戦姫・戦王絶唱シンフォギア   作:ネプ音

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どーも、ネプ音です。
読みに来て下さりありがとうございます。
多くの人に最後まで読んでもらえたらとても嬉しいです。
では、楽しんでいってください。


撤退

「グルァァァ!!!」

 

男の子が響に向かって、手を振り下ろし鉤爪型の衝撃波を出す【獣変我流・月影爪波】を放った。

 

「くっ!」

 

すぐさま響は横へと飛び退き、それを回避する。

後を振り向くと衝撃波が消えるまでの間の地面が深く抉れていた。

これは先程まで戦っていた人と同じと思ってはいけない。

響は本能的にそう感じていた。

 

「大丈夫か!!」

 

クリスと調が響に駆け寄って来る。

 

「クリスちゃん。うん、大丈夫だよ!」

 

3人は並び、目の前の異様なシンフォギアを見据える。

男の子が纏うシンフォギアの姿、雰囲気、強さ、それが3人にある事を連想させる。

 

「あれは…暴走してるんですか?」

 

調がそれを言葉に出した。

そう、目の前の男の子の姿は、暴走した響の姿を連想させた。

しかし、響が暴走した時には、シンフォギアの形にこれほどまでに大きな変化は起こっていなかった。

それが3人を困惑させていた。

 

「難しい事はよく分からないけど、このままじゃあの子にはきっと何も届かない。だから!」

 

そう響が言い2人を交互に見ると、クリスと調は響の言いたい事が分かったように頷いた。

 

「私達もやるしかねぇな!」

「いきましょう!」

 

そして、3人は胸にあるペンダントに手を伸ばし、叫んだ。

 

「「「イグナイトモジュール、抜剣!!」」」

 

胸のペンダントを横から挟み込むように握り、胸から取り外す。

 

「---Dainsureifu---」

 

電子音の様な音声がペンダントから鳴り、3人の胸の方に針のような物が伸び、そのまま胸を貫いた。

3人の全身を黒いモヤの様なものが包む。

そして、全身を包んでいたモヤが形を変え、モードイグナイトのシンフォギアになった。

 

「待たせたなぁ、犬っころ!」

 

クリスがボウガンを男の子に向かって乱射する。

 

「ガァ!」

 

男の子は手にある爪でボウガンの光の矢を叩き落としながら真っ直ぐ3人の方に突進してきた。

男の子は下から斜めに右腕を振り上げ3人を引き裂こうとするが、クリスは左に、調は右に、響は後ろへと飛び退き、その攻撃を回避した。

回避しながら調が【非常Σ式・禁月輪】を放った。

 

「これで決める!」

 

高速回転する丸鋸の中に入りながら調が男の子に突進する。

男の子がそれを横に転がりながら避けると、間髪入れずにクリスが腰から格納しているミサイルを出す。

 

「ぶっ飛びやがれ!!」

 

複数のミサイルを同時に発射する【MEGA DETH PARTY】を放つ。

男の子は【獣変我流・月影爪波】をミサイルに向かって放ち、それでも残るミサイルに向かって、尻尾の先に付いた刃で相手を乱れ突く【獣変我流・乱撃槍刃】を放った。

ミサイルを破壊したことにより爆風が起こり、男の子の周りに土煙が立つ。

 

「最速で、最短で、真っ直ぐに、私の言葉をを伝えるためにぃぃぃぃぃ!!」

 

土煙の中にいる男の子に向かって、響が全身に炎を纏い突進した。

男の子は両腕を交差し防御するが響に押され後退していき、壁にぶち当たった。

 

「グァッ…!」

 

壁に当たった反動を利用し、響は上へと飛び上がり、腕に付いたブースターを噴射させ、男の子に蹴りを放った。

 

「ガッ…!」

 

男の子は目を見開き、その後ぐったりと脱力した。

 

「やったか?」

 

クリスと調が響と男の子に近寄ってくる。

 

「多分…もう戦えはしないと思う。」

 

響がそう言い戦意が無い様子を見せると、何処からとも無く声が聞こえてきた。

 

「何〜?もう止めちゃうの〜?甘い甘い〜。君達甘過ぎるよ〜。」

「誰!?」

 

響が後を振り向くと、ビルとビルの隙間から男の子がするりと出てきた。

男の子にしては長い黒髪の襟足を縛り、腰に刀を携え、八重歯が特徴的なその男の子は3人に向かって話しかけた。

 

「君達さ〜。殺らないんだったら〜。その子僕に頂戴よ〜。」

「殺る?こいつ何言ってやがんだ?」

 

クリスが黒髪の男の子を睨みつける。

 

「わぁ〜、怖いな〜。睨まないでよ〜」

 

黒髪の男の子の目が少し鋭くなる。

 

「ガァァァァァァ!!!」

 

すると、いつの間に目を覚ましたのか、ガングニールを纏う男の子が

3人を飛び越え、黒髪の男の子に向かって突進して行った。

 

「わぁ〜、願ったり叶ったりだ〜。」

 

黒髪の男の子は、落ち着いた様子でガングニールを纏う男の子を見据える。

 

「ガァァァァァァ!!!」

 

ガングニールを纏う男の子が、黒髪の男の子に向かって爪を振り下ろす。

 

チッ!

キンッ!

 

黒髪の男の子が腰の刀を抜き、ガングニールを纏う男の子の爪を受け、そのまま振り抜く。

 

「ガ、ガァァぁぁぁぁ…。」

 

すると、ガングニールを纏う男の子のシンフォギアが強制的に解除され、男の子は脱力して地面に倒れ込んだ。

 

「行くよ〜。」

 

黒髪の男の子が舌で唇を舐め、抜き身になった刀を振り下ろした。

 

ガキン!

 

「人を殺すなんて、しちゃダメだ!」

 

その斬撃を、響が二人の間に入り受け止める。

 

「そっか〜。君も僕の敵なんだね〜。」

 

そう言うと黒髪の男の子は刀をそのまま振り抜いた。

 

「ぐぁぁぁぁぁ!何…これ…。」

 

すると、響のシンフォギアが強制的に解除され、そのまま響も脱力して地面に倒れ込んでしまった。

 

「響さん!」

「くそっ!くらいやがれぇ!」

 

クリスが黒髪の男の子に向かって銃を乱射する。

黒髪の男の子は刀でそれを防ぎ、後ろへと飛び退く。

それを見たクリスがミサイルを黒髪の男の子に打ち込む。

 

「流石にミサイルは不味いな〜。」

 

そう言いながら、黒髪の男の子はミサイルを真っ二つに斬った。

辺りが爆風と土煙に包まれる。

それらが晴れるとその場には黒髪の男の子しかいなかった。




最後まで読んで頂きありがとうございます。
楽しんで頂けていたら幸いです。
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