お気に入りにしてくれた方々ありがとうございます!
では続きをどうぞ
高町家全員と挨拶を終えたミハルは、店の厨房で桃子と一緒に料理をしていた。
「ミハルくん、次はこれに粉砂糖を振ってくれる?」
「はい分かりました」
しかし、料理とは言ってもイチゴのヘタ取りやケーキの仕上げをしているだけだが、
「ごめんなさいね。着いて早々お手伝いなんかさせちゃって」
「いえ、これからお世話になるんですから」
「そう言ってもらえるとありがたいわ」
話しながらも2人は素早く調理を進める。ミハルが粉砂糖を降ったシフォンケーキをサーブする。
「シフォンケーキとショートケーキできました」
「ありがとう、ミハルくん」
サーブしたケーキを士郎が注文したお客の元に持っていく。厨房に戻ると桃子さんが声をかけてきた
「ありがとうミハルくんもうお店も終わるから休んでていいわよ」
「そうですか、じゃあ甘えさせてもらいます」
そう言うと頭にかぶった三角巾を取り近くの椅子に座り一息するミハル。すると視線を感じそちらを見るとなのはがこちらを見ていた。
「どうしたの?なのはちゃん」
「えっと、ミハルさんて料理出来るんですね」
「今日は桃子さんの手伝いだけだけどね。一応簡単なのなら作れるよ、目玉焼きとか」
「凄いですね、家なんてお姉ちゃんの作る料理は..「なーのーはー」..にゃ!」
何か言おうとしたなのはは後ろにいた美由希によって止められる
「何を言うつもりだったのかな?」
「な、何でもないよ!?」
美由希は笑顔のままなのはに詰め寄り、なのはは両手と首を大きく横に振り何でもないと体で表現をする。そこに助けに入ったのは桃子さんだった。
「美由希、何やってるの早くお店の片付けをしなさい」
「む、はーい」
桃子に言われ厨房から出でいく美由希、それと入れ替わりで士郎が入ってきた。
「ミハルくんすまないね、お店の手伝いをしてくれて、今日はこのあと家でミハルくんの歓迎会をするかね」
「腕によりをかけるわよ」
その後、店の片付けを終え翠屋から高町家へ帰宅する6人、すると恭也がミハルに声をかける
「ミハル、お前が肩にかけているのは槍袋か?」
「はい練習に使うので持ってきました」
「ふむ、見せてもらってもいいか?」
「いいですよ」
ミハルは槍袋ごと恭也に渡す。受け取った恭也は袋から槍を取り出し観察したりノックの要領で叩く横と後ろから美由希と士郎がのぞき込む
「素材は白樫か...ニスは使っていないのか、手入れが大変だろう」
「でも、ちゃんと手入れしてるみたいだね、変な木のソリもないし」
「うちの木製はほとんどニスは使ってませんよ、師匠が『武器の手入れを怠るものが強者になれるか』って理由で」
「確かにスカサハはそう言いそうだね」
「もぉ、皆そういうのは家に帰ってからにしなさい」
母の桃子の一声で会話をやめる4人、しばらくしてと高町家に到着した。
「ここが士郎さん達の、」
「ああそうだねでも、」「それだけじゃないわよ」
「?」
士郎と桃子の言葉に不思議そうな顔をするミハル。すると士郎さん達がミハルの前に並び声を合わせる
「「「「「おかえりなさい、ミハル(くん・さん)」」」」」
しばらく驚いた顔で固まっていたミハル、しかしその後その顔は優しい笑顔に変わる
「…ただいま。」
その後の歓迎パーティーはとても賑やかとなった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
翌日 ミハルが目を覚ましたのは朝の6時だった。
「うぅ...、よく寝た。」
そう言い体を起こす。
「意外といい物だなこれ」
そう言いながらミハルが見たのは今まで寝ていた布団である。不思議な温もりに浸りたくなるが立ち上がる。
