僕らは今屋上にいるが僕は屋上の手前の所で待機してる。何故かと言うと、嫉妬役ではなく、明久に喧嘩売る役を頼まれた。しかも台本を見たら武器を使えと・・・
「(本当にこんなので仲良いカップルに見えるようにできるのかな・・・不安だ)はぁ・・・」
一抹の不安ともに明久と島田が演技始めた
『ねぇ・・・アキ?』
『ん?なに、美波?』
『今更なんだけど・・・アキに気持ちを伝えようと思うの』
『え、今更言わなくって別にいいのに・・・』
おぉ、いい感じだ!このまま上手いこと進めば!!
『うぅん、それでも聞いて欲しいの。こういうことは、ハッキリさせておきたいから!』
『う、うん。わかった。それなら聞かせて欲しい。美波の、本当の気持ち』
おぉ、このまま上手いこといけば・・・!
『わ、わざわざこんなところに呼び出してごめんね、アキ・・・あのね、ウチは、アキのことが・・・アキのことが・・・嫌いなの!』
何でそうなるのーー!!!?明久は嫌いな告白されるために屋上で言われるって辛いよ!?
仕方ないと思い屋上を引き上げた僕らは秀吉のいるところの教室に戻った
「全く・・・お主達は何て事をしてくれたんじゃ」
秀吉が頭を抱えながらため息をついていた。まぁ、せっかくいい感じだったのにね・・・
あれでは清水さんは付き合ってると思ってくれないね・・・
「し、仕方ないじゃない!?あ、あ、あんな恥ずかしい台詞言うの恥ずかしいじゃない!?」
明久が余計な台詞を言いそうになる前にジャイアンはなにか思い付いたのか秀吉に提案した
「なぁ?それならさ、秀吉に見本を見せてくれたらいいんじゃねぇか?」
「なるほど・・・確かにありだね。頼める?」
「ん、別にいいが?」
秀吉は台本をとりじっと見てから・・・本を置いて明久の手を握る
「え?え?」
「わざわざこんなところに呼び出してごめんね、アキ・・・あのね、ウチは・・・アキのことが好きなの!」
あっ、明久が固まった
すごいな・・・さすが秀吉の演技だ
「初めて在った時からずっとアキのことが好き!あれからただの友達として傍にいるだけなのがずっと辛かった!本当はただの友達でいるなんて、我慢できなかったのに!」
演技と思えない迫真な秀吉・・・
「アキ・・・あんなことしちゃった後で今更だけど、改めて、貴方のことが好きです。ウチと、付き合ってください」
「母さん・・・今僕は、初めて貴女に心から感謝します!!僕を産んでくれて、本当にありがとう・・・!!」
「──とまぁ、こんな具合じゃ」
スッと秀吉の手が明久から離れる。すごいと同時に明久、親は常に感謝しないとダメだよ!?
「す、すごいわね・・・」
「は、はい・・・告白されたわけではないのに、胸がどきどきしてます」
「すげぇな」
「そこまで褒められると照れ臭いのじゃが・・・まぁワシは勉強もせんでコレばかりやっているような人間じゃからな。これくらいは当然じゃな」
謙虚していたが、もっと自信もったらいいのになーと僕は思う。あのあと、明久がざめざめと泣いていたが時間はない
「序盤の台詞は台本通りじゃから、向こうも真偽に訝しんでおるところじゃろう。まだ取り返せる範囲じゃ。ここからはきっちりと恋人同士を演じてもらうぞい」
「「うっ・・・・」」
「それとのび太にはすまぬが、その台本に書かれた役を頼むぞ?」
「・・・きちんとフォロー宜しくね?万が一の時は」
「安心しろ。それはないだろ」
雄二が自信満々に言っていたが、台本を見てないからそんなこと言えるのさ・・・
「はぁ、とりあえず授業は午後も自習だから時間の心配はないね」
「確かにな・・・頼むぞ?三人とも」
仕方ない・・・任された以上は仕事をしないと!
「さて!今度は明久と島田は腕を組んで歩くと言う設定じゃ。屋上でたのむぞ?」
「あ、あの・・・二人が腕組む必要はないと思いますが・・・?」
まぁ、姫路にとってはなんか嫌なんだろうけど・・・・・
「先程の失敗もあるから視覚的な効果で挽回させた方がいいかもしれないしね。姫路には不満があるのはわかってるけど我慢してくれない?」
「わかりました・・・」
姫路は不満がありながらも引いてくれたのだ。さて・・・僕はどうしたもんかな・・・
「とりあえず屋上いこうか?美波」
「仕方ないわね・・変なところをさわったらただじゃすまさないからね・・・!!」
「り、了解です」
そして明久達はギスギスした雰囲気のまま廊下に出て、屋上にむかった。僕もあとで追いかけないと・・・
再び屋上について、僕は屋上のドアの前で待機していた。頼むよ!?今度こそは頼むよ!?
