闇を司る転生者   作:アニメ大好き

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皆様大変お久しぶりです。
前回の投稿から半年以上経っているのに何を言うか!っと思いますよね。本来は先月のうちに投稿しようと思っていたのですが、3月の中旬からショックな出来事続きで落ち込んでいたのです。
先ずは初代ジャムおじさんの声をやっていた増岡弘さんが、そして3月の終わりに芸人の中でも1番好きだった志村けんさんが、そして4月の中旬にも初代野原ひろし役の藤原啓治さんの訃報が立て続けに来たので立ち直るのに時間が掛かりました。
そして志村けんの命を奪ったコロナがその日から憎くて仕方なくなりました。皆で志村さんの弔い合戦って訳ではないですが、コロナに負けないで戦っていきましょう!!


では気を取り直して今回は主人公とキースの戦いです。遊戯と城之内の戦いは原作通りなのでスルーで(済みません)。
それではどうぞ。


8話

チュン、チュン

 

鳥の囀りで目が覚め思い瞼を持ち上げる。

 

「ふぁ〜、もう朝か…」

 

あれから一夜明け遂に決勝トーナメントが始まる。

 

俺の相手はバンデット・キース。元全米チャンピオンにして賞金王、そしてデュエルでの腕も中々であった。しかしペガザスに敗れてからはドラックと酒に溺れ剰え不正行為をするまでに落ちぶれていった哀れな男。

 

しかし元全米チャンピオンだけあって強力なデッキであるのは確かだ。だから油断をしたら足下をすくわれると思わなくてはならない。誰であろうと手を抜くことは俺のプライドが許さない。

 

準備の為に鞄の中を確認すると、何とトーナメント戦に必要なカードが無くなっていた。しかも2枚とも。

絶対キースの仕業であると感づく。恐らく俺をこのまま参加不可能にさせるために、2枚とも持っていったんだと思う。しかしやる事が本当にセコいな。そんな事してまで勝ちたいのかね?

 

えっ?大事なカードを奪われたってのに随分と余裕こいてるなって?それはそうだ。それに対策は練ってあるって言ったでしょ。

それより今は対戦するデッキの最終チェックをしなくては。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

全ての準備が完了し昨日海馬と戦ったあの会場の扉の前にまで来ている。扉を開いて中に入ると上の観覧部分には遊戯御一行様、そしてその段の下にはソファーで寝そべっている余裕綽々のキースの姿が目に入る。

 

「何だ来たのか小僧。俺様にビビって逃げ出したのかと思ったぜ」

 

コイツ相変わらず上から目線でムカつくな…。でもその余裕も直ぐに消えることになるがな。

 

「それでは両者カードの提示をお願いします」

 

審判の指示でキースは傍から参加カードの1枚を取り出し見せつける。

 

「オラよ、これでいいだろう?」

 

「確かに。神山悠也、貴方もカードの提示をお願いします」

 

審判から指示が出したので脇に手を入れ手探りの行動をしながらチラ見でキースを見ると、ニヤつきながらこちらを見ている。本当はその参加カードは俺から奪った物で、しかも2枚ともに奪っているから俺は参加カードが無いと思っているに違いない。

ここでカードを提示しなければ奴は不戦勝となり難なく決勝戦に進める。その後の事を考えているのかは知らないけど何かしらまた卑怯な手を使ってくるだろう。

 

俺は黙秘したまま暫く手探りを続ける。それから約1分くらい経つ、遊戯様御一行はどうしたのかと疑問に思い話を始め、審判は何時迄も同じ行動をしている俺にイライラし始め、キースはニヤニヤしながら余裕の表情を浮かべる。ペガザスに関してはキースの思考を読んだからなのか俺の行動を黙って見ている。

流石にこれ以上時間を掛けると失格にされる可能性があるので脇から手を出す。その手には…

 

 

「ホラ、これでいいか?」

 

 

…「王の右手の栄光」カードが握っていた。

キースはサングラス越しだから分からないが信じられないモノを見る目で見ているだろうな。そして案の定立ち上がり声を荒げる。

 

「テメェ、何でテメェがその参加カードを持ってやがんだ!?」

 

「何でって、これが私のカードだからに決まっているだろう」

 

「バ、馬鹿な…テメェのカードは俺が持っているはず

 

「(ニヤ)そのカードをよく見てご覧」

 

キースが持っているカードに目を向けると、突如カードが光りだすと粒子になって消滅していった。何が起きたのか分からずキースはカードを持っていた手を見つめていた。

 

「それは俺が前待って作っておいた偽物さ。お前が昨夜俺の部屋に忍び込んでカードを奪うことは想定していた。だから対策を練らせてもらった」

 

昨晩食事が終わり部屋に戻った後、自身の力でカードのレプリカを作り上げ本物は敷き布団の下にはと隠しレプリカを鞄の中に入れた。鞄の中にカードがあることが確認出来れば間違いなくそれが本物だと誰もが思う、それにその王国から支給されたものなら偽物なんて疑いもしないだろう。

 

「キース・ハワード、参加を所持していない貴様はこのトーナメントに参加することは出来ん。すぐにこの場から立ち去れ」

 

