僕がロキ・ファミリアを憎むのは間違っているだろうか? 作:ふっ!それは残像だ!
僕が言うことは一つだけ、
ベル君可愛すぎて死ぬ。
ベル君 is god!
早朝に特訓、朝から昼までは近所の人たちの手伝い、午後は命ちゃん達と遊ぶという、1日はとても楽しく、あっという間に二年が経った。...まだ、恩恵は貰っていないし、武道も初歩しか習っていないが。
そんなこんなである日の午後にいつも通り命ちゃん達と遊ぼうと庭に行った。
けれど、皆は出かける格好で僕を待っていた。
「ベル殿〜!今から春姫殿のところに行くから一緒に行こう!」
命ちゃんは僕にそう言い、僕の腕を引っ張ろうとするが僕は一つ気になる事があった。
「春姫さんって誰?」
そう聞くが命ちゃんは全く聞いておらず、代わりに千草ちゃんが答えてくれた。
「ここの近くの貴族の人たちがいるんだけどその娘さんが私達の友達の春姫ちゃん。実は毎日美味しいご飯が食べれるのも、春姫ちゃんのおかげなんです。」
僕が来てからは、色々と忙しく、春姫さんの所へは遊びに行けなかったらしい。
美味しいご飯が毎日食べられているのも春姫さんのおかげか...。どんな人か会ってみたいな。
命ちゃんに腕を引っ張られながらもそんなことを考えていた。
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「悪いけど少し前、春姫は少し前にここを発った。もうここには帰ってこないよ。」
春姫さんの家に行ったが、春姫さんのお父さんに会ってそう言われた命ちゃん達は固まった。
「なんでですか?」
桜花君がそう聞く。
「春姫が許されない事をした。本来ならここをなんの罰もなく発てる事すら異例なんだ。これは家族の問題だ。帰ってくれ」
そう言っているおじさんの顔は眉間にシワがよっていたが、とても悲しそうな顔だった。
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あんな風に言われてはこちらからは何も言えない。
そう思った僕たちは素直に神社に戻ることにした。
「残念です。春姫殿と遊ぶのはとても楽しかったのですが。」
皆が沈痛な面持ちを浮かべている。でも、僕たちにはどうしようもないので余計落ち込みながら帰り道を歩いていると、小さいが確かな獣の声が聞こえた。
「あれ?」
「どうかしたか?ベル?」
この反応からして桜花達は気づいていない様だが、恐らく聞こえて来た近くには村があったはず...。少し行ってみようか。
「ごめん用事を思い出した。先に帰っといて。」
そう言い、獣の声が聞こえた方向に走り出す。
何か、嫌な予感がする...。
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馬車の周りに5匹のゴブリンが群がっていた。
それらはギャアギャアと喚き、男達に殴りかかる。
「おい!やべえぞ!防ぎきれねぇ!無理だ!そいつは置いてくぞ!」
「くそ!春姫!せっかく手に入れたのに!」
そう言い、怒鳴り声を上げながら、数人の男達は1人の少女を置き去りにして去っていく。
残された少女はゴブリン5匹にガッチリと囲まれ、逃げ出す事ができない。
ゴブリンは醜悪な笑みを浮かべ、耳障りな声を上げながら、1人の少女に殴りかかる。
「痛い!やめて下さい!」
少女は必死にそういうが、獣如きの知性しかない、ゴブリンに言葉は通じず、むしろより楽しみながら少女を嬲る。
もはやここまでなのかと、少女は諦め、意識を手放そうとした瞬間にゴブリン達が吹っ飛ばされた。
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今の一撃で転がったゴブリンに追撃をし、トドメを刺す。
「ギャイ!?」
護身用のナイフしか持っていないがこれでも、ゴブリンは殺せる様だ。それに少し安心したが、それでも1対4。不利な事に変わりはない。
立ち上がったゴブリンが怒りをぶちまけ、殴りかかってくる。
その腕を掴み、一本背負いの要領でぶん投げる。そして怯んだゴブリンにトドメを刺し、残り3匹。
後ろから迫ってくるゴブリンに気づいた僕は振り向きざまに鳩尾に裏拳を決めそのままトドメを刺す。残り2匹。
残ったゴブリンを見ると、少し冷静になったか、1匹は僕に向かって石を投げ、あと1匹は殴りかかって来た。
「めんどくさいな...。」
そう言いながら、僕は飛んで来た二、三個の石を全て殴りかかってくるゴブリンに打ち返した。それは当たったには当たったが、怯まなかったので、近づいてくるゴブリンにタイミングを合わして、タケミカヅチ流体術《閃打》を鳩尾に放ち、ようやく怯んだところにトドメを刺す。
そしてそのまま、石を投げてくるゴブリンをロックオンし、ナイフを投げた。それは見事に頭部に命中し、そのゴブリンは動かなくなった。
ゴブリンからナイフを抜き取り、ナイフをしまった。
そう言えばあの子は、と倒れているあの子にかけよる。
「大丈夫ですか?」
そう声をかけるが返事はない。
ここに置いておくわけにもいかないので、神社まで、おぶって帰る事にした。
そして、神社に着き、その子を客室である程度治療をして寝かせてから部屋を出て、ある事に気づいた。僕より早く帰ったはずの命ちゃん達がいない!この後はもうすぐに晩ご飯の時間なのに!
