悍ましくも哀しく崇高な、ただの人間で在りたかったとある少女が歩いた、永い永い後日談……を、あらかた踏破し尽したからと精神的にヒーリングしていたら諸々台無しにされたので、じゃあここらが年貢の納め時と地球破壊爆弾(仮)を起動させた結果、星になったり神話になったりして、人を救けに行く話――の、プロローグ。
「外宇宙の彼方から、あるいは深遠なる大地の土無き深海の狭間から、貴女に逢うため――私が来た!!」
※FGO×ネクロニカ(×ゴジラ他)な、割と明るいモノローグでもあります。
※チラシ裏にて短編小説「Fate/Sequel Nechronica」と題して公開していた小説です。
冒頭短編集を作るにあたって此方へ引っ越ししてきました。
『Every cloud has a silver lining.』
――どの雲にも銀の裏地がついている。
擦り切れた過去がそう騙るのならば、飽和し溢れ熟れたこの不幸にも幸福の兆しを与えて見せてほしかった。
全てが荒廃して、全てが退廃していて、全てがもう手遅れなくらいに壊れた世界。
そこに蔓延る命は等しく歪んでいて、もはや何が正しくて何が間違いなのか、道徳や倫理観なんて失せた世界にそれを問う者なんて今や誰も居なくなってしまった。
ただあるがままの世界を、終わってしまった命の果てを歩き続ける後日談。
いつ終わるのか、いつ始まったのか、それは明日にでも失われるものなのか、それとも永遠に続くものなのか、そんな事ばかり考えては、思考を止めたそこらに転がっている肉片が羨ましいと思う事さえある。
けれど、それでは駄目だ。他の姉妹は良くても、他の死体たちは良くても、私だけは駄目なのだ。安易に諦めてはならない。死にながら生き続け、生きながら死んでいなければならない。
けれど諦めなければならない。弱くあることを、縋ることを、奇跡を望むことを、全て。
守るべきを守る。最優先事項は常に頭の中を飛び回り、正気を保つ柱であり続ける。
狂ってしまえば楽になれるのだろう。ただの人形であれば楽なのだろう。
けれど、この自我を失えば、きっともう耐えられない。いまや守ることだけが生きがいなのだ。『人間』であることを示し続ける。これだけが私にできる最上の抵抗だった。
いつか目的を達成し、あの日の残照を真実にするその日まで。私は狂ってなんかいられなかった。
狂わずに居なければ。ただ一人、この何もかもが狂って、何もかもが台無しにされ尽くしたあとの、死に続ける世界の中で、選ばれてしまった自分が、いつか潰えるその日まで。
私が狂う事だけは、この世界で再び人類が主導権を握ることよりもあり得ない事だから。
それだけは、決してあり得てはいけない事だから。
だというのに、何故、どうして……あんなに大事にしていたのに……この身を、魂を、心を削って守っていたのに……何故だ。
何故、世界はこれほどまでに赤く燃えている?
「こんな世界で正気でいられる方が"狂ってる"。それを誰も教えてくれなかったの?」
灰色に汚れた巨大な施設から黒煙が上がる。轟々と燃える赤い炎は時折青や緑に色を変えながら、舐めるようにして施設を、地球が核の冬を迎える前に蓄えられていた『正常な生命』たちを灰燼に帰す。
芽吹いたばかりの朝顔を守るために奔走していた少女は頭上に落下した瓦礫に押しつぶされ、繁殖に成功した犬を逃がそうとケージを開いた少女は忍び込んでいた畸形の蟲に咀嚼された。世界中の紙媒体を保存していた収蔵庫を炎の手から守ろうとしていた少女は、そのまま炎に巻かれて己が愛した文字列と一緒に灰に成った。
守るべき場所、旧世界の尊い遺物を収めた箱庭は荒らされ、共に戦う仲間は殺され、守るべき者達は奪われ、そして穢された。
今や世界は死人の坩堝。黒い雨に汚染された大地では遺伝子から犯され尽した木々が森を成し、肉を食む蟲どもを養いながら喰らっている。かつては青く美しかった大海は化け物共の母と成り、畸形を極めた魚とも哺乳類とも呼べない何かを孕んで満ちる。
そんな世界で唯一綺麗な姿でいた一角は、暴漢に手籠めにされるより無残に犯された。
失ったと思っていた命だった。もう二度と見えることはないと絶望した顔だった。希望を託して燃え尽きた筈の色だった。
銀色の壁に囲まれたモニタールームの真ん中で、異形と成り果てた少女が笑う。
私が守ろうとした世界を、僅かに芽吹く真っ当な世界を穢れた炎で焼き払い、絆ごと踏み躙って犯しぬいたのは、私の大事な、かつて私を庇って死に絶えた筈の、親友だった。
彼女は言った。私の頭は可笑しいと。誰も彼もが正気でいられず、何れも皆狂気の只中に沈んでいくばかりの死出の旅だと言うのに、私一人が『人間』であろうと足掻き続け、そして何の誇張も無く成し続けている様は、まさしく狂気に他ならないと――彼女は、崩壊していく身体など知らないといったように嘆く。
ずるりと剥がれ落ちる肉塊は僅かにも蠢動することなく、鈍色の床を赤黒く汚して泥のように粘着質な音を立てて広がった。
本来ならば自分たちのような死体の大半を構成し、動かしている粘菌ネットワークが血肉めいたものとして毀れ出る筈なのだが、人外の容貌へと置換された彼女の肉はどう見ても腐敗しきった獣の肉でしかなかった。
まさか、中枢機能以外の身体機能を放棄したのか?
