サトシのイッシュ冒険記 ~真実の救世主~   作:純白の翼

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EP30 風神と雷神

「我々の狙いは、トルネロスとボルトロスなのです!エインヘリャル8闘戦士、アイリスよ」

 

杖を持つ男が言った。それを聞いている1人の少女。それは、ポケモン収容所で服役している筈のアイリスだった。

 

「これであいつらに復讐出来るわ!首を洗って待ってなさい!」

 

*

 

トウヤは、また夢を見ていた。

 

【また会ったな、我が友よ】

 

「君は?」

 

【……我を覚えていないのか?だが、まだその時じゃない。トウヤ。我は、警告しに来たのだ】

 

「警告?」

 

【このミロス島だけでなく、イッシュ全体を闇が包み込もうとしている】

 

「え?闇って……」

 

【気を付けろ。傀儡の英雄と、邪神に】

 

「傀儡の英雄?邪神?ちょっと待ってくれ!もっと詳しい事を!」

 

だが、トウヤに警告をした存在は消えてしまった。

 

*

 

翌日の朝の事。サトシ達は、雨乞いの儀式の準備に取り掛かっていた。その近くでは、オノンドがガブリアスに話しかけていた。どうやら、何かを頼んでいるらしい。

 

【オレに流星群を教えろ!!】

 

高圧的な口調で、オノンドはガブリアスに対してそう言った。

 

【今のお前には無理だな。見本を見せても、出来っこない】

 

【そんな事はない!オレは強くなったんだ!良いからつべこべ言わずに教えろ!!】

 

オノンドは、ガブリアスにドラゴンクローを仕掛ける。

 

【……】ガブリアスは、涼しげな表情で受け止める。

 

【なっ!】

 

【力押しの古いやり方じゃ、オレにダメージは与えられない】

 

ガブリアスは、アイアンヘッドでオノンドを攻撃した。

 

【強くなったと言っている様だが、この世には強い奴なんてごまんといるんだ。それを覚えておくんだな】

 

ガブリアスは立ち去って行った。

 

【チクショウ!】

 

*

 

そして、ガブリアスはリザードンとジュカインに呼び止められた。

 

【竜のガキに教えてやれば良いんじゃないのか?】

 

【リザードンさん。流星群を覚える条件は、ドラゴンタイプのポケモンがトレーナーに懐いてないといけないんだ。だから、今のオノンドが教えても使う事は出来ない。そう言う事なんだろう?ガブリアス】

 

【……】ガブリアスは、コクりと頷いた。

 

【昔のオレみたいだな】リザードンがポツリとつぶやいた。

 

【そうなのか?】

 

【ああ。とても他人事とは思えねえ】

 

【3人共】ピカチュウがやって来た。

 

【ピカチュウか。どうした?】

 

【どうもこうも無いよ、リザードン。そろそろ儀式が始まるよ。準備しなきゃ!】

 

*

 

サトシは、藁をランドロスの祠に並べて、火打ち石で火を焚いた。ゴチミルは、念力を使って狼煙を操る。

 

「ランドロス様!土地が痩せて、復活草が取れません!どうか恵みの雨をこのミロス島に!」

 

すると狼煙は集約していって、雨雲が生まれ出した。

 

「凄えな」トウヤの言葉に皆が頷く。

 

「よし!これで雨が降る!」ユウトはそう確信していた……この時までは。

 

突然、その雲は別の力で怪しい雲に変化した。そこから現れたのは……

 

「トルネロス!?」

 

トルネロスを見た瞬間、トウヤが過呼吸を起こした。

 

「ハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハア!!!!」

 

「トウヤ!しっかりしなさい!!」

 

ラングレーが駆け寄る。背中をさすって、必死に声を掛けるが、一向に収まる気配がない。その間にも、暴風雨を起こしながら、トルネロスは森や地面を破壊する。その姿は、鬼そのものだ。

 

「ラングレー!トウヤを連れて小屋に!」

 

「ええ!分かったわ!」

 

「僕も手伝うよ!」

 

「私だって!」

 

チェレン、ベルも協力する事になった。トルネロスは、トウヤに気付く。すると、アームハンマーを仕掛けて来た。

 

「ミミッキュ!ウッドハンマー!!」

 

デューンのミミッキュが、トルネロスの攻撃からトウヤを守った。

 

「ありがとう、ミミッキュ!」

 

「キュッ」

 

「ボヤっとすんなよ。早く行くんだ!オレもメイちゃんも付き添うから!」

 

「分かってる!」

 

「皆、出て来い!」

 

サトシは、トウヤ達が行った事を確認してから、ボールからポケモンを出す。ミジュマル、チャオブー、ジャノビー、ズルッグだ。

 

「……」

 

シンジもポケモンを出した。エレキブルの他に、フシギソウ、ラグラージ、コジョンド、ウルガモス、オーベムだ。シゲルも、既に出ているカメックスを除いて、プテラ、メタグロスを出す。

 

「フシギソウ、トルネロスを蔓の鞭で捕まえろ!」

 

「メタグロス、トルネロスにコメットパンチ」

 

フシギソウに捕まったトルネロスは、メタグロスの攻撃をもろに受けた。

 

「流石は伝説のポケモン。しぶといな」サトシが言った。

 

*

 

その頃、トウヤ達は拠点に戻っていた。この時、デューンはトウヤの看病の為に物色をしていた。

 

『!?これは……』

 

そこで、偶然だが目的の物を発見したのだ。黄金で、取っ手が2つ付いているカップ。シッポウ博物館でも盗み出したが、それは贋作だった。だが、今目の前にあるものは神々しい存在感を放っていたのだ。

 

