魔法少女リリカルなのは ~朱槍の魔道士〜   作:がっしー

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第15話投稿です

第1話のアクセス数が1000を超えましたこんな作品を見てくださってありがとうございます。

それではどうぞ



全力全開の戦いと明かされる真実

「――始めよう。最初で最後の本気の勝負!」

 

なのはが杖をフェイトに向ける。それを見てフェイトは電灯を蹴り空を飛ぶ、なのはも同じく空を飛び追いかける

 

「アンタは行かないのかい?」

 

戦い始めた2人を見ながらアルフがミハルに尋ねる

 

「これは2人の勝負だ、俺の出る幕なんてないよ」

 

ミハルはそう答えるとそのまま黙り2人の勝負を静観した。

その頃アースラでも始まった2人の戦いをモニター越しに見ていたクロノとエイミィ

 

「始まったみたいだね…」

「あぁ、エイミィ。準備の方は問題ないか?」

 

エイミィの言葉に頷きつつ確認をするクロノ

 

「うん。あの子の帰還先の追跡準備は出来てるよ。それと次元魔法による別次元からの攻撃の追跡も大方準備完了」

 

サムズアップをしながら笑顔で答えるエイミィ。だがその顔は直ぐに真面目な顔に変わる

 

「でも、あのことなのはちゃん達に伝えなくて良かったの?プレシア・テスタロッサの家族とあの事故のこと…」

「勝ってくれるに越したことはない、…それに今はなのはを苦しませたくない」

 

エイミィの質問にクロノは少しその顔に影を落としながら答えた。

 

 

 

 

海鳴市の上空。白と黒が空を舞い、その周りには桜と金の光が花火のようにはじける

 

<Photo Lansa>

 

フェイトの周りに金の魔力球が現れる。

 

<Divine Shooter>

 

それを見てなのはも自身の周りに魔力球を作る

 

「ファイヤ!」「シュート!」

 

2人が同時に魔法を放つ。なのはは迫る魔力弾を紙一重で躱していく、フェイトも回避をしようとするが誘導弾であるディバインシューターを避けることが出来ないと分かると障壁を張り防御する。攻撃を防ぐことは出来たがフェイトの障壁は音を立てて崩れ去った

 

「!」

 

咄嗟とはいえ自分の障壁が破れた事に驚くフェイト

 

「シューートッ!!」

 

なのは手を休めず更に魔力弾を放つ

 

<Scythe Form>

 

フェイトも攻めに転じる。バルディッシュを鎌に変形させ迫る魔力弾を切り裂きながらなのはとの距離を一気に詰める

 

「!」

<Round Shield>

 

なのはは右手を前に出し障壁を展開する。直後、フェイトの魔力刃となのはの障壁が火花を上げる。しばらく硬直しているとなのはが先程の追撃で生き残った魔力弾をフェイトの後ろから攻撃する

 

「ッウ」

 

だがフェイトもそれに気づき振り返りざまに障壁を張り、今度は魔力弾の方が崩れ去る。フェイトはなのはの方に向き直るが既になのははそこには居なかった

 

「どこ…?」

 

フェイトはなのはを探します周りを見渡す

 

<Flash Move>

「セェーーーイ!!!」

「!」

 

真上からなのはの声が響き上を見るフェイト、なのはの振り下ろされるデバイスをフェイトも自分のデバイスで受ける。次の瞬間、青白い光が2人を飲み込む

 

<Scythe Slash>

 

光の中でフェイトはバルディッシュを振る。なのはもそれに気づき何とか躱すがバリアジャケットの胸のリボンが切り裂かれる

 

「くぅ、あっ!」

 

距離を取ろうとするなのは、だが逃げようとした先にはいつ仕掛けていたのか4つの魔力球が浮いていた

 

<Fier>

 

バルディッシュの言葉と共に打ち出される魔力弾。なのはは障壁を張って直撃をさける

 

「ハァ、ハァ、ハァ」

「ハァ、ハァ、ハァ(初めて会った時は魔力が多いだけの素人だったのに)」

 

互いを見つめながら肩で息をする2人

 

(もう違う、早くて強い。迷ってたら…やられる!)

 

フェイトが動く。足元から金の魔法陣が現れ広がっていく

 

<Phalanx Shift>

 

フェイトの周りに数十の魔力球が現れる

 

「!レイジングハーっ、キャ!」

 

対応しようとするなのはの手足に光の輪が現れ動けなくする

 

「ライトニングバインド」

 

フェイトの魔力が高まっていく

 

[まずい!フェイトが本気だ!]

[なのは!今サポートを!]

