高嶋叶吾は勇者である   作:宇津田

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今回は投稿早く出来ました。
今回は8話の後日談みたいなものなので文量が少ないです。



第9話

 

撮影会から数日後、僕は東郷さんの家に写真をもらいに行っていた。

東郷さんの家のインターフォンを押すと東郷さんの母親が出迎えてくれて、東郷さんの部屋に向かう。

東郷さんはお茶の準備をしてくれているということで部屋でそのまま待つように言われ、東郷さんの部屋で一人待つことになった。

待っている間勝手に人の部屋を見るのは悪いと思い、座ってぼーっとして待っていると机の上に僕に渡す写真らしき袋と隣に『友奈ちゃんアルバム』と書かれたアルバムが置いてあった。

友奈ちゃんという言葉につられてしまった僕はそのアルバムを開いてしまった。

へー、東郷さん友奈ちゃんと沢山の写真撮ってるんだ。

うん、友奈ちゃんはやっぱり可愛いな~。

東郷さんが写真撮るのも上手なんだろうな。

そう思いつつアルバムをめくっていく。

すると友奈ちゃんと東郷さんのツーショットが少なくなっていき、友奈ちゃん一人の写真、そして最後のあたりは友奈ちゃんの足だけが写っている写真やスカートの中がギリギリ見えそうな写真などがあった。

もしかして最後のあたりの写真は盗撮なのでは・・・

「それを見てしまったのね高嶋君」

「ひっ!」

気づいて後ろを振り向くといつの間にか膝にお茶やぼた餅が置いてあるお盆を載せた東郷さんがいた。

音を出さずにどうやって部屋に入ったの東郷さん・・・

「あ、ご、ごめんね東郷さん勝手にアルバム見ちゃって!」

「いいえ、大丈夫よ。お茶とぼた餅を準備したから少しお話ししましょうか」

「ありが、とう、東郷さん・・・」

正直写真を貰ったらすぐさま帰ろうと思ったけど、東郷さんが準備してくれたのだから頂かないと失礼だ。

でも絶対アルバムのことについて何か聞かれるよ。

どうしよう・・・

ひとまず何も考えないようにしよう。

東郷さんが持ってきてくれたお茶とぼた餅を机の上に持っていき、いつも座る場所に座る。

東郷さんが準備してくれるお茶は渋みが少なくて飲みやすいんだよねー

流石東郷さん。

「ねえ、高嶋君。あのアルバムを見てどう思った?」

「うへぇ⁈ど、どうって?」

いきなり本題ですか・・・

「私、勝手にアルバムを見られて怒っているわけじゃないの。高嶋君があのアルバムを見てどう感じたのかを聞きたいの」

「えっと、友奈ちゃんは可愛いなーとか、二人ともたくさんの写真撮ってるなーとかかな」

「アルバムの最後のあたりにある足だけ写っていたりするのに関してはどう感じたのかしら?」

「ええっと、それは・・・」

その事について聞くの!?

触れないようにしたのに!?

「あの写真って危ない角度で取られてるのが多かったけどもしかして盗撮だったりするのかな?それだと結構まずい気がするんだけど・・・」

「確かに危ない角度で撮っているのはあるわ。けれどね高嶋君、あれは結果的には友奈ちゃんの為を思ってやっていることなのよ」

「どういう事?」

「友奈ちゃんは他人を気遣うあまり自分のことは言わないことがあるの。それは高嶋君も分かるわよね?」

「うん。分かるよ」

確かに友奈ちゃんは周りの人を大切にするので自分のことを後回しにしてしまうことがある。

「以前ね、勇者部の活動のときに友奈ちゃん小さい怪我をしていたことがあるの。でも部活を優先しちゃったの。それで怪我したことも忘れていたことがあってね。人のためになる事を自分から進んでやるのは友奈ちゃんの良いところなんだけど、自分のことも気遣ってってその時言ったの」

