サトシのイッシュ冒険記 ~真実の救世主~   作:純白の翼

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EP28 伝説の島へ

ホモドエシティの船着き場。ここに、緑の服を着た赤紫の短髪の少女がいた。

 

「早くオババ様の病気を治さないと。その為に、復活草が必要ね」

 

少女の隣には、ジヘッドがいた。

 

「行こう。ジヘッド。復活草がある、ミロス島へ」

 

*

 

ここは、ホモドエの跳ね橋。サトシ、トウヤ、メイ、デューンを後ろから見ている青年がいた。

 

「ほほう。愚妹をぶっ潰した奴がここにいるみたいだな。いやはや、そいつには感謝しているよ。ポケモンの言葉が分からない奴は格下と決めつけるわ、人のドラゴンポケモンを恐喝で奪うわ。あいつに兄妹としての情なんて無いけどな」

 

サトシよりもやや年上の日焼けした肌、銀色の青年がそこにいた。青年の隣には、色違いのリザードンがいた。しかも、キーストーンとメガストーンを持っている。

 

「リザードン。メガシンカを使わざるを得ないトレーナーかも知れんぞ」

 

「グルォ」

 

「行こうか。奴等の目的地は、ミロス島だからな」

 

*

 

ホモドエシティに到着する直前の出来事。サトシは、リザードンを見たがっていた少年に自分のリザードンを見せた。結果、お礼として6つのメガストーンを受け取ったのだった。

 

「この、メガストーンの早見表を見てみる感じだと、サトシが受け取ったのはフシギバナイト、リザードナイト、カメックスナイト、ジュカインナイト、バシャーモナイト、ラグラージナイトだな」

 

「う~ん。フシギバナイトとカメックスナイトは必要ないかな?」

 

「どうしてですか?カントーには、フシギダネやゼニガメがいるって聞いています。その子達を進化させれば良いんじゃないですか?」

 

「オレのフシギダネもゼニガメも、そのままで強くなりたいからさ。だからいらないんだ。それに、進化って良い事ばかりじゃないだぜ。身体が大きくなるから身軽じゃなくなるし、バトルスタイルも変える必要だって出て来るんだ」

 

「成る程。そう言った事情があるのですか。進化って、デメリットもあるんですね」

 

メイは、悪意は無いにせよ簡単に進化させれば良いと言った事に対して深く反省した。尤も、サトシは全く気にしていなかったが。

 

*

 

ホモドエシティに到着したサトシ一行。サトシとトウヤは、早速ジム戦の手続きをしに行った。

 

「復活草が無いとジム戦が出来ないだと!?」

 

トウヤはカンカンだった。ヤーコンがジムリーダーをやっているが、ぶっきらぼうに復活草が必要だとか言い、無理矢理こじつけて何処かに去っていったのだ。

 

しかもだ。市場にあるかも知れないと思って行ったは良いが、復活草は入荷されていなかった。ミロス島で手に入る様なのだが、最近はパッタリと来なくなってしまったのだ。

 

「まあ、落ち着け。ミロス島にあるって話じゃないか。それに、丁度シゲルやシンジも行くって言ってたし。もしかしたら、オノンドもまたいう事を聞いてくれるかも知れないぜ」

 

「そりゃそうだけどさ、サトシ。ハア。何かオレだけに災難が降りかかっている様な気がしてさ」

 

オノンドのモンスターボールを取り出すトウヤ。キバゴが進化したは良いが、反抗期の如く全くトウヤの言う事を聞かなくなったのだ。

 

現に、少し前にトレーナー戦で出したのだが、全くトウヤの指示を受け付けず、勝手に倒してしまった。その時に、対戦相手からこう言われた。

 

『自分の手持ち位、制御してからバトルに出せよ!!!』

 

言う事を聞かないポケモンに成す術無くやられる。トレーナーにとって、これ程の屈辱などそうそうありゃしない。そう言われて落ち込んでいたのだ。

 

「キバゴの時は、あんなに素直で可愛げがあったのになぁ」

 

「まあ、それは兎も角。ミロス島行きの船は明日9時にだからな。今日はポケモンセンターでゆっくり休もうじゃないか」

 

デューンの提案で、今日は泊まる事に決めた。

 

*

 

