真・恋姫†無双~一人で三人、三人で一人~ 作:やまかっちゃん
~桃鶴side~
僕の真名を決めるのもお昼までには終わったため、桃香と一緒に芋電氣乃助と鶏焔蛇亀、堕邪蛇丸とコミュニケーションをとることになった。何故ならいつもは、家の手伝いがある桃香も、今日は僕と一緒に真名を決めるのもあって手伝いをしなくてよいと言われていたので一緒に暇になったからだ。そして、僕があの子達の話しをしたら仲良くなったほうが良いと言われたためでもある。
「そういえば、この子達は何を食べるのですか?」
(何を食べるにしても、とんでもない量になりそうですけど)
「私、自体があげる子は芋電氣乃助だけなんですよ!」
(では、他の子達は、どうしているのでしょうか?)
「とりあえず、芋電氣乃助は何を食べるのですか?」
「それは」
「それは?」ゴクッ
「それは、そこらに生えてる雑草ですよ!」
「うん、桃香が直接あげているわけではないことがよくわかりました」
「そうですかね?」
「そうですよ!でもそうするとこの辺の土地は禿げてしまいそうですがそうでもないですね?」
「やだな~御主人様、禿げませんよ!だって、芋電氣乃助はこれだけの大きさをしてますけど食べる量は他の蚕と変わりませんから!」
「桃香、違和感を感じましょうよ!たぶん芋電氣乃助が特殊なだけですね」
(だって10センチと200センチ近くって差がかなりありますからね)
「でもそうすると、鶏焔蛇亀は自分で食料を取ってきますね!」
「飼われている鶏?でも狩猟本能は忘れていないということですか?」
「はい、自分で山に行っては熊とか猪や鹿などを取ってきますね。生きたまま」
「昔の鶏は凄かったんですね。まあ、その光景を想像できますけど。それにしても生きたままですか?」
「そうなんですよ!ここで殺して、堕邪蛇丸にあげて残った分を自分で食べるんですよ」
「完全に親鳥になっていますね!」
(あっ!でも確か堕邪蛇丸も一応は鶏の卵から生まれてましたね。そのせいかもしれませんね)
「とりあえず、この子達とこんな感じで遊んであげてください」
「キュー」「ピィッピュイ」「シャー」
「もうこんなに甘えちゃって、可愛い子達ですね♪」
「言葉だけを聞いてると、とても和むような光景なのですが、目を開けて見ると桃香が襲われているようにしか見えませんね!」
「御主人様もこっちに来て可愛がってあげてください!!」
「今行きますよ!」
「芋電氣乃助の場合は、角との間や目と目の間の部分を撫でてあげてください。届かなくても頭を下ろしてくれるから大丈夫ですよ」
「触り心地は、普通に芋虫と変わりませんね!」ナデナデ
「でも不思議なことに、槍とか刀、矢なんかは刺さったりしないんですよね。何でだろ?」
「それは不思議ですね?それは他の子達にもいえることなのですか?」
「そうなんだよ!食べ物の差はそんなにないからやっぱり愛情の差かな?」
「愛情って!そうすると愛情というものがかなり凶悪的になってきますね」
「そんなことよりも、他の子達とも仲良くしようよ!」
「わかってますよ!次は鶏焔蛇亀ですか?」
「うん、鶏焔蛇亀の場合尻尾の蛇の頭を撫でてあげることと甲羅の部分を死んだ馬の尻尾の毛で作った物で隙間の苔なんかを取ってあげると喜びます。」
「鶏自体にはなにもしないのですか?」
「やってあげても反応がないんだもん!」
「そうですか。では、堕邪蛇丸はやっぱり頭でしょうか?」
「それもそうなんだけど、時々助けなきゃいけない時があるの。それはやってあげないと」
「助けなきゃいけないこととはなんですか?」
「脱皮です。まだ幼いせいか自分では完全に取れないんだよな~」
「これだけ大きいと脱皮も大変ですね」
「そうなんだよ。芋電氣乃助と鶏焔蛇亀も手伝ってはくれるんだけどね」
「この子達は本当に家族の様ですね」
「勿論だよ!後、暖かい内に川で水浴びもたまにはさせるんだよ」
「あ!疑問があったのですが、この子達の寿命ってどれぐらいなのでしょうか?」
「全然わからないけど、大きい分たぶん寿命も長いはずなんだよね~」
「そうですか!出来るだけ長生きはして欲しいですね」