驚愕も露わに目を見開けば、泣き虫だったはずの少女は疲れ切った顔をして、もう動きたくないのよ、と小さく笑った。
「貴女はさながらアリスのよう。いつまでたっても平穏な記憶にしがみついて、人型を壊すことに一向に慣れやしない――けれど、貴女はアリスじゃない。貴女はアリスほど怯えない。ただ愛らしく振る舞うだけのお花畑ちゃんじゃない」
腕が落ちる。人間の、小さな女の子の面影が色濃く残る繊手が肩からずり落ち、腐肉の中にめり込んだ。
「さらに貴女はホリックのようでもあるわ。何処までも貪欲に愛を求め、人を求め、絆を求め、我欲と感情を後生大事に抱きしめながら手を伸ばすなんて――でも、やっぱり貴女はホリックじゃない。貴女の欲望は大きいわ、でも底なしじゃない。貴女は欲しい欲しいと叫んで手を伸ばしても、手が届く前に諦められる。今あるものの為なら、渇望に呻いても手を降ろしてしまえるもの、それはホリックとは言えないわ」
亀の脚に似た巨大な脚も、徐々に重力に負け、綺麗なモスグリーンのドレスの中に溜まっていく。
「貴女はオートマトンにも近しいわ。死んだ体に相応しい戦い方をする。嫌だ痛い怖い辛いと叫ぶ心を磨り潰して、貴女は姉妹にも世界にも冷徹に振る舞う――けれど、ほら、貴女はオートマトンには決して成りえないのよ。だって貴女、自分の心は殺せても、自分が姉妹を、世界を愛する心は殺せないじゃない。姉妹たちの心を守りたいと願い続ける心は、磨り潰せないじゃない」
それなりに太く短い、けれど力強かった尾は、もはや外骨格として用いられた金属部分しか残っていない。纏わりついていた肉は、先ほど彼女が現れた時に欠片を残して扉の向こう側に居残った。
「貴女に一番相応しいのはジャンクかしら。この世界はもう終わってる。終わりきって死にきって、今生きている命だって、そう遠くないうちに全て死に絶えるでしょう。それはこの星すら例外ではない。星の持つ自己修復機能を、破壊する力が上回ってしまっているのだから。それでも貴女は諦めないのよね、諦めない自分を肯定し続け、無理やり立ち上がって歩き続けて――けれど、それでも貴女はジャンクとは呼べないの。不思議よね、貴女は紛れもなく
モスグリーンのドレスが赤黒く汚れていく。きっと、脳にしか粘菌を回していないのだろう。嗅覚が捉えた腐敗臭は、かつて臓物の詰まっていた腹の中から漂っている。
「かといって、貴女をコートと呼ぶのも憚られるわ。いえ、確かに貴女は冷静よ? 常に冷静な判断と分析を心掛けて、自分を律して姉妹の為に思考を止めない。その姿はまさしくコートのそれだわ――でもやっぱり、貴女はコートではないのよ。冷静沈着をなしながら、それに拘泥するのがコート。己の見つけた領分からはみ出すなんて、どのポジションの姉妹も絶対にしないわ。だってそれしかないのだもの、己の存在意義を明確に区分して肯定する役割なんて。けれど貴女はコートの枠には決して収まらない。状況次第で好き勝手に役割を……領分を侵すなんて、コートには絶対できないわ」
ついに零れ落ちた眼球の向こうで、何かが蠢く。十中八九粘菌だろう。死にゆく宿主を必死になって蘇生させようと足掻いているらしいが、恐らく可動できる限界まで減らされたうえで、休眠間近になるまで栄養不足を強制されたと思しき粘菌たちがどれ程頑張ろうと、
「ソロリティ、も良い線をいっているのだけれどね。貴女は感受性が豊かで、姉妹の心の機微に敏いから。貴女は姉妹を背負うことを重荷に思っていないし、支え導くことに否はなく、そして成し遂げられない貴女でもないのだから――でも、貴女は、支えさせてくれない。支えてくれる、教えてくれる、手を差し伸べて、導いて……それで、おしまい。貴女は傍らに在ることまでは許してくれても、前にたつ事だけは赦してくれない……私たちの誰にも、貴女を背負わせてくれなかった」
それもこれも全て、私が『人間』であることに拘泥し続けているが故の不幸だと、ただの肉塊に成りつつある彼女は言う。
「だから、全部壊してあげようと思ったのよ。だってもう私たちを作ったネクロマンサーは殺してしまったのに、貴女はいつまでたっても『青かった頃の地球』に拘り続けて、『そこで生きた少女』だった頃にしがみ付いて離れない……そんなんじゃ、いつまでたっても
