ジャイアンside
俺にとっては今回が初めての試召戦争だが、道に少し迷って慌てて廊下を軽く走りながら旧校舎と新校舎をつなぐ渡り廊下にたどり着くともうすでに戦争は始まっており、辺りでFとDクラスが戦っていた
「Fクラス、覚悟しなさい!」
「高橋先生、Dクラス玉野美紀が召喚を行います!」
渡り廊下にさしかかると、Dクラス女子の声が聞こえてきた。向こうは学年主任の高橋先生を連れている
因みにこの場のDクラスは10人いることだけは教えよう
「上等だ!Fクラスの力を見せてやるぜ!」
「行けるのか、福村!」
「任せておけ!目に物見せてやる!」
「「サモン!」」
Dクラス女子とFクラス男子の喚び声が重なる。 そして毎度お馴染みの魔法陣から現れるのは自身の姿をデフォルメ姿を持つ召喚獣。
【総合科目】
Fクラス 福村幸平 130点
VS
Dクラス 玉野美紀 1540点
・・・・戦力差は圧倒的だった。どうする?福村?!
「くらいなさいっ!」
Dクラスの玉野さんの召喚獣が刀を振りかぶった
「く・・・っ!こうなったら!」
その動きに合わせ、福村の召喚獣が武器を捨てて構えを取る・・・まさかあいつがやるのは!?
「い、一体何を・・・!?」
「Fクラスを舐めるなよ!」
戸惑う玉野さんをよそに、福村君の召喚獣が迫り来る刀に対して手をかざす。誰もが固唾を飲んで見守る中・・・・
パンッ!!!
福村の召喚獣が手を鳴らす音が響き渡った
「へ、へへへ・・・。白刃取り、成功だぜ・・・」
得意げに告げる福村。彼がとった行動は真剣白刃取りだった
しかし結果は・・・・
残念ながら彼の召喚獣は玉野さんの攻撃できれいに両断された
「「「「「失敗してるじゃねぇか!/じゃない!?」」」」」
FクラスもDクラスも敵味方関係なく大きく福村の白刃取りにつっこみを入れていた
「ば・・・っ!ち、違ぇよ!コレは右脳と左脳を使った白刃取りだったんだ。」
普通にそれだと死んでるぞ!?
「福村幸平、戦死!」
福村の弁明も虚しく、戦死報告が入った。
仕方ない・・・・
「おい!明久と島田たちは下がれ」
「そういえば、あんたの戦いは知らないから見てみるのもありだわ。危なくなったら助けるわ」
「皆!下がるんだ!!」
俺はFクラスの全員に聞こえるように叫んだのだ。Fクラスの周りは戸惑いながらも明久の指示に従い下がってくれたのだ。ありがたい・・・
「高橋先生!Fクラス!剛田武がこの場にいる十人のDクラスに召喚を行います!」
「承認しました」
よし!総合科目ならあれも使える!!
「行くぜ!サモン!!」
俺様が召喚した姿は・・・おぉ!?野球のバットを持っていての帽子姿か!暴れてやる!
総合科目
Fクラス 剛田 武 4200点
vs
Dクラス 玉野美紀 1540点
残りの女子9名 1500点
「「「「え?」」」」
敵味方関係なく驚いていたが、そんなに驚くことなのか?俺はよく知らないけど・・・さっ!始めるか!
ゆっくりと行こうとしたら・・・
「「「「ってちょっと待ちなさーい!」」」」
相手の女子全員が急に抗議したのだ。なんだよ?もう戦いは始まってるのに・・・
「私たちの名前は?!」
「そうよ!あのEクラスの山田哲夫も名前つけられていたのに!」
そんな抗議に・・・
「皆様、早く始めましょう」
高橋先生が抗議をスルーして戦いを早く始めるようにと促していた。不満ありつつもこちらに集中してくれた。ありがたい
「来るならこい!」
「・・・・はぁ!!」
敵の攻撃に対し俺は刀ではじき上げ、胴ががら空きになったところをバットで横に凪ぎ払って倒す。まず一人
「よしよし・・・あと九人・・・来るならもっと大勢に来た方がいいぞ?」
俺はそのままDクラスの連中を睨む。それに対してDクラス女子は一歩下がる
しかし
「ここのエリアに来る人数が少ない・・・!」
本来、Fクラスを倒す為にはこの渡り廊下を突破しないといけないのだがDクラスの戦力が俺達と同じぐらいしか投入していない。
『・・・やっぱり姫路さんが居ないわ・・・』
『向うの方にもいなかったみたい』
『時間稼ぎが目的みたいな戦い方だし、間違いないよね・・・』
Dクラスの女子から俺達に対して疑心が生まれている。 戦線の後方で待機していたDクラスの人たちが居なくなっていく
「明久達に告ぐ!ここは俺一人で十分だから、お前らは侵入されないように構えてろ!」
「「「「了解!」」」」
俺は指示だしたあと、直ぐに残ってる九人に決着をつけるためにあることをした
「行くぞ!準備はいいか?!Dクラス!敵前逃亡は補習行きなんだろ!?」
「くっ!」
「特殊能力発動!!」
「「「「「何ですって!?」」」」」
女子全員驚いていたが、関係ない!
