十三世界でただ一人   作:来海杏

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ロボ×異世界×フルダイブ3

大陸の名をアルトリアと言う、名の由来としては大陸を発見した王であり冒険者であった男の名前だとかそんな感じらしいのだけれど。

 

 

 

とはいえ、そんなもの一代貴族の二男坊には関係ない話だ。 

 

 

 

 

 

「なーんともなぁ!」

 

 

 

 

 

突然大声を出した俺に漁船の先頭で網を引いているオジキが俺の方を見た。

 

 

 

 

 

 

 

「おぉい!!なぁに遊んでんだボン!!網引き手伝えオメェ!」 

 

 

 

「オジキぃ、俺ってば一応貴族な訳よぉ?」 

 

 

 

「じゃかしゃあ!!船に乗ったら俺に従えアホンダラぁ!!」

 

 

 

 

 

ひでぇなぁオイオイ、ぶつくさと文句を言いながらも起き上がってみれば手は動く。

 

 

 

 

 

 元々帝都の中央で騎士をしていた親父は真面目さと、真面目さを活かした鍛錬が生み出す実力が良い所と言うか、まぁ真面目さのせいで出世にはとことん縁が無かった人間だったが、まぁなんだ、それはそれでなんとか家族五人幸せに暮らしてた訳だ。

 

 

 

 寒さに震えた事は無いが俺だってだなぁ、こう、空腹をどうにかするために畑仕事やら内職やら散々やってだな?その上で剣とか振りまくったり色んな所に顔出したりしてさ。

 

  

 

まぁなんだ、まともにさ、俺も帝国の為に働こうって、そう言う元気な時期はあった訳よ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 話が変わるのは俺が二十歳になった頃だろうか?俺は帝国の東軍で伝令兵としてあちこちへ馬やら小さな機体やら酷い時は自前の足で走り回ってった訳なんだけど。

 

 

 

そんな中よ?親父は魔王討伐で来訪者と一緒にいい感じの活躍をしたらしくって俺の親父は勇者たちからこの辺り一帯の代行管理を任されてさ。

 

 

 

 

 

 いや、さらっと言ったけどだいぶ凄い事なんだぜ?魔王討伐ってのは。

 

 

 

どれぐらい凄いかって言うとその、なんだ、まぁ、やべぇのよ。

 

 

 

 

 

 いやごめん、知らねえわ、だってさぁ?帝国軍に入って一年しない内に魔王が死んで、後は色んな土地の復興支援と言うか、その為の馬車やら機体の手配やら道路の整備やらやって、そんでそれが落ち着いて来た頃に皇帝の暗殺に始まって幾つかの派閥に分かれてさ?んで後は状況が分かる前に権力者連中を来訪者が各個撃破だぜ??

 

 

 

 

 

分かる訳ねぇっての、なんでもいいけどさ。

 

 

 

なんだ、まぁ、俺の一族は何にしろラッキーだった訳。

 

 

 

 

 

だってさぁ、中央の乱なんて生き残りより死んだ人間の方が多いのよ?親父がどういうか知らないけど俺に言わせれば関わらないのが吉って話。

 

 

 

 

 

 まっ、なんだ?帝国は滅んだ、んで、俺達は生きてる、そう言う事。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「引けーっ!オラぁ!引けーっ!!!」

 

 

 

 

 

 不安定な漁船の上で腰を落とす、腕だけでも腰だけでもダメだ、確りと腰を落として重力と筋肉を合わせた力で網を引いて行く。

 

 

 

 

 

網が上がり始めて少しずつ網に掛かった魚の姿が見えて来る。

 

 

 

 

 

 こういう北の果てに居れば世の中の流れみたいなものにはどんどん疎くなる訳だけどさ、それでも、難民なんかに話を聞くに世間がどうにも戦乱に乱れて居る事ぐらいは分かったりはする。

 

 

 

しかも中央の乱は帝国の滅亡って結果に落ち着いたが、その後の領土分割の会談は一切決まらず結局、緩衝地帯と言う事で、今も緩く戦争を続けて居る始末だ。

 

 

 

十年もそう言う事が続けば、どうしようも無く難民ってものが生まれるもので、最近は東西の海からボロ船で移民が流れて来るだけじゃなくどれだけ追い詰められたのか南の山脈を越えて難民が流れて来る事もあって。

 

 

 

 そう言う連中に話を聞いてみるとどうだ、世の中はどんどんおかしくなって居て、極端な噂をばかりを聞く様になっちまっている。

 

 

 

 

 

 

 

 多少は安定しているが厳密に身分を決めて少しでも身分が上の連中に逆らうとその場で殺して良い宗教国家やら、金じゃなく戦争の為に集まったって傭兵集団の寄り合いやら。

 