キースは唇を噛み締める。参加カードを所持していないことがバレてしまったので、このままではペガサスへの復讐を果たす前に退場することになってしまうからな。だが俺は…

 

 

 

「いいじゃないか、別に俺は構わないぞ」

 

 

 

…参加OKの返事を出した。その言葉に観戦者の遊戯御一行様と審判、キース本人も驚く。

 

「このまま不戦勝と言うのは俺としても後味が悪いからな。それに対戦相手の俺が闘いたいのなら問題ないだろう?ペガザス」

 

「…いいでしょう。ユーがそこまで言うのなら私は止めまセーン。それに私自身、ユーのデュエルを観たいのデース」

 

あぁ言っているけど、本音は俺のデュエルより使うカードの方が見たいからだろうな。この時代ではだが俺の使用するカードは自身の知らない未知のカードな訳だから、デュエルモンスターズの生みの親なら興味持たない方が無理な話か。

 

「さて、主催者であるペガサスからお許しが出たぞ。これでお前はトーナメン戦に参加出来る。それともこのままオメオメと帰るか?どっちにする?」

 

「フン、考える必要もねェ。当然ヤラせてもらうぜ。テメェを潰し遊戯って言う餓鬼も潰してペガサスを叩きのめしてやるんだからよォ!」

 

「フフフ、そうか。でもそれは無理だな。何故ならお前はここで俺に倒されるのだから」

 

「ホザくなよ、この餓鬼!!」

 

お互いにデッキをセットし、デュエル開始!

 

『デュエル』

 

 

悠也

LP2000

 

キース

LP2000

 

 

「先手は貰うぜ、俺のターン。俺はモンスターを守備で出してターン終了だ」

 

 

キース

LP2000

手札5枚

モンスター

裏守備×1

魔法・罠

無し

 

 

「俺のターン、俺もモンスターを守備で出してターンエンド」

 

 

悠也

LP2000

手札5

フィールド

裏守備×1

魔法・罠

無し

 

 

俺の予想どうりなら初手のあの伏せモンスターはあいつだと思う。万が一の為無闇に攻撃はしないでおこう。

 

「ケッ、そんなで俺様に勝てると思うなよ。雑魚は消えな、【振り子刃の拷問機械】を攻撃表示だ」

 

 

【振り子刃の拷問機械】

通常モンスター

☆6

機械族/地属性

ATK1750

DEF2000

 

 

やっぱり【拷問機械】か。あいつは意外に守備力が2000で高いんだよなぁ。

 

「奴のモンスターを血祭りにあげろ。『断罪処刑』!」

 

【拷問機械】が守備モンスターの前まで移動し、腹部にぶら下がっている巨大な振り子を引くと勢いよく振り下ろしす。攻撃が決まり裏守備のモンスターが表表示になると真っ二つに切断される。

 

破壊されたのは機械で出来たドラゴン【プロト・サイバー・ドラゴン】だ。

 

 

【プロト・サイバー・ドラゴン】

効果モンスター

☆3

光属性/機械族

ATK1100

DEF600

 

 

「どうだ!俺様の最強のマシンモンスターの餌食にしてやるぜ!ターンエンドだ!」

 

バンデット・キース

LP2000

手札6枚

モンスター

【振り子刃の拷問機械】

ATK1750

魔法・罠

なし

 

 

最強って過信しすぎじゃないか?それにリバースカード無し。舐めなれているのか、それとも伏せるカードがないのか。まぁどちらにしても手を抜く気はないから。

 

「俺のターン。俺は【サイバー・ドラゴン】を攻撃表示で特殊召喚」

 

俺のフィールドに全身が機械で出来た銀色のドラゴンが現れる。それはまるでさっきの【プロト・サイバー・ドラゴン】が機械の鱗を纏ったようなモンスターであった。

 

 

【サイバー・ドラゴン】

効果モンスター

☆5

光属性/機械族

ATK2100

DEF1600

 

 

「【サイバー・ドラゴン】は相手フィールドにモンスターが存在し、自分の場にモンスターが存在しない時、手札から特殊召喚が出来る。バトルだ!【サイバー・ドラゴン】で【拷問機械】を攻撃、『エヴォルーション・バースト』!」

 

サイバー・ドラゴンの口から光の光線が発射され拷問機械を破壊する。

 

 

キース

LP2000→1650

 

「くそッ!!」

 

「さらに場に【アーマード・サイバーン】を召喚」

 

【サイバー・ドラゴン】の横に2つのキャノン砲を付けた特撮とかでよく見るような戦闘機が出現。

 

 

【アーマード・サイバーン】

ユニオン・効果モンスター

☆4

風属性/機械族

ATK0

DEF2000

 

 

「そして【アーマード・サイバーン】を【サイバー・ドラゴン】に装備させる。合体せよ、【アーマード・サイバーン】!」

 

その掛け声に応えるように【アーマード・サイバーン】が上空にへと飛び上がり変形していく。そして【サイバー・ドラゴン】の真上にへと移動しそのまま背中にドッキング!!