「(坂本が教えてくれた話だと、特殊能力の発動は400点。総合科目なら俺は行ける!)叫ぶぞ!!」
「な、何を?!」
歌え!俺様の召喚獣!!
(ボゲ~♪!)
「「「「うっ、嘘!?私達の点数が徐々に!?」」」」
「な?なんですか!?その特殊能力は!?」
目の前の女の子が驚いたように言うが、おれの召喚獣の歌をきけー!!
別の場所では・・・
Fクラスでふて寝していたのび太が突然震えていた
「!?(ブルッ)」
「うぉ?!の、のび太?ね、寝ているはずなのになぜ震えている?」
さらに別の場所では・・・
「!?!!い、今、あの忌々しいジャイアンリサイタルの時の事を思い出してしまって・・・体に震えが止まらない・・・!?」
スネ夫も何故か寒気と震えが止まらず、この感じは過去に(本人いないから思うが)恐怖のリサイタルだったのを思い出していた
無意識に過去のトラウマは出てくるものだった・・・
そして・・・
総合科目
Fクラス 剛田 武 3800点
vs
Dクラス 玉野美紀 0点
残りの女子9名 0点
スッキリした。あっやべ。俺も歌いたくなってきたが、我慢我慢。・・・今度歌う計画作ろうかな?そんなことは今は置いといて・・・
「おーし!明久!ここは俺に任してくれよー!島田と秀吉は通さないように頼むぞ?」
「「了解!」」
俺の言葉に秀吉と島田は承諾してくれたので、暴れるか!!あ、明久に指示だしてないが、まぁいいか!
「ど・・どうしよう。僕はどういう動きをしたらいいの?!」
「明久。おぬしはこのことを雄二に報告するのじゃ」
「そ・・そうだね。雄二ならきっといい方法があるかもしれない」
そう言い残し明久の戦線から離脱したが俺はそのまま前線に残りながら残っている敵を倒すために進撃していた。のび太の代わりに戦えるのは俺しかいない!暴れるぞ!
明久side
「雄二!!」
僕がFクラスのドアを開けると教室内に居るのは雄二をはじめ、姫路さんに点数補充の為の生徒10人、防衛線を突破されたための呼び戦力が何人かいた。・・・のび太は相変わらずふて寝だった
「あ、明久君。お帰りなさい」
「あ、うん、ただいま」
姫路さんがトトトッと駆け寄ってきた。これはうれしい光景だけど・・・なんで姫路さんがここにいるんだろう?
「あのさ、姫路さんはどんな指示が出ているの?」
「それがよくわかんないんですけど、坂本君には『Fクラスの教室から出ないように』って言われているんです」
「え?それだけ?」
「はい。それだけです」
むぅ…ますますわからない。姫路さんの力があればこんな苦戦することないと思うんだけどなぁ
「おう、明久戻ってきたか。戦況は?」
「あっ、雄二!実は・・・」
僕は直ぐに今の状況教えたら、雄二は満足そうに頷いていた
「よしよし!言われた通りにしてくれたか。次の作戦をーー」
「ちょっと待って。姫路さんを何故投入しないの?姫路さんがいたらもっと戦況は楽になるのに」
「あの・・・私も教えてくれませんか?」
僕は雄二が作戦を伝える前に疑問をどうにか解消したかったから聞いたが、姫路さんも同じことを思ったのか質問していた
そんな雄二はしてやったりの顔をしていた
「確かにそうだが、敵も同じこと考えているだろうな」
雄二が何か含みのある言い方をする。いつもながら直球に答えを出してくれないところは嫌味な奴だなぁ
「向こうは『Fクラスはこれだけの戦力を投入してきたのになぜ姫路やのび太が出てこない?廊下や階段を制したいんじゃないのか?』って感じに」
「でも実際守りたいんでしょ?」
「だからって戦力を注ぎ込んでどうする。俺たちの目的は時間稼ぎだ」
そうか!わかったぞ!
「姿の見えない姫路さんやのび太を警戒させて防衛に戦力を割かせるってことだね?」
「そういう事だ。相手は俺たちのジョーカーを知っている。ならすぐに出さないで手札に持ってちらつかせるのも一つの戦法さ。まぁ・・・のび太に関しては本当に今はダメな状態だからな」
「あぁ・・・確かにそうだね」
今ののび太はふて寝の状態だし、何を聞いても相槌しかない。こんな状態で闘えると思えない
「とにかく、それだけでは足りないから更に駄目押しをした」
「え?」
「わかりました!坂本君のことですから情報操作ですね?」
「そうだ。ムッツリーニに『FクラスはDクラスとの開戦を望んでいた』って情報をDクラスにリークさせている。昨日のこともあるだろうから簡単に信じてくれるだろ」
「そうか!確かにその話が伝われば、Dクラスは更に僕達を警戒するね。『勝ち目のない勝負で開戦を望んでいたとは思えない。Fクラスは何か秘策があるんじゃないか』って 」
さすが雄二だ!雄二の将来は詐欺師かインチキ占い師が妥当かもしれない!!ん、待てよ?