 

 

酷い話だと道を歩いているだけで何もかもを奪われて家畜みたいに扱われる無法者の国も生まれて居るらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そう言う意味じゃあこの辺りに住み着いた俺達は運がいいと言うか、この辺りは冬から夏の手前まで雪が残って機体や人間の歩みを押しとどめるし、機体を使って南の山脈を越えようと思ったら戦争に使える様な機体は専用の装備が要る。

 

 

 

しかも、そう言うものを使って来てもここまで来たら親父とその下で鍛えてる連中がおかしな事をする前にバラしちまって北海の魚達の漁礁や餌にしちまう訳で。

 

 

 

 

 

 

 

この土地は暮らしづらいが、それを踏まえた上で俺達はどうにか、何とか必死に生きて居た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しっかしどうにも雲行きが可笑しくなってきたのが、ここ三か月の話だ。

 

 

 

例年、この辺りは雪は降るもののそこまで深くは降らないし、酷い時だって何日もしつこく降り続いたりもしない。

 

 

 

だけど、その時は不可思議な事に二週間程雪が降り続いていた。

 

 

 

 

 

 町の人間だってそう言う天気の荒れ方になって来ると街にいる親父の部下が機体で雪を掻いたり、少しずつでも人力で雪を掻かざる負えない。

 

 

 

けどそんな風に工夫しても機体自体が充分な数を確保出来ている訳では無いから、町の守りに甘い所が出て来るし。そう言う、力仕事に向いている世代が雪かきばかりに使われたら魚や狩りに食料を頼ったこの街はどうしようもなくなってしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 何より辛かったのが雪に冷やされて海に氷が張る事だった。

 

 

 

 どこか暖かい所と海流が繋がっている訳では無いから、この街の海は少しでも変な事があると氷が張っちまって、辛うじてここまでやって来てくれる商人連中の船から港を閉ざしちまう。

 

 

 

しかもそうなると、何処が割れるか分からない氷を人力や機体で割る訳にもいかないから暖かくなって氷や雪の溶けるのを待つしかない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あー、あと個人的に雪の厄介な所としてはだな、そう言う氷の上にさらに雪が降り積もって、ちょっとした晴れ間でも少しも溶けないぐらい固まっちまってどうにもならなくなるとさ?

 

 

 

たまにだけど、行けると思って氷の上を歩いてきたのか水平線の辺りに難民たちが見えるんだよなぁ、声が届く様な距離でも無いし、やっとの思いで必死にやって来てやっとこっちの街が見えたからあきらめないしで。

 

 

 

 

 

 

 

そんなのが無理して必死に氷の上を歩いている内にスッて姿が消えちまうんだよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そう言うの、見張りについてるとどうしても目に入ってさ、たまに網で上がるんだよ、大体は底の方の流れでどっかに流れるんだけど、何でか不思議とさ、ちょっとした子供が遊ぶような人形とか、大したものじゃないんだけど誰かの愛の言葉が掘られた指輪とかそんなのばっかり上がって来て。

 

 

 

 

 

 

 

そう言う日が続くと今日みたいにどうしようもなく凹んじまってさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そう言うのずっと考え込んでる訳にもいかねぇから、今日みたいにゆっくりとした海の流れとか見た感じの氷の塩梅とかをオジキが判断して、イケる!って決めた日は気分転換に一緒に漁に出る訳。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 網が完全に上りきった、そうすると思ったより沢山魚が掛かって居て、春までは無理だが領民皆で我慢すれば二週間ぐらいは何とかなりそうな量の魚が掛かってて、俺なんかはそう言うの見て、何となく安直にまぁ何とかなりそうだなとか考えちゃう性質だからさ。

 

 

 

   

 

暗い気分も晴れて来るってもんなのよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 だけど正直、気分に任せて落ち込んでる場合じゃないと言うか、問題とか悪い事ってのはどうしようも無く重なるもんで、

 

 

 

 最初はこの街の新人猟師が見掛けた所からなんだけど、猟師って言ってもどうしてもこの辺りは人間の手が出せる範囲が限られててだな。

 

 

 

狩れる野生動物が居なくならない様に師匠連中と一緒に狩りに出て修行する連中以外は山菜取りだとかをメインにやってる訳だ。

 

 

 

 

 

そう言う連中の一人が見ちまったらしい。

 

 

 

 

 

南の山脈の端の辺り、ドラゴンが飛んでたんだと。

 

 

 

 

 

 

 