 

「そしてカードを2枚伏せターンエンド」

 

 

悠也

LP2000

手札2枚

モンスター

【サイバー・ドラゴン】

ATK2100

魔法・罠

伏せ×2

【アーマード・サイバーン】ーー【サイバー・ドラゴン】にユニオン中

 

 

「どうしたの?元全米No.1の最強デッキの力はこの程度なのか?あんま大した事ないね」

 

「ほざくなこの餓鬼!俺のターン!俺はこいつを出すぜ【リボルバー・ドラゴン】!」

 

挑発に激怒したキースはカードを叩きつけると、両腕と頭部が拳銃になっているマシンモンスターが現れる。

 

 

【リボルバー・ドラゴン】

効果モンスター

☆7

闇属性/機械族

ATK2600

DEF2200

 

 

「ヤれ【リボルバー・ドラゴン】。『ガンキャノン・ショット』!」

 

【リボルバー・ドラゴン】の頭部と両腕のチャンバー部分が高速回転し止まると、両腕の銃口から球が発射され一発がサイバードラゴンに直撃する。

 

「装備中の【アーマード・サイバーン】効果を発動。このカードが身代わりとなり【サイバー・ドラゴン】は一度だけ破壊を免れる」

 

合体していた【アーマード・サイバーン】のお陰で【サイバー・ドラゴン】の破壊は免れたが、ダメージを無効にした訳ではないので2体のモンスターの攻撃力の差の数値がライフから引かれる。

 

 

悠也

LP2000→1500

 

 

「チッ、防いだか。だがもう一発の球でテメェのモンスターは今度こそ終いだ!」

 

残ったもう一発の銃弾が【サイバー・ドラゴン】に迫る。

 

「トラップ発動!【アタック・リフレクターユニット】!このカードの効果によって自分のフィールドの【サイバー・ドラゴン】を生贄に【サイバー・バリア・ドラゴン】を守備表示で特殊召喚する」

 

【サイバー・ドラゴン】の姿が光りだすと、首の周りに襟巻きを巻いた【サイバー・バリア・ドラゴン】にへと進化した。

 

 

【サイバー・バリア・ドラゴン】

特殊召喚・効果モンスター

☆6

光属性/機械族

ATK800

DEF2800

 

 

流石の【リボルバー・ドラゴン】の攻撃でも【サイバー・バリア・ドラゴン】の強固なボディーを貫くことが出来ず、銃弾は跳ね返されてしまった。

 

 

バンデット・キース

LP1650→1450

 

 

「畜生、モンスターを残しちまったか。だが守ってばかりじゃ俺様には勝てないぜ。ターン終了だ」

 

 

バンデット・キース

LP1450

手札6枚

モンスター

【リボルバー・ドラゴン】

ATK2600

魔法・罠

なし

 

 

「俺のターン、ドロー!…カードを一枚伏せターンエンド」

 

 

悠也

LP1500

手札2枚

モンスター

【サイバー・バリア・ドラゴン】

DEF2800

魔法・罠

伏せ×2

 

 

【サイバー・バリア・ドラゴン】の守備力を超える攻撃力を持つモンスターはそう多くない。今はただ耐えるしかない。

 

「どうした?猛反撃しねェのかよ。そっちが来ないならこっちから行かせてもらうぜ。魔法カード【守備封じ】!コイツでテメェのモンスターを攻撃表示に変えるぜ」

 

【守備封じ】の効果で【サイバー・バリア・ドラゴン】が伏せの防御態勢から身体を起こして攻撃体制にへと変わってしまった。

 

「これで終いだ小僧、【リボルバー・ドラゴン】攻撃『ガンキャン・ショット】!」

 

【リボルバー・ドラゴン】のチャンバーが回転し止まると今度は頭部と両手のそれぞれの銃口から一発ずつ、計三発の球が発射される。

 

「【サイバー・バリア・ドラゴン】の効果発動!このモンスターが攻撃表示の時、1ターン1度だけ攻撃を無効にする」

 

【サイバー・バリア・ドラゴン】の首回りの鬣が緑色に光り壁を作り出し1の銃弾を打ち消す。しかし…

 

「馬鹿が!一発防いだところで意味はねェ!今度こそ終わりだ小僧!!」

 

…残る2発の銃弾が【サイバー・バリア・ドラゴン】の身体を貫き大爆発を起こした。

 

「罠カード発動【攻撃の無敵化】!このカードは発動時2つの効果の内1つを選び効果を適応させる。俺は2つ目の効果でこのターン受ける戦闘ダメージを0にする」

 

「チッ、悪運の強え野郎だ。俺は【スロットマシーン】を召喚してターン終了だ」

 

 

【スロットマシーンAMー1】

通常モンスター

☆7

闇属性/機械族

ATK2000

DEF2300

 

 

バンデット・キース

LP1450

手札5枚

モンスター

【リボルバー・ドラゴン】

ATK2600

【スロットマシーンAMー1】

ATK2000

魔法・罠

なし

 

 

「俺のターン、ドロー。リバースカードオープン【リビングデッドの呼び声】!このカードは自分の墓地にあるモンスターを一体攻撃表示で特殊召喚することが出来る俺は【プロト・サイバー・ドラゴン】を攻撃表示で特殊召喚!」

 

俺のフィールドに【サイバー・ドラゴン】の簡単な作りにしたようなモンスターが【プロト・サイバー・ドラゴン】現れる。

 