そう心底たのしげに、そして何より誇らしげに微笑む少女の頭が、遂に肉塊の海に埋もれる。
あふれ出る粘菌たちが床に溜まった栄養に群がる……が、最後の最後、がちりと音が鳴るほどに噛み締めた彼女の奥歯から火花が散り、肉塊は炭へ、粘菌は灰へと変貌していく。
蠢動する粘菌が、ぐじゅるぶじゅると悲鳴を上げる。
「疲れちゃったのよ」。血肉の色をした悍ましい塵が合唱する合間に、少女が叫ぶ。「ねぇ、私の愛しい
でも、一人で眠るのは寂しいから、貴女と一緒にオヤスミしたいの。だけど貴女はまだ頑張るとか言っちゃうから、貴女の――
轟々と、ぱちぱち、ぷちゅぱちゅと、肉が、骨が、粘菌が、親友だった塊が燃えていく。
もはや言語として耳に届かない最期の言葉を聞き届けた瞬間、形を保っていた彼女の頭蓋骨が粉々に砕けた。わずかに見えた断面は異常に薄く、そして大量の空洞に支配されていた。彼女は、本当に限界だった。
そうだ、支配者は既に殺している。世界は既に死んでいる。星の命は幾ばくも無く、正気を保って歩んでいるものなんて、それこそ『正気に狂っている』私一人くらいだろう。
きっと、探せば他にもいるかもしれない。この広大な世界で、この生き汚く足掻く、死に穢れた世界で、死体のままでも生きていると高らかに叫ぶ阿呆が、他にもいるかもしれない。けれど。
「それでも、自分は『人間』だと、成り果つれども『人間』だと、そう叫ぶ
だからこそ、最期まで『人間』であり続けたかった。エゴに塗れ、望まぬ結末を知った瞬間後悔に苛まれて過去を呪う愚か者で在り続けたかったのだ。
綺麗なものを愛し、醜いものへの嫌悪を隠せず、情動を律する事を求めながら型に嵌められない極彩色のそれらを愛でずにはいられない、なんとも不可思議で愚かしく、時に利権のために殺し合いに興じてしまう程に浅ましく……それでも人を愛し、世界を愛し、決して一人では生きられない、弱くて尊く愛しい、大馬鹿者で在り続けたいと、そう願い続けて生きて来たのだから。
「お前の最期の望みすら叶えられない私を赦せ、
百数十年ぶりに『就寝』した常葉の骸に背を向け、ゆっくりと仰々しいコントロールパネルに歩み寄る。
此処の正式名称は知らないが、保存出来る限りの生命の種を抱えていた灰白色の地に根差した
選ばれた民、そう驕った
大層な名前が付けられた施設の中、何の気負いも無く、軽やかな指さばきで必要事項をコントロールパネルで叩き込む。
耳に残らないやたらと軽い音で、炎の中に消えた地球最後の『青かった頃の記憶』の、その真下に用意されていた終わりを叩き起こせば、壁一面に大きく表示されていた世界地図に赤い線が走り抜ける。
山河の有無にかかわらず枝葉を伸ばす亀裂。地球の表面上で表示すれば血管のように見えるそれは、断面図でみると、地球の中心に赤い太陽があるようにも見えた。
「確かに世界は瀕死だ。ここで私がどれ程努力したとて、この世界を蘇生させる前に、地球が死ぬ。それは絶対不変の未来だろうな……故に、私の愛した
「世界の浄化機構が間に合わぬほどに世界を犯し、穢し抜いたものが『人間』なれば」小さく音を立てて開いたスライドの奥、ひっそりと佇むこの星の生命線を絶つ
こってりとした赤色に塗られたボタンは、思ったよりも呆気なく沈んだ。数秒の間を置いて発せられたけたたましい警報が、マントルを超えて地球の核へと突き立てる不遜な存在を大々的に告知する。
「人間というものの進歩する熱意は馬鹿にできんな。なにせ効率的な工事を実現するための実験でマントルどころか外殻まで貫く物質を生み出してしまえるのだから」
まぁ、私はその成果を横から掻っ攫っただけに過ぎないが。なんて嘯きながら、着ていた衣服の釦に指をかけ、躊躇いなく脱ぎ捨てる。
自分たちの死体をもてあそんだネクロマンサーは、友人の父親だった。というより、私たちを殺して死体にしたのも奴だった。奴は娘を愛するが故に、娘の友人だった私たちの死体を特別頑丈に調整して、娘の遊び相手としたのだが、肝心の娘が
