ガリバーと化した世界で   作:dask

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一応処女作(?)にあたります。
至らない部分や、変な表現があるかもしれませんが、よろしくお願いします。



1話 

気持ちの良い朝がやってきた。

外は雪がまだ残るくらいだが、日差しはちゃんと差している。

 

俺の名前は床田(とこた)。15歳の中学3年生だ。

今日は2月28日。そう、高校の合格発表の日。

 

「生きた心地のしない日々だった…」

 

面接の日が終わってから今日まで、不合格の夢を10回も見ていた。今にも吐きそう。

「泣いても笑っても、結果を受け入れよう」

私立に行くことになったら、その時考えよう。

 

 

そんな中、高校に到着した。時計は10時を示している。

受付へ行き、書類を貰った後、そそくさと学校を出た。

 

「俺…受かってる…!?!?!!?」

 

点数:301/500 内申:99/135

 

受験番号6111356 様

 

貴方は本校に"合格"されました。

               」

 

 

 

 

 

貰った瞬間に涙が止まらなかった。息を吹き返したのかもしれない。

 

「やった…やった、やったぁ!!」

今すぐにでも声を大にして叫びたい。近所迷惑になって言われるのは嫌なので避けるが。

 

「家に帰ろう!」

 

そう。今思えば俺は、浮かれていたのかもしれない。

合格という喜びを胸にスキップしながら駅へ向かったのだった。

 

 

 

 

 

駅に着いた。時刻は10:30を示している。

「やっぱここ最寄り駅には遠いような気もするな…」

そんな事を思いながら駅のホームへ向かった。

 

 

「この時間ってこんなに混んでたかなぁ?なんかあったかな」

すると、アナウンスが聞こえてきた。

 

 

「えー只今踏切内での人身事故のためダイヤが乱れております」

「お急ぎの方に付きましては本当に申し訳ございません」

 

 

「…マジか」

俺のように受かった奴が全員じゃない。受かってない奴だっている。

高校浪人は精神的にも社会的にも辛い事は重々親共から聞かされているから、死にたい気持ちはわからなくもない。ただ電車に突っ込むのはやめろ。繰り返す、電車に突っ込むのはやめろ。

 

 

「こればっかりはしょうがないな」

家より少し遠い駅だが、行けるところまで電車で向かう事にした。

こうして電車が来た、その時だった。

 

ドスっと押された感覚がした。突き落とされた。ホームから線路へと落とされた。

迫り来る電車に俺は身動き一つ取ることも出来なかった。突然の出来事だった。

グシャッ。鈍い音がホームに響いた。その遺体からは(おぞ)ましい量の血が流れている。

 

 

 

 

 

そして俺は目を覚ました。

「どこだここ…?」

辺り一面には何もない。真っ白の床と、霧が立ち込めている。

体は動かない。かろうじて頭は動くが、それ以外の部位はピクリともしない。起き上がることも出来ない。

 

 

「目が覚めたか」

随分と優しい声で話しかけられる。服装は白を基調とした正装のようだ。シュッとしていてカッコいいとすら思う。

「あのー…、ここは一体…?」

恐る恐る尋ねてみる。この場所に関しては何も知らない。

「ここは生と死の境目の場所…と言った方が良いか。

君はここの民ではないようだね。少し乱暴に連れて行く事を許してくれ。」

彼はそう言うと、俺の手を引き摺って歩き始めた。

「(声が出ない・・・というかめちゃくちゃ痛い!!)」

引き摺られるまま、またどこかへと飛ばされた。

 

 

 

 

 

 

そして俺はまた別の場所で目を覚ましたようだ。

「痛た・・・今度は一体どこにいるんだ・・?」

引き摺られた背中が痛い。ヒリヒリして痛い。

 

すると、奥の方から女性らしき人物が歩いてきた。

 

 

「床田さんで合っていますか?」これまた優しい声だ。

俺はコクリと頷く。またこの世界の奴のようだ。

「ここは一体何処で、何故俺はこんなところにいる?」

そう聞くと、彼女は事細かに話し始めた。

 

 

「私の名前はファーゼ。そしてここは生と死の境目(デスライフベース)。三途の川だって見えますし、行こうと思えば地獄にも天国にも行けます。」

「死?俺は死んだのか?」

よくよく考えてみればそうだ。俺は駅のホームにいたはずだ。

「はい、残念ながら・・・。 自分の死因をご存知ですか?」

かわいらしい顔をしながら言うセリフじゃないとは思うが。そんなのは知る訳がない。

「駅のホームに着いてから、記憶が無いんだ」

 

「・・・なるほど。では、私に届いた貴方の資料を読み上げますね」

 

 

[男子中学生の床田(15歳)。電車に轢かれ即死。]

[その遺体は見るだけで一般人は吐くのを抑えられないほど、とても無惨な状態。損傷が激しく顔は判別出来ない。]

[中学校の制服のポケットの中には彼の物とみられる生徒手帳と財布が発見された。]

                                       」

 

 

 

先ほどの優しい声とは打って変わって少し悲しい声でその資料を読み上げている。

まさか自分の死因を他人に知らされる日が来るなんて。全く想像が付かなかった。

 

 

 

「はい。貴方の死因です。大丈夫ですか?」

 

死んだ・・?受験に受かって楽しい楽しいゲーム生活が始まらないのか?出来ないのか?