「おい、ちょっと待てよ!そのカードは確か墓地のモンスターをあの気色悪いモンスターに変えちまう奴じゃねェのかよ!?」

 

上で城之内が騒いでいる。どうやらあの時のデュエルが相当トラウマものだったらしいな。

 

「この【リビングデットの呼び声】はお前が知っているのとは別物だがらだ。俺のモンスター達をゾンビみたいにさせてまで復活させたくないからな」

 

俺も大切なモンスター達をあんな姿(ゾンビ)にさせるのは俺も抵抗あるっと言うか嫌だからな。

 

「そしてこの特殊召喚に対して手札から速攻魔法【地獄の暴走召喚】を発動。自分フィールドに特殊召喚したモンスターと同名のカードを手札・デッキ・墓地から全て攻撃表示で特殊召喚させることができる」

 

「ケッ!幾ら雑魚を並べたところで壁にもらりゃしないぜ」

 

「それはどうかな。…俺はデッキ二体、墓地から一体、計三体のの【サイバー・ドラゴン】を特殊召喚させる」

 

更に俺のフィールド上に三体の【サイバー・ドラゴン】が特殊召喚される。

 

「ソイツはさっきの!?だがサイバードラゴン(ソイツ)プロト・サイバードラゴン(そこの奴)とは違うカードの筈だ!?何故召喚が成立してやがる!!」

 

「それは【プロト・サイバー・ドラゴン】の効果のお陰さ」

 

「何!?」

 

「コイツは表側表示の時、《サイバー・ドラゴン》として扱われる効果を持っている。そして【地獄の暴走召喚】は可能な限り同名のモンスターを呼び出すカード。だから3体の【サイバー・ドラゴン】を呼び出すことが出来たのさ」

 

これは元の世界のこの作品のゲームでも相手が使用していたコンボで有名だからな。それにしても、いざやってみると気持ちいもんだな。

 

「さらに【地獄の暴走召喚】の効果で相手プレーヤーも自分のフィールドにいるモンスターを一体選択して同名カードを全て特殊召喚出来る」

 

「…俺様のデッキに【リボルバー・ドラゴン】と【スロットマシーン】は一体しかいねェ」

 

「ならこのまま俺のターンの続行させてもらう。手札から魔法カード【フォトン・ジェネレーター・ユニット】を発動。この自分フィールド上の【サイバー・ドラゴン】二体を生贄に【サイバー・レーザー・ドラゴン】を召喚させる。俺は【サイバー・ドラゴン】一体と《サイバー・ドラゴン》と化している【プロト・サイバー・ドラゴン】を墓地へ送り、デッキから【サイバー・レーザー・ドラゴン】を召喚!」

 

【プロト・サイバー・ドラゴン】の一体と【サイバー・ドラゴン】が光りだし、尻尾の先端がレーバー砲になってある【サイバー・ドラゴン】に酷似したモンスターが現れる。

 

 

【サイバー・レーザー・ドラゴン】

特殊召喚・効果モンスター

☆6

光属性/機械族

ATK2400

DEF1600

 

 

「次から次へと姿を変えやがって。だがそいつの攻撃力じゃ【スロットマシーン】を倒すがやっとところだ。次のターン俺の【リボルバー・ドラゴン】で相殺してやるぜ」

 

「それはどうかな。【サイバー・レーザー・ドラゴン】の効果発動!1ターンに1度このカードの攻撃力以上の攻撃力、若しくは守備力を持つモンスター一体を破壊する!その効果の対象はーーー【リボルバー・ドラゴン】だ!」

 

「何!?」

 

「『フォント・エクス・ターミネーション』!」

 

【サイバー・レーザー・ドラゴン】の尻尾の先端が開くとエネルギーが収縮していき放たれる。そのレーザーは【リボルバー・ドラゴン】に命中し破壊する。【サイバー・レーザー・ドラゴン】は防御に特化した【サイバー・バリア・ドラゴン】の逆で攻撃に特化しているのだ。

 

「俺様の【リボルバー・ドラゴン】が…」

 

「自分より強いモンスターを破壊する効果だなんて…」

 

「あれだったら、海馬君の【ブルーアイズ】でも突破出来る」

 

「マジかよ!最強じゃねェか!?」

 

遊戯達が【サイバー・レーザー・ドラゴン】の効果に驚いている。そりゃそうだ。自分の攻撃力より高い数値を持つモンスターを無条件で破壊する効果だもんね。

 

「【サイバー・レーザー・ドラゴン】で【スロットマシーン】を攻撃!『エヴォリューション・レーザー・シャット』!!」

 

【サイバー・レーザー・ドラゴン】の口から『エヴォリューション・バースト』に似た虹色の光線が放たれ【スロットマシーン】を破壊する。

 

 

バンデット・キース

1450→1050

 

 

「【スロットマシーン】撃破!ターンエンドだ!」

 

 

悠也

LP1500

手札1枚

モンスター

【サイバー・レーザー・ドラゴン】

ATK2400

【サイバー・ドラゴン】×2

ATK2100

魔法・罠

【リビングデッドの呼び声】←モンスター無し

 

