今回は少し短めなのと、内容があまり進んでいないかもしれませんが、そこは流してくれるとありがたいです。
森の中をしばらく進み、地盤が安定しているところで岸波白野は休むことにした。
偶然か否か、この森の中は霊脈が多少安定しているということもあり、玉藻に渡しておる擬似召喚フィールド発生装置を置いてロマニの指示通りに展開してもらった。
カシャンと何度か変形する音がすると、もらった時よりもさらに大きな円を描いて安定した。
どうやらここから補給物資などが転送できるようになるらしい。
しかし、マスターである自分は基本的に特異点を修復しない限りカルデアに戻ることはできないようだ。
サーヴァントをこちらに送ることは可能らしいが、カルデアで待機しているサーヴァントがダ・ヴィンチちゃんだけならば、カルデアでロマニに協力してもっている方が安全かもしれない。
森の中を移動する際、先の街で交戦したランサーやアサシンと敵対するというサーヴァント、ジャンヌ・ダルクから今の特異点の現状を聞いた。
まずここは、生きていた時代の彼女が亡くなってから3日しか経っていないということ。
それにより、彼女はまだサーヴァントになったばかりでレベルが高い訳では無い。
そして、もう一人のジャンヌ・ダルクと名乗るサーヴァントが5人のサーヴァントを召喚し、無辜の人々を殺害しているという。
実際、ジャンヌのレベルが低いのは、もう一人のジャンヌの方が先に召喚されたため、力の大半を持っていかれてしまっているためだと考えられる。
そのため、彼女が本来持ち得るサーヴァントとしての能力がほとんど使えなくなってしまっている。
もう一人のジャンヌに召喚されたサーヴァントは全て狂化が施されており、元々持っていた矜恃などはほとんど消されている。
また、空にはワイバーンがたくさん飛んでいるが、あれはもう一人のジャンヌと、それに従うジル・ド・レェという人物が召喚した邪竜の影響で連続的に召喚されているらしい。
なので、ワイバーンをいくら倒したところで、大元の邪竜を倒さない限り、ワイバーンの出現は止まらない。
そして彼女以外にも、もう一人のジャンヌに対抗しているサーヴァントが何騎か召喚されているらしいが、まだ確認ができていないらしい。
話だけ聞いたところによると、この森から離れた別の街に、竜殺しの異名を持つサーヴァントが戦っていたらしいが、深手を負い動けなくなってしまったという。
わかっているのは以上のことだ。
彼らに敵対している者がいるのならば、そのサーヴァントたちに協力を仰ぎたいが、上手くいくのだろうか。
ランサーとアサシンだけでも自分たちでは手一杯だった。
経験の差と言われても仕方ないが、今こちらには味方として協力してくれるジャンヌ・ダルクがいる。
彼女の力は今の自分たちにはすごく頼りになる。
是非とも共に戦ってほしい。
「はい。私も是非、岸波さんのお力になれるのならば、喜んで・・・!」
彼女は明るく答えてくれる。
あぁ、この明るい笑顔について行ったフランスの人達の気持ちは少しわかる気がする。
ジャンヌの透き通ったそれこそ聖女と呼ばれるに相応しい笑顔は、見るものを引きつける魅力がある。
「む、ちょーっとジャンヌさん?
わたくしのご主人様に色目使わないで頂けます!?」
「わ、私ですか?
あ、いえ、岸波さんにそのようなつもりは・・・」
「奏者も奏者だ!デレデレするでない!」
え、いや、そんなつもりはなかったのだけど・・・
自分がなにか気に触るようなことをしてしまったのならば申し訳ないとは思うのだが・・・
「まったく、玉藻といい、ジャンヌといい、余の奏者なのだからな。
奏者は余だけを見ていれば良いのだ。」
「んもぅ、なんなんです?このおバカ皇帝は。
わたくしのご主人様であると言っていますのに。」
「えと・・・とても仲睦まじいのですね?」
「うわ、なんですかこの聖女サマは。
そうやってキラキラオーラとか出してもご主人様に色目使ってるのバレてるんですからね!」
「そ、そんなつもりはありません・・・!」
とりあえず、みんな仲良くして欲しい。
少なくともジャンヌに至っては先程会って状況を教えてくれたのだ。
ここの地理には詳しいと思うし、仲間として行動してもらえればとても頼りになることは確かだ。
むしろ協力してもらいたい。
「あ、はい。
それはもちろん喜んで努めさせていただきます。
これ以上フランスの地を戦場にするわけにはいきませんから。」
「やれやれ、痴話喧嘩は終わったのかね?