最愛の娘を失った奴は当然狂った。手元にある死体が、何故愛しい娘のものではないのかと、トチ狂ったことをほざきながら加速度的に狂っていった。
『娘を愛でる』楽しみを失った奴は、今度は自分の娯楽……享楽の為に集めた死体で遊びだした。
簡単に言うと、自分たちは怪獣になった。奴が愛した特撮ものの、怪獣に。
死んで初めて鏡を見た時の衝撃は、今でも鮮明に覚えている。閃光と苦痛と脳裏で弾けるシナプスの音の合間から聞こえて来た言葉の意味を咀嚼する暇も無かった。
今でも不幸でしかないと思うが、奴の娘の友人はそれはもう多かった。戦時中故に殺伐とした空気が満ちていた当時の学び舎において、彼女の存在が清涼剤と言っても過言ではなかったからかもしれない。
そんな数多くの友人たちの中でも、私の死体が出来上がったのは後半も後半だった事が災いした。家に流れ弾が着弾してガス爆発発生、後に入院、そして退院間際に奴の手でご臨終、というのが私の生前だったのだが、どうやら私が入院中に生徒の大半が奴の手にかかっていたらしい。
私が現状を自覚し、記憶を遡る合間に閃く光景ではいつだって見知っただれかが見知らぬ異形に成りかけ、そして果てる場面だった。
詳細は省くが、前半、中盤、後半初期は軒並み失敗で廃棄処分という結果に終わった。後半中期には成功例もまちまち登場したが、自重に耐えきれなかったり、精神の崩壊が早すぎて共食いをしたり、自殺したりと、成功しても結果失敗となるケースが相次いだ。
後半の末も末の私たち兄妹を含む幾人かは、そんな先達たちの失敗を踏まえて調節されたおかげで、誰よりも長く地獄に浸かった。早々に発狂した兄は怪獣というより神話の怪物に近いものになって元気よく荒野へと飛び出していった。再会したときもずっと発狂しっぱなしだったが、兄は決して私のことを忘れていなかったことを思い出して、首を振る。余計な感傷だ、兄はもう、どこにもいない。
両親は肉体年齢を理由に怪獣の成り損ない達の餌になった。歪な肉団子の群れのなか、顔だけは綺麗なままけたけたと嗤う友人らの親族一同を目にした時は、内臓全てを戻しそうになるほどに吐いた。
常葉は言わずもがな。彼女もそれなりに持った方だが、それでも結果はこうだった。一度死に別れた時は、背負わされていた甲羅が内側からはじけ飛んで、そのまま倒壊する建物に押しつぶされて二度目の死を迎えた。
貝なのか蛸なのかよく解らない怪獣に改造された自分と、亀の怪物に改造された常葉と、元々永遠に成長しない少女人形の身でどちらがマシという話では無いが、彼女の死後、唯一生き残った私が自重を失った奴に『ぼくのかんがえたさいきょうのかいじゅう』を押し付けられた事を思えば、あの子はあそこで一度絶えて正解だったと思わずにはいられない。
全ての衣服を脱ぎ捨て、一糸纏わぬ自分の裸身を、正確には、奴のクソ以上に下らない夢に適応してしまった阿保な自分の肉体を見下ろす。
そんな訳で、今の私は奴の夢と希望と浪漫の溢れた理想の怪獣の要素をこれでもかとつぎ込んだ肉体になっていた。具体的には、『邪神イリス』をベースに『ガメラ』を少々、そしてイリスとほぼ同程度の『ゴジラ』を足してある。とんだ肉塊だ。怪獣はよく知らないが、よくもこれほどまで人間の業をつぎ込んだものだといっそ呆れる。
自分の両腕は異形化し、イリスの持つ槍状の手甲のようなものがついている。両足は膝こそあるが、それより下はブースターで、さらに両腕よりも二回りほど大きく長い槍状の手甲らしきものがついている。ちなみにパイルバンカーとしても機能するため、ただの刺突よりもえげつない攻撃ができるときた。
背中は超強化金属と超強化筋肉と魔改造粘菌ネットワークとその他諸々で構成された、まぁ、小さな翼に見えなくも無い、突き出たアバラじみた外骨格と、それに根元を守られた口にすることも憚られる彼是など、夢を夢のままにしておかなかった狂人共の作り上げた人工皮膚やら人工神経やらで作られた四本の触手が生えている。見た目も能力も原作に忠実な