 

「凄い、あんな強力なモンスター相手に一歩も引いてない」

 

「あぁ、元全米No.1と互角に戦えるなんてよな。やっぱアイツスゲェよ」

 

「けどまだ分からないよ」

 

『えっ!?』

 

「悠也君とキースのデッキは、お互いにマシンモンスターを中心としたデッキ。マシンモンスターはその特性上直線的な攻撃になってしまうけど、攻撃力が高いカードが多いんだ。キースのデッキはまだまだ強力なカードが沢山入っているはず。油断しちゃダメだ、悠也君」

 

おぉ、流石遊戯君、応援していた海馬を倒した俺を応援してくれるとは随分優しいな。でもその助言を素直に受かっておくことにしよう。何せキースのモンスターの大半が、魔法攻撃を一切受け付けないとか言う能力か特性を持っているからな。

 

「だがこれでお前のモンスターは0。片や俺の場にはモンスターが3体だ。この戦力差は大きいなぁ。さぁ、どうする?」

 

「調子に乗るなよ小僧、俺様のターン!俺はこのモンスターを出すぜ、【機械王】召喚!」

 

キースのフィールドにまるで鬼を機械化したような昭和とかに大流行したロボットが現れる。

 

 

【機械王】

効果モンスター

☆6

地属性/機械族

ATK2200

DEF2000

 

 

「コイツは自身を含め、場にいる機械族モンスタ一1体につき、攻撃力が100ポイントアップする。今場にいる機械族はコイツも含めて4体、攻撃力は400ポイントアップだ!」

 

 

【機械王】

ATK2200→2600

 

 

「ヤれ【機械王】!あのレーザー野郎に攻撃【ジェット・パンチ】!」

 

【機械王】が右腕を向けると肘部分が点火し、その上部分が飛び出す。その腕は【サイバー・レーザー・ドラゴン】に直撃し爆発する。てかレーザー野郎って、名前で言ってくれないかな。

 

 

悠也

LP1500→1300

 

 

LPは減ったが機械族モンスターが減ったことによって【機械王】の攻撃力がダウンする。

 

 

【機械王】

ATK2600→2500

 

 

「さらにカードを一枚伏せターン終了だ」

 

 

バンデット・キース

LP1050

手札4枚

モンスター

【機械王】

ATK2500

魔法・罠

伏せ×1

 

 

「俺のターン、ドロー。モンスターを守備表示で召喚。そして2体の【サイバー・ドラゴン】を守備表示にしてターンエンド」

 

 

悠也

LP1300

手札1枚

モンスター

【サイバー・ドラゴン】×2

DEF1600

裏守備表示×1

魔法・罠

【リビングデッドの呼び声】←モンスター無し

 

 

「俺様のターン。…まずはモンスターを1体召喚するぜ。【TM-1 ランチャースパイダー】!」

 

背中に2つのロケットランチャーを背負った4本足の蜘蛛型の機械モンスターが現れる。

 

 

【TM-1 ランチャースパイダー】

通常モンスター

☆7

炎属性/機械族

ATK2200

DEF2500

 

 

【機械王】

ATK2500→2600

 

 

「さらに魔法カード【機械改造工場】!コイツで俺様の場のマシンモンスターの攻撃力、守備力を300ポイントアップさせる」

 

 

【機械王】

ATK2600→2900

DEF2000→2300

 

【TM-1 ランチャースパイダー】

ATK2200→2500

DEF2500→2800

 

 

あれ?あのカードは確か装備魔法のはず?なのに何故効果が全てのモンスターに……あっ!そう言えば遊戯と戦っていた時には機械族モンスター全てに効果が適応されていたな。

 

「【機械王】奴の守備モンスターを蹴散らせ!」

 

【機械王】の今度は両腕を飛ばして攻撃。裏守備モンスターが表側表示になったが飛んできたパンチによって簡単に破壊される。

 

 

【サイバー・ドラゴン・ツヴァイ】

効果モンスター

☆4

光属性/機械族

ATK1500

DEF1000

 

 

「そして【ランチャー・スパイダー】でそのドラゴンに攻撃だ!」

 

【ランチャー・スパイダー】の背中のロケットランチャーから無数のミサイルが発射され1体の【サイバー・ドラゴン】を吹き飛ばした。

 

 

【機械王】

ATK2900→2800

 

 

「どうだ?俺様の恐ろしさが分かったか。どうあがいても俺様には勝てないってことを教えてやるぜ。ターン終了だ」

 

 

バンデット・キース

LP1050

手札3枚

モンスター

【機械王】

ATK2800

【TM-1 ランチャー・スパイダー】

ATK2500

魔法・罠

【機械改造工場】

 

 

「俺のターンドロー!魔法カード【マジック・プランター】発動。俺の場の【リビングデッドの呼び声】を墓地に送って2枚ドローする。俺は【サイバー・ドラゴン・ドライ】を召喚!」

 

 

【サイバー・ドラゴン・ドライ】

効果モンスター

☆4

光属性/機械族

ATK1800

DEF800

 

 