あまりマスターを悩ませないであげたまえ。」
周囲の探索に出ていたエミヤが戻ってきた。
彼はやれやれと肩を竦めながらネロたちを見ている。
「今日はもう少しで日没だ。
探索はここまでにして、野宿にしようか、マスター。」
夜動いても何が起きるのかわからない。
むしろ敵からすれば奇襲し放題である。
それならば、下手に動かないでここで休むのもありだろう。
「ま、まことか?テルマエは?ベッドは?」
「ありませんよそんなの。」
「な、なんと・・・」
「サーヴァントは基本休息は必要ない。
眠るのはマスターだけだ。君は見回りにでもでたらどうだ?
たまにはサーヴァントらしく働いたらどうかね。」
「余は奏者のサーヴァントだ。それだけでしっかりとサーヴァントらしいと言えるはずだが?」
「それでは自宅警備でお城に閉じこもってるメル友の刑部姫ちゃんと変わりませんね。
あの人、ネットとお供え物のピザさえあれば一生引きこもっていられますから。」
「ニートではないわぁ!」
ネロの叫びが森にこだまして日が暮れていく。
「あら?あらあらあら?とても楽しそうな声が聞こえますのね?」
「うーん、僕としては少し騒音に聞こえるけどねマリア。
ああいうのは近づかないのが1番だよ?」
「あら、アマデウス以上の変人なんてそんなにいませんわ?」
火を焚きながらエミヤが料理を準備しているときにその声は聞こえた。
茂みの中から顔を出したその2人で、1人は赤いドレスに身を包んだ華やかな華やかな少女であり、もうひとりは奇抜な衣装を着ている男性だ。
このような場所に似合わないどころか、もしかしたらこの国の人ではないのかもしれないと思った。
「こんにちは。
ヴィヴ・ラ・フランス♪」
軽やかに挨拶をしてきたその女性は自らをサーヴァント、マリー・アントワネットと名乗り自分たちと合流することになった。なんでも、マスターのいないはぐれサーヴァントというらしい。
特異点におけるサーヴァントの大半は、このようにマスターが存在せず、特異点だからこそ喚ばれたと思われるサーヴァントが存在するらしい。
召喚したのが、聖杯なのか、それとも別の何かなのかはわからない。
彼女の素性を知るやいなやネロが真っ先にマリーに対して飛び出していった。
美少女好きとはいえ節操無さすぎなのではないだろうか・・・
もぅ一人、そのマリーの傍らに立つ奇抜な衣装に身を包んだ男性は、自らをアマデウスと名乗った。
アマデウスで考えられる英雄の名前が思いつかなかったが、ネロはすぐにわかったらしい。
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
音楽家として世界的に有名な天才の中の天才。
数多くの音楽を世に残したが、病によってこの世を去った音楽家。
芸術の天才と誇るネロだからこそすぐにわかったのかもしれない。
少なくともこの2人は自分たちの味方として共に戦ってくれるという。
敵の戦力はまだ未知数で、こちらには経験が不足している。
サーヴァントが1騎増えるだけでも大きな戦力となるだろう。
日は沈みあたりは夜の静寂に包まれる。
地上で初めての夜だ。
森の木々の隙間から星空が見える。
月の中でも見ることはできたが、あれはムーンセルによる映像のようなもので本物ではなかった。
だが、フランスの地で見るこの星空は、紛れもない本物で思わず寝ることを忘れて見入ってしまう。
そして少し視線を動かすと、空の中で一際輝くものがある。
月だ。
月を見ると懐かしむというのは日本にあるとある物語のようだが、事実体感時間では地上よりも月の方が過ごしていた時間が長かったのだ。そう思ってしまっても仕方ない。
