「いくぞ鉄人!勝負はこれからだ!!」
二対の召喚獣に構えを取らせ、挟み込むように移動させる。主獣は右から、 副獣は左からそれぞれ刀を取り出した。
「ぬっ、くぅ・・・!」
逆方向から繰り出される攻撃に対処ができず、鉄人の体制が崩れる。すかさず2体同時にローキックを放つが、鉄人の太い丸太のような足で受け止められた。しかし2体同時での攻撃のおかげで反撃はされていないが・・・
「全然ダメージを与えられない・・・・!!」
おかしい。鳩尾や頭部といった最低限の急所を打ち込んだはずなのに全然解さないなんて。召喚獣の力はゴリラ並だというのになんだこの化け物は!?!
「どうした吉井?焦りが顔に出ているぞ。」
僕の表情を見て鉄人が唇を吊り上げる。一見僕が優勢だがかなり厳しい。 その理由は主獣と副獣の2体をいっぺんに操作をするとなると2人分の動きを一気に考えなくてはならない。一つの脳でそれを一気に処理するなんていつまでも続けられない!
「動きが鈍っているぞ吉井!」
「しまっ・・・くぅっ!」
右腕に鈍い衝撃。これは主獣か副獣か?鉄人からか!?まずい攻撃の手を緩めると追撃が来る! だったらどうする?召喚獣を止めるか?いや鉄人を――やばい!?フェイクだ!!
「ぐ、ふぅ・・・・っ!」
鳩尾に鈍い痛みが走り、それに合わせて脇腹に刺さるような痛みが追いかけるようにおきた。両方から来たのか。僕は廊下に背中から倒れ込んでしまった。
「・・・・・ここまでだな、吉井。所詮、下心のための集中力なんてそんなもんだ」
決着と言わんばかりに余裕を見せる鉄人。ゆっくりと大きく歩いてきたのだ 。考えろ!鉄人の言う通り僕に足らないのは集中力だ。どうすれば・・・ん?集中力?――集中。集中――?
「閃いたーー!!!」
「ぬぅ?まだ立てるのか?根性だけは一人前だな」
「鉄人がヒント与えてくれたお陰さ・・・」
すると鉄人はしかめていたが関係ない・・・そう!何故なら!!!
「決めたんだ!!これから全ての攻撃を!」
どんなに固い筋肉の鎧でも必ず弱い部分がある。そこを集中して何度もたたく。 そして今から放つすべての攻撃を―― !!
日頃の恨みを込めて・・・・!!
「――鉄人。あんたの股間に、集中させる!」
どんなに体を鍛えていようと股間なんて鍛えようがない。 一番薄手な部分だ
「なんて恐ろしいことを考えるんだ貴様は!?」
そう!どんだけ体鍛えてもそこは男にとっては辛い場所なんだから!!
「覚悟しろ!悶絶しろ!鉄人!」
今まで以上のスピードで、召喚獣を使い、急所に狙いをつける。股間目掛けて振り上げられる木刀を、必死に当てまいとして鉄人は両手でかばい、召喚獣も迎撃しようと正面に構える。
しかし―
「なんて、ウソですよー」
ゴッ!
鉄人の注意が下に向いたとき、僕の陰に隠れていたもう一匹の召喚獣が鉄人の太い首筋をたたいた
「グぅ・・・・っ!よ、吉井、貴様・・・!」
どさりと重い音を立て鉄人はゆっくりと床に倒れ伏した。その後はピクリとも動かず倒したの確認して・・・
「ふ、ふはははは!!勝ったぞー!これで・・・裸を見れる!」
桃源郷が目の前に・・・楽しみで仕方が――はっ!殺気!?
ビュオン!
本能で屈み攻撃をよけるとそこからバチバチと音を立てながら通過するものを目で確認できた。
「お姉さまの操は渡しません・・・!」
「清水さんか!」
そこにいたのはスタンガンを構えている清水さんが僕に向き直る
「お姉さまの神聖なペッタンコを覗き見しようとするような輩は、神が許してもこの美春が許しませんわッ!」
そして憎々しげに僕をにらむ清水さん
「昨夜からお姉さまが元気が無いのも美春に振り向いてくれないのも全てあなたのせいです!死んで美春に詫びてください!」
そういうと清水さんがスタンガンを振り回す。しかし鉄人の動きに比べる清水さんの攻撃はぬるい。よけることなんて造作もない
「くっ!いう事を聞かないとあなたの汚らわしいあの写真を全世界に公表します!」
清水さんがそう言いながら取り出したのは…僕のメイド写真!?
「あの写真は!?まさか清水さんは僕のことが好きだとか?」
「吐き気がします!!」
ちょっと涙が出た・・・
「でもなんでそんなものを持っているのさ?」
「本来はお姉さまのチャイナ服姿をとろうと思ったらちょうどいい脅迫ネタが出来たから撮影したまでです。男なんかに興味ありません!持ちたくもありません!!!」
くっどうしたものか!?と思ってると一つの仮定が思い浮かんだ・・・
「もしかして清水さん。お尻にやけどの跡があったりする?」
「な、なんでそんなこと知っているんですか!?まさか盗聴や覗きをやっていますね!」
間違いない。清水さんが例の脅迫犯であり、今回の黒幕か。ということは?
