なんだか、読んでくれる人が思ってたより多くて感動しています。
今回も楽しんでもらえたら嬉しいです。
「3人とも、準備はいいか!」
ギャラルホルンがある部屋に、響、クリス、調が集合したところで、源十郎が平行世界に行く3人に問いかけた。
「どんな所か分からないですけど、全力でやってきます!」
「こいつらの面倒は、私がしっかり見るから安心しな。」
「問題ないです。」
3人とも気合い十分な様子で、首を縦に振り答える。
それを見て、源十郎の横にいたエルフナインが真剣な顔をして3人に言った。
「向こうでどんな事が起こっているのか、まだ定かではありません。十分に注意して行動をして下さい。」
今までに行った平行世界では、シンフォギアを使っただけで拘束されたりなど、予想もしない出来事が起こったりもした。
流石にシンフォギアを使わないなんて事は出来ないが、慎重になるに越したことは無いと考えての発言だった。
「了解!心配してくれてありがとう、エルフナインちゃん!」
「僕は助言くらしいか出来ませんから。」
「そんな事ないよ!シンフォギアの難し〜い事、私には全然分かんないもん!いつも助けてもらってるよ!」
「響さん…。」
響が屈託のない笑顔でエルフナインに言うとエルフナインもニコリと笑い返した。
会話の終了を確認すると、源十郎は装者3人に向かって優しく告げた。
「3人とも気を付けて行ってくるんだ。無事帰ってこいよ!」
「はい!行ってきます!」
「任せとけ!」
「いってきます。」
こうして、響、クリス、調は平行世界へと旅立つのだった。
------------------------------------
「着いた〜!」
平行世界に着くと、響が大きな声と共に伸びをした。
クリスと調は空を見上げ、ある事を確認していた。
「どーやら、この世界でもルナアタックは合ったらしいな。」
「そうですね。月が欠けています。」
そう、クリスと調は空高くに浮かぶ月を確認していたのだ。
ルナアタックがあると無いとでは、世界の流れが大きく違ってくるからである。
「ルナアタックが合ったってことは、私達の世界と同じ流れを辿ってる可能性が高いってことだよな?」
「でも、その後の出来事が全て同じはず無いですよね。」
「そうだな。まあ、今のところ何もわかんねえってこった。」
そんな話をクリスと調がしていると、響が会話に飛び込んできた。
「何も分かんないなら、取り敢えず分かるまで歩くしかないね!」
「このバカは、また考え無しに物言いやがって…」
クリスが反論しようとすると調がその言葉を遮るように言った。
「先輩、ここは響さんの言う通り、この世界の事を少しでも知る為にも動いた方がいいと思います。」
「ぐっ…、確かにそうかもな。」
調の一言により、クリスは少し顔をしかめながらも、響の意見に賛成したのだった。
確かに、何が起きるか分からない世界に来た為、慎重にならなくてはいけないのだが、そのせいで何も出来ないのは本末転倒というものである。
響は考え無しに言ったのであろうが、現状から考えるとそうするのが一番妥当と言えた。
「クリスちゃんが私の意見に賛成した〜!」
「うるせえ!ほら…さっさと行くぞ。」
「ちょと待ってよ。クリスちゃ〜ん。」
「私も。」
響がクリスの横に行きニコニコしていると、クリスが顔を赤らめながら1人で先に歩いて行ってしまい、響と調はそれを小走りに追っていくのだった。
しばらく歩くと、3人は市街地に着いた。
街の雰囲気は響達のいる世界とあまり変わらないようだった。
市街地を散策していると…
「…はぁ!」
…ドン!ドン!バコーーン!!
かすかだが声と戦闘音が聞こえる。
「誰かが戦ってる!」
「おいバカ!まっ…」
「---Balwisyall Nescell gungnir tron---」
クリスが制止するよりも早く、響が歌いだした。
響の体が光に包まれる。そして、ガングニールを纏った響が姿を見せた。
「私、行ってくるね!」
そう言うと誰の意見も聞かず、響は音のする方へ駆けて行ってしまった。
「あのバカ!来る前に言われた事聞いてなかったのかよ。」
「分かってても体が動いちゃうのが響さんですから。」
クリスと調はそんなことを言いながら、先に行ってしまった響を追いかけた。
響にはすぐに追いついた。響の前にはモクモクと煙が上がり、戦闘音がしないことから戦いはもうすでに終わったのだというのが窺えた。そんな中、響は一点を見ながら静止している。
「おい、どうした?」
「何かあったんですか?」
その言葉に響は指を差しながら答えた。
「クリスちゃん、調ちゃん、あれ。」
二人とも指差された方を見つめる。煙が少しずつ晴れていき、中から一人の男の子が現れた。
髪は栗色でショートカット、くせっ毛なのかセットしているのか後ろ髪がピョンピョンとはねている。
背丈は170前後だろうか、3人とは結構な差がありそうだ。
だが、響はそんな事に驚いていたのではない。彼の格好である。
その男の子は、黒色のマフラーをし、体は黒、黄色、橙を基調にしたもので覆われていた。
色合いは少し違うが、3人はこれをよく見知っていた。
「男の…。」
「ガングニールの…装者…。」
二つの世界の装者の運命が交わった瞬間だった。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました。