スクスタクエスト〜空と海と大地と呪われしYAZAWA〜   作:『シュウヤ』

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ちょっと短め。初の中ボス戦ですね。


第4話

[ザバンがあらわれた!]

 

「流れで戦う事になっちゃったけど……どうする?」

「やるしかないよ!」

もはや思考を巡らせたのかすら怪しいが、穂乃果は剣を構えて即答する。

「そういう事!」

愛も武器を構えたのを見て、曜も仕方ないと斧の柄を握った。

 

[穂乃果のこうげき! ザバンに11のダメージ!]

[曜のこうげき! ザバンに12のダメージ!]

[愛のこうげき! ザバンに10のダメージ!]

[ザバンのこうげき! 穂乃果は16のダメージを受けた!]

 

「ぐっ……結構強いよ……!」

「この洞窟の主だもんね……。一筋縄じゃいかないみたいだね……」

「なーに、このくらいの方が燃えるでしょ!」

今までのモンスターとは明らかに別格の強さに、三人は気を引き締める。

 

[ザバンは呪いの霧を巻き上げた!]

 

ザバンは、地面から得体の知れない黒い霧を穂乃果達に放った。

 

[呪いは穂乃果の前でかき消された!]

 

「……あれ?」

拍子抜けした穂乃果だったが、それもつかの間。

 

[曜は呪われた!]

[愛は呪われた!]

[曜は呪われて動けない!]

[愛は呪われて動けない!]

 

二人は霧にまとわりつかれ、身動きができなくなってしまった。

「二人とも、大丈夫⁉︎」

穂乃果の問いかけに、二人は答えない。だが、意識はあるようだった。

「ここは、穂乃果が頑張るしか……!」

 

[穂乃果は全身に力をためた! 穂乃果のテンションが5上がった!]

 

「……うう」

「何されたんだろ……」

「曜ちゃん! 愛ちゃん!」

呪いにまとわりつかれていた二人も、正気を取り戻す。

「あの攻撃には注意だね……」

「何でほのほのには効かないんだろ?」

「さあ……穂乃果にもさっぱり……」

疑問が拭えない三人だったが、ザバンは攻撃の手を緩めない。

 

[ザバンはギラをとなえた!]

[穂乃果に8のダメージ! 曜に9のダメージ! 愛に9のダメージ!]

 

「全体攻撃も使ってくるんだね……」

「よーし、こっちからも反撃だよ!」

 

[愛のこうげき! ザバンに12のダメージ!]

[曜はかぶとわりを放った! ザバンに13のダメージ! ザバンの守備力が7下がった!]

[穂乃果はかえんぎりを放った! ザバンに45のダメージ!]

 

「おっ? これは大ダメージ?」

 

「穂乃果のテンションが普通に戻った]

 

「力を溜めれば、その分与えるダメージは増えるんだよね。でも……」

「あの呪いの霧が厄介だねー」

 

[ザバンは呪いの霧を巻き上げた!]

 

「「「また来た!」」」

 

[呪いは穂乃果の前でかき消された!]

[曜は呪いを振り払った!]

[愛は呪われた!]

[愛は呪われて動けない!]

 

「今回は何とかなったけど……やっぱり、攻撃は穂乃果ちゃんに任せた方がいいかも……」

「……う、やれやれ……。……うん、あたしもその方がいいと思う」

呪いから解放された愛も、頷く。

「分かった。任せて!」

 

[穂乃果は全身に力をためた! 穂乃果のテンションが5上がった!]

[ザバンはするどいツメを振り下ろした! 穂乃果は21のダメージを受けた!]

[曜は薬草を使った。穂乃果の体力が29回復した]

 

「ありがとう曜ちゃん!」

「どういたしまして」

顔だけ曜に向けた穂乃果に、曜は敬礼。

「よっしゃ、行っちゃえほのほの!」

「任せて!」

 

[穂乃果はかえんぎりを放った! ザバンに49のダメージ! ザバンを倒した!]

[ザバンをやっつけた!]