『聖杯……漸く見つけたぞ。あらゆる魔力を封じる、魔除けのカップ。強い衝撃を与えると、大変な事が起こるとも言われているが、真相は謎のまま。聖杯の最大の特徴……それは、水を入れる事で命の水となり、飲めばあらゆる傷や呪い等を治癒し、また寿命も20年延びる。何でミロス島にあったかは知らんが、これで目的の1つは達成したぜ』

 

デューンは、聖杯を確保した。次は、波導の勇者アーロンがイッシュに遺した、精神波導を高める剣『デュアルブレード』を手に入れてみせると改めて誓ったのだ。

 

「何故トルネロスが?」デントが尤もな事を言った。

 

「恐らくトルネロスの石碑の楔が破壊されたんだろう。つまり、誰かが楔を壊した……まさか!ボルトロスの楔も!」

 

最悪の事態を想定してしまい、顔を青褪めるユウト。

 

「確認しに行った方が良いかも知れねえな」

 

デューンが言って、一応念の為にボルトロスの石碑がある場所へと急いで行った。

 

*

 

ボルトロスの石碑に辿り着いたトウヤ一行。だが……

 

「そんな!ここも壊れてる!」ベルが絶望に満ちた表情をしながら言った。

 

それと同時に、落雷が降って来た。その中から、ボルトロスが出現する。

 

「ボルトロス!!」ユウトが叫ぶ様に言った。

 

「ボルオォォォォォォォォォォォ……」

 

ボルトロスは、雷を解き放った。

 

「マズいぜ!今の天気は雨だ!雷が必中する!!」

 

「サンダース、行け!!!」

 

トウヤはすかさずサンダースを繰り出す。特性蓄電により、ボルトロスの技を防いだサンダース。

 

「良くやった!」

 

とは言え、伝説のポケモンの電撃を受けたからなのか、もうヘトヘトだった。

 

「生憎、オレに地面タイプのポケモンはいないんだよな~」

 

「なら僕の番だ!ドリュウズ!!」

 

チェレンはドリュウズを出した。

 

「オレもだ!行きな、キテルグマ!!」

 

「マッギョ、君もだ!」

 

デューンはキテルグマを、デントはマッギョを出す。

 

「お願い!メブキジカ!トウヤを、さっきの小屋まで運んで!」

 

ベルのメブキジカは、トウヤを自分の背に乗せ、走り去っていく。

 

「ビクティニちゃん、パワーを与えて!お願い!」

 

メイのお願いを聞き、ビクティニはドリュウズ、サイドン、マッギョ、メブキジカの能力を上げた。

 

「メタルクロー!」

 

「掴んでぶん回せ!!」

 

「濁流!!」

 

3体の攻撃がボルトロスに襲い掛かる。だが、ボルトロスは馬鹿力で無理矢理打ち破った。

 

「成る程な。腐っても伝説のポケモン。地力が違うか」

 

*

 

トルネロスは暴風を放つ。

 

「ピカチュウ、10万ボルト!ミジュマル、冷凍ビーム!チャオブー、岩雪崩!ジャノビー、リーフストーム!リザードン、火炎放射!ズルッグ、気合球!!」

 

「コジョンド、インファイト!ラグラージ、アクアテール!ウルガモス、焼き尽くす!オーベム、サイコキネシス!フシギソウ、ヘドロ爆弾!エレキブル、炎、雷、氷の力を両腕に集約させ、トリプルパンチ!!」

 

「カメックス、ラスターカノン!プテラ、ギガインパクト!メタグロス、思念の頭突き!」

 

サトシ、シゲル、シンジの全ポケモンの力を結集させ、トルネロスにダメージを与える。

 

「効いてはいるけど、決定打にはならないか……サトシ、君のリザードンは炎の究極技『ブラストバーン』は使えるかい?」

 

「ああ。バッチリだ。リザフィックバレーで、修行の末に修得しているしな!」

 

【そうだ!】

 

「なら、僕のカメックスが覚えている水の究極技『ハイドロカノン』と一緒に打つよ。尤も、この天気だからブラストバーンの威力は落ちるし、逆にハイドロカノンの威力は上がる。だから、カメックスがメインで攻撃を仕掛ける」

 

「分かった」

 

「行くぞ!カメックス、ハイドロカノン!」

 

「リザードン、最大パワーでブラストバーン!」

 

*

 

ボルトロスは、ヘドロウェーブを使う。

 

「エンブオー、火炎放射!」

 

ベルのエンブオーが相殺する。

 

「ヤナップ、岩石封じ!」

 

「ダイケンキ、アクアジェット!ジャローダ、リーフブレード!」

 

次々に攻撃を仕掛けるもののボルトロスは、次に放電を放った。その力は余りに強く、応戦していたチェレン、ベル、デントのポケモンの半数が戦闘不能になってしまった。

 

「ジュナイパー、影縫い!」

 

隙をついて、ジュナイパーがボルトロスを捕らえた。

 

「ミミッキュ、じゃれつく攻撃!!」

 

ボルトロスはミミッキュを近付かせまいと、技を発動するものの、ミミッキュはケロッとしていた。

 

「ヨワシ。そのままやるぞ!」

 

水タイプのZ技を発動する際のポーズを取り、Zパワーをヨワシに纏わせる。

 

「スーパーアクアトルネード!!」

 

雨になっているこの状況を利用し、Z技を発動させた。ボルトロスは大ダメージを受けたが、雷でヨワシを戦闘不能にする。

 

「良くやったヨワシ。休んでくれ」

 

ボルトロスは、隙をついて逃走した。

 




すみません。私のスケジュールの都合により、次回の投稿は10月28日とさせてください。ご迷惑をお掛けしますが、ご了承願います。
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