Rinさんがログインしなくなってから2日が経った。ほぼ毎日一緒にゲームをやっていたため、今回のメッセージ送信ミスがRinさんに対して迷惑だったのだろう。訂正のメッセージやゲームのやろうというメッセージを送っても既読がつくだけで全く返信が来ない。女性に対する経験が全くない自分としては今回のことについてかなり困っている。ここはRinさんと同性であるひとみに相談するしかないと思い、メッセージを送る。
「ひとみ、相談があるんだけどいいかな?」
「将人から相談してくるって珍しいね。どうしたの?」
「うーんメッセージだと説明しにくいから駅の近くのカフェで話さない?」
「いいよー。じゃあ少ししたら家からでるねー」
とりあえずひとみに相談できることになったので着替えをしてバックの中に財布とスマホを入れてドアを開け、鍵を閉める。住んでいるところは4階のため、エレベーターを待ってから下に降りる。エレベーターから出ると各部屋のポストがあり、外に出る。そうするとアパートの前にとてもきれいな女性が立っていた。「まーくん」と言っていたが流石に自分のことではないだろうなと思い、通り過ぎるときに「こんにちは」とだけ声を掛け駅へ向かう。
少しアパートから離れた場所まで来たが後ろからさっきの女性がついてきている。自分のことを呼んでいたのかと思うが自分のことをまーくんと呼ぶのは一人しか知らないため、その考えを捨てる。しかし女性はこっちに走ってきて抱きつかれる。すごく動揺してどうしたらいいのかわからないが耳元で囁かれる。
「まーくん、みーつけた」
体の震えが止まらなくなる。知らないきれいな女性からいきなり抱きつかれ自分をあだ名呼びしてくる。普通、こんなきれいな人から抱きつかれたら嬉しいかもしれないが嫌な考えが頭の中を巡る。
「すいません。あなたの様なきれいな人は自分の知り合いにはいません。勘違いだと思います」
「きれいな人って......まーくんとは知り合いだよ。ずっとずっと昔から大切な、とってもとっても大切な友達だよ」
目に光がなく、威圧感におされて声が出ない
「どうしたのまーくんそんなに私を見て。好きになっちゃった?私はまーくんのこと大大大大大大好きだからむしろこっちからお願いしたいな」
「すいません本当に誰かわからないのですが」
女性が一瞬で真顔になる。言葉の選びをミスったのかどうしたらいいのかわからない。基本的に友達からは神田とか将人と呼ばれており、自分のことをまーくんと呼ぶのは一人しかいない。数日前のRinさんとのメッセージを思い出す。家に行っちゃうよという内容だったはずだが、自分の住所を教えた覚えはさらさらないため本当に誰かわかないかった。
「Rin。ローマ字の大文字のR、小文字のiとnっていったらわかってくれるかな?」
衝撃を受ける。まさか本当にRinさんだったとは。教えた覚えがないのに自分の家を知っていることに恐怖を覚えその場から走って逃げたくなる衝動に駆られる。
「その表情だとわかってくれたみたいだね。私がRin。本名は萩原凜。まーくんやっと会えたね」
笑顔でそう言われ、その場から逃げる。とりあえず駅に向けてひたすら走る。周りのことなど気にせず走り、ついてきていないことを確認してもう少し距離をつけるため走り出す。
「ヤバイ、あの人ヤバイ」
泣きそうになりながら走り続け、遠いはずの駅につく。周りを見渡し、ひとみがいないか確認するがまだ来ていないみたいだ。
近くにある男子トイレの洋式のトイレに入り、鍵を閉める。今の状況にひとみを巻き込むわけには行かないため「今知らない女性に追われてるから駅に来ちゃだめだ。家に帰ってくれ」と緊急性が伝わるようにメッセージを送る。しかしよく見るとメッセージが数件来ていることに気づく。見たくないが開いてみるとRinさんからのメッセージだった。
「どうしたのまーくん。走って行っちゃって」
「メッセージの返事ちょうだい?」
「今駅にいるみたいだね。今からそっちに向かうね?」
メッセージの内容を確認するとまた体の震えが止まらなくなる。スマホを閉じようとすると電話がかかってきた
「......もしもし」
「まーくんどこかに行っちゃだめだよ。早くトイレから出てきて?」
それだけを聞いて電話を切る。すべての行動がバレている。なぜなのかと頭を抱えて考えているとトイレのドアをドンドンと叩かれ声をかけられる。
「すいません。まだですか?」
男の人の声だと安心し
「あっすいません。今出ます」
開けたらすぐに走って逃げようと考え、ドアを開ける。そうすると男子トイレの入り口の方に女性が立っている。Rinさんだ。
「駄目だよまーくん。なんで逃げたの?」
といいつつ男の人がいるのも関係なく男子トイレに入ってくる。逃げ場がない。後ろに下がると背中に壁があたる。
「どうしたのまーくん?そんなに怯えちゃって。誰かに何かされたの?」
といいながら近づいてくる。恐怖からか声が出ず、腰が抜けその場に崩れ落ちるように座ってしまう。この場から一目散に逃げたいが恐怖に勝てず、立てない
「まーくん大丈夫?お姉さんが連れて行ってあげるね」
手を捕まれ、立たされトイレから連れ出される。
「まーくん大丈夫?さっきから震えてるけど」
勇気を振り絞って声を出す。
「Rinさん。あなたのせいです」
「何を言ってるの?まーくんをあの女から助けてあげてるのに」
そんな変な関係になった相手はいないがおそらくひとみのことだと思われる。
「もしひとみであれば危害を与えるのはやめてください。あのときのメッセージもミスだったんです。」
「へぇー。まーくんはあの女をかばうんだ。やっぱりまーくんは毒されちゃったんだね。病院に行かないとね。」
そういいつつRinさんは空いている手の方でスマホを操作し電話をかける。
「古場さん駅にいるからすぐに来て」
といい電話を切る。
少しすると高そうな車が前に止まり、無理やり乗せられどこに行くかもわからないまま車が進んでいく。
「"病院"に行かないとね」
書き溜めしていたのがなくなっちゃって次の更新遅れちゃいました。すいません。
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