 

「おっ……?」

穂乃果の渾身の一撃は、ザバンに大きなダメージを与えた。

 

 

 

 

「痛たた……。頭の古傷が痛むわい!」

ザバンは額の傷を押さえながら、苦しそうに呟く。

「それもこれも、お前のせいじゃぞ!」

そして、穂乃果達を睨む。

「えーっと……その、何の事?」

「詳しく教えて欲しいんだけど……」

「……何? 何の事だか分からないとな?」

少しは頭の血が引いたのか、ザバンは微妙な表情を浮かべる三人を見やる。

「むむむむ……。さてはおぬしら……水晶の本当の持ち主ではないな⁉︎ え〜い、みなまで言うな!」

そして、頭を抱えて叫んだ。

「あ、バレちゃった……」

「ほのほのが正直過ぎるから」

「え、穂乃果のせいなの⁉︎」

嘘がバレてまた襲いかかってくるかもと身構えた三人だったが、

「わしの偉大なる攻撃を受け付けぬその体質! お前、水晶使いの占い師ではなかろう」

暴れてスッキリしたのかザバンは意外にも冷静だった。

「……そういえば、水の流れに乗ってこんなウワサを耳にしたぞ? トロデーンという城が、呪いによって一瞬のうちにイバラに包まれた。ただ一人の生き残りを残して、な」

そう言ってザバンは、穂乃果を見据える。つられて、曜と愛も横を見る。

「そうか……。やはりおぬしがそうであったか」

「……どういう事?」

「あたしにもよく分かんない」

穂乃果の事情を詳しくは知らない二人は、話に置いてけぼりを食らう。

「いやー、穂乃果も何が何だか」

そして何よりも、当の本人がよく分かっていなかった。

「そのおぬしが、なにゆえこの水晶を求めるか分からぬが……。水晶はおぬしにくれてやろう。このわしに勝ったのだからな」

「え、くれるの?」

差し出された水晶玉を、穂乃果は受け取った。

 

[穂乃果は水晶玉を手に入れた!]

 

用は済んだとばかりに滝の中へと戻ろうとしたザバンは、思い出したように振り向くと、

「それから、最後に一つ。もしお前が水晶の本当の持ち主に会う事があったら伝えてくれい!」

「何を?」

「むやみやたらと滝壺に物を投げ捨てるでない! とな」

物凄く怒りのこもった言葉。適当な反応をしたらまた戦いを挑まれそうな気がして、

「う、うん、分かった……」

穂乃果は素直に頷いた。

「ではさらばじゃ……い、痛た、た……。頭の古傷が痛むわい……」

最後は苦しそうに、ザバンは滝の中へと姿を消した。

 

 

色々ポカンとした三人だったが、手元には目的だった水晶玉が。

「あのザバンってモンスターが色々言ってたけど、穂乃果ちゃんも結局の所よく分からないんだよね?」

「うーん、私だけ無事だったんだよねー。何でだろ?」

「本人が分からないんじゃ、どうしようもないよね〜」

「そうだそうだ! 考えても仕方ない!」

「いや、そんな思考放棄を得意げに言われても……」

「とにかく、目的の水晶玉はゲットできたんだし、にこちゃん達の所へ戻ろ!」

 

 

 

 

洞窟の外へと出た穂乃果達は、

「あ、戻ってきたわね」

そこで待っていたにこと凛と合流した。

洞窟内での顛末を話すと、

「ふーん。そんな事があったのね。そのザバンとかいうモンスター、魔物のくせに私達の事を知ってるとは意外ね。こんな陰気な洞窟に引きこもってるってのに」

「陰気じゃない洞窟があったら、見てみたいにゃ」

「うっさいわよ」

凛をひと睨みしてから、にこは伸びをする。

「さ、じゃあトラペッタに戻って、ドルマゲスの行方を占ってもらいましょうか。せっかく苦労して手に入れたんだし、それ相応の結果は欲しいわよね」

「にこちゃん待ってただけじゃん!」

「あのザバン、結構手強かったよ〜」

「いやー、愛さん頑張った!」

集中砲火。

「…………街で姿出せないんだから、そのくらいいいじゃないのよ」

正論なので言い返せなかったにこは、少しだけいじけてぼやいた。

「にこちゃん、労ってあげるにゃ。酷いにゃ」

「アンタはこっち側でしょうが!」

 

 

 

・穂乃果

LV9

どうのつるぎ

たびびとの服

皮の盾

バンダナ

ーーー

 

・曜

LV9

石のオノ

布の服

皮の盾

皮のぼうし

ーーー

 

・愛

LV8

ブロンズナイフ

布の服

皮の盾

皮のぼうし

ーーー

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