思わないの?妻だって言うなら、信じるのが普通でしょ!結局、雄二のこと信じてないでしょ!?」

 

「違っ・・・」

 

「違わない!それをしている時点で否定しても無意味!何が妻だ?!信頼してない時点でそんなのおかしい!」

 

「・・・・」

 

霧島さんも言われて顔を下に向いたのだ。そして・・・

 

「三上さん・・・そんなに僕らを信頼してないならもう・・・話しかけないで・・・」

 

「っ!?」

 

「じゃあね・・・」

 

のび太は部屋から出ていったのだ・・・三上さんは言われたのがショックだったのか呆然としていたが、ゆっくりと外に出ていったのだ

 

「お前ら出ていけ・・・」

 

「なっ!?まだ・・・!」

 

さっきまで黙っていたジャイアンが女子全員そういったのだが、小山さんが言おうとすると

 

「俺は二度も同じことを言いたくない・・・出ていけ!!!!」

 

「「「「「「(ビクッ!)」」」」」」

 

ジャイアンの怒声に女子は大慌てで出ていったのだ。美波と姫路さんと霧島さんはまだなにか言おうとしたら、ジャイアンが肩を掴んで無理やり外に追い出したのだ

 

「出ていけといったはずだ・・・」

 

「「待っ・・・」」

 

バタン!!!!

 

姫路さんたちがなにか言おうとする前に、ジャイアンは扉強く閉めて鍵を閉めたのだ

 

部屋に残ったのは、僕らとジャイアンだけだった・・・

 

 

 

のび太side

 

やってしまった・・・・。いくら頭にきていたとはいえ、女子に怒ってしまった・・・。三上さんの辛そうな顔していたの見て胸が痛かったが・・・それでも・・・

 

「明久たちが困っていたら助ける方がいい・・・。たとえ、皆に嫌われても・・・」

 

僕は右の拳から出ている血を洗い流していたのだ。・・・物に強く殴ったのは反省だな・・・

 

「君ならどうしていた・・・?ドラえもん・・・」

 

遠くにいってしまった親友を思い出して呟いた・・・

 

 

 




ここまで読んでくださってありがとうございます!次回も宜しくお願いします
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