「マエリベリー・ハーンさんね?私と一緒に冒険しましょう。」
時代にそぐわない中折帽を被った茶色い目の少女がいきなり話しかけてきたのは丁度大学に入学したてのオリエンテーションの時だった。
そう、この桜並木の続く駅と大学を結ぶ道。
去年も一昨年もここで桜が舞う度に鮮明に思い出した、しかし今年はより焼き付く。
「メリー?」
あの頃と全く同じ外見の少女が右下から私の目を覗き込む。
「えっ?あぁごめんなさい、なんも聞いてなかったわ」
こう返すのが精一杯だった。
3年前は数えもしなかったこの変わらない変わった少女と共に歩く日の数。
今は片手ですら足りてしまうほど数えられる。
「だからメリー!?聞いてよ!」
何も聞いていなかったが思った事を返答に充てた。
「全く貴女は出会った時から変わらないわね」
「でもわたし"達"ももう卒業よ、メリーこそこの先どうするのよ」
ようやく気づいた、変わらなかった蓮子は私から離れてしまう。
月の数こそ最初から数えてはいなかったもののどこか蓮子との日常が続いたところでふたりの日々は永遠に変わらないモノと錯覚してしまったのかもしれない。
「私は...怖いわ」
「えー?あの墓石を動かしたメリーに怖いモノなんてあったのねぇ。」
-貴女とふたりだから怖くなかったのよ-
そんなセリフを使ったところで未来は変えられない。
だからそっと心で呟いて消化した。
「墓石はある種の謎解きじゃない、大体ヤバい墓石なら私の眼に結界とかが見えてわかるって」
つまらない返答をひとつ。
これで蓮子が冷めて終わればいい。
これ以上続けてもなんとなくな別れ方になってしまう。
「馬鹿ねメリーは。4年も一緒に命をかけてきたんだもの、もう分かってるのよ。」
「私だってさみしさで怖いわよ、でも泣いたらこの4年は無駄でしょ?」
蓮子は私より遥かに大切な事に気づいていた。
悲しんだら4年の思い出は傷になってしまう。
いつも破天荒に行動する蓮子より私の方が大人だと思っていたけれど実は蓮子の方が遥かに時の意味を分かっていた。
「そうね、この不規則な生活とも酷使する蓮子ともお別れできるわね。喜ばなくちゃ。」
「あー、メリーってたまに凄い毒吐くわよねー。でもこの4年も少しはタメになったでしょ?」
蓮子は白い歯を見せて得意気に言う。
「ええ。人を見分ける眼もできたし」
「あーまた毒吐いたー」
-それにもう怖いモノはなくなったしね-
「きゃっ」
蓮子が不意にやられた声を出した。
「蓮kきゃっ」
生暖かい風と共に薄く赤みがかった白い花弁が舞散った。
風に乗りふたりの帽子がゆらゆらとひらひらと。
深夜テンションは想像を掻き立て創造を始める。
この企画を思いついてからおおよそ45分で今このあとがきに居るのですが最初から最後まで眠かったので誤字脱字酷い語彙などのオンパレードかと思いますが生暖かい風と共に生暖かい目でブラウザを閉じていただけると幸いです。
またデリートしつつ書いていますが構成については突貫でやっていますので構成力のNASAはしゃーなし。即興特有のデメリットです。
このシリーズが多少続けば挿し絵を描いて頂くことも考えています。
まぁ私は自分の文を見返すとすぐに恥ずかしくなるので続かないでしょうけど()
さて、あと一時間弱でメリーが墓石を回した時間になりますのでここらでトンズラさせて頂きます、おやすみなさい!