サトシのイッシュ冒険記 ~真実の救世主~   作:純白の翼

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遅れて申し訳ございません。ようやく難産だった話が完成し、今はイッシュリーグ編を書いています。もう結末は決めているので、それを文字に出来る能力と気力があれば……


EP41 砂鰐からの挑戦状

次の目的地であるフキヨセシティに向かっているサトシ一行。途中、デューンがリゾートデザートで手に入れたタマゴからメラルバが孵った。

 

「トウヤ。後どれ位で着くんだ?」

 

「後1時間程歩けば到着するぜ」

 

「そっか!なら、それまでに特訓しないとな!」

 

「ピカ!」

 

「ミジュ!」

 

「チャオ!」

 

「ジャノ!」

 

「ガント!」

 

「モノ!」

 

現在のメンバーは、ピカチュウ、ミジュマル、チャオブー、ジャノビー、ガントル、モノズだ。ガブリアスについては、アララギ博士からメガシンカの事を調べてみたいと言われたので、預ける事にしたのだ。代わりに、元アイリスのポケモンだった色違いのモノズを送って貰った。

 

「でも何で、ミジュマルは進化しないんでしょう?フタチマルどころか、ダイケンキにもすぐになれるくらいのレベルなのに」

 

ふとした疑問をメイが口に出した。ミジュマルは俯いた。実は、進化しそうになると同時に光が発散してミジュマルのままという事態が続いていたのだ。

 

「メイ。オレはさ、進化についてはポケモンの好きなタイミングに委ねているんだ。もしミジュマルが進化したくないなら、オレはミジュマルのその意思を尊重するぜ」

 

サトシのその言葉を聞き、パアッと明るい表情になったミジュマル。

 

「成る程な。サトシらしい」デューンは、サトシの意見に肯定的だった。

 

ガントルは、そんな中でサトシに近付いた。

 

「どうした?ガントル」

 

【オレ、進化したい】

 

「……もしかして、進化したいのか?」

 

サトシの問いに、ガントルは首を縦に振った。

 

「ガントルの進化は確か、ギガイアスだぜ」

 

「確か進化条件は……」

 

「1度、他のトレーナーの所へ行く事。つまり、交換進化だな」

 

「どうしようかな?」

 

「オレ、交換で進化するポケモン持ってないからパス」トウヤが即答した。

 

「プロテクターを持たせたサイドンがいる。どうだ?やらないか?」

 

「どうしたい?ガントル、決めてくれ」

 

【頼むよ】

 

「やってくれってさ」

 

「決まりだな。早速やろうぜ」

 

サトシとデューンは、ガントルとサイドンを交換した。結果、ガントルはギガイアスに、サイドンはドサイドンに進化した。その後、すぐに交換をし直したのだった。

 

「よし!ジム戦に向けて特訓だぜ!」

 

「それも良いが程々にな」

 

「分かってるよ。ジム戦の時に、全力を出せなきゃ意味が無いし」

 

休憩を取り、ジム戦に向けて特訓を始めるサトシとトウヤ。デューンは調整役として、メイはポケモンの回復の作業に徹していた。

 

そんな時、大きな爆発音が聞こえた。4人は、すぐ音のした場所へ行く。そこには、チェレンがいた。バオッキー、ドリュウズ、ケンホロウ、ジャローダ、ダイケンキが戦闘不能にされたのだ。1体のサングラスをかけたメグロコによって。

 

「クッ!ここまで強いなんて!奴の実力を見誤っていたか……!」

 

「お~い!チェレ~ン!」

 

「……トウヤか」

 

「どうしたんだ?それにベルはどこだ?」

 

「野生のポケモンを捕まえようとしたんだけど、余りにも強過ぎて逆に負けちゃったんだ。そしてもう1つ、ベルは買い出しに行ってるよ」

 

「このメグロコ……リゾートデザートにいた群れのボスか?」

 

サトシは、チェレンの手持ちポケモンを全滅に追いやったメグロコの正体にすぐさま気付く。

 

【やるね】ピカチュウが呟く。

 

【……】メグロコは、サトシとピカチュウを凝視している。

 

「意外とお洒落だな」

 

【ゼニガメみたいだ】

 

サトシとピカチュウは珍しそうに見ていた。だが、メグロコだけは違った。好戦的な目を向けている。どうやら、ピカチュウの実力に勘づいたようだ。

 

【おい。お前ら】

 