「眠れないのですか?岸波さん。」
横になりながら空を見上げているとジャンヌが話しかけてきた。
別段眠れない訳では無いが、綺麗な星空を眺めていたいと思ったのだ。
エミヤと玉藻が周りを見張っていて、ネロは一緒にいたはずなのだが、どうやら居眠りしてしまっている。
なんだかんだで疲れているのは、みんな同じなのだ。
ゆったりと体を起こしてジャンヌを見る。
月明かりに照らされる彼女の姿は思わず魅入るほど綺麗だった。
「なるほど、フランスの星空は私も好きです。
こうして広い星を見ることで、自分は1人の人間だったのだと考えることができます。」
彼女はフランスで聖処女として重いものを背負わされていた。
周囲からの重圧などもあったに違いない。
「私はそれを苦だと感じたことはありません。
それも全て、主のためだったのですから。
ですけど、もう一人の私・・・黒いジャンヌ・ダルクは違う。
人々に復讐を誓い、そのためにサーヴァントを使役しているのですから。
最初に私が街に入った時、私は竜の魔女だと恐れられて村を追い出されてしまいました。
事実、空を飛ぶワイバーンを使役しているのが黒い私ですし、彼女と私の見た目は同じです。
区別してくれという方が難しいのかも知れません。」
自分たちはまだその黒いジャンヌに遭遇はしていない。
しかし、特異点として成立するためには大きな歪みが必要になる。
それこそが、死したはずのジャンヌの復活。
これに間違いないだろう。
いずれその黒いジャンヌや、そのサーヴァントたちと改めて対決しなくてはならない。果たして、岸波白野にそれを成せるだろうか。
もちろん、それを達成しなくてはならないことはわかっている。
なんの力のない自分は、サーヴァントたちの協力がないと先に進むことすら出来ない。
「私は、岸波さんのしていることは素晴らしいと思います。
切羽詰まっていて、後がないというのはわかります。ですけど、その中でも立ち向かうと決めた志は、岸波さんにしかない誇っていいものだと思いますよ。」
ありがとう。
と素直に返す。
あのジャンヌ・ダルクにここまで言われてしまったのなら、自分が頑張らないわけには行かない。
信じて共に戦ってくれる仲間たちのためにも、岸波白野に立ち止まる余裕はないのだ。
そう決心を固めていると、急に疲れが押し寄せてきた。
時間はわからないが、遅い時間なのだろう。
ジャンヌにお礼を言って改めて瞼を閉じる。
ゆっくりと寝て、明日に備えよう。
明るい陽射しと鳥の鳴き声に目を覚ます。
今日も綺麗な青空が見えるいい天気だった。
エミヤの話によると、寝ている間に腹を空かせたオオカミなどの襲撃があったらしいが、特に問題なく撃退したそうだ。
居眠りしていたネロは玉藻にこっぴどく怒られている。
流石に悪かったとこちらをチラチラ見ているが、隣にいてくれたことで少し安心して眠ることができたと思うと、自分にはネロを責めることができなかった。
身支度を整えて森を出る。
今日の目的は少なくとも別の街にいると思われる竜殺しのサーヴァントを見つけることだ。
どの英霊かはわからないが、ワイバーンや、サーヴァントと戦うにも戦力は多い方がいい。
敵のサーヴァントに見つかる前に出会えればいいのだが・・・
「ところでジャンヌよ。そなた、昨晩奏者と何を話していたのだ?」
「なっ・・・!まさか、わたくしたちが席を離れているあいだにご主人様にちょっかいを・・・!」
「ち、違います!
私はただ、岸波さんが眠れていなさそうだったので少しお話しただけで・・・!」
「NOoooo!