「だめーー!!!」

 

助けに入ろうとするユーノになのはが大声で呼び止める

 

[アルフさんもユーノ君も手を出さないで。全力全開の一騎打ちだから。私とフェイトちゃんの勝負だから!]

[でも、フェイトのそれは本当にまずいんだよ!]

「平気!」

[ミハルさん!なんとかしてください!]

 

意志の固いなのはに説得を試みるアルフ。ユーノはミハルに説得する

 

「ユーノ、最初に言っただろ。これは2人の勝負だって」

「ミハルさん…」

 

腕を組み2人の戦いを見守るミハルにユーノは何も言えなくなる

 

「アルカス・クルタス・エイギアス。疾風なりし天神、今導きのもと撃ちかかれ。バルエル・ザルエル・ブラウゼル」

 

フェイトの周りの魔力球がバチバチと雷をほとばしる

 

「フォトンランサー・ファランクスシフト!打ち砕け、ファイヤ!!!」

 

言い終わると同時に30近い魔力球から魔力弾が打ち出され、その全てがなのはに殺到する。

なのはの姿は爆発の煙で見えなくなる

 

「なのはー!!!」

「フェイト!!!」

「......」

 

ユーノとアルフが声を上げ、ミハルは何も言わずに見守っている。フェイトは小さくなった魔力球を左手に集めながら煙を見つめる。

次第に煙が晴れる。そこにはダメージはあるものの元気ななのはの姿があった

 

「ィッター…、打ち終わるとバインドも解けちゃうんだね、今度はこっちの…」

<Divine…>

 

シューティングモードになったレイジングハートをフェイトに向けるなのは。デバイスの先端に桜色の魔力が集まっていく

 

「番だよ!」

<Buster!>

 

ディバインバスターが放たれる。フェイトは集めた魔力球を投げるがなのはの砲撃に飲み込まれ消える

 

「!クッ」

 

一瞬驚くが、直ぐに障壁を展開して守りに入る。

 

(直撃!でも、耐えきる。あの子だって…耐えたんだから!)

 

耐えるフェイト、しかし障壁越しに伝わる衝撃に前に出した左手の手袋とマントが破ける

 

「クッ、ウウッ。ハァっ…」

 

苦しい声を出すフェイト。やがて砲撃が消える

 

「ハァハァ…(たえ、きった…)」

 

そうフェイトが思った矢先、上から桜色の光に照らされる

 

「受けてみてディバインバスターのバリエーション!」

 

なのははレイジングハートを掲げると足元に魔法陣が展開する

 

<Starlight Breaker>

 

なのはの周り…否。この辺り一体の魔力が集まり、今まで見たこともない巨大な魔力球が出来上がる

 

「クッ、!バインド!?」

 

危険を感じ阻止しようとするが今度はフェイトがバインドによって手足を封じられる

 

「これが私の全力全開!」

 

なのはがレイジングハートを振り下ろす

 

「スターライト…ブレイカーーー!!!!!」

 

放たれた一撃はフェイトを飲み込みながら海にぶつかり大きな水柱を発生させる

 

「な、なんつーバカ魔力!」

「フェイトちゃん生きてるかな?」

 

アースラからモニターしていたクロノとエイミィはその威力に驚いていた。

 

「……」

「……」

「…これはまたとんでもないのを…」

 

もちろん実際にそれを見た者達は驚くどころか唖然としており。ミハルだけが呆れながらも言葉を発していた

 

「ハァ…ハァ…ハァ…」

 

当の本人のなのはもあれ程の魔法を使いかなり限界に近く、飛んでいるのもやっとの状態になっている

 

「あっ!」

 

先程の攻撃で気を失ったフェイトが海へと堕ちていく

 

「フェイトちゃん!」

 

なのははフェイトを追いかけ海の中に飛び込む。しばらくしてなのはが海中から飛び出る。その手にはフェイトを抱えていた

 

「…ぅ、うっ…」

「あ、フェイトちゃん起きた?ごめんね。大丈夫?」

「うん…」

 

意識を取り戻したフェイトになのはが様子を聞く

 

「私の…勝ちだよね?」

「そう…みたいだね…」

 

なのはの言葉に力なく答えるフェイト

 

「ホントに勝っちゃたよ…」

「やったね、なのは」

「そうだな」

 

戦いが終わり気の抜けた声を出すアルフとユーノ。ミハルもそれに頷く

 

「…ん?」

 

ふと、ミハルは空を見て違和感を感じた。辺りの雲が渦のようになり集まる。渦の中心、その真下にはなのはとフェイトがいる

 

「!まさか!?」

 

ミハルは最悪の結果を考えるとデバイスを起動しなのは達の元に全力で飛ぶ。雲は紫色の雷が

 

「逃げろ!二人とも!!!」

 

