Fate/wizard of genesis   作:ゆーーーーん

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時間が経つのは早いですね、、、


第4夜

「いくぜ、坊主!」

 

迫るランサーの槍に対し、アラジンは杖を掲げ言葉を紡ぐ。

 

 

 

防壁魔法(ボルグ)

 

 

 

アラジンを覆う光の球体、悪意あるものの攻撃を防ぐ防壁魔法(ボルグ)

ランサーの初撃はアラジンの防壁魔法(ボルグ)によって防がれる。

 

「ずいぶん固い守りじゃねえか。一突きで終わらす気でいったんだがな...」

 

「ふふっ、僕の防壁魔法(ボルグ)はそう簡単に割らせないよ。」

 

ランサーの攻撃を防ぐアラジンだったが、同時に違和感も感じていた。

 

 ――――ルフが集まらない...

 

内心焦るアラジンとは逆にランサーは高揚していた。

 

「でもなあ、守ってばかりじゃあ俺には勝てねぇぜ?」

 

「ここからさ、重力魔法(うーごくん)

 

アラジンの目の前に砂の巨人が形成されていく。校舎を超えずっしりと佇む巨人の姿にランサーの口角が上がる。

 

「ハッ、ゴーレムの作成と来たか!

 いいぜぇ、ぶっ壊してやるぜ。」

 

ランサーの神速の槍術が巨人を襲う。

 

 

 

 

 

 

――――これがサーヴァントの戦い...

 

ランサーと互角に渡り合うキャスターを見て凛は驚きでいっぱいだった。

キャスターが現れた時には聖杯戦争をあきらめかけた凛だったが、それは杞憂だったと今は思う。

 

 

だが、五分五分に見えた二人の戦いの均衡が崩れる。

 

 

巨人のパンチをものともせずかわすランサーに対し、ランサーの攻撃は全てヒットし砂の巨人は崩壊寸前だった。

 

 

「ほらよぉ、これで終わりだぁ!」

 

ランサーの攻撃に為すすべなく崩壊する巨人、、、

 

「うーごくん....」

 

「さあ、次はご自慢のその防壁を我が必殺の一撃をもって破り去ろう。」

 

悪い笑みを浮かべながら姿勢を低くし、かまえた槍に魔力を集める。

 

「ッ! キャスターまずいわ、宝具よ!!!!!」

 

その禍々しい魔力に凛は最悪を想定してしまう。

 

「宝具...」

 

防壁魔法(ボルグ)をねじまげ、己の正面に強度を集中させる。

 

緊迫した空気の中、ぱきっと小さな音が鳴る。

凛が振り返るとそこには小さな人影が去っていくのが見えた。

 

 

「誰だ!?」

 

ランサーの目に去っていく人影が映る。

 

それを見て、ランサーの槍から霧散する魔力。

 

「チッ、いいところだったのによぉ」

 

そう言って目撃者を追うために走り出すランサー。

 

 

「まずいわっ、私たちも追うわよ!」

 

「急ごう。ターバンに乗って!」

 

二人も急いでもう見えぬランサーを追う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

薄暗い廊下で本来ならばこの場で嗅ぐはずのない鉄のにおいが鼻につく。

 

「人が..倒れている...。」

 

アラジンが悲しげにつぶやく。

胸から大量の血を流した赤髪の男子生徒が横たわっていた。

 

ターバンから静かに降りる二人。アラジンは慣れた手つきで宝石にターバンを戻す。

凛の目に横たわる男子生徒の顔が映る。

 

「....なんだってあんたが――――」

 

この学校ではそれなりに有名人で穂群原のブラウニーなどと呼ばれている男子生徒。そして共に暮らすことのできなかった妹、桜の思い人でもあった。

どうしてこんな日に学校に残ってしまっていたのか、、、

もしも桜がこのことを知ったら...そう思うと胸が締め付けられるようだった。

本来ならば魔術師として間違っているが、彼を見捨てることなどできなかった。

懐にある今回の聖杯戦争に向けて長年魔力を籠め続けた切り札のルビーを取り出す。

 

赤い光が廊下に広がる。

衛宮士郎は蘇生した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜空。

 

 

二人はターバンに乗り家を目指す。

凛は俯いたままにアラジンに顔を向ける。

 

「ごめんなさい、キャスター。切り札をここで使ってしまって...

魔術師失格だわ...」

 

「そんなことないさ。」

 

顔を上げると優しい笑顔を浮かべた彼がいた。

 

「凛さんが彼のために宝石を使ってくれて僕はうれしいんだ。

 人を救うために自分の一番必要なものを手放せる人はなかなかいないよ。」

 

 

「君は勇気ある人だ。君のサーヴァントとして呼ばれてよかった。」

 

 

 

 

 

―――――――あぁ...

 

 

 

私はこれから何度彼の言葉に助けられるのだろう。

そんなことをふと思う。

 

「私もあなたを呼べてよかったわ。」

 

「ふふっ.....あっそうだ凛さん。」

 

アラジンは忘れていたあること思い出す。

 

「実は僕の...」

 

遠く星が瞬く夜空に一閃の眩い光がこちらに向かう。

 

「ッ!!! 逃げて!!!」

 

アラジンはターバンから跳び、急いで凛をターバンとともに自らから逃がす。

 

「キャスター!!!!!」

 

防壁魔法(ボルグ)!!!」

 

閃光に見えたなにかはアラジンの防壁魔法(ボルグ)にぶつかる。

光の障壁にぶつかり勢いのなくしたそれはねじれた矢のようなものだった。

 

「これは宝具...」

 

アラジンが疑問を浮かべた刹那、その矢は爆散する。

 

「なっ!?」

 

爆炎の威力に防壁魔法(ボルグ)は砕かれ、アラジンは吹き飛ばされる。

 

「キャスタァァア!!」

 

なんとか爆炎の圏外に逃げれた凛はアラジンを探す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「フッ...」

 

高層ビルの頂上。そこに男は立っていた。

ニヒルな笑みを浮かべた男は先ほどの爆炎を満足げに見ていた。

 

 

 

大きな洋弓を下げる。

 

 

 

夜風が男の赤い外套をなびかせていた。

 

 

 

 

 

 

 

 




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