僕は慌てて、ツクヨミ様の部屋に訪れ、襖を開けた。
「ツクヨミ様!「きゃあ!」ご、ごめんなさい!」
ツクヨミ様が着替えているところを思わず見てしまい、慌てて僕は襖を閉める。
「もう〜!ちょっと待ってて〜!」
そう言いながら、ゴソゴソと音がして、少ししてツクヨミ様が出てくる。
「ベル〜。女性の部屋に入るときはことわってから入らないとね〜!」
「痛い!痛いです!ごめんなさい!」
ツクヨミ様は怒ったら頭をグリグリしてくるのだがこれがとても痛い。
「...ベル。私の下着見たでしょ〜」
「み、見てませんよ!?」
ここでツクヨミ様の目がジトッとしたものに変わる。
「ベル〜?神様に嘘は通じないんだよ〜!」
「あっ。」
そう言い、ツクヨミ様はさらりにグリグリの威力を強める。
ツクヨミ様は痛がって涙目になる僕を見て、ため息をついた。
「次からは気をつけてね〜。それで〜そんなに慌ててどうしたの〜?」
そうだった!慌てて本題を言おうとすると、また横槍が入った。が、それは僕が話そうとする事と大差なかった。
「千草が血だらけで!ツクヨミ!治療を手伝って!」
そうクシナダ様が大声を出しながら走ってきた。
ツクヨミ様が慌ててそちらに向かい、僕もそれについていく。
そして、千草ちゃんの傷を見て絶句する。背中を肩から斜めに切られている。
「ひどい傷!速くしないと!」
ツクヨミ様が慌てて治療に取り掛かる。
僕が呆然としていると、
「ベル...命が...山賊に誘拐された。すまん...俺がいながら...。」
桜花がそういい、フラフラと違う部屋から出てきた。
「あなたもあなたで傷だらけなんだから無理しないの!
タケも人を集めて探しに行ってくれてるしタケを信じましょう!」
そうクシナダ様が桜花を止めているが、桜花の言葉を聞き、僕は思わず神社を出る。
急がないと...。僕のせいだ!僕が勝手に動くから!焦りに焦った僕は山中を走り回った。
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...見つからない。山賊の居そうなところは隅々まで探した。
何処だ!何処だ!?何処だ!?
そしてある場所をふと思い出す。
タケミカヅチ様が危険だから絶対ここには寄るな、と言われていた洞穴を...。
もう、あそこしかない...。そう思い、その場所に向かい、近くまで行くと、声が聞こえて来た。
「1人しか拉致れなかったな...。」
「ああ...まさか餓鬼の癖してあそこまでやるとは...。」
「ムー!ムー!」
今の声は...命ちゃんだ。
「うるせえぞ!クソ餓鬼!」
「ムグッ!?」
クソッ...早くしないと!
