魔法でも、撃ちたいじゃん!   作:扶桑畝傍

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ファゼンディラ公国

野営地

コンクォ
「違う、もっとシンプルに、
 もっと効率と、
 “大出力”に書き換えて・・・。」

プラタ
「あはは・・・
 こんなドデカ砲を準備していたのか。」

ペガル
《プラタっ!!
 機体は大丈夫なのかっ!?》

プラタ
「心配するな、
 “最強の武器”で、
 奴らを一網打尽に出来そうだ。」




一閃

 

カリィ・ボーレ

「シャウターレ隊、分派し、

 ディダットーラ帝国の援護を、

 こちらの作戦を伝え、

 “伝令の役を果たせ”」

 

《自分が行きますっ!!》

 

カリィ・ボーレ

「パリガか、

 行ってくれるか!!」

 

パリガ・エスペランサ

《シャウターレが伊達ではない事を、

 証明してきます!!》

 

 シャウターレには珍しい、

 

 左にランスを装備し、

 

 右腕に、 

 

 積層装甲で組まれた、大盾を構え、

 

 そのままナーゲルタイラントを、

 

 弾き飛ばしながら向かって行く。

 

カリィ・ボーレ

「こちらシャウターレ、

 一名をディダットーラ帝国に派遣、

 作戦を伝え、伝令を任せる。」

 

オネスト

《オネスト、了解!

 ペガル!!

 辿り着くまででいい、

 援護を頼む!!》

 

ペガル

《ペガル、了解、

 クジャク隊、シャウターレを援護し、

 到着を見届けたら反転、

 再度、ナーゲルタイラントを、

 直線状に誘導する!!》

 

 

「お嬢っ!!

 後ろだっ!!」

 

アポストロ

「くっっ!?」

 

 別のナーゲルタイラントが、

 

 波状攻撃を仕掛けて来る。

 

パリガ・エスペランサ

「おぉおおおっ!!るぁああっ!!」

 

 突進力をそのまま生かし、

 

 ランスで突き刺す。

 

アポストロ

「シャウターレっ!?

 一体どこからっ!?」

 

パリガ

「シャウターレ隊、

 パリガ・エスペランサ!!

 ファゼンディラ公国の作戦を伝える!!

 “我が方野営地へ、

  ナーゲルタイラントを向かわせたし”

 秘匿武器にて、殲滅を試行す、

 以上だっ!!」

 

アポストロ

「随分威勢がいい声だねぇ、

 女にしちゃぁ、

 キモが座ってる、

 パリガ・エスペランサ!!

 武器を貸してくれるかい?

 剣が、駄目になっちまったんだ。」

 

パリガ

「私は、ランス一筋だ、

 剣など知らんっ!!

 どんな相手だろうが、

 貫き通すのみっ!!」

 

 そのまま砦の指揮所に突進していく。

 

アポストロ

「あ、ちょっ!?

 まちなさぁいっ!!」

 

 

コンクォ

「よし、

 これで、4連並列マギウスエンジン接続、

 エーテルリアクタ、マナ生成特化、

 “一発”は撃てるわ、

 後は、

 プラタ、貴女の狙撃スキルにかかってるわ。」

 

プラタ

「・・・こんなむき出し、

 シルバーナーヴで、大丈夫なのか?」

 

コンクォ

「私だって、

 こんな状態で運用したくありません、

 でも、

 これにかけて、

 森林方面からのナーゲルタイラントも、

 殲滅しないと、

 ほとんどの機体が、

 活動限界を超えちゃうの、

 だから、お願い。」

 

ペガル

《こちらクジャク隊、

 残弾無しっ!!

 コンバットナイフにて、近接を行う!!

 コンクォ!!プラタっ!!

 準備はまだなのかっ!?》

 

オネスト

《こちらオネスト、

 キングの足を二つ吹き飛ばしたっ!!

 狙うなら今だぁっ!!》

 

 

パリガ

「では、

 伝えに行きます。」

 

フレデュリック

「すまん、頼んだ、

 俺も、機体を出し、

 迎撃に参加する。」

 

リッカルド

「グランツっ!!」

 

フレデュリック

「リッカルドっ!!

 今は一機でも

 シルエットナイトが必要なんだっ!!

 止められても行くぞっ!!」

 

 

プラタ

「コンクォ、信号弾。」

 

コンクォ

「信号弾、用意、撃てっ!!」

 

 

 赤い煙が、3つ撃ちあがる。

 

オネスト

《シャウターレ隊、

 フェメンターレ隊、

 クジャク隊、、

 デュファンス改、

 全機、推定射程圏内から離脱!!

 衝撃に備えよっ!!》

 

 

パリガ

「アポストロっ!!

 来るぞ!!

 全機を射程圏内から離脱!!

 衝撃に備えろっ!!」

 

アポストロ

「全機、砦へ向かい全速力っ!!」

 

 

 6基から繰り出される総マナは、

 

 一つの大口径砲身に集約されていく。

 

プラタ

「マナ供給量、

 ペーパープランと同等の数値、

 異常なし、

 最終ロック解除、

 撃鉄、起こし。」

 

 シルバーナーヴを経由し、

 

 その命令が、巨大な砲身の撃鉄を起こし、

 

 射撃体勢に変化していく。

 

 銃身は赤く染まり出し、

 

 左手で銃身から出ている、

 

 銃身固定バーをしっかり握る。

 

プラタ

「・・・エーテルリアクタ臨界運転、

 コンクォ!

 もっと出力を上げてくれっ!!」

 

コンクォ

「足りないの?」

 

プラタ

「あぁ、

 もっとだっ!!」

 

コンクォ

「ぁ~・・・もぅっ!!

 “タンデムリアクタ”も、

 直結してやるぅっ!!」

 

 僅か数秒でスクリプトを書き足し、

 

 並列処理に叩き込む。

 

コンクォ

「絶対、外さないでよ!!」

 

 

 呼吸をヒト泊止め、

 

 引き金を引き切る。

 

 

 





 6基のエーテルリアクタの全力と、

 タンデムリアクタを上乗せされた、

 大口径法撃砲は、

 その威力を遺憾なく発揮し、

 森林ごと、ナーゲルタイラントを焼き払い、

 キングも飲み込んで行った。

 後には、

 焼けただれた大地と、

 魔獣の焦げた臭いが充満していた。


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