額には新しく生体金属性と粘菌と神経とその他素敵にグロい何某かで出来た眼球が埋め込まれ、胸郭や肋骨の間には青く輝く超小型原子炉が搭載されている。いっそ笑え。そして当然オーバーブースト・プラズマも撃てるし、頑張ればウルティメイト・プラズマも撃てる。さらに言えば放射能熱線も打てる。もう一度言う、いっそ、わらえ。
しかもESP開発済みだから常に滞空状態だ。夢と浪漫の為だけに脳みそを切り開かれて電極を差し込まれた結果、私の知覚領域は広大になったが、味覚が要らない要素として切り捨てられた。おかげで何を喰っても砂を噛みしめているようで酷く虚しい。
上半身こそ人間だが、中身は
何処から引っ張ってきたかは知らないが、アトランティスだかルルイエだかの超技術を、神秘の欠片も無いこの末法の世に外法で再現してしまった天災共の技術や知識を惜しみなく注ぎ込まれて生まれた
身体を見下ろすうちに思い出した色々に、気が滅入りかけて、慌てて首を振ってネガティブな思考を追い出す。いけない、今からが本番なのだから『
「あぁ、クソ、この姿はあまり好かんのだがなぁ…………星の願いとあっては、そうも言ってられん」
諦念を滲ませた声で、苦々しさを隠しもせずに吐き捨てる。
嫌だが……本当に嫌だが、仕方ない。瞼を閉じ、知覚領域を拡大し、深化させ、次いで体内に蠢く粘菌ネットワークを活性化させる。胸郭にある熱核エネルギー変換生体器官を急速に活性化させ、施設が破壊されたことで舞い込んできた放射能を取り込み、エネルギーへと変換する。
遺伝子の急激な破壊と再生、再構築された端から崩壊する苦痛を、鈍麻しているはずの痛覚が丁寧に拾い上げて脳にノイズをかけていく。
それを慣れと適応でいなしながら、無秩序な進化ではなく、頭と身体に染み込ませた設計図通りの進化へと導いていく。
自己再生と崩壊を繰り返す進化。裂けた肉の合間から増殖した肉が飛び出し、また裂けてまた飛び出す。
一見すると地獄のような光景を、極限まで稼働させた生体器官によって数秒以内の悪夢に納める。
そうして閉ざしていた瞼をこじ開け、進化のプロセスの一時的な完成を視認する。
先ほどまでとは明らかに違う目線の高さと、表皮に感じる汚染された空気、赤茶けた上に汚泥をひっくり返したかのような大地を見下ろす自分は、目測でだいたい百メートルを少し超えた程度の大きさだろうか。外見は鏡が無いので確認のしようがないが、設計図どおりであれば奴の言う
よし、と全く良いと思っていないが、取り敢えずこれでいいかと納得して、足元を見下ろす。ただの燃え盛る瓦礫の山と化した施設の中から、そっと触手で守っていた常葉の残骸を取り出し、地面に降ろす。矯めつ眇めつして見ても、もはや何とも言えない炭の様な塊にしか見えないが……それでも常葉は常葉だと、彼女の骸を崩さないように、瓦礫の向こう側、不自然に空いた巨大な穴を見下ろす。
「常葉、お前は、星の意思を信じるか? 星は最大単位の生命体で、意思があるものだと思うか?」
要領を得ない、それも世界の終焉を前にしての突飛な問いに、常葉と呼ばれた少女の残骸は応えない。
当然返ってくる声など期待していない自分は、それでも淡々と言葉を紡ぐ。
「答えは、『ある』だ。星に意思はあるぞ、常葉。こんな時に何を、と思われるかもしれないが……どうやら、今この世界線の地球上において、私こそが生態系の最強個体らしくてな。地球も何を血迷ったのか知らないが、星の意思の代弁者に指名された。もう三十年近く前の話だ」
奥底も見えない巨大な、深々とした穴――それでも自分に比べると小さいと言わざるを得ない穴――に、躊躇うことなく触手を差し込み、再び熱核エネルギーを変換しながら触手を最奥へと伸ばしていく。
目的地は勿論、マントルの先、外殻の向こう側、星の心臓、内核と……ついでに、先ほど探査してぶち抜いた霊脈だ。
「先ほど起動した
急速に伸ばした触手が熱を感知する。この反応は龍脈の魔力だろう。このご時世に魔力なんて眉唾な物質? をまともに信じる事になるとは思わなかった。実際、最初は星の意思からのアプローチも、遂に自我が崩壊して『人間』でいられなくなったのかと、まず自分が真っ当に発狂したことを疑った。
「地球の持つ過去の