「おいおい、あんまやりすぎんなよ?価値が下がる。せっかくの上玉だ。」
恐らく、相手は3人...。
やるしかない。僕がなんの策も立てずに突っ込もうとする寸前、1人、男が出て来たので、慌てて隠れる。
「何処行くんだよ?」
「ちょっくら小便に」
そう言いながら出て行った男の後をつけ、ある程度洞穴から離れたところで隙を狙って鞘で頭をぶっ叩いた。
「グヘッ!」
と、唸り声を上げ崩れ去った。男から使えそうなものを色々拝借する。
煙玉、ポーション、手の平サイズの爆弾などたくさんものがあった。
それをポケットに入れた僕は、急いで洞穴に戻る。
そしてまだ男2人の位置を確認して煙玉をぶん投げた。瞬く間に洞穴は煙で充満し、男達が驚いているうちに1人目の頭をぶん殴り、気絶させる。
「なんだ!?」
ドタドタと移動している音が聞こえるがこちらを視認できてはいない様だ。なので、後ろに回り込み、同じ様に頭を鞘でぶん殴ろうとしたが、男はそれを掴み取り、僕を蹴り飛ばす。ミシッと腹部から嫌なあとがき終えて来たが、すぐさま立ちあがりナイフを投げる。
だが煙もなくなりつつある事でそれをキャッチされてしまった。
「へっ!甘いなクソ餓鬼!」
が男のナイフを握る手が突然爆発する。
「あがぁ!?」
これは僕が投げたナイフに結んでおいた爆弾だが、うまく起動してくれたらしい。けどまだ相手を倒せるぐらいの隙はできていない。ので、僕はある必殺技を使った。
一瞬で男の目の前に行くと、両手を広げ...
パァンッ!
と思い切り手を合わせるように叩いた。
突然の事に怯んでいるのか、突っ立っている男に、やり返しとばかりに蹴りをぶち込む。
男はなにも言う事なく崩れ落ちた。
「はぁ、はぁ。」
僕も疲れて、武器をポロリと落とす。危なかった。ツクヨミ様直伝の
《NE・KO・DA・MA・SI》
が無かったらやられてた...
「ムー!ムー!」
「命ちゃん今ほどくね!」
そう言い、猿轡を外す。そして、ポーションを口に押し込む。何か言いたそうだったが、それが一番大事なので、まず飲ませる。飲ませ終わり、次は紐をほどこうとすらはと、命ちゃんが叫んだ。
「ベル殿!まだ後1人います!」
そして、僕が振り返った瞬間洞窟の奥の方から矢が飛んで来た。
「あがぁぁぁ!」
咄嗟に避けようとしたが、肩に命中し、そのあまりの痛さに悶絶する。多分、骨までいった。
「ベル殿!?」
「あー、あー、やってくれやがって、暇だったしちょっと遊んでやるよ。」
そう言いながら、僕のことを蹴り飛ばした。
「グハッ!」
そこに、休む間も無く足首を掴まれ地面に叩きつけられる。
「カハッ!」
肺の中の酸素が全て抜けて息ができなくなる。
倒れて動けない僕に対し、男は、はあはあと息を荒だて興奮した様子で倒れている僕の顏をグリグリと踏みつける。
「ベル殿!」
叫んでいる命ちゃんの声は僕に届かなかった。
「やっぱたまんねぇなぁぁ!!安心しろ!そろそろお前を殺って、あいつも殺ってやるからよ!俺は金には興味ねえしなぁ!」
本気で僕を殺しに来ている。そう理解すると恐怖で体が震え、ここから逃げ出したいという思いでいっぱいになった。
が、最後の言葉で震えが止まる。
自分を奮い立たせるように叫ぶ。
「殺させて...たまるかあぁぁぁ!」
その叫びと同時に残っていた火薬を相手の僕を踏んでいる足を掴み、自分の手ごと無理矢理爆発させる。
手に激痛が走る。いや、もはやその感覚すらない。
「舐めやがって...!ぶっ殺してやる!」
男は激昂し、僕を叩き切ろうと腕を高く上げる。
「ベル殿!」
立ち上がろうとするか指一つも動かせない。
ここまでか、と思いながらも振り下ろされる刀から目を逸らさない。
本来なら一瞬で僕を断つ刀がとても遅く見えた。そして、今までの命ちゃん達とのたくさんの思い出が頭の中を駆ける。