「そんなことがあったんだ・・・」

「それ時から友奈ちゃんが怪我したりしてないか、無理をしてないかなってことであのような写真を撮っていたの」

「そうだったんだ。ごめんなさい東郷さん。変に疑ったりして」

「気にしないで、高嶋君。普通誰が見てもそう考えたりすると思うわ」

「ありがとう、東郷さん」

「それでね、高嶋君。ここから相談なんだけど、よかったら高嶋君も友奈ちゃんの写真を撮らない?」

「え?僕が?」

「ええ。二人で撮れば一人が気づかなかったことにも気がつけるじゃない」

「確かにそうだけど、僕写真撮るの東郷さんみたいに上手くないよ?」

「大丈夫、カメラの使い方は教えるし、なにより心が込めてあればそれで十分よ」

「そ、そうかな・・・」

「あと撮った写真を自分の物に出来るわよ」

「やります!」

「そう言ってくれると思ったわ。高嶋君は私に似てるわね」

「僕と東郷さんが?何処が似てるの?」

「秘密よ」

そのあと東郷さんからカメラの使い方を教わったり、アルバムの写真を見ながら友奈ちゃんのことについて話したり楽しい時間を過ごせた。

アルバムの写真も焼き増ししてくれるということだし、撮った写真は東郷さんから写真屋さんに頼んで現像してくれるので至れり尽くせりだ。

「それじゃあ、高嶋君。明日から沢山友奈ちゃんの写真を撮るのよ!」

「了解であります!東郷隊長!」

「あ、それと高嶋君。多分今日か明日あたりちょっと大変なことが起きるけど頑張ってね」

「へ?どういうこと?」

「家に帰れば分かるわ」

東郷さんの言葉は家に帰ると本当に分かった。

何故か毎日残業三昧の両親の帰りがとても早かったので、何かあったのかなっと思ったら何故か両親が僕の女装している姿の写真を持っていた。

僕が驚いていると両親が説明してくれた。

なんと東郷さんのご両親も大赦で働いており、僕の両親と付き合いがあるのだとか。

それで東郷さん本人から親を通じて僕の両親に撮影会の事が伝わったのだ。

そして僕の両親は服代とカメラ代を支払う事で写真を得ることが出来たのだと話した。

結構新品の服が多かったりカメラをくれるなんておかしいとは思ったけどまさか僕の両親からお金が出ていたとは思わなかったよ・・・

説明を聞くのはよかったけど、明日は両親共に無理矢理休みを取ったので僕に女装しろと言ってきた。

「でも家に女の子の服は無いよ?」

だから女装なんて出来ないはず。

そう思っていたがなんと今日の帰りに東郷さんの家から服を全て持ってきたと言う。

まあ、確かに僕の親のお金で買った服なので僕のこと家にあるのは間違いではない。

「僕の女装なんて見たって父さんと母さんは面白いと思わないと思うよ?」

「私子供は娘も欲しかったのよ〜」

母の言葉に父も首を上下にブンブン振っている。

結果、両親に押し切られ女装することになってしまった。

 

 

 

「でね、そんなことがあったんだよ。東郷さん酷くない?」

「流石わっしーって感じだねー。わっしーは策士だからねー」

今日は土曜日なので園子ちゃんの所に来ていた。

今は昼ごはんを食べ終わってのんびりとお話しをしている所だ。

「でもたかっしーの女装、私も見てみたいな〜」

「流石にここには服がないから出来ないよ」

「春信さーん。服あるー?」

「こんな事もあろうかと服の準備は出来ております」

「でも流石にサイズとかが」

「全て高嶋君のサイズになっているよ。諦めなさい」

「・・・」

「じゃあたかっしー、衣装チェンジの時間だー!イェーイ、ドンドンパフパフー!」

僕は何処でも女装させられる運命らしいです。

でも僕が何かをする事で身近な人が喜んでくれるのなら女装してもいいかなって思いつつあるのであった。

 

〜東郷美森視点〜

高嶋君が帰ってから私はこの前の高嶋君が女装した写真を見ていた。

「やっぱり友奈ちゃんと高嶋君似てるわ」

学校では友奈ちゃんは笑顔でいることが多いが、高嶋君はその逆であまり笑顔になることが少ない。

表情の違いがあることであまり周りには気づかれていないのだろう。

そう、友奈ちゃんと高嶋君は外見が似ていると私は思う。

身長もほとんど変わらないし、髪の色だって高嶋君の赤色の髪の方は友奈ちゃんの髪の色の濃さが全く同じなのだ。

目つきとかも二人とも笑顔の時の写真で比べてみると似ているのだ。

「もしかして二人は血縁関係でもあるのかしら?」

でも二人からそのような話は聞いたことない。

外見は奈ちゃんを中途半端にしたのが高嶋君みたいだと感じる。

「もしかして高嶋君のご先祖様に友奈ちゃんみたいな人がいたとか?」

血縁関係がないのに似ているなんて不思議だと私は感じた。

 

 




いつも感想などありがとうございます!
ちなみに園子様の出番が少ないと思っている方がいるかと思います。
実は主人公はこの作品のままで、新たに別作品として園子様ルートを書こうかと思っています。
私の投稿スピードがとても遅いので本当に実現するかは分かりませんが宣言することは出来ますのでしちゃいました。
あと服のリクエストを作者の活動報告で行なっていますのでどしどし応募してくださったら嬉しいです!
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