そして、久しぶりにロックマンゼロコレクションをやったら、2に出て来る氷属性のボスがツンベアーに似ていると思いました。
29話行きます。
船は、ミロス島に到着した。
「ようやく着いたな」デューンが空を見上げながら言った。
「自然豊かな島ですね」
その頃サトシは、シゲルとシンジと話をしていた。この会話でシゲルはハッサムナイトとプテラナイトを、シンジはラグラージナイトとボスゴドラナイト、ボーマンダナイトを既に手に入れている事を知ったのであった。尤も、2人共キーストーンを持ってないのでメガシンカは出来ないが。
「え?シゲルが持っているメガストーンって、シント遺跡で見つけたのは分かったけど。シント遺跡って何?」
「元は、ジョウトにやって来たシンオウの民が、故郷を思って建てたと言われる場所なんだ。アルフの遺跡、槍の柱。両方の両方の伝説を受け継いでいる。シロナさんと一緒にジョウト地方へ行った時に訪れたんだ」
「そうなのか……あ!そうだ!2人なら、信頼出来る。だからその上で、受け取って欲しいものがあるんだ」
サトシは、シゲルにカメックスナイトを、シンジにフシギバナイトを渡した。
「これは?」
「シゲルに渡したのはカメックスを、シンジのはフシギバナをメガシンカさせる為のメガストーンさ」
「……そうか。確かに、君のフシギダネとゼニガメは未進化のまま強くなりたいんだったね」
「だが良いのか?コイツにはともかく、オレに塩を送ったも同然の行為をするのは」
「良いんだ。それに、シンジのフシギソウも早く進化したいみたいだし。オレよりも、2人の方が使いこなせるって信じているからさ」
「分かったよ。ありがとう、サトシ。カメックスナイトは有り難く受け取っておくよ」
「……フシギバナイトを探す手間が省けたな。サトシ、お前からメガストーンを貰った借り、いつか返させて貰おう」
*
サトシ達は、ミロス島の人達から情報を手に入れる事にした。すると、復活草に1番詳しいユウトと言う青年を探せば良いと教わった。
早速、ユウトがいる場所を目指して山登りを始めた。
「ハア……ハア……ねえ皆。そろそろ休まない?」
1時間が経過し、とうとうベルが根を上げた。
「そうだね、まだ昼食も食べていないし」ベルの提案に最初に乗ったのはシゲルだった。
「しゃーない。昼飯作るか」
「僕も手伝うよ、サトシ君」デントが言った。
サトシとデント、デューンが昼食を作り、トウヤ、メイ、チェレン、ベル、シゲル、シンジ、ラングレーに振る舞った。ポケモン達には、サトシがタケシから伝授してもらった特性のポケモンフーズだ。
「お前が料理している所を見るは初めてだな」
「すぐに旅に出るのはやめて、ポケモンとの特訓の傍ら、ママに料理を教わる事にしたんだよ」
「シンジ。サトシのママさんは、マサラハウスって名前の食堂をやってるんだよ。これが他地方のグルメ雑誌にも記載されるほど有名でね」
「成る程な……マサラタウンか」
イッシュでの旅が終わったら、カントーのバトルフロンティアに挑戦し、その時にマサラタウンを訪ねてみようかと検討するシンジであった。
「オレ、イッシュとの旅の後はカントーに行こうかな?父さんの故郷でもあるし」
トウヤが呟いた。
「それが良いかも知れないな。他の地方でしか見られないポケモンも沢山いるし、見聞を高めるにはもってこいだ。それに、運が良ければオレやサトシみたいに他地方の初心者用ポケモン手に入れられるかもしれないし」
トウヤの言葉にデューンが返した。
「そんな機会、そうそうあるのかしら?サトシがチャオブーを、ポカブの時にゲットした経緯は聞いているから知っているけど」
ラングレーがツッコんだ。
「奴のポケモンホイホイによる、希少価値の高いポケモンに出会う事は今に始まった事じゃない」
「ええっ!そうなんですか!?シンジさん!」シンジの言葉にメイが驚いた。
「カントー、ジョウト、ホウエン、シンオウ、イッシュの御三家は全部ゲットしてるわ、伝説のポケモンとは殆ど遭遇するわ、色々上げたらキリがないね」
シゲルはこの時、オーキド研究所に伝説のポケモンが時々やって来る事は言わなかった。
「でも何か納得です。ビクティニちゃんとも出会った上に、トレーナーになるまでのキープポケモンになりましたから」
「さらっと幻のポケモンがいるんだって事を聞いたよ。チェレン」
「僕もだ。サトシ君も、メイちゃんの為にゲットしたトウヤにしてもね」
昼食を食べ終え、一行は再び山を登り始めた。途中休憩をはさみながら、川で遊んだりして少しずつではあるが確実に目的地に辿り着こうとしていた。
「あれって、コマタナ?」
