サトシのイッシュ冒険記 ~真実の救世主~   作:純白の翼

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ここ最近は忙しくて中々投稿出来なかったですが、今日はポケットモンスター ソード・シールドの発売日。

こればかりは投稿しないわけにはいかないと思い、投稿します。

皆様はどちらを買いますか?私はAmazonでダブルパック予約しました。

それにしても話は変わりますが、サトシって仮に声変わりして男性声優の方が務めるなんて事になったら、どなたにやるんでしょうね?


EP46 ネジ山の登山

ここは、冬のネジ山。ここに、漆黒のローブを羽織った男がいた。見たところ、20代後半から30の初めと言った所だろう。男は、ネジ山の最深部に眠っている、かの波導の勇者が使ったと言われる剣の目の前にいて。

 

「ポケモントレーナーか。それも悪くない……そうだろ?サトシ。尤も、私は波導使いの方が性に合っているがな」

 

サトシを知っている様な口調の男は何者なのだろうか。

 

*

 

サトシ一行は、ネジ山を越えてセッカシティを目指そうとする。

 

「明日の朝、ここを登るぞ……と、言っても、何日間か往復しながらネジ山の環境に慣れて行くんだけどな」

 

「どうしてですか?デューンさん」

 

「高山病対策か」サトシが即答する。

 

「その通り。2週間あれば十分だ」

 

デューンによる、登山計画を聞いた3人。トウヤとメイは、すぐさま明日に備えて近くにポケモンセンターで就寝についた。

 

一方サトシは……

 

「何か、炎タイプがいた方が良いと思ってな」

 

「じゃあ、ゴウカザルはどうだ?エンブオーの因縁も終わったし、説明するだけならあいつらも納得するかも知れないしよ」

 

「だな。今リザードンは、アララギ博士の研究に付き合ってるし、バシャーモはデューンのバシャーモとラブラブで、バトルどころじゃないし」

 

「山は危険だからな。後は、メイちゃんの護衛が出来るポケモンも連れて行くか」

 

サトシは考えた結果、ピカチュウ、ジュカイン、ゴウカザル、ミジュマル、コマタナ、ランクルスを手持ちに入れる事にした。

 

アララギ博士にゴウカザルとジュカインを送って貰った。

 

*

 

そして翌朝。フキヨセ方面の入り口にやって来た。

 

「じゃあ行くか」サトシが先陣を切った。因みに、防寒対策はバッチリだ。

 

「ん?」トウヤが何かに気付いた。

 

「どうした、トウヤ」

 

「あそこに、何かいるぞ!3体も!」

 

ある程度離れた所に、4足歩行のポケモンが3体いた。

 

「どういうわけか、私達に敵意向けていませんか?」

 

メイの言葉通り、3体はいきなり襲い掛かって来た。

 

だが、ランドロス、ジュカイン、ゴウカザル、ミミッキュ、ビクティニ、ピカチュウが足止めした。

 

【いきなり何しやがる!?】ジュカインがリーダー格らしきポケモンに質問する。

 

【ジュカイン。こいつら、伝説級の実力かも知れない】ゴウカザルが言った。

 

【止すのだ、聖剣士達。コバルオン、ビリジオン、テラキオン】

 

ランドロスは諭す様に言った。

 

【ランドロス。何さ、こいつ等。いきなり来るなり、サトシ達に襲い掛かって来たよ】

 

ピカチュウが聞く。

 

【ランドロスか】コバルオンが苦々しげに呟く。

 

【チッ、それ以外にも強いのがわんさか居やがるな】

 

【ここは引き上げた方が良いでしょうね】

 

【ランドロス、見損なったぞ!人間なんぞに尻尾を振りおって!人間は醜い!愚かだ!大昔、人間の起こした戦争で、森に炎が覆われ、数多ものポケモン達が命落とした事を忘れたのか!】

 

【それを承知の上で、我は人間と共に歩む道を選んだ。少なくとも、ここにいる4人はお前達の言う人間とは違う】

 

ランドロスは、コバルオンから失望したぞを言われるものの、涼しく返した。

 

【正直、イッシュの昔話になんざ興味はねえな。例えモンスターボールにいようが、心までは縛る事は人間には出来ない。逆を言えば、人間と共に歩むと決めたポケモンの意思も、お前の物差しで否定する事は出来ない】

 

ランドロスに加勢するかのように、ジュカインは強気な口調で言った。分が悪いと感じたのか、聖剣士達は立ち去ろうとする。

 

【人間嫌いなのは大いに構わないけど、僕のトレーナーを傷つけようとするんだったら、例えお前達が伝説のポケモンでも僕はどんな事をしてでも仕留めてやる。覚悟しておくんだね】

 

ピカチュウの言葉を聞き、コバルオン達は今度こそサトシ達の前から姿を消した。

 

「危なかったな」

 

【トウヤ。ここは危険だ。また、いつ聖剣士達が襲って来るか分からない】

 

「ああ、分かった。というわけで皆、ここにいたらコバルオン達が今度は本当に殺しにかかってきそうだからさっさと行こうぜ」

 

「だな。あの殺気、よっぽど人間がお気に召さないらしいからな」

 

「あいつら、何があったんだろう?」

 

「考えるだけ無駄だな。人間とポケモンは分かり合えるし、共存も出来るってオレは信じてるけどさ。どうしても人間が気に食わないポケモンだっているんだから」

 

「その逆も然りって事ですね」

 

聖剣士達に襲われるというハプニングに見舞われながらも、何とか登山に臨む事となった。

 