「それじゃあ、昨日の僕と雄二とジャイアンでぶらついていたアレも?」
「いや、あの時は単純にBクラスに対して、 点数補充をしていないっていうアピールが目的だったんだ。しかし、今となっては意味合いが変わってくる」
どういう事だ?僕の疑問を雄二は教えてくれた
「向こうにしてみれば『校舎も違って用が無いはずの俺達がいたなんておかしい。アレはDクラスを開戦に踏み切らせる為の芝居だったんじゃないか?』なんていう疑問の種になる。偶然が二つ三つと重なるとは考えないのが人間だからな。その向こうに何か目的があるんじゃないか、と疑問に思うのは当然だろう」
そして、雄二はこの流れで休戦を応じるために誰かを討とうという話に僕が真っ先に思い浮かんだのは平賀君だったが・・・
「平賀だけではDクラスは止まらないだろう。となると他に止めるのはだれだとおもう?」
「わかりました!清水さんですね?」
「ご名答。清水を落とせばDクラスの開戦派はおとなしくなる。休戦協定を結ぶ為のきっかけ作りにおあつらえ向きの状況が出来上がるだろうさ。それに向こうは清水が中心に動いているからな」
確かに今回に限って代表は平賀君だけじゃない。清水さんが休戦を要請する。もしくは倒しさえすればこの動乱も落ち着くだろう
「そこで明久!お前に特別任務だ!お前には隣の空き教室で清水と一騎討ちをしてもらう」
「え?僕がやるの?もっと強い人の方が良いんじゃないの?」
「いや、それは無理な話だ。俺は指示を出さないといけないし、ムッツリーニも仕事があるから無理だ。姫路は姿を見せるわけにはいかないし、いざとなったら防衛に加わってもらうからな。おまけにのび太に関しては理解してると思うが今回は戦えない」
確かにそうだ。今ののび太も駄目だし、他の皆は動けないとなると僕しか動けない
「それに清水を引っ張り出すにはお前が好都合なんだ。清水が興奮しているところを見るに、昨日の挑発は成功したんだろ?」
「う・・・。そ、れは、えっと・・・。ど、どうなんだろうね?」
挑発の成功失敗はともかく、僕は清水さんのターゲットになる可能性はある
「あっ!だからこの配置なんですね?」
「さすが姫路だ。察しがいい」
「えーと・・・よく理解してないから僕にも教えてくれない?」
「そうだな。例えば、この位置に須川が配置されていたとしよう。もしもお前が戦っている相手だとしたら、そこに須川がいる事についてどう思う?」
「どう思うも何も・・・意味のないものにしか思えないけど」
空き教室を地理的に抑えておかないといけないわけでもないし1人でポツンと抑えても警戒なんてしないし
「まぁ、普通はそう考えるな。それなら、そこに更に条件を付け加えよう」
「条件?」
「ああ。そのタイミングで、須川とお前が姫路を巡って争っていたとしよう。そうすると、どう見える?」
「はぅ///わ、私をめぐってですか?」
姫路さんはなぜか顔赤くしていたが、僕は頭の中で必死で回転して導いた答えは・・・
「須川君が僕を待っているように見えるかな。姫路さんを巡っての話に決着をつけるために」
「あぁその通りだ」
よくできましたとでも言った感じで頷く雄二。なんか小バカにされた気分だ
「つまり、だ。この配置は他の連中には首を取る必要も無い明久が意味も無く空き教室にいるだけに見える。しかし、清水にとってはそうじゃない。明久が決着をつける為に清水を待っているように見えるってことだ」
なるほど、僕を前線に出した理由はそれか
「じゃあ、さっき坂本君が言っていた『教室前まで退いてもいい』っていうのも・・・」
「ああ、明久がここで待っているということに気付いてもらうためだ。休戦の交渉に足るだけの点数補充を終えたら、階段を開放して空き教室の様子を教えてやる必要がある。最もこちらが劣勢だと思われるわけにもいかないから、今回は剛田の初デビューで暴れてもらおうと頼んだのさ」
「そんなにうまくいくのかなぁ・・・?」
清水さんが本当に来てくれるんだろうか?それに対して雄二は唇の両端を持ち上げて、悪意のある顔で笑っていた
「それは結果を見てのお楽しみだ」
「まぁ、雄二がそこまで言うならいいけど・・・」
「よし。それならとりあえず、明久は隣の空き教室に移動してくれ。いつ防衛線が突破されるかも分からないからな」
「わかった。今すぐ移動するよ」
やろうとしていることは一応わかったし、僕は清水さんを待つとするか
ここまで読んでいただきありがとうございます!実を言うとジャイアンのあの能力は感想であったものです。それを今回はこちらに書かしていただきました!
次回も宜しくお願いします