ご主人様との蜜月トークだなんて許しません!」
「ぐぬぬ・・・おのれ余が眠ってしまったあとにそのようなことを・・・!
奏者!この女に誑かされたか!」
どうしてこうなった。
自分はただ、ジャンヌと当たり障りのない話をしていただけであって、そう言われる謂れは・・・
「まさかとは思いますけどジャンヌさん?ご主人様に気があるとか、ありませんよねぇ?」
「そ、それは・・・」
なぜ赤くなる。
なぜ目をそらす。
ジャンヌ、お願いだ。とりあえず言葉を濁らせることだけはやめてほしい。
そこのサーヴァント2人がなんかすごい目付きで睨んでいるのだ。
「・・・マスター、好意を持たれるのは構わんが、はっきりしないといずれ刺されるぞ。」
なぜだろう・・・エミヤの言葉がすごく心に響いた。
街に入ると、そこは街と言うよりはほぼ廃墟だった。
家は崩れ、かつての営みは過去のものとなっている。
この惨状もワイバーンやサーヴァントたちの仕業なのだろう。
ここに竜殺しと呼ばれるサーヴァントがいる可能性があるとのことだが・・・
「奏者よ、魔力の気配がするぞ。」
「えぇ、こうも垂れ流す暴力的な魔力と言いましょうか。
これはサーヴァントクラス・・・えぇ、感じますとも
昨日のとはまた違うモノ・・・面倒ですねぇ。」
昨日とは違うサーヴァント。ランサーやアサシンとは別に召喚されたサーヴァントなのだろう。
例の竜殺しのサーヴァントは近くにいるのだろうか。
『岸波くん、おそらくそのサーヴァントは今、敵サーヴァントと交戦中だ!
その街の中心に反応がある!』
ロマニからの通信を受け、その場所へと向かう。
そこには、瓦礫の山となった街中で争う3騎のサーヴァントだった。
肩まで伸びる無造作な長髪で大きな大剣を振るう男性騎士と、それを相手取る華奢な体格の剣士、それとその背後から大剣を持つ男性騎士を狙撃する獣耳を生やした弓兵。
状況は2対1と完全に男性騎士が不利に立たされていた。
体にはアーチャーから受けたと思われる矢が刺さっており、地面には彼のものと思わせる血痕がいくつも存在する。
あの押されている剣士が竜殺しのサーヴァントだろう。
そのあとの行動は早かった。
ネロが相手のセイバーの剣を受け止め、エミヤがアーチャーの矢を同じく投影した矢で弾き落とす。
玉藻とジャンヌはその剣士を庇うように前に出る。
「そうか・・・お前達がマスターの言う異邦者か。」
敵のアーチャーがそう呟くのと同時に自分に対して矢が放たれる。
エミヤがすぐさまそれを干将・莫耶で弾くとアーチャーに剣を投擲し戦闘を開始する。
それと同時に敵のセイバーとネロの剣の鍔迫り合いが起きている。
問答無用とばかりに攻撃を仕掛けてくるあたり、黒いジャンヌが召喚したサーヴァントで間違いないだろう。
「加勢か・・・すまない、俺は戦えそうにない・・・」
竜殺しのセイバーが苦悶の表情を浮かべながら謝罪する。
こちらとしては助けなければいけなかったので謝られる理由がない。
岸波白野は助けたくて助けたくて助けたのだ。
相手のサーヴァントの情報もわからない以上、長い間交戦するのは危険だ。
早いうちに撤退しなければならない。
ネロがセイバーを突き飛ばし、エミヤが牽制しながら後ろに下がってくる。
よし、このまま撤退をーーー
「あら、どこに行こうというのですか?」
突如、巨大な魔力と共にそれは現れた。
街を覆い尽くすような巨大な影、ワイバーンとは違う竜種。
幻想種の中でも最高位に位置するその生物の名は・・・
『馬鹿な、ドラゴンだって・・・!?