「コイツはフィールド上にいる時、《サイバー・ドラゴン》として扱われる。そして魔法カード【アイアンドロー】。自分フィールド上に機械族効果モンスターが2体の時に発動可能であり、デッキからさらに2枚カードを引く。よし、魔法カード【融合】を発動!フィールドの【サイバー・ドラゴン】と《サイバー・ドラゴン》と化している【サイバー・ドラゴン・ドライ】で融合。融合召喚【サイバー・ツイン・ドラゴン】!!」

 

2体のモンスターが混ざり合い、以前海馬との戦いで【青眼の双爆裂龍】の様に2つの首を持つ機械の双頭龍が現れる。

 

 

【サイバー・ツイン・ドラゴン】

融合・効果モンスター

☆8

光属性/機械族

ATK2800

DEF2100

 

 

「攻撃力2800だと!?」

 

「これで【機械王】との攻撃力は互角。バトルだ!【サイバー・ツイン・ドラゴン】で【ランチャー・スパイダー】を攻撃!『エヴォリューション・ツイン・バースト』!!」

 

【サイバー・ツイン・ドラゴン】の2つある首の口が開き、それぞれの口から黄色い閃光が放たれ【ランチャー・スパイダー】を破壊する。

 

バンデット・キース

LP1050→750

 

 

【機械王】

ATK2800→2700

 

 

「チッ」

 

「まだだ、【サイバー・ツイン・ドラゴン】は1度のバトルに2回の攻撃が出来る」

 

「何!?」

 

「【サイバー・ツイン・ドラゴン】で【機械王】を攻撃!『エヴォリューション・ツイン・バースト』!」

 

【サイバー・ツイン・ドラゴン】は再び攻撃体勢に入り、両方の口から黄色い閃光が放たれ【機械王】を破壊する。

 

「だがこの瞬間、罠カード発動!【時の機械ータイム・マシーン】!このカードは自分のモンスターが破壊された時に発動し、1ターン前のモンスターを呼び出す。これで【機械王】を呼び戻すぜ」

 

キースのモンスターゾーンに昔の石炭とかを入れる(?)ような入れ物が現れ、扉が開くと中きら【機械王】が姿を現わす。

てかどうしてLPが減っていないんだ?1ターン前のモンスターだから発生するダメージも無かったことに出来るのか?OCG版はダメージを無効に出来ないからその点は便利だよな。

 

「(チッ、厄介なモンスターを残しちまった)カードを1枚伏せターンエンドだ」

 

 

悠也

LP1300

手札1枚

モンスター

【サイバー・ツイン・ドラゴン】

ATK2800

魔法・罠

伏せ×1

 

 

「小僧、俺様をここまでコケにしやがって…許さねェ!テメェはここで叩き潰してやる!俺様のターン!俺様もこのカードを出すぜ【融合】!場の【機械王】と手札の【機械軍曹】を融合!出ろ【パーフェクト機械王】!!」

 

相手のフィールドに剣を持った機械の兵士【機械軍曹】が出現すると【機械王】と合体していき、プラロデルやアニメで大人気のあの有名なガ〇〇ムぽい巨大ロボットが出現する。

 

 

【機械軍曹】

通常モンスター

☆4

炎属性/機械族

ATK1600

DEF1800

 

 

【パーフェクト機械王】(アニメ版)

融合・効果モンスター

☆7

地属性/機械族

ATK2700

DEF2200

 

 

 

このカードの名前を聞いた一瞬ビクッとしたが、機械族のデッキなら入っていても可笑しくないか。【機械王】入ってるし。

 

「まさかテメェのような餓鬼にこのモンスターを出すことになるとはなぁ。コイツの効果は自身も含める場の機械族モンスター1体につき、攻撃力が500ポイントアップだ!」

 

 

【パーフェクト機械王】

ATK2700→3700

 

 

シマった!アニメ版の効果は自身もパワーアップの対象になるんだった!OCG版のイメージが強いからすっかり忘れてた!

 

「さらにこのカードを出すぜ。【メカ・ベビーウェポン】」

 

キースの場に戦闘機に酷似した小さなマシンモンスターが現れる。

 

 

【強化支援メカ・ベビーウェポン】

ユニオン・効果モンスター

☆3

闇属性/機械族

ATK500

DEF500

 

 

「コイツは自分の機械族モンスターの装備カードなって攻撃力を500ポイントアップさせる」

 

【ベビーウェポン】が変形し、頭部の部分がキャノン砲になり【パーフェクト機械王】の両手に収まり、後方部が下半身と合体しケンタウロスのように四足歩行になる。

そしてそのパワーを受け取り【パーフェクト機械王】の攻撃力が上がる。

 

 

【パーフェクト機械王】

ATK3700→4200

 

 

「そして【機械改造工場】の効果!コイツの効果で攻撃力、守備力共に300ポイントアップだ」

 

 

【パーフェクト機械王】

ATK4200→4500

DEF2200→2700

 

 

【パーフェクト機械王】の攻撃力が4000を超えた。これはマズい。

 

「ここまで俺様と戦ったことは褒めてやる。だがこれで終わりだ。【パーフェクト機械王】奴のモンスターを蹴散らせ!」

 