 網に掛かった魚が跳ねて小さな飛沫を飛ばす、寝転んだ頬にそれを感じて、少しだけ上体を起こした後、船員たちが魚を網から外す作業に取り掛かったのを見て俺はまた横になり目を瞑る。

 

 

 

「ボン、おい、ボンって、またオジキに叱られぜ?ボン」

 

 

 

そう言って膝を揺する声に俺はただ手を払って寝かしてくれと気だるげに返事をする。

 

 

 

 

 

寝かしといてやれ。

 

 

 

 

 

 

 

オジキの声が聞こえて膝を揺する声が止まる、俺はもう、どうにでもなれと言う気持ちで改めて投げ出す様に寝返りを打つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 参っちゃうよなぁ、ドラゴンだぜ?親父たち自警団は結構頑張ってる方だけどそれがマジなら自警団なんかじゃどうしようも無い。

 

 

 

ドラゴンって言うのはもう、アホ丸出しに聞こえるけど人間とは違うんだ。そりゃそうだろって?いやいや、そう言うぼんやりしたレベルの違いじゃないのよ。

 

 

 

  

 

 俺には見た事も感じた事も無いが、この世界に溢れている魔法ってヤツをドラゴンみたいな完全な魔法寄りの生き物は呼吸と一緒に吸い込んで魔法使いよりずっと洗練されたやり口で自分の力に変える事が出来るんだと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

軍時代の受け売りだけどな。

 

 

 

 

 

 

 

 んでだなぁ、そう言う取り込んだもののちゃんとした発露って言うのがドラゴンのブレスであったり生半可な機体じゃどうしようも無い程硬い鱗の守りに現れる訳で、そう言う力の前では幾らちゃんと訓練してようが親父とその部下じゃ足りないんだな。

 

 

 

なんせ使ってる機体が皇帝から拝領した当時でも二世代前のものばかりだし、かき集めたって精々八体かそこらしか居ない。

 

 

 

 

 

 

 

あー、終わった、マジで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 とはいえ諦める訳にもいかない、いかに次男坊とは言え俺だってもうこの街に住んで十年になるのだ、漁船の甲板を通して波の揺れや海面の氷をカチ割る音を聞きながら思考を走らせる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうだ、そう、手が無い訳でも無い。

 

 

 

 

 

 

 

①来訪者に依頼を出して何とかしてもらうとか?

 

 

 

 

 

 

 

いやまぁ、好きにすれば良いが来訪者は戦乱が始まって十年まともにこの辺りで見かけた事は無い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

②めちゃめちゃイカした作戦を立ててどうにかドラゴンを討伐するとか?

 

 

 

仮に俺の脳味噌が驚く程の速度で回転したとして、いや、無しだわ。夢想で無双して何になる?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

③ドラゴンが悪さをするとは限らないだろ。

 

 

 

予算も人手も足りて居ないから殆ど手を付けてないが、山脈には一応関所と山の向こうに繋がる道があるんだ、それに畑に向いた平野が少なく冬の長いこの町じゃ山からの恵みが絶たれたら冗談じゃなく天気次第で餓死者が出かねない。

 

 

 

言っちゃあれだが存在が悪だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ゆっくりと目を開ける、視界は灰色の寒々とした空で覆われていて、全身がとことんまで冷えているのにどうしようもなく頭の中だけが熱を持って居て。

 

 

 

「どうすりゃいいんだ、俺はさぁ」

 

 

 

こう言うものは簡単に答えが出ない、だったら日常の必要と言うやつをまずやって行くしかないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 色々と考え込む内にゴンッっと、氷を割るのとは違う木材同士がぶつかる柔らかい音がして、船が港に着いたのだと分かる。

 

 

 

「乗せて貰ってさ!悪いねオジキ!」 

 

 

 

そう言って振り返らず港に跳ねる様に降りる、そうすると聞こえた様な聞こえない様な音量で

 

 

 

 

 

「考え過ぎるなよ」

 

 

 

と言われた様な気がして、俺は振り返らずに軽く手を振って別れの挨拶をして、町を覆う外壁にある自警団の詰め所まで駆けて行くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 

 

 

港町から遠く、白の混じった針葉樹林の森に紛れる様にして機体に乗った五人の女の子達が歩いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アカリさぁ、カイロ持ってない?マジで寒すぎるよぉ、絶対今僕ブスだ!もう最悪!見ないでリスナー!」

 

 

 

【可愛いよ】

 

【いつも通り可愛いよ】

 

【いつもより可愛いよ】

 

【無敵だよ】

 

 

 

「適当過ぎだわーリスナー、あといつもより可愛いって言ったヤツブロックな!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んーカイロ持ってないなー、あとダイダイ、アンタは何時もブスだから気にしなくていいから」 

 