「ん?どうしたんだ?」サトシは、メグロコに聞く。

 

「メグロコに目の色が変わりましたね」

 

【そこら辺のトレーナーやポケモンとは別物レベルの実力者みたいだな】

 

【そうかい?ただのポケモンとトレーナだよ】

 

【いいや。そんな事は無いな。オレはリゾートデザートで群れのボスをやっていた。そんな中で、色んな奴を見て来た。強い奴、弱い奴、優しい奴、卑怯な奴。そう、文字通り色々とな】

 

【……】

 

【ここにいるどのポケモンよりもお前は強い!おいテメエ!オレとバトルしやがれ!】

 

【サトシ。メグロコがバトルしろってさ】

 

「バトルしたいのか?オレと」

 

【そうだ!】

 

「……売られたバトルは、買うのが礼儀!やってやるぜ!」

 

メグロコは、サトシとピカチュウに勝負を仕掛けて来た。

 

【食らえ!】メグロコはストーンエッジを放った。

 

「ストーンエッジか……躱せピカチュウ!」

 

ピカチュウはあっさりとストーンエッジを躱す。だが、メグロコの狙いは攻撃では無かった。ストーンエッジの岩でピカチュウを取り囲む為に使ったのだ。

 

「ストーンエッジの軌道をコントロールしやがった!」トウヤが驚いた。

 

「悔しい事に僕も、あの戦法の前に敗れ去ったんだ」苦々し気にチェレンが言った。

 

【次はこれだ!】メグロコは次に穴を掘るを使った。

 

「穴を掘るか……ピカチュウ、地面にアイアンテール!」

 

【そういう事か、分かったよ!】

 

ピカチュウはアイアンテールを地面に当てた。メグロコは、無理矢理地上に引き戻された。ついでに、ストーンエッジの岩を弾き飛ばした。

 

「いつ見ても常識破りだな」観戦しているトウヤが言った。

 

【やるじゃねえか。かなり効いたし、ヒヤリともしたぜ】

 

【こちとら、いろんな場所で修羅場を潜り抜けて来たからね】

 

【それじゃあ、これにはどうやって対処するのかを見せて貰おうじゃねえか!】

 

何とメグロコは、岩を噛み付くで破壊しながらピカチュウに近付いて来た。

 

「10万ボルト」

 

「サトシ君。どうして10万ボルトを?」

 

「何か考えがあるんでしょうか?」

 

10万ボルトは、メグロコに直撃した。本来ならば効く筈はない。そう、本来ならば……

 

【あっちいい!!】メグロコはダメージを受けていた。

 

【やっぱりね】

 

【テメエ、電気ネズミ!何をしやがったぁ!?】

 

【10万ボルトの電撃を利用した電熱で攻撃させて貰ったよ。幾ら地面タイプでも、流石に防げないだろうからね】

 

【何だそれは。ふざけてやがる】

 

【まあ、それ以外にも地面タイプ対策は出来ているんだけど】

 

「ピカチュウ、波乗り!」

 

【これでフィニッシュだ!】

 

水のエネルギーを凝縮させ、球体状に形態変化させた。それをメグロコにぶつける。

 

【危ねえ!】

 

メグロコは避けた。だが、サングラスが外れてしまった。

 

【さ、サングラス!僕のサングラス!どこに行ったの!?】

 

《何かキャラが変わってる》ピカチュウは、心の中で呟いた。

 

「サトシ、どうしてピカチュウに指示を出さないんだ?」

 

「デューン。オレ達の闘い方はさ、真っ向勝負なんだ」

 

【今勝っても、勝ったとは言えないからね】

 

メグロコはサングラスを見付けたようで、再びかけ直した。バトル再開だ。

 

「行くぞメグロコ!」

 

【来やがれ!】

 

「アイアンテール!」

 

メグロコの噛み付くと、ピカチュウのアイアンテールがぶつかった。勝利したのは……

 

【チクショウ……】

 

メグロコは倒れた。勝利したのはピカチュウだ。

 

「やったぜピカチュウ!」

 

「相性を覆した……」チェレンは驚きを隠せない様だ。

 

「相性不利でも、工夫次第で状況を変える事が出来るってわけさ。それがサトシのやり方だよ」

 

「君も、そこまでの領域に辿り着きたいんだろう?」

 

「当たり前だ。1度負けたが、今度は勝ってやるさ!でもその前に……」

 

オノノクスのボールを取り出して見つめるトウヤ。

 