キースの指示により【パーフェクト機械王】は両手に持っているビーム砲の照準を【サイバー・ツイン・ドラゴン】に合わせると、エネルギーを貯め始めチャージが完了すると物凄い威力を秘めたビーム発射される。

 

「ッ!罠カード発動!永続罠【レアメタル化・魔法反射装甲】!このカードは発動後、機械族モンスターの装備カードとなり攻撃力を500ポイントアップさせる。【サイバー・ツイン・ドラゴン】に装備させ攻撃力を500アップ!」

 

 

【サイバー・ツイン・ドラゴン】

ATK2800→3300

 

 

しかしそれでも【パーフェクト機械王】の攻撃力には及ばないため【サイバー・ツイン・ドラゴン】は身体を貫通され爆発を起こし消滅した。

 

 

悠也

LP1300→100

 

 

【パーフェクト機械王】

ATK4500→4000

 

 

「チッ、ギリギリ耐えたか。悪運の強い奴だ。ターンエンドだ」

 

 

バンデット・キース

LP450

手札1枚

モンスター

【パーフェクト機械王】

ATK4000

魔法・罠

なし

 

 

…これはちょっとヤバいな。手札は【サイバネティック・フュージョン・サポーター】の1枚だけでモンスターもいない上に、LPは僅か100。正に絶対絶滅の状態に等しいな。

ただ、直接攻撃がないこの時代だからまだなんとかなるかもしれない。諦めないぜ、俺は。

 

「俺のターンドロー。……【サイバー・ヴァリー】を攻撃表示で召喚してターンエンドだ」

 

 

【サイバー・ヴァリー】

効果モンスター

☆1

光属性/機械族

ATK0

DEF0

 

 

悠也

LP400

手札1枚

モンスター

【サイバー・ヴァリー】

ATK0

魔法・罠

なし

 

 

「攻撃力0のモンスターを攻撃表示で出すってことは、もう勝負を捨てたってことだな。だったその諦めの良さに対して最後は思いっきりやってやるぜ、俺様のターン。【パーフェクト機械王】奴のモンスターを攻撃だ!」

 

先程と同じビームが両手に持っている主砲から放たれる。本来ならこの戦闘で終了になるが、攻撃力0のモンスターを攻撃表示な上伏せカードなしで出しているのに「何もない」訳はない。

 

「【サイバー・ヴァリー】の効果発動!表側表示のこのカードが攻撃対象になった時、このカードをゲームから取り除くことで、デッキからカードを1枚ドローしバトルを強制終了させる」

 

【サイバー・ヴァリー】が粒子となって消滅すると、ビームも同じく粒子化され消滅する。そして俺はカードを1枚引いた。そのカードは【パワーボンド】だった。

 

「ケッ、今更何をしようが俺様のマシンモンスターを倒せやしないぜ。カードを1枚伏せターン終了!」

 

 

バンデット・キース

LP450

手札1枚

モンスター

【パーフェクト機械王】

ATK4000

魔法・罠

伏せ×1

 

 

俺の手札は先程ドローしたカード1枚のみ。この引きに全てが掛かっている。

 

「俺のターンーードロー!!…ッ(このカードは)!?手札から速攻魔法発動【サイバネティック・フュージョン・サポーター】!このカードはLPを半分払うことで、このターン機械族の融合モンスターを召喚する時、1度だけその融合モンスターの素材となっているモンスターを手札・デッキ・墓地から除外、基ゲームから取り除くことで、その機械族融合モンスターを特殊召喚出来る」

 

 

悠也

LP100→50

 

 

「何!?デッキと墓地からでもモンスターを融合させるだと!?」

 

「そして魔法カード【パワーボンド】を発動!このカードは機械族専用の魔法カード。本来は場と手札の機械族モンスターを墓地に送ることで融合召喚を行うが、【サイバネティック・フュージョン・サポーター】のお陰で墓地から除外することで融合召喚が出来る」

 

「よって俺は墓地の3体の【サイバー・ドラゴン】を除外して融合!」

 

場に3体の【サイバードラゴン】が現れると、1体を中心に交わり始め新たな1体のモンスターが誕生する。

その姿は【青眼の究極竜】のように3本の首を持った巨大な機械の3頭龍。

 

「出でよ!【サイバー・エンド・ドラゴン】!」

 

 

【サイバー・エンド・ドラゴン】

効果・融合モンスター

☆10

光属性/機械族

ATK4000

DEF2800

 

 

「ほぉ、攻撃力4000のモンスターを出すとはやるじゃねェか。だがそれでも強化された俺様の【パーフェクト機械王】の敵じゃねェ。しかも機械族モンスターが増えたことで攻撃力アップだ」

 

 

【パーフェクト機械王】

ATK4000→4500

 

 

機械族が増えたことにより【パーフェクト機械王】の攻撃力が【サイバー・エンド・ドラゴン】の元々の攻撃力を超えた。…そう、()()の攻撃力は…。

 

「いや、そうでもないぞ。【パワーボンド】の効果、それは融合召喚したモンスターの元々の攻撃力を2倍にする。つまり【サイバー・エンド】の攻撃力は…」

 

 

【サイバー・エンド・ドラゴン】

ATK4000→8000

 

 

「攻撃力8000だと!?」

 