そもそも星の意思の代弁者とは、その星全ての生命体を殲滅できる能力を有し、なおかつ他天体という異常識の生態系における唯一最強の一体を指すのだという。総称は「アルテミット・ワン」、なるほど、究極生命体か、そういう意味では確かに「あらゆる生物の遺伝子を吸収して自らに組み込み、自在に進化していく能力」を持ち、なおかつ「遺伝子的に完璧すぎるほど完璧」という
やはり奴はド腐れ外道だった。こんな存在に成り果てるつもりはなかったというのに。
「そんなわけで、私が『星の代弁者』になった。そして星は言った。『もういい、もう疲れた、もう死にたい』と…………故に、私は星を殺そうと思ったのだ。自分に与えられ、星が認めた生態系における唯一最強の『
だから『
化学の獣、進歩に憑かれた生き物が作った、神の恩恵どころか神の存在さえ放射能で殺し尽くした世界において、奇跡でも起こらなければ生まれなかっただろう、地球の核に到達しうる物質だったから。
「別名を『
龍脈に二本の触手を浸す。その横を、もっと奥へと伸びる穴に向かって推し進めていけば、灼熱という言葉すらぬるい溶岩の中に突入した。
「さて、ここからが『
これでは『
「核、水爆、森林破壊、大気汚染、生態系の破壊に、摂理の破壊と、倫理の崩壊。他にも色々あるが、人間が進歩する過程で生まれた、人間の過ち。その総体が今の私だ……だが、何も悪い事ばかりでは無かったはずなんだ。この星の歩みも、人類の歩みも、全てが全て穢れていた訳ではないはずだ」
だから全部食べて、呑み込んで、取り込んで、残そうと思う。
人間も、それ以外の生命も諦めて死を願った地球に代わって、人間を諦めきれなかった私が、星の記憶を覚えていようと思う。
星の歴史、人類の歴史、生命の歴史全てを飲み込み、愛で、その果てで微睡みたいと、そう思うから。
「その命脈、存在、要らないならもらうぞ。
龍脈ごと星の魔力を、命を、存在を吸い上げる。
中核に差し込んだ触手から溶岩ごと星の意思を汲み上げる。
―意思は言う。なにをしていると。
―私は笑う。お前を喰っていると。
私の中に流れ込んできた星の意思は、唯一最強になったとしても余りに強すぎて、自分の肉体も意識も際限なく膨れ上がっていく感覚がした。きっと、痛覚はとうに弾けた。
―意思は言う。もうみらいなどないと。
―私は笑う。それでもお前の過去は美しいと。
星を取り込んでいるのか、星に同化しているのか、よく解らない極彩色のモノクロの中で、星の意思が呆れを示す。
呆れを示して、そして、笑った。
―意思が、言った。エゴのけだものめ、こんなざんがいでいいなら、すきにしろと。
―私は、笑った。好きになったお前だ、好きに愛すると。
意思が、逝った。
私は、喰った。
喰って。
喰って、喰って。
喰って、喰って、喰って。
喰って、喰って、喰って、喰って。
喰って、喰って、喰って、喰って、喰って。
喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って。
喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って。
喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って。
喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って。
喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って。
喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って。
喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って
喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って、喰って喰って、喰って、喰って、喰って、喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って。
喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って。
喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って。
喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って。
喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って。
喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って。
喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って。
喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って。
喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って。
喰って喰って喰って喰って喰って喰って。
喰って喰って喰って喰って喰って。
喰って喰って喰って喰って。
喰って喰って喰って。
喰って喰って。
喰って。
喰って。
ついに。
喰い尽して。
そして。
私は。
『
成って、そして――
・
・
・
・
・
――死ぬはずだったのに、私が『
勿論、前提条件として精神面は『人間』以外の何物でもないから、人間として扱ってもらえると嬉しい。
しかし星と同化したことで肉体も再編され、継がれた器官やら縫い付けられた触手やらその他強化パーツやらが本当に自分の一部と成ってしまった上に魔改造ここに極まれりなオーバー過ぎる強化を果たしてしまったので、肉体的には本気で人外を否定できない。人間の要素は顔を中心とした外見に散逸するのみだ。
目論見が外れて一時本気で自爆しようかと思ったが、ここで
仕方ないので、自分の中にある星の記憶を整理したり、龍脈を整えたりして時間を潰していたら、枝葉の世界が消される前に編纂事象の世界から救援信号が送られてきた。
何故、守られる道筋が自分の様な木っ端の世界に目を付けるのかと驚いたが、まぁ、漫然と消滅を待ち侘びるより有意義かと編纂事象の次元要領の余剰に組み込ませてもらった。他の剪定事象を切り捨てると考えれば、星一つ分の生命モドキの受容くらいは容易いのだろう。
勿論、打算はある。打算と言っても、本当に些細な事なのだが、まぁ、今はそれは置いておくとして。
世界を超え、次元を超え、虚空の彼方を呑みほすこと幾星霜、時折足跡を残すべく表舞台に顔を出しながら、歴史の合間に語られる
英霊は死ななければなれないが、既に死んでいる身空なので、割りと好き勝手歴史を歩き回っていた。
降霊術に引っかかってあげた事もあるが、その時軽く宝具も開帳したせいか、はたまた私の記憶を共有したせいか、召喚者たちがちょっと頭をおかしくしてしまったらしい。
私を彼等が察知した外宇宙の神話に組み込み、新たに『外宇宙の神格』を付与された時はアラヤとガイアに注意された。座ごと抹消される事も覚悟していたから、注意だけで済んで良かったと心の底から思う。
取り敢えず降霊術に引っかかるのはもう止めた。それでも時々お呼ばれするが、出来るだけ召喚されないよう近場の勇士をちょちょいっと外宇宙からそそのかして召喚を阻止したりしていれば、今度は聖杯戦争なるものが生まれ、私もちょっと外出しやすくなった。
実は今回もまたお呼ばれされた……のだが、どうやらようやっと本命のお仕事が始まるらしい。
よっ、と勢いを付けて、千は軽く超える石段の一番上から飛び降りる。頭上を勢いよく過ぎていく夥しいほどの鳥居の群れは、下に行くほど煤け、黒ずみ、穢れ、不穏の一言では到底すまされない穢土に染まっている。
いつ見ても思うのだが、三千世界の鴉も開幕SAN値チェック不可避な自分の座は、星である自分の影響を受けてか、徹頭徹尾命というものを侮辱しきっている。