そんなものまで存在するのか!?』
モニターを介してのロマニの叫びが聞こえる。
ドラゴンなら聞いたことはある。
様々な創作物に用いられる英雄と戦うことで有名な4本の脚を持ち空を飛ぶ竜だ。
しかし、この竜は街を覆い尽くしそうなくらい巨大だった。
そしてそのドラゴンの上、頭部に位置する所に人の姿をした者がいる。
くすんだ金髪に青白い肌、黒一色の鎧で身を包み、こちらを見下ろす女性。こちらにいるジャンヌ・ダルクと瓜二つの人物。あれが、黒いジャンヌなのだろう。
「話には聞いていたけれど、思っていたよりちっぽけなんですね。
わざわざジャンヌ・ダルクの抜け殻まで引き連れて・・・」
にたりと顔を歪ませながら黒いジャンヌはこちらを見下ろしている。
なんというか、性格が真逆過ぎて正直戸惑ってしまう。
しかし、抜け殻・・・こちらのジャンヌは力の大半を黒いジャンヌに持っていかれてしまっているので力量では負けてしまうかもしれないが、抜け殻なんてことはない。
このジャンヌ・ダルクは1人のサーヴァントとしてここに立っている。
力が弱くても、己を持って立つことができるのならば、それは抜け殻ではなく、1人の生きている生物だ。
それを間違ってはいけない。
「まぁいいです。
何を言おうと、あなた達はここで滅びるのですから。
我が名はジャンヌ・ダルク!
そして我が眷属である邪竜ファヴニールよ。この者達を蹂躙しなさい。」
巨大な龍が吼える。
空気は震え大気の魔力は濃度を増して行く。
負傷している龍殺しのセイバーがいる状態でドラゴンとサーヴァントに囲まれつつある状況で突破するのは難しい。
この場撤退しながら1騎だけでもサーヴァントを仕留める。
あの黒いジャンヌを倒すことが出来ればいいのだろうが、ドラゴンを突破できない以上勝機はない。
だがそれよりも先に、敵のアーチャーによる矢の雨が降り注ぐ。
こちらの撤退を察知したのだろう。
鋭い矢の雨が降り注ぐ中、エミヤがアイアスを使うことでその攻撃を防いでくれている。
だがその無防備な所に敵のセイバーが襲いかかる。
それをネロが牽制しつつ一定の距離を取る。
いつくかの剣戟をしながらも、戦場を離脱した。
瓦礫となった街から逃げ切ったものの、他に行く宛もなく、再び霊脈の整っている森へ逃げ込むことになった。
レベルで負ける自分たちは、敵のサーヴァントに囲まれてしまうと打つ手がなくなってしまう。
だが、負けただけではない。
傷を負ってしまってはいるが、竜殺しの剣士ジークフリートの協力を取り付けることが出来た。
ジークフリートといえば、邪竜討伐の伝説で有名だ。
彼のような竜の討伐の逸話がある英霊ならば、黒いジャンヌが率いる竜にも対抗出来るかもしれない。
「すまない。
俺はこの通り深手を負って満足に戦えない。」
こちらとしてはいてくれるだけでも有難い。
元々戦力不足なパーティなのだから、仲間として協力してくれるだけでこれ以上のことはないのだ。
「聖人?その聖人とやらが、竜からの傷を治せると?」
「えぇ。その聖人もサーヴァントとして召喚されているはずですので、その方ならば、ジークフリートさんの傷を癒せるはずです。」
ジャンヌからの情報で、ジークフリートの負った邪竜からの傷は、通常の治癒魔術ではどうすることも出来ず、聖人の加護による治癒によって回復できるという。
それなら次の目標は、このオルレアンのどこかに居るという聖人を探しだし、ジークフリートの治療を行う。
そして可能な限り、敵のサーヴァントは単独の時に撃破しよう。
ーーー敵は強い。今の岸波白野にはそれに対抗するには時間がかかる。
第7話終了です
次回はサーヴァント戦が多くなると思います。
次回の投稿に感覚が空きますが、ゆっくりとお待ちください。