ラングレーが指をさした。そこには、複数のコマタナとボス格であろうキリキザンが、1体のコマタナをリンチしていたのだ。
【グッ!】
【後はテメエだけだな】
【ボス!残るコイツさえ始末してしまえば、縄張りは俺達のものですぜ!】
【やれ!】
《私は、ここで果てるのか?こんな奴等に……守りたかったものを守れず……無念》
コマタナが止めを刺されようとした時、サトシとピカチュウが割って入り込んだ。
「もうこれ位で良いだろう?」
【ちょっとおいたが過ぎるよ!】
【人間か!】
【弱そうな電気ネズミだな】
【雑魚は引っ込んでやがれ!!】
「やるぞピカチュウ!尻尾に電撃を溜めろ!」
【了解!】
尻尾に集まった電撃は、巨大な剣のような形になった。
「今だ!サンダーボルトブレイド!」
【僕を雑魚呼ばわりした事を後悔させてやる!】
最初にピカチュウは、尻尾を左右に振り回し、その後に上から尻尾で叩きつけて周囲を切り刻んだ。そこから落雷が発生し、それはコマタナ達とキリキザンに更なるダメージを与えた。
「大丈夫か?」サトシは、リンチされていたコマタナの方を振り向く。
【……】コクりと頷くコマタナ。
「はい。オボンの実だぜ」
【いいや。これ位の傷大した事無い】
【そのままにしておくと危ないよ。それに、こういった好意は素直に受け取った方が良いと思うよ】
ピカチュウに諭され、コマタナはオボンの実を食べる。身体は少し楽になったのが感じられた。
【何故助けてくれた?】
「何で助けたかって言ってるのかな?助けるのに理由なんているか?」
サトシがニッと笑った。コマタナはその瞬間、太陽の様に眩く、それでいて見た者を穏やかにさせる暖かい光を見た様な感じがした。
【かたじけない。この恩、いつか返させていただく】
コマタナは軽く礼をして、立ち去った。
その後もサトシ達は歩き続ける。夕方になってきており、流石に疲れて来ていた。特にトウヤ、メイ、チェレン、ベル、ラングレーの5人がだ。
すると、目の前から男性が現れた。即座にサトシが声を掛ける。
「すみません。もしかして、あなたがユウトさんですか?」
「あぁ。そうだけど。君達よくこんな所まで来たね。どうしたんだい?」
「実は復活草を探しに来たんです」
「え?復活草?分かった。この先に、少し大きめの小屋があるんだ。そこに来てくれ」
ユウトは、サトシ達を小屋に案内する。中は、10人前後が入れる位の大きさだった。
「改めて、オレはユウト。それで、どうして復活草をさがしているんだい?」
「オレやトウヤ達はジム戦の為にです」
「僕はポケモンを回復させる為に」
「私もデントさんと同じです」
サトシ達は各々、ミロス島へ復活草を手に入れに来た目的を語った。
「そうか。本当に申し訳ないね。実は、オレもずっと復活草を探しているんだ。だけど、ここ最近は枯れている物ばかりで。ここの土地が痩せているのかもしれない。せっかく尋ねてくれたのに申し訳ない」
ユウトが深々と頭を下げる。だがサトシ達からすれば寧ろ、申し訳ない感じだった。
「でも、何で伝説の島って呼ばれているんでしょうか?」メイがふとこんな質問をする。
「……分かった。それじゃあ話そう。この島には、古くから言い伝えがあるんだ。『ランドロス』に関する言い伝えがね。遥か昔の事だ。ミロス島は雷の神『ボルトロス』と、風の神『トルネロス』の激突に巻き込まれて危機的状況に陥った。だが2体の戦いを体を張って止めたのが……豊穣の神ランドロスだったんだ。
でも、その代償は決して小さくはなかった。ランドロスは、その時に怪我をしてしまったからね。そのランドロスを、当時の島の巫女が、復活草を与えて助けたんだ。確か、4人はいたって話だ」
ランドロスに関する文献を見せられるサトシ達。殆ど全員が興味津々に見ている中、トウヤだけはデジャブを感じていた。
『あれ?この3体、どこかで見た事があるぞ!』
「というわけで、力を取り戻したランドロスは、トルネロスとボルトロスを撃退した。ランドロスは、自分を元気にしてくれたお礼に、この島の土地を豊かにしてくれた。そう言い伝えられているんだ」
そう言うとユウトは話を終える。
「明日、雨乞いの儀式をしようと思っていてね。それで雨が降る手筈になっているんだ」
ユウトの言葉が終わったタイミングで、ゴチミルが小屋の中に入って来た。どうやら復活草を探しに行っていたらしく、両手には枯れた復活草を持っていた。
すると、1人でにオノンドが出て来た。ゴチミルと良い仲になったようだ。
「オノンド!?」
「トウヤ、アンタいつの間にドラゴンタイプを?」