「もしかして美波の私物に変なものはないよね?」
「何言うのですか!?美春はお姉さまの行動を観察するために盗聴器を仕込んで・・・ハッ!」
やはり、犯人は清水さんか・・・
「あぁっ!返してください!」
清水さんからスタンガンを取り上げる。こんな危ないものは女子が持つもんじゃないよね?とりあえず出力を最低限にして・・・
バチィッ
「ひぐぅ…っ!」
清水さんはあっけなくその場に崩れ落ちた。
「これで・・・終わったんだな。」
「明久!!」
すると、1階で手伝っていてくれたA,Bクラス、2回にいたC,Dクラス、3階のEクラスまでもが喜んでくれている。そして須川君や横溝君や雄二にムッツリーニも迎えてくれた。僕は浴場のドアに手をかける。これですべてが報われる!!
「さあ、みんな行くよ!」
僕が浴場への扉を開ける。騒がしかった皆はいっせいに静まり返り、目の前の楽園にむけて、足を踏み出した!
夢の一歩まであと少し!
のび太side
・・・・行ったか・・・僕らは元々通すつもりだったから近くに隠れていた・・・
「ふぅ、まさか明久が西村先生倒すと思わなかったよ」
「そうね・・・でも止めなくっていいのかしら?」
「確かに・・・あれを見たらあいつらかわいそうだぞ?」
まぁ・・・普通は止めたいけど・・・
「もう止めれないなら地獄味わって真っ白になったらいいじゃないかな?」
「・・・・昔のお前はそんなきっぱりと切り捨てなかったのにFクラスいってからよくも悪く成長したな」
「さて、ジャイアンはこの録音機を西村先生達に渡して?僕は三上さんと共に清水さんとお話ししたいから手伝って?」
「おうよ!任された!」
「なら、女性同士として私が運ぶわ」
三上さんは倒れている清水さんをおんぶして近くの離れたロビー運び座らせると目を覚ましたのだ
清水side
「うぅ・・・ん・・・はっ!?あの豚野郎は?!・・・ここは?」
私は確か豚野郎に気絶させられた筈ですが・・・ここはロビー?
「目覚めた?清水さん?」
「!あなたは・・・Eクラスの三上さんと・・ひぃ!?!の、野比のび太!?」
あのときに私の恐怖を与えた男が何故目の前に!?
「ぶ、三上さんを除くの豚野郎どもに話すことはないです!」
すると三上さんが何か録音機を取り出し・・・ながされたのは私と豚野郎の時の会話を・・・き、聞かれていたのですか!?
「・・・はっきりいっていいかしら?失望したわ。いくらやっていいことと悪いことはあるわよ?美波にもこの件は報告させてもらうわ」
「ぐっ・・・そ、それだけはお許しを!御姉様に嫌われれば私は!!」
すると、メガネ猿が私に向かっていいに来たのだ
「駄目だよ。やっていいことと悪いことあるでしょ?って先言われたでしょ?今回のは反省してもらわないとね?」
「ぐっ」
「でもね?清水さん」
するとメガネ猿が私におんなじ目線を合てきたのだ。どうせ私を罵倒するのでしょうね・・・
「今回反省してくれるならきちんと僕も三上さんも島田に話して仲良くお願いするよ?」
・・・・!?
「罵倒しないのですか・・・?豚野郎を嵌めたのに?」
「そんなことしないよ・・・確かに許されないことをしたのは事実だけど、覗きを決めたのは最終的に彼らが決めたことだし・・・何より」
するとメガネ猿は今までにないくらい寂しげに笑っていたのだ
「友達ってのは本当に大切なものなんだよ?失ってからはじめて気づくものもあるし、いなくなってからはじめて気づくものもある・・・僕は君にそんな思いをしてほしくないんだ」
・・・この人の目は嘘をいっていない・・・
「わかりました、のび太様」
「うん・・・ん??」
「私は貴方ほど誠実な男は見たことありません!しかし!先生のところに行く前にどうぞ!この私めに罰を与えてください!」
「「えぇ?!」」
私はどんな罰でも受け入れるの決めました!
「うーん・・・、命に関わるかもしれないけどいいの?その罰ゲーム・・・」
「構いません!寧ろ!耐えて見せます!」
「・・・わかった!ならこれをイヤホンしてね?君の覚悟を免じて音は最小限するからね?・・頑張って・・・」
?どう言うことでしょう?と思いながらもイヤホンすると・・・・
「!?!!!!」
私は耐えきれず意識落としました・・・のび太様ではなく・・・お姉様に近づくあの豚野郎にいずれ仕返しするの決めたのだ
のび太side
やっぱり耐えきれなかったか・・・・
僕と三上さんは清水さんに冷やしタオルを頭に当てながらさっきの話をしていたのだ
「のび太君・・・?清水さんに何を流したの?」
「とある強烈な歌を聞かしたのさ・・・昔の恐怖の曲・・・未だに怯えてるぐらい」
「そんなのがあるの!?なんで、それデータにあるの!?」
「三上さん・・・さすがにこれ以上はそれ踏み込んだら戻れないからやめようか?主に精神的に・・・」
「そ、そう・・・」
うん・・・言えないよ・・・ジャイアンの昔歌っていた歌だなんて・・・あれは今聞いても恐怖だよ・・・
「さて、そろそろ明久たちの悲鳴が聞こえるはずだ・・・」
『『『『割りに合わねぇ!!!!!!!』』』』
・・・・見てしまったんだね・・・南無・・・
「御愁傷様・・・」
三上さんもなんとも言えない顔で遠い目になっていた・・・
哀れ・・・明久達・・・
ここまで読んでいただきありがとうございます!!次回もよろしくお願いします!