トウヤは、夢を見ていた。それは、幼き日の、7年前の事。5歳の時だ。

 

「次はどこへ行こうかな~?」

 

1番道路で遊んでいるトウヤ。その時だった。急に雨が降り出した。異常なほどに強烈だったのだ。

 

「何?何なの?」

 

数多の雷が、トウヤの周りに落ちて来る。それと同時に、強風も吹き荒れて来た。

 

「だ、誰か~~~!!!」

 

上空には、緑色の鳥の様なものと、蛇の様な雲を持つものがいた。2つの存在は、その場など関係無いと言わんばかりに戦いを始めてしまった。

 

どこまで続くのだろうか?それは、幼きトウヤには分からない事だった。

 

だが、その2つの存在を止めるものがいた。それは、彪の様な姿をしていた。

 

「え?」

 

そのものは、トウヤに近付いた。不思議と怖い気持ちは無かった。

 

「君は誰なの?僕はトウヤって言うんだ」

 

【我の名は……〇〇〇〇〇。また会おう、トウヤよ】

 

そのポケモンは空に舞い上がった。

 

【必ず我の元に現れて欲しい。友としてな】

 

*

 

「!?……また、あの夢か。ホモドエに来てから、最近よく見るな」

 

トウヤは目を覚ます。時計を見ると、まだ深夜1時だった。

 

「明日は早いからな。寝よう」

 

そうして再び、夢の世界に入り込んでいったのであった。

 

*

 

そして翌日。船着き場に行く4人。ここで、シゲルとシンジと待ち合わせになっている。

 

因みに各々の手持ちの内訳を紹介しておく。サトシはピカチュウ、リザードン、ミジュマル、チャオブー、ジャノビー、ズルッグ。

 

トウヤはサンダース、エンブオー、フタチマル、シンボラー、ダストダス、オノンド。

 

デューンはジュナイパー、群れた姿のヨワシ、キテルグマ、ミミッキュ、バシャーモ、オンバーン。

 

メイは、エモンガとビクティニの他に、彼女自身の安全確保と護衛目的でサトシからガブリアスとジュカインを持たされている。

 

チケットを6人分確保し、ミロス島に向かう船を待っている。すると……

 

「待たせたね、皆」

 

「……」

 

「シゲル!シンジ!」

 

「サトシ。お前は相変わらずの様だな。随分と賑やかな仲間を連れて」

 

その時だった。シンジの持つモンスターボールから、フシギソウが出て来た。サトシの所へ駆け寄り、すりすりしている。

 

「このフシギソウ、もしかして……」

 

「お前のフシギダネと、ハルカとかいうコーディネーターの、フシギバナの子供だ。新たに手持ちに加わったポケモン達は予想以上にやれるぞ。マグマラシやヌマクロー、コモルー共々な」

 

そんな会話をしていると、チェレン、ベルもやって来た。観光目的がてらに、復活草を手に入れようとしているようだ。チェレンとベルは、シゲルとシンジに自己紹介した。

 

「あれ?トウヤにメイ、それにサトシ?」

 

サトシ達に近付く少女がいた。赤い髪にベージュのベレー帽を被っている。ラングレーだ。

 

「ら、ラングレーもいたのか!?」特にトウヤが驚いていた。

 

「そうよ。ここ、伝説の島って呼ばれているそうだし」

 

「へえ」

 

「何ジロジロ見てんのよ」

 

「いや別に」

 

『ねえねえチェレン』

 

『何さ?』

 

『トウヤとラングレーちゃんって、やっぱこれ?』

 

ベルは小指を突き出す様なジェスチャーをした。

 

『今のところは、何とも言えないね』

 

その後、船は出発した。その時にデントとも再会した。それ以外にも3人の乗客がいた。総勢13人だった。

 

*

 

『……あれって……』

 

少女は、銀髪の青年に近付いていった。

 

「もしかして……カーネルなの?」

 

「……オレはもう、絶縁状を突き付けに行ったんだがなぁ。ショウブ。それで、落ちこぼれであり、家出同然に出て行ったオレを嘲笑いに来たのか?」

 

カーネルは薄ら笑いを浮かべる。

 