「ヒウンシティで、アイリスを見限ったキバゴをゲットしたんだけどさ、進化した途端言う事を聞かなくなっちゃったんだ」
「そう。なら、その子が言う事を聞く様になってからバトルを申し込むわ。それじゃあ、サトシ」
「?」
「アンタとガブリアスにバトルを申し込むわ!」
「分かった。でも、ここじゃあマズいから広い所に行こうぜ」
話が終わり、サトシはラングレーにバトルを申し込まれた。メイにリザードンを預かって貰い、ガブリアスを手持ちに入れた。
「アレは使わない方が良いぞ」デューンが、ガブリアスナイトを指差しながら言った。
「分かってるよ。じゃあ、行って来るぜ」
話しも一段落付いたので、サトシとラングレーのバトルを観戦しに、殆ど全員が出て行った……唯1人、トウヤを除いては。
「何だこれ?」トウヤは、部屋にあった鏡をみる。
「!?」触れようとした瞬間、鏡が一部光輝いた。
「うわっ!?」その先をみる。そこにはまた別の鏡の破片があった。
『オレの前に現れたあのポケモンと関係があるものなのか?』
トウヤは、鏡の破片をバッグの中にいれた。
*
「出陣よ、ツンベアー!」
「ガブリアス、君に決めた!」
『ガバイトの時と比べて、別物レベルで強いのが良く分かるわ!果たして勝てるかどうか……』
「ツンベアー、吹雪!」
「竜の波導でぶち破るんだ!」
竜の波導は吹雪を打ち破り、ツンベアーに直撃した。
「威力そのものが桁違い!これが、リーグ出場者の実力。成る程。アイリスの子供とは次元が違うわ!」
「誉め言葉として受け取っておくぜ。ガブリアス、切り裂く攻撃!」
「こっちも切り裂く!」
同じ技がぶつかり合うものの、地力の差でガブリアスに軍配が上がった。
「ツンベアー!」
「今だガブリアス!アイアンヘッド!」
「潮水で牽制よ!」
「離れろ、ガブリアス!!」
ラングレーの咄嗟の判断でツンベアーはダメージを軽減することが出来た。
「仕方がないけど、奥の手を使うしか無いわね。ツンベアー、辺り一体に吹雪!」
吹雪でフィールドを氷にしてしまった。
「ツンベアー、次に冷凍ビーム!アレをやるわよ!」
冷凍ビームで柱の様な氷壁を作るツンベアー。
「ウォールクラッシュ!!」
それを砕いて破片を飛ばして来た。上半分は下に行き、下半分は上に行った。当然、ガブリアスは難無く躱す。だが、それこそがラングレーの狙いだった。現に、かかったと不敵な笑みを浮かべていたし、ツンベアーの姿も見えなくなったからだ。
「今よ!気合球!」
ガブリアスの背後に、技が撃ち込まれた。
「何でツンベアーは消えたの?」ベルがチェレンとトウヤに聞く。
「あんなスピードは出ない筈なんだけど」
「雪隠れだよ」トウヤが即答した。
「天気が雪か霰の時、その特性を持つポケモン回避率を上げる特性だったよね?それがどうしたって言うんだ?」
「恐らくだが、あの女は吹雪を使う事で疑似的に特性を発動させたんだろうな」
シンジが話に参加して来た。
「そして、冷凍ビームを利用したオリジナル技は囮で、本命は気合球を叩き込む。その為に、すぐに隠れられる様にしたんだろう。やるね、彼女」
シゲルは、素直にラングレーを称賛した。
「差し詰め、フロスト・フィールドと言った所か。ならガブリアス、流星群!」
「無駄よ!ツンベアーの回避率は上がっているから!!」
「オレはツンベアーに当てろなんて一言も言ってないぜ?」
「え?」
ガブリアスは、流星群で強制的にフロスト・フィールドを終了させた。
「今だ!ストーンエッジ!!」
「避け切れない……なら!ツンベアー!切り裂くでストーンエッジを弾いて頂戴!」
ツンベアーはラングレーの指示に従うが、如何せん数が多過ぎた。何発か食らってしまう。
「『隙が出来たな』ガブリアス、接近して炎の牙!」
炎の牙が決まり、ツンベアーは戦闘不能になった。勝者、サトシ。
「お疲れ様。ツンベアー」
「良いバトルだったぜ、ラングレー」
「もっと腕を磨いて、今度こそ勝ってやるわ!」
「いつでも挑戦を待ってるよ」
サトシとラングレーは握手した。その頃、トウヤはオノンドが入っているモンスターボールを見ていた。
「見ていたか?オノンド。いつかオレ達が戦わなきゃいけない相手、チャンピオンになる為に越えなきゃいけない壁をよ」
こうして、全員明日に備えて就寝したのだった。
ラングレーのツンベアーが使った技『ウォールクラッシュ』は、ロックマンゼロ2に出てくるミュートスレプリロイド「ポーラー・カムベアス」が使うEX技が元ネタです。
ピカチュウが途中で使った技『サンダーボルトブレイド』は流星のロックマン2以降の、SSロックマンの雷属性の強化形態が使う必殺技が元ネタになってます。