床田は動揺を抑え、ファーゼの問いに答える。

「・・取りあえず理解はした。そうか、死んだのか・・」

 

そしてケロッとした顔でまた話す。

「そういえば床田さん、ここに来る前に誰かに会いませんでしたか?」

 

「なんか白い正装?見たいなやつに会ったな」

 

「えーとですね、貴方は気に入られたのですよ。彼に」

「気に入られた・・・???彼とは?」

「貴方を引き摺った人のことですね。彼はここの支配人(マスター)にあたります」

ファーゼはさらに話を続け、

「彼は死人の因果が見えるので、貴方のような凄まじい因果を持つ人間の魂を、あの世へ行く前に捕まえてきてしまうのです」

魂ひっつかまえてこんなとこに連れてくるとは。相当の物好きなのだろうか。

床田はわかったような口で話す。

「つまり、俺の因果が気に入ったと?」

「そういうことです。理解が早くて助かります」

 

 

「じゃあ、気に入らない因果を持つ人間の魂はどうするんだ?」

 

「勿論、そのままあの世へ流します。」

「は?」

思わずキレそうになる。気に入らない因果はどうでもいいってか。

 

「彼はきまぐれですからね。結局は彼次第なのですよ」

 

「じゃあ聞くけど、彼ってやつの名前は?」

そう聞くと、ファーゼは口を噤んだ。

 

「明かせない事情でもあるのか?」

 

「一応ここの支配人(マスター)にあたるお方ですからね、私ごときが言ってはいけないのですよ」

 

 

「さてと」

唐突にファーゼは色々と資料を取り出した。

 

「まあ貴方は彼に気に入られたってことで、生き返る事が可能な訳ですよ」

 

 

「あ゛?あの世に行く前に人と話す場所じゃないのか?ここは」

床田は思わずキレ気味に返してしまった。

「違いますよ、ここで貴方を転生させるんです」

「転生?」

「はい、転生させます」

「転生っつったって死んだ身だぞ?ぐちゃぐちゃな状態で」

「でも今貴方はここで私と話しているではありませんか、その時点で転生は出来ています」

「は?え?」

何言ってんだこいつ。

「あと私は一応、女神様にあたる存在なのですよ?人ではありません」

ファーゼは少し自慢げな表情で言った。

 

「しかしですね、ここに転生出来ても、元の世界や異世界に行くには制約があります」

 

「制約?縛りでもあるのか?神様なんだからそこは関係ないと思ったんだけど」

 

「ノーコストで出来たらそれはそれで問題になるでしょう。そんな事だったら全人類生き返りますよ?」

まぁ、それもそうか。善者だって悪者だって全員生き返るとかじゃ流石にな。

 

「で、その制約って何?」

それを知らないと話にならない。

 

「行ってからのお楽しみということで。ではでは、転生しますよ」

「あ、あと、これだけは持って行ってくださいね」

ファーゼはそう言うと真っ白なバッジを渡してきた。

 

「これを持ってるだけでいいのか?」

「はい、ちゃんと持ってないと転生失敗で世界の狭間を彷徨い続けますので」

さらっとヤバい事言いおったなこいつ。

 

「転生・・・開始・・・!」

そう言うなり俺はどこかへ飛ばされたのだった。

 

 

 

 

 

 

目を覚ますと、そこはどこかのマンションの屋上だった。

 

「俺は・・生き返ったのか?」実感がない。

すると、バッジが光っている。

 

「もしもし、聞こえますか?聞こえますか?」

ファーゼの声だ。この白いバッジはどうやら通信機器でもあるようだ。

 

「あい、聞こえますー」

適当な受け答えをしておこう。

 

「転生成功です、後どうするかは貴方次第ですので頑張ってくださいね。」

通信は一方的に切られた。多分いつでもかけれるし暇になったら呼ぼう。

そして床田は、一息吐く前に自分の体の異変に気付いた。

 

「あれ、塀ってあんなに高かったっけ?」

何もかもがとてつもなく高く見える。一体どうなってるんだ。

すると、少し大きな風が床田を襲った。

 

「うわああああああぁぁ!!!?」

 

危なかった。危うく飛ばされるところだった。ここはビル風でも吹いてるのか?

せっせこせっせこ塀を駆け上り、なんとか塀の上に立つことができた。

 

「は?はぁ????????ちょ、ちょっと待て」

思わず焦る。

 

 

 

その景色は、普通の人間なら何ともない景色だ。

しかし、床田が見た景色は、それとはまるで違っていたのだ。

 

「建物のサイズが明らかにデカすぎる、割と見覚えのあるような景色のはずが、全く違う」

そして床田はある一つの結論に行き着いたのだった。

 

 

「俺がこの世界に比べて小さすぎるのではないか」と。

 

これが転生する代償か?一般の人間と比べて小さすぎるんじゃないのか?

むしろ俺は小人なのではないか?

 

 

「俺はこんな世界で生きていけるのだろうか。不安でならない。」

 

 




(正直言って後書きは)フヨウラ!
というのは冗談です。


 人人人人人人人人人人人人人人人人人
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< 電車に飛び込むのはやめましょう >
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 YYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY
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