「竜の里の評判が落ちているのよ。だから、見違えるように成長したカーネルには戻ってきて欲しいってオババ様が言ってたし、シャガ様もジムリーダー候補にそして推薦したいって。こんな事、私達竜の里の人間が言えたことじゃないけど、どうしてもカーネルの力が必要で……」

 

「ふざけるなよ。オレはドラゴンタイプは嫌いだ。だからこそ、今までドラゴンをゲットしてこなかった。常に、リザードンと共に自分の居場所を確保する為の旅をして来たのさ」

 

「帰る場所はあるわよ?竜の里があるじゃない」

 

「うるせえ!テメエら、散々オレを否定しておいて、今更掌返して戻って来いだと!?いい加減にしろ!この(アマ)ぁ!!!リザードン、遠慮はいらねえ!やれ!」

 

リザードンは一瞬戸惑ったが、止むを得ずやる事に。ショウブは、目を閉じた。

 

だが、リザードンの攻撃は来る事は無かった。何と、体の至る部分に傷跡が残っており、左眼が潰されているジャローダが牽制していたのだ。

 

「良くやった、ジャローダ。流石僕のベストパートナーだよ」

 

フードを被った少年が、ジャローダを褒める。

 

【これ位、朝飯前だ】

 

「おい、これはあの女とオレだけのやり取りだぞ。他人は引っ込んでろ!!」

 

「どんな理由があろうと、ポケモンをけしかけて人を傷つける様な事はしちゃいけない。基本……いいや、常識だろ?」

 

【尤も、オレ達だって人の事は言えないけどな。本当は】

 

「チッ!命拾いしたな、ショウブ。だがオレは、好きなようにやらせて貰うぜ。行くぞ、リザードン」

 

【ああ】

 

カーネルとリザードンは立ち去った。

 

「ありがとうございます」

 

「礼には及ばない。こんなの、僕がやって来た事と比べたら……」

 

少年もまた、別の場所に移って行った。

 

*

 

「デントさんもいたんですか。どうしてまた」サトシが聞いた。

 

「ヒヤップとバオップが風邪を引いちゃってね。復活草を煎じた薬を用意する必要が出て来たんだ」

 

「へえ。そうだったんですか」メイが言った。

 

*

 

「……」

 

「どうしたの?トウヤ。浮かない顔してさ」

 

ミックスオレをトウヤに差し出すラングレー。

 

「昨日さ、夢を見たんだよな」

 

「?」

 

「ポケモンかどうか分からない怪物2体が暴風雨や雷雨の中、上空で暴れているんだけど。その時にもう1体が現れて、2体を鎮めるってなんだよ」

 

「ふ~ん。もしかしたら、ミロス島が関係しているのかもね」

 

「何でそう言い切れる?」

 

「女の勘よ」

 

「何だそりゃ」

 

楽しい時間を過ごしながら、ミロス島への到着を待つのであった。

 

*

 

その頃、ロケット団はというと……

 

「ポカブ、ゲットしてやったわ!」

 

「凄いのニャ!ムサシ!」

 

「ツタージャに続いてポカブも。やるなあ」

 

ムコニャは、打倒プラズマ団に向け、戦力を増強させている。ムサシの手持ちはソーナンス、コロモリ、プルリル、ツタージャ、ポカブ。コジロウの手持ちはデスマス、モロバレル、ナゲキ、コイルだ。

 

「というか、イッシュのトレーナーが酷過ぎるのよ!碌に鍛えているわけじゃないのに、バトルに勝てないとか、進化しないとか、弱いからって理由で捨てるし!」

 

「だな。こんな感じじゃ、ジャリボーイが神経尖らせて倒れるのも無理は無いぜ。後、プラズマ団がのさばるのも」

 

「その点、まだロケット団の方がマシなのニャ。ゲットの仕方はともかく、配給されたポケモンはちゃんと育てるし、扱いも良いのニャ」

 

「それで、もう動く?」

 

「ムサシ、まだだ。ゲットした以上は鍛えないといけないし、出来るなら6体に揃えた方が良いし」

 

「コジロウの言う通りだニャ」

 

ムサシの手持ちポケモンは5体であるのに対し、コジロウの方はまだ4体だ。なので、もうしばらくは戦力確保を優先する事にする。

 




リザードナイトについては、敢えてぼかしてます。
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