そんな僕の思いとは裏腹に二人の演技が始まった
『あはは。美波ってば、そんなに腕をギュッてされたら歩きにくいよ?』
『ふふっ。別にいいでしょ?ウチらは付き合っているんだから、これくらい』
今明久たちは屋上に向かいながら演技を始めて島田は今、明久の腕に抱き付きその様はまるで恋人同士 と思われても遜色ない
『あはは、美波は本当にいい笑顔だねっと?そんなにくっいたら恥ずかしいな』
『うふふふ。アキってば、冗談が好きなんだから。本当にかわいいわね』
さらに強く抱き締めているのを僕は見えていた
『あはは、やだなぁ美波、さっきよりも更にくっつくなんて』
『いいじゃない。思いっきり強く抱きしめていたいんだもの』
『まったく美波は甘えん坊だなぁ』
『こっちの方が涼しいでしょ?』
『たしかにそうだね・・・背中がゾクゾクするね』
いや、それ涼しいの?
『寒いの?ならもっとくっきましょ?』
『いやいや、もう充分だよ』
『何言ってるの。照れることなんてないでしょ?』
よし!そろそろだな!
「二人とも!授業中になに抜け出してるのさ!?」
「の、のび太・・・」
「そ、そんなにくっついて・・・!まるで付き合ってるかのように行為してるが付き合ってるの!?」
よし!島田が上手いこと演技続けてくれてるから、このまま続けないと!
「の、のび太・・・こ、これはその!」
「そうよ。私とアキは付き合ってるのよ!」
よしよし!二人ともいい演技だ!・・・この後の台詞が心配だけど・・・
「明久!君は彼女の何に魅力感じたのさ!?言い方は悪いけど、君は島田と釣り合わないよ?」
「ぐっ・・・た、たしかにそうだね・・・」
頼むよ?みすらないでね?
「でも!美波は僕の彼女だ!お前が何を言おうと僕の彼女だ!」
「どこがいいのさ?君がいくらそういっても周りは認めてくれないかもね?」
すると明久はゆっくりと僕の方に歩いてきた。よしよし!そこからわかってるね?
「(ごめん!)っは!!」
バキッ!
明久が僕の顔面に思い切り殴ったのだ。痛い!?手加減しろって書いていたでしょ!?
「たしかに周りは認めてくれないかもね・・・それでも!美波は僕の彼女だ!!」
おぉ・・・見事に島田も演技とは言え少し恥ずかしげに顔真っ赤になってる。よし・・・・
「そうか・・・ならは」
僕は懐の銃を取り出したのだ。因みにこれも演技に書かれていた
「僕が今ここで君の人生をピリオドしてあげるよ・・・明久」
カチャ
「悲しき友よ・・・僕がこの手で君を殴ってでも止める!」
明久も拳を構えていた。後は僕が発砲する前に明久が僕の顔を思い切り殴って、「美波は僕の彼女だ!二度と手を出すな!」で終わるはず・・・
すると・・・
バンッ!
「「「!!」」」
突然後ろからドアを思い切り開けた音がしたので振り返ると・・・
「美子?」
三上さんが来たのだ。島田の問い答えずにツカツカと早歩きでこちらに来て・・・
パチン!!!!
「・・・・・え?」
今僕の身に何が起きたのか分からないのだ。ただ少し経ってゆっくりと三上さんの方を見ると・・・
涙を流しながら僕の方をにらんでいた
「・・・・あなたのあの優しさは・・嘘だったの・・・!」
っ!
「誰にでも銃を向ける人なの・・・?吉井君に銃を向けていて・・・!」
・・・・いま下手なこと言えない。演技だといえば二人の努力が無駄になる・・・
「そんな最低な人だと思わなかった・・・!さようなら!!」
三上さんは涙こぼしながら走り去ったのだ・・・。僕はショックのあまり・・・ただ立ち尽くしたのだ・・・・
また同じタイトルも思われた方もいるかと思いますが許してください。ここまで読んでいただきありがとうございます!次回もよろしくお願いいたします!