 

 

「はぁ!?殺す!」

 

 

 

 

 

【でた姉弟ゲンカ】

 

【姉弟てぇ】

 

【たまにガチの殺し合いになるよな】

 

【そこが良いんだ若いの】

 

 

 

 

 

 ダイダイと呼ばれた少女の機体、空色の狼を模した四足のそれがアカリと呼ばれた少女の機体に体当たりをする。

 

 

 

 

 

『イタぁ!?ちょっとアカリちゃん!!巻き込まないで下さいよ!』

 

 

 

体当たりを受けよろけたアカリと呼ばれた少女の機体が自身の搭乗者に声を掛けて。

 

 

 

 

 

【トバリ、貴女は何時も私を幸福します、美しい人愛してる】

 

【これがAIってホントすげぇよな】

 

【君も今すぐアルトリアオンラインを始めてAI娘のパパになろう!】

 

【闇へ帰れ狂人共】

 

 

 

 

 

「トバリ、五月蠅い。トバリも五月蠅いしトバリが喋るとコメント欄も五月蠅い」

 

 

 

『えぇ!?アカリちゃん性格ヘドロ過ぎません!?僕パートナーですよね!?相棒ですよねぇ!?』

 

 

 

 

 

驚いた様子もそのまま、トバリと呼ばれた機体が大袈裟リアクションを取る。

 

 

 

 

 

そんな主従のやり取りにダイダイと呼ばれた少女がもっと言ってやれ!クソ姉を叩きのめせー!と囃し立てて。

 

 

 

 

 

 

 

その少し後ろ 

 

 

 

 

 

「……ほんと有り得ない」

 

 

 

刀らしきものを佩いた群青色の甲冑の機体、そのパイロットからそんな声が漏れて。

 

 

 

 

 

「まぁまぁキュウちゃん、姉弟仲良しで良い事だよぉ?ね?」

 

 

 

その横の白一色で作られた重装甲の機体からそんな風に声を掛けられる。

 

 

 

 

 

【見てるだけで寒い景色なのに元気】

 

【実家の犬を思い出す】

 

【犬扱いは草】

 

【犬は草】

 

 

 

ミュウは甘すぎるよ、とそんな言葉が甲冑の機体の少女から返って来る中、四人の先頭を行く様にして一体の機体がゆっくりと、雪で埋まった道なき道に歩みを進めていた。

 

 

 

 

 

 滑らかな曲線を多用したサンライトイエローの機体、その周囲には道を切り開く様に本体と同じ色をした細長い八面体の結晶が飛び回っており、結晶がひゅんひゅんと通り過ぎる度に森の木々がバキバキと音を立てて雪の上に倒れる。

 

 

 

 

 

「あっれー??おっかしぃなぁこっちなんだけどなぁ??」

 

 

 

 

 

【おっ?凍死か?】

 

【地図が表示されてても迷子になる、これが座長クオリティ】

 

【かまくら作るなら上に換気用の穴開けな】

 

【かまくら(機体サイズ)】

 

【プレイヤーだけ入ればいいだろ笑】

 

 

 

 先導している筈のリーダーがそう言う事を言ったものだから溜まらず後続の四人は黙り込んでしまった。

 

 

 

 

 

 

 

『私達、今日はここで凍死ですかねぇ?嫌だなぁ、皆死んじゃうと私だけ居残りで寂しいんですよぉ?』

 

 

 

「大丈夫だよトバリ、最悪ダイダイを殺してその内臓で暖を取るから」

 

 

 

「やってみろクズ姉、その時は正当防衛だ、顔を重点的にぶん殴る」

 

 

 

 

 

 

 

「呆れた、なんでアタシこんなの奴らと一緒に居るんだろう?」

 

 

 

「まぁまぁ、ね?そう言わず楽しんでいこうよ」

 

 

 

 

 

 

 

そう言う視線に先頭の機体はパイロットの気持ちを反映すように身じろぎをして。

 

 

 

「あッ!!!あった!!ほらぁやっぱあったちゃんとあったよ!皆!」

 

 

 

そう言って駆け出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そうして駆け出して、海岸沿いを歩いて森の中を抜けて来た果て、切り立った崖の下に港町が見えて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやぁ、リスナーさん達!何とか凍死は免れそうですよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【おぉ!おめです!】

 

【おめ!】

 

【祝 ¥500】

 

【北の果てやんこんな所で何すんの?】

 

 

 

 

 

 

 

「ふふふ、良い事聞いてくれましたね、実はここ、現在空白地帯になってまして」

 

 

 

 

 

私達、この町を足掛かりに世界征服を始めようと考えてるんです!!

 

 

 

 

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