2人よりも上で止まり大声で叫ぶ。なのは達が空の異変に気づく前に雷が落ちてくる

 

「クソ!」

 

悪態をつきながら障壁を展開するが、ミハルの障壁は薄氷を割るように簡単に破壊され。雷はミハルと、そのままフェイトに落ちる

 

「ガああぁぁぁぁ!!!」

「ああああぁぁぁ!!!」

「ミハル君!フェイトちゃん!」

 

ミハルとフェイトが痛みに叫び、なのははどうする事も出来ずに立ち尽くしている。その最中フェイトが出していたジュエルシード9個が雲の中に消えていく

 

「エイミィ!追跡は!?」

「もちろん!しっぽ、掴んだよ!」

 

アースラでは予定通り次元間の追跡を成功させる

 

「よし、すぐに艦長に座標を…」

「割り出し完了!送信!」

 

驚くスピードでプレシアの居場所を割り出し司令部に送る。それを受け取ったリンディはすぐに指示を出す

 

「武装局員、転送ポットから出動!任務はプレシア・テスタロッサの身柄確保です!」

『了解!』

 

20人近い局員がプレシアの居る時の庭園に転移する。

その頃プレシアは血を吐きながら咳をしていた

 

「ゴホ、ゴホ…くっ、やはり次元魔法はもう体が持たない。それに今のでここも見つかった…」

 

口を手で抑えながらプレシアは横のモニターを見る。そこには気を失ったフェイトを抱えるなのはとフェイトの様子を見るアルフ。意識はあるがユーノに支えられるミハルの姿が映し出されていた

 

「フェイト、あの子じゃやダメだわ。…そろそろ潮時かもね」

 

プレシアはそんな言葉をこぼすのだった

 

 

 

 

その後ミハル達はアースラに戻てきた。フェイトには念の為に拘束具を手に付けている。ミハルはユーノに肩を貸してもらっている

 

「お疲れ様」

 

リンディが労いの言葉をかける

 

「それから、フェイトさん。初めまして」

「...」

 

リンディに声をかけられるがフェイトは手に持っている、ひびの入った待機状態のバルディッシュを見つめている

 

[母親が逮捕されるところを見せるのは忍びないわ。なのはさん彼女をどこか別の部屋に]

[あっ、はい]

 

念話でリンディに頼まれ、なのははフェイトを連れて行こうとする

 

「フェイトちゃん良かったら私の部屋に…」

「総員、目標を発見!」

「!」

 

1人の局員の声に反応するフェイト。モニターには大勢の局員と椅子に座るプレシアが映されていた

 

「プレシア・テスタロッサ。時空管理法違反、及び管理局艦船への攻撃容疑で貴方を逮捕します!」

「武装を解除してこちらへ」

「…フッ」

 

局員の通告を無視するプレシア、数人の局員が奥の部屋に調査をしに入っていく

 

「2班は向こうを我々は奥の部屋を捜索する」

「こっちに何かあるぞ!」

 

局員達がある扉に気づき扉を開ける

 

「な!?こ、これは…」

 

中に入った局員達は驚きの声を上げる

 

『え…?!』

「ーーー……」

 

モニターから見ていたなのは達も驚く。フェイトは声すら出ていない。

そこには大きな円筒形の装置の中に浮かぶ金髪の髪の少女、その姿はフェイトと瓜二つの顔をしていた

 

「グッハ!」

「私のアリシアに触らないで!!!」

 

いつの間にか現れたプレシアによって1人の局員が吹とはされる

 

「ッ!撃てー!」

 

隊長らしき男の声に従い数人の局員がプレシアに攻撃をおこなう。だがそれはプレシアには届かず打ち消される

 

「煩いわね…」

 

そう言いながら左手を前に出すプレシア、次の瞬間部屋にいる局員だけでなく突入した全局員に雷が降り注ぐ

 

「いけない!エイミィ、局員達の送還を!」

「りょ、了解です!」

 

リンディは倒れた局員達を直ぐにアースラに転移させる

 

「アリ…シア?」

 

フェイトは先程プレシアの言ったアリシアと言う名前を呟いている

 

「もうダメね、時間が無いわ。たった9個のロストロギアではアルハザードに辿り着けるか分からないけど…」

 

愛おしそうな目でアリシアと呼ばれた少女が入っている装置に触れる。するとプレシアは首を回しモニター越しにこちらを見る

 

「もういいわ、終わりにする」

 

プレシアの声が司令室に響く

 

「この子を亡くしてからの暗鬱な時間を、この子の身代わりの人形を娘扱いするのも…。聞いてるかしら?あなたの事よフェイト」

「ッ!」

 

フェイトがビクリと体を震わせる

 