そこからは山の環境に適応すべく、上り下りをしながらネジ山での日々を過ごしていった。

 

*

 

【コバルオン、まだ人間を露骨に敵視しているのですか?】

 

【少なくとも、さっきの人間達は今までの連中よりは大幅にマシだと思うけどなあ】

 

【見た事も無いポケモンがいたという事は、4人の内2人は他の地方に所縁があるだろうな。それよりも、あのピカチュウとジュカインとゴウカザルのトレーナー。何故奴が、創造神の力を持っている?奪ったのか?それとも借り受けた……ならば何故?】

 

アルセウスの力をサトシから感じ取ったコバルオン。

 

【さて。私は、そろそろここら辺で抜けるとしましょう。ケルディオの修行の成果を見なくてなりませんからね】

 

【それじゃあ、オレもそうしようかね】

 

【コバルオン。何事も程々にしておくのですよ。感情だけに任せて、あの人間達に危害を加えようものなら、あなたはその時、この地の救いようのない人間と同類に堕ちるでしょうから】

 

ビリジオン、テラキオンはそう言って立ち去った。

 

《分かっている……人間が全員が全員、必ずしも悪ではない事位……だが……》

 

どうしても、人間が許せない、憎いと言う自分の中の心の鬼がそれを許さないのだ。

 

《尤も、ポケモンと人間の共存は、ケルディオの様に何も知らない世代にしか出来ない芸当でもあるがな》

 

それでも、もう少しだけ人間を観察して見極めて行こうと心の中で決心したコバルオンであった。

 

*

 

それから1週間が過ぎ去ったある日の事。ある程度、ネジ山の環境に慣れて来た4人。

 

「1週間経ちましたね。長かった様な、短かった様な……」

 

「何はともあれ、半分を切ったんだ」

 

「何も起こらなきゃ良いけどな」

 

メイ、トウヤ、サトシの順で感想を述べた。

 

「休憩は終わりかな?ほら、行こうぜ」

 

デューンが出発を促す。それに従う3人。すると、いきなりフリージオの群れが襲い掛かって来た。リーダー格は、体は明るい水色で、目等が赤になっている色違いだ。

 

「こんな所で襲い掛かって来るなんて!」トウヤが叫びながらポケモンを出す。

 

「?『何か様子がおかしいな』」

 

サトシが何か違和感を感じながらも、ミジュマルとゴウカザルを繰り出した。

 

「サトシ、トウヤ、メイちゃん!フリージオは特殊攻撃に滅法強い!それに気を付けて戦え!」

 

「という事は、物理攻撃でカタをつければ良いんだな。ミジュマル、シェルブレード!ゴウカザル、マッハパンチ!」

 

【どりゃあっ!!】

 

【食らえ!】

 

近くにいた6体を蹴散らした。

 

「ピカチュウ、アレをやろうぜ!」

 

サトシは、スピリット・ジュエルを見せる。それに頷くピカチュウ。

 

「トランス・オン!フレイム・ニンジャ!」

 

ピカチュウは、ジュエルの力でフレイム・ニンジャの姿になった。

 

「炎魔手裏剣陣!!」

 

数多もの炎で出来た手裏剣を、フリージオの群れに叩き込み、リーダー格以外を戦闘不能に追いやった。

 

「リーダー格をやるか。そいつさえぶっ倒せば、皆バラバラになって逃げるに決まってるからな。エンブオー、アームハンマー!!」

 

リーダー格の色違いに技を叩き込むエンブオー。だが、このフリージオは他の個体に比べて物理攻撃もある程度強い様だ。

 

「チッ!タフな野郎だ!回転を加えてヒートスタンプ!」

 

破壊力を更に増す為に、回転しながらのヒートスタンプを指示。それでも、フリージオは倒れない。トウヤは何度もやるものの、フリージオは決して倒れなかった。

 

「トウヤ!それ以上の戦闘は危ないぜ!戦闘不能にするんじゃなくて、そいつをゲットするんだ!」

 

サトシが大きな声でアドバイスを送った。

 

「ならオレがサポートに回る」

 

別の所で、ファイアローを出してフリージオを倒したデューンが、ドーブルを出す。

 

「きのこの胞子!」

 

デューンのドーブルは、スケッチを利用して捕獲用のポケモンに育っていた。胞子で、フリージオを眠らせる。

 

「行け!タイマーボール!!」

 

トウヤはタイマーボールを投げて、フリージオをゲットした。連れていたウォーグルをアララギ研究所に送り、フリージオは手持ちに入れた。

 

「しっかし、何で急にこうなったんだろうなぁ?ポケモンが積極的に人間を襲うなんてめったな事じゃないぜ。ましてや殺しにかかるなんて、余程のレアケースだ」

 

「誰かの差し金かな?」サトシが考え込む様に呟く。

 

*

 

そして、別の場所では……

 

「……フリージオ共がやられたか。幾らオレの波導の力で洗脳強化しても、やはり野生のポケモンの力なんざ大した事ないな」

 

黒服の、いかにも堅物そうな男は、サトシ達を見ながら言った。

 

「リュージ、こんな所で油を売っていたのかよ」

 

そこにやって来たのは、こげ茶色の髪、翠色の眼を持つ少年だった。

 

「スザクか」

 

「で、お目当てのものは見つかったのかよ?」

 

「イヤ。ただ、この山にあるのは確実だ。嘗て波導の勇者アーロンが、イッシュに残したと言われる精神波導を高める剣『デュアルブレード』はな」

 

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