「まずは、オノノクスに認められるトレーナーにならないと」

 

*

 

勝利を喜ぶサトシとピカチュウ。それを、嫉妬と羨望が混じった目で見るメグロコ。

 

《リゾートデザートで会った時、あいつらが羨ましかった。ピカチュウを倒せば、あいつのパートナーになれると思ってた。だからボスの座を捨てて修業の旅に出て、全力をぶつけたのに……この様か》

 

「メグロコ、いいバトルだったぜ。今までバトルして来たイッシュ地方のポケモンの中でも1番強いよ。チェレンが勝てなかったのも頷ける」

 

サトシは、メグロコにオボンの実とヒメリの実を渡した。木の実を食べてメグロコは全快したものの、ナーバスになっていた。

 

「落ち込んでますね」

 

「負けたのがよっぽど堪えたんだろうな」

 

ピカチュウは、メグロコと会話している。

 

【これからどうするのさ?】

 

【どうもこうもねえよ。オレは全てを捨ててお前らに挑んだんだ。もう居場所なんて無い】

 

メグロコの雰囲気を察したのか、サトシは話しかけて来た。

 

「良かったら、オレ達と一緒に来ないか?」

 

【え?】

 

「サングラスの事があるけど良いのか?」トウヤは、思っていた事を聞いてみる。

 

「メグロコのバトルスタイルを見つけるのがオレの役目だからな」

 

【歓迎するよ】

 

メグロコはしばらく考えた後、サトシのポケモンになる事にした。ピカチュウにリベンジをしたいというのもあるが、自分だけの力では限界を感じていたのもあった。

 

「メグロコ、ゲットだぜ!」

 

「また賑やかになるな」と、トウヤ。

 

【ミジュマルと言い、コタマナと言い、僕の座を狙おうとする奴が仲間になるなんてね】

 

【うかうかしてられないんじゃないの?】ジャノビーがピカチュウに話しかけた。

 

【負けるつもりは毛頭無いんだけどさ】

 

【クッソー!またライバルが~~!!!お、オレだって~!】

 

その時、ミジュマルの身体が光り出した。

 

「おや、ミジュマルは進化かな?」チェレンは興味深そうにした。

 

【おっと危ねえ!】

 

ミジュマルは縮こまる様に何かに耐える。そして光が消えると、ミジュマルはミジュマルのままだった。

 

「また進化が止まっちゃった」

 

「……」メイとは対照的に、サトシはようやく核心を持てたという表情をする。

 

「ミジュマル……」

 

【サトシ……】

 

「進化、したくないんだろう?」

 

【ああ。オレは、ミジュマルのままで強くなりたい!】

 

サトシの問いに対し、ミジュマルは首を縦に振った。

 

「そんな事ってあるんですか!?」

 

「前例があるんだ。オレがカントーを旅していた時と、シンオウで一緒に旅した仲間に」

 

自分のフシギダネ、そしてヒカリのポッチャマの事を全員に教えた。

 

「成る程な。オレは幸か不幸か、全員進化を望む奴ばかりゲットしていたから、そこら辺は疎かったよ」

 

「進化すれば強くなるんじゃないのか?」

 

「ところがそうでもないんだよ、チェレン。オレのドダイトスはさ、ナエトルの時はスピードをウリにしたバトルスタイルだったんだけど、中間進化系のハヤシガメになってからはそれが通用しなくなって、体格を生かしたバトルスタイルを変える事になったんだ。だから、進化は必ずしもいい事ばかりじゃないって事を分かって欲しい」

 

サトシは、チェレンの自分の体験談を交えて進化のデメリットを教えた。そして、ミジュマルの方に向き合う。

 

「進化したくないのなら、オレはその意思を受け入れるよ」

 

サトシはバッグから、変わらずの石を取り出してミジュマルに渡した。

 

「フレンドリィショップで買ったんだ。これがあれば、もう我慢なんかしなくて済むぜ」

 

【うおおおおおおっ!ありがとうサトシ!これ、家宝にさせて貰うぜ!!!】

 

【イヤ、そこまでしなくても良いでしょ】

 

感激しているミジュマルにツッコミを入れるジャノビー。

 

「良かったね、ミジュマルちゃん」メイが言った。

 

こうしてメグロコをゲットし、ミジュマルの進化しなくても強くなるという決意を知ったサトシ。買い出しに行っていたベルとも合流し、共にフキヨセシティへ行く事になったのであった。

 




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