一応、精神世界のような意味合いもあるので『青かった頃の記憶』もあるのだが、なんだか世界中の観光地を一か所に寄せ集めたような混沌とした場所に成ってしまっていた。
汚染世界が九割九分占めてるから仕方ないといえば仕方ないし、なんだか本当に魔法の世界に迷い込んだような、ある種幻想的な風景であるので不満は無い……無いのだが、こう、
――所詮は私も穢い命か。綺麗なものを綺麗なままでいさせてやる事すらできんとは。
一瞬だけ遠い目をして、頭を振る。既に鳥居は黒……というより、血肉を塗り込めたような嫌なぬめりを帯びた色に染まっていた。
順調に堕ちていくその先、出発点からは針の先ほどの点にしか見えなかった光は、今や成人男性一人を余裕で超すほどの魔法陣が、新たな旅路に開く門として煌々ときらめいていた。
ここで、落下から一度も地面につけていなかった足を止め、魔法陣から一歩分離れた場所に滞空する。
勢いを付けて登場するのも楽しそうではあるが、第一印象は大事だと、一度だけ大きく深呼吸する。
座を出るので放射能を出さないように腺を閉じているのだが、纏う空気ばかりは如何しようもない。死体の身体には死臭がこびり付いて消えやしない。
まぁ、腐臭よりかはマシだろうと一瞬顔を出した感傷を排除して、一歩分の距離を零にした。
青を纏って漂う燐光を潜り抜けた先で、さて、どんな地獄が待つのやらと、人の形をして蠢動する肉塊は酷く苦い笑みを浮かべた。
「――さて、始めまして、だな。
「私は『
にこにこと幼い笑顔で異形の片腕を上げて挨拶をしてきたサーヴァントの自己紹介に、人類最後のマスターである藤丸立香は「言ってる言葉の意味はよく解らないし、なんか悪役っぽいけど友好的な子だなぁ」と同じくにこにと気持ちの良い笑顔を浮かべて暢気に握手を交わした。
ロマニとダヴィンチちゃんは絶叫し、オルガマリーは白目を剥いて絶句。
マシュはかぱりと口を開いて、同行者であり協力者であるキャスターは度肝を抜かれて目を見開いた。
人理焼却に立ち向かう第一歩、燃え盛る冬木の街並みの中で、戦力増強の一環として呼び出したサーヴァントは――本来ならば召喚されるはずもない、人類の敵そのものだった。
~簡易マテリアル~
【ステータス】
・クラス:フォーリナー
筋力:A++ 耐久:B+ 敏捷:A
魔力:EX 幸運:E 宝具:EX
《キャラクター紹介》
誰も彼も、狂わなければ到底歩けやしない永い永い死後の世界でただ一人「人間として真っ当なままでいた」少女の、成れの果て。
正気であることが狂気に他ならない世界で、彼女は青い星の記憶を愛するが故に星を殺し、星を喰らった。
その身はもはや人ではない。けれどまだ心は人間だと言い張る自我があり、幼い日を懐古し、未来に希望を抱く彼女は、その存在自体が狂気の沙汰。いかに友好的で人間として真っ当な感性を持っていようが、その根本は星の重ねた歴史すら飲み込んで取り込んで見せた怪物だ。
元々はただの少女でも――成った果てすら飛び越えた彼女は、誰よりも人間というものを信じてなどいないのだ。
【クラス別能力】
・領域外の生命 EX
・狂気 EX
・神性 A
【スキル】
・
NPをすごく増やす
&自身の防御力アップ(3T)
&敵全体の防御力ダウン(3T)
・
毎ターンHP回復(5T)
&自身の弱体状態解除
・
自身のBusterカード性能をアップ(1T)
&敵全体の強化状態解除
&自身にクラス相性の防御不利を打ち消す状態を付与(1T)
【宝具】
『未だ微睡む邪神の眇』
ランク:EX 種別:対■宝具
レンジ:■■ 最大補足:■■
「ミス・イリス」
自身に無敵状態を付与(1T)
&自身の弱体耐性をアップ(3T)
&敵全体に強力なクラス相性の攻撃不利を無視した攻撃
&敵全体に毒状態を付与(5T)
【デメリット】
味方全体に毒状態を付与(3T)
「本当はあまり良くないのだが……まぁ、少しならば大丈夫だろう。さて、懺悔の時間はとうに過ぎた。お前の一度きりの死を祝して、お前の死に虹を架けよう――我が微睡みの淵に沈め。『
※実はアヴェンジャークラスだと対フォーリナークラスのスキル編成になったり?