これが走馬灯か、そんな呑気なことを考えている僕に、いつまで経っても衝撃がこない。走馬灯も終わるが衝撃がこない。
「タケミカヅチ様!」
命ちゃんの叫び声を聞き、痛みで軋む体を無理矢理起こして、山賊の方を見る。するとそこには僕と山賊の間にはタケミカヅチ様がいた。軽装備を纏い、左手には長刀、右手には短剣を握り、山賊の刀を防いでいた。その姿は僕にとってとてもたくましかった。
「ベル、命、もう大丈夫だ。すぐに終わらしてやる。」
その言葉を聞いた僕は、安心してあっさり意識を手放した。
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「さて...どうしてくれようか。」
そう言いながら、1人のいや、1神は山賊を睨みつける。
その事に山賊は全く怯まずむしろ鼻で笑った。
「ハッ!おいおい、いくら神でもここでは一般人と大差ねえ。あんまり調子乗ってんじゃねえよ!」
「吠えるな。」
その瞬間に、男神を中心に重圧が発生する。
「自分の子供にこんな事をされて腹が立たない者などいない!ましてや、ベルにこんな傷を負わせてしまうまで駆けつけられなかった俺自身に腹がたつ!」
「っ!じゃああの世で謝りな!すぐにどっちも送ってやるからよ!」
男神の怒りに山賊は一瞬怯んだが、すぐにニヤニヤとした笑みに戻し、刀を振り上げながら男神に飛びかかった。
男神はそれを右手の短刀で防ぎ、長刀の鞘を横に一閃した。山賊は一瞬にして壁まで吹っ飛び、壁に叩きつけられる。
それは凄まじい音を立て、砂煙を上げた。
そして数秒経ち、砂煙が消えた時、男の上半身は壁にめりこんでいた。
「...帰るか。」
そう言い、男神はベルと命を担ぎ、洞窟を走り出た。
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「うっ...。」
何時間眠っていたか分からないけど、そこはいつもの僕の部屋だった。
僕の横には眠っている命ちゃんがいた。
僕をずっと看病してくれていたのだろうか?
スゥスゥと寝息を立てているところを起こすのもなんだし僕は静かに部屋を出て、居間に行った。
そこにはタケミカヅチ様と、ツクヨミ様とクシナダ様がいた。
「もう動けるのか?」
タケミカヅチ様が僕とあって早々にそう聞いてきた。
「はい、助けてくれてありがとうございます!」
僕はそれに心配させたくなかったし、元気な声で返事をした。
「無事で良かったわ。あと一つ朗報よ。」
そうクシナダ様が言っていると、ツクヨミ様が割り込んで喋り始めた。
「ベル達に恩恵を与えることになったよ〜。さっきまでその事を話し合ってたの〜。」
「ちょっと!私が言いたかったのに!」
僕はその事を聞き嬉しさのあまり固まった。ようやく、恩恵を!
「ありがとうございます!」
「まだ早いと思っていたが、ここは治安がいいとは言えんし、今後このような事が起きたらかなわんからな。だが、特訓は今までかそれ以上にするぞ!」
タケミカヅチ様がそう言っていると、命ちゃんが居間に入ってきた。
そして、僕を見かけると同時に僕に抱きついてきた。
「お、起きたんだ。良かった。」
僕は突然のことに慌てながらも会話を続けようとする。
「ベル殿こそ無事で良かったです。」
「命ちゃんが看病してくれたからだよ。ありがとう。」
そう言うと、命ちゃんはモジモジとして、顔を赤らめながら蚊が鳴くような声で
「命ちゃんじゃなくて、命って呼んでほしいです。」
と言った。僕はそれを聞き、素直に、
「ありがとう!命!」
と言った。
それを見て、タケミカヅチ様達がニヤニヤと笑っていたのはなぜだろうか?
そんな事を思いながらも、恩恵も貰えることだし、より一層頑張っていこう!
と、僕は強くなることだけしか考えていなかった。
待って!
どこで区切ればいいか分かんない!
変な終わり方になっちゃった。