「バトルだ!【サイバー・エンド・ドラゴン】で【パーフェクト機械王】を攻撃!『エターナル・エヴォリューション・バースト』!!」

 

【サイバー・エンド・ドラゴン】の3つの首の口が開き、神々しい閃光が放たれる。これで俺の勝ち…。

 

「掛かったな!魔法カード発動!【リミッター解除】!コイツで自分フィールド上にいる全ての機械族モンスターの攻撃力を2倍にする!」

 

 

【パーフェクト機械王】

ATK45000→9000

 

 

【パーフェクト機械王】は反撃と言わんばかりにビームを放ち両者の攻撃がぶつかり合う。すると次第に【サイバー・エンド・ドラゴン】の閃光が押し戻され始める。

 

「最後は自滅してThe Endだ!」

 

攻撃力が9000になるとは恐れ入った。このまま反撃を食らって1000ポイントのダメージを受けて負けただろう。

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーこのカードが無ければの話だがーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

「速攻魔法【決闘融合ーーバトル・フュージョン】発動!自分フィールドの融合モンスターが相手モンスターとバトルする時に発動!その融合モンスターの攻撃力は、ターン終了時までバトルする相手モンスターの攻撃力分アップする!」

 

「何だと!?」

 

 

【サイバー・エンド・ドラゴン】

ATK8000→17000

 

 

「やれ!『エターナル・エヴォリューション・バースト』!!」

 

【サイバーエンド・ドラゴン】にさらなる力がプラスされ【パーフェクト機械王】の攻撃を逆に押し返し始め、軈て【パーフェクト機械王】の力が押し負け閃光に飲み込まれ、その衝撃はデュエルリングにいる俺達2人だけでなく観戦している遊戯達やペガサスにまで余波を受けるほどであった。

 

 

バンデッド・キース

LP750→0

 

 

「勝者、神山!」

 

よし!正直危なかった。よくよく思い返してみれば、この世界に来てここまでピンチになったことなんてなかったな。LP50なんてギリギリにも程があるだろう。

 

「巫山戯るな!俺様がこんな小僧なんかに負けるなんてあり得なねェんだよ!」

 

完全にブチ切れたキースは脇にしまっていた拳銃を取り出しペガサスにへと向ける。おやおや…。

 

「ペガサス!今すぐ賞金を出せ!でなきゃ今ここでテメェの命を貰う!」

 

「キース、テメェ卑怯だぞ!」

 

外野の皆もキースの行いに批判し、特に城之内が今にも飛び降りてきそうな勢いだ。

 

「やれやれ、こんなことまでして勝ちたいとは…これが元全米No.1の成れの果てとなると情けなく思えてくるな」

 

「何だと!?」

 

「事実だろ?拳銃まで使うなんて情けなさ過ぎて呆れてくる」

 

「煩セェ!小僧ォが散々この俺様をコケにしやがって、ペガサスの前にテメェの命を貰うぞ!」

 

キースは拳銃を俺にへと向けてくる。これで脅しているつもりか?

 

「面白い…撃ってごらん」

 

「ッ!?どこまでおちょくりやがって…許さねェ!!」バン

 

キースは銃の引き金を引き銃声が会場に響き渡る。だが弾が俺に当たることはなかった。何故なら今撃った弾は俺が掴まえていたからだ。その光景に以前見たことがある遊戯、杏子、城之内、そして俺の力の事を知っているペガサスを除いた全員が驚愕していた。

 

「返すぞ。しっかり受け止めろよ」

 

持っていた弾を親指で弾くように打ち出すとキースの持っていた拳銃に当たり破壊される。

キースが衝撃で怯んだ隙に身体から触手を出し、奴の身体に巻き付けて持ち上げ身動きを取れなくする。

 

「な、何だこりゃ!?離せ!離しやがれェ!!」

 

「フン、所詮脇役は脇役…出番終了だ!」

 

左手を翳しキースの真横に異次元空間を作りあげ、そこにへと放り込む。放り込れたキースは「ウワァーー」と叫びながら消えていき空間を閉じる。

 

心配しなくても死んだわけじゃない。ただ空間を繋いでこの島の近くの海へと放り込んだだけだ。悪の力を持ってもあんな奴を葬るために使いたくないからな。

 

でもその光景に遊戯達男性陣は目を見開き、杏子は目を瞑って視線を背ける。今の光景はどう見ても殺したようにしか見えないもんな。

 

「そ、それでは暫し休憩の後、決勝戦『武藤遊戯』対『神山悠也』の試合を始める」

 

唖然としていた審判が正気に戻り次の対戦の発言した。

次は遂に決勝。いよいよこのトーナメント戦も大詰めになってきたな。

相手は主人公の武藤遊戯だ。生半可な気持ちで挑んだら足元掬われかねない。だから本気の本気であのデッキで挑むことにしよう。

 

じゃあこの後デッキの調整をして少し仮眠するとするか。ちょっと興奮して疲れてしまったからな。

 




今回初めて主人公がピンチになったと思います。多分触接攻撃があったら終わっていたでしょう。
またここでストックがないので更新は遅れると思います。
こちらもコロナに負けないで行くので皆で乗り越えましょう!

感想などあればどうぞ。

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