「せっかくアリシアの記憶をあげたのにそっくりなのは見た目だけ。役たたずでちっとも使えない、私のお人形」

 

重くなる空気の中でエイミィが口を開いた

 

「…最初の魔力炉の事故の時にね、プレシアは実の娘、アリシア・テスタロッサを亡くしているの。

彼女が最後に行っていた研究は使い魔とは異なる…使い魔を超える人造生命の生成」

『!!?』

 

エイミィの説明に驚くミハル達、そして話は続く

 

「そして死者蘇生の秘術。…フェイトって名前は当時彼女の研究に付けられた開発コードなの」

「あら、よく調べたわねそうよその通り。」

 

エイミィの説明を聞いてプレシアが言葉をつなぐ

 

「だけどダメね、ちっとも上手く行かなかった。作り物の命は所詮作り物…失ったものの代わりにはならないわ。

…アリシアはもっと優しく笑ってくれたわ。

アリシアは時々わがままも言ったけど私の言うことをとても良く聞いてくれた」

「やめて…」

「アリシアはいつでも私にやさしかった」

 

ガラスの筒を撫でながらプレシアは言葉を続ける

 

「フェイト、やっぱり貴方はアリシアの偽物よ。せっかくあげたアリシアの記憶も貴方じゃダメだった」

「やめて、やめてよ!」

 

なのはの声が大きくなる。だがプレシアは止まらない

 

「アリシアを蘇らせるまでの間に私が慰みに使うだけのお人形。だから貴方はもういらないわ。どこえなりとも消えなさい!!!」

 

フェイトの目には涙が溜まっていく

 

「お願い!もうやめて!!!」

「アハハハハハハハハ」

 

フェイトの頭には優し頃の母の記憶と自分に鞭を叩く記憶がめぐりめぐっていた

 

「いい事を教えて上げるわフェイト。貴方を作り出してからずっとね、私は貴方が…大嫌いだったのよ!!!」

「ッ!!!」

 

フェイトの手からバルディッシュがこぼれ落ち、フェイトも力が出ずに座り込む

 

「フェイトちゃん!」

「フェイト…」

 

なのはとユーノがフェイトに駆け寄る

 

「アハハハハハハ!!!」

 

プレシアの笑い声が響く中、モニターに向かって何かが飛んでいく。それはモニターを通り抜け奥の壁にぶつかり突き刺さる。フェイトを除く全員がそれに目を向ける。

突き刺さっていたのは木で作られた槍、皆がその持ち主を見る

 

「ふざけんな…、ふざけんなよ!!!」

 

槍の持ち主であるミハルは槍を投げた姿のまま声を張り上げる

 

「…何かしら坊や?」

 

プレシアは苛立った声で質問する

 

「なんでそんなことが言えるんだ!あんたの生み出した命だろ!!あんたを母親としたってるんだろ!!!なのになんで…そんなことを言えるんだあんたは!!!!」

「…さっきも言ったでしょ。アレはただのお人形、必要が無くなれば捨てるのが当たり前でしょ?」

 

ミハルの言葉にさも当然のように返すプレシア

 

「許さない、俺は絶対にお前を許さないぞ!プレシア・テスタロッサ!!!…ッぐう」

 

叫ぶミハルだが先程の雷の攻撃が残っているのか体制を崩し膝をつく

 

「もういいわ、始めるとしましょう」

「た、大変です!これを見てください!」

 

エイミィがモニターを切り替えると、複数のモニターに時の庭園の各所が映し出される。すると地面から無数の機会の兵器が現れる

 

「これは…」

「時の庭園より傀儡兵の反応確認!60、80!さらに増加します!」

「プレシア・テスタロッサ、貴方は一体何をするつもりなの?」

 

リンディの問にプレシアが答える

 

「私達は旅立つのよ!失われた都、アルハザードへ!!!」

 

9個のジュエルシードがプレシアの周りに現れる

 

「この力で旅立って、取り戻すのよ。全てを!!!」

 

ジュエルシードが光を放つ

 

「次元振です!規模は…中規模以上!」

「ジュエルシード9個発動!次元振、更に強くなります!」

「転送可能な距離を維持したまま影響の少ない区域に移動を!」

 

アラームが鳴り響く中、挙げられた報告に対して命令を出すリンディ

 

「アハハハハ、アハハハハ、フハハハハ」

 

そんな中プレシアの笑いが司令室に響く、その顔は狂気に染まっている

 

「私とアリシアはアルハザードで全ての過去を取り戻す!」




遂にFgo第2部配信開始
一体どんな物語が繰り広げられるのか楽しみです。

さて、無印編もいよいよクライマックスになります。
…上手く書けるといいな
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