「うん、そうだよね!もしかしたら私達よりも長生きするかもだし!」
僕達はこのまま変わらずこの地で生き、そして死んでいくものだとこの時は思っていた。僕の身にあの事が起こるまでわ。
~桃鶴side out~
◆◇◆◇
~劉備side~
あの後、この子達も長生きはするだろうと話しをした後、御主人様がいきなり高熱を出して倒れてしまった。
その倒れるとき、私達は皆で、川で水浴びをしていた。
御主人様が急に倒れてしまったため私達は驚いてしまい、少しの間、御主人様は川の勢いで流されてしまったが、堕邪蛇丸がすぐに川から引き上げてくれたので助かった。
それからは大変だった。親達は薬草等で出来る限りのことをしたが、熱はいっこうに下がらず、もうどうしようもなかった。
私も親達も芋電氣乃助達も、ただただ熱が下がることを祈るしかなかった。
しかし、御主人様が高熱を出して倒れてから2日後、何もなかったかのように御主人様の熱は、下がり御主人様は起きていた。
その事に私達は驚いた。まあ、芋電氣乃助達は普通にその事に喜んでいたけどね。
~2日後~
「そうですか。僕はあの後倒れたんですね。他に変わったことは、ありましたか?」
「御主人様は、高熱も出してたんだよ!皆このままじゃあ死んじゃうかと思ってたんだから。だから、今日ぐらい安静にしていてくださいよ。もう!」
「そう言われましても、この通りもう体は元気なのですが」
「それでもです!」
「わかりました。それとどうやら僕が高熱を出していたとき、夢を見ていた様ですね」
「それは、どんな夢だったのですか?御主人様」
「しっかりとは、覚えてはいないのですよ。ただ女性の声が聞こえただけで、全てを聞き取ることができませんでした。でも最初と最後は聞き取ることができましたよ。」
「何て言ってたの?」
「ひとつひとつが途切れ途切れだったのですが、み、っ、つ、の、せ、い、と、ち、を、も、つ、も、の、よ、と、き、が、み、ち、た、と、き、こ、の、ち、に、も、ど、ら、ん、と聞こえたことから、3つの性と智を持つ者よ刻が満ちた時この地に戻らんということですね。」
「??結局どう言うことなの御主人様?」
「要するに、僕は一度ここから居なくなるっぽいですね!」
この時やっと私は、御主人様が言っていたことが理解することができたのだ。
「!!御主人様、居なくなっちゃうの!やだやだやだ、ずっと居ようよ!」グスッ
「泣かないでくださいよ。最後にも言いましたが、時間が経てばまた、ここに戻ることができることはわかってはいるのですから」
「そっか~!あれ?でもいつ戻ってくるの?あといつから居なくなっちゃうの??」
「それは…………僕にもわかりません。もしかしたら、すぐかもしれませんし、数日や数十日、数年や数十年かもしれません。下手すると桃香が生きている時には戻ってこれないかもしれません」
「そんなのずっと居ないようなものじゃん!どうしたらいいの?ねえ、どうしたら戻らなくてもすむの?教えてよ御主人様!」
「そんなことは僕が聞きたい!!!でも今はいつ戻っても良いように、戻っても寂しくないように、桃香達との想い出を作るしかないのですよ!!」大声
「ごめんなさい」ビクッ
「すみません。大声を出してしまって。僕もどうやら冷静ではないようですね。でも先程も言いましたが、これからは想い出を作っていきましょう。お互いに寂しくないようにするために」
「グスッグスッ、うん、そうする」
それからは、私達はこの事を親達にも芋電氣乃助達にも話し、理解してもらった。
そして、ひたすら想い出になるようなことを芋電氣乃助達と一緒に作っていった。川で遊んだり芋電氣乃助達の上で、御主人様と一緒に寝たり、恥ずかしかったけど、また一緒にお風呂に入ったりもした。そうそう、堕邪蛇丸の脱皮も一緒に手伝ったりもしたな。
そんな楽しい日々は過ぎ、時は経っていった。
そして、あの出来事から2年の月日は経ち、御主人様は私達の前から姿を消してしまった。
~劉備side out~
桃鶴が聞いた女性の声は、他の刹那達、華鳳と蓮亀が聞く女性の声と繋がるようになっています。