「さてと、朝練しなくちゃ」
寝巻きから動きやすいTシャツとジャージに着替える。部屋から出る際、壁に立掛けていた槍を持っていく。
「あら、ミハルくんおはよう。早いのね」
リビングに行くと桃子さんが朝食を作っていた
「はい、朝練をしようと思いまして庭を使わしてもらってもいいですか?」
「あらそれなら道場を使うといいわ。今恭也と美由希が朝練をしてるから」
「分かりました。ありがとうございます」
リビングから道場に行こうとすると後から桃子さんが「頑張ってね〜」と言ってきたのでミハルは軽く手を上げて応えた。
「はっ!」「ふっ」カッン「やぁ!!」ブゥン
道場に近づくにつれて木を打ち合う音が聞こえてくる。
扉の前に立ちゆっくりと扉を開ける。
最初にミハルが見たのは木刀の打ち合いだった
「そこ!」「あまい!っ…なに!?」ガツ「…くっ右は囮だったか」
恭也と美由希の訓練の様子を見ていると士郎さんが近付いてきた。
「おはようミハルくん、朝練かい?」
「はい、桃子さんに言ったらここを使うといいと言ってくれたので」
「もちろん構わないよ、向こうの方で体を動かすといい」
「ありがとうございます」
士郎さんにお辞儀をして道場の奥に行く、呼吸を整えて槍を構える。
「ふっ、ふっ、はぁあ!」
突きから薙ぎ払い、払った勢いを殺さずに切り返し。体をほぐしていく、しばらく体を動かしていると恭也が声をかけてきた
「ミハル素振りだけでは暇だろ、少し打ち合わないか?」
「でも恭也さんさっきまで美由希さんとやってましたよね?」
「なに、あの程度問題ないそれよりもお前とやってみたくてうずうずしてるんだ」
「分かりました。なんだか恭也さんバトルジャンキーみたいですね」
「お前の実力を知っておきたいんだ、許せ」
2人がゆっくりと距離をとり5メートル程で互いの武器を構える。士郎と美由希もミハルの実力が気になるのか静かに2人を見ている。
「いきます!」
先に動いたのはミハルだった。槍の穂先をしたに向けたまま恭也に接近する。
「ふぅっ!」
恭也もミハルに近ずき木刀を上から下に振り下ろす。ミハルは槍を刀に向けて突き上げる。
剣と槍が交わる
「…ッ!」「あれ?」「ほぉ」
目の前で起きた出来事に恭也達は各々の反応をする。
ミハルに振り下ろされた刀は空を切り剣先は床を向いている。槍は恭也の首すれすれを貫いていた。恭也が首を傾けていなければあたっていただろう。
「っ…やあ!」
逆袈裟斬りでミハルを下がらせ距離をとる
「いなし...か」
構えたまま恭也がつぶやく
「いなし?それって体術の技じゃなかったけ?」
「その通りたよ美由希、ミハルくんは槍を使って木刀の軌道をずらしたんだ」
「でもそれって槍を本当に手足のように使いこなせないとダメだよね」
「ああ、間違いなく槍術と棒術、共に高いレベルでものにしているだろう」
2人の話しを他所に恭也とミハルはジリジリと間合いを詰める
「すぐにバレると思ったけどまさか一手で見抜かれるとは思わなかったです。」
「なに、降った刀が不思議な軌道をしたから原因を考えただけだ」
「ちょっと傷つきます…ね!」
言い終わると同時に次に攻撃を仕掛けたのはミハルだった。細かく素早い突きを繰り出す。しかし恭也はそれを紙一重で避け続ける、もちろん恭也に余裕が無い訳ではなく全てを見切りその上でギリギリで避けている。
「っ…これならどうだ!」「…そこだ!」
しびれを切らしたミハルが先程よりも素早く力強い一撃を放つがそれを待っていたのか、槍に向かって下から切り上げる。木材同士がぶつかる時の独特の甲高い音が鳴り槍の穂先が上を向く。
刀を素早く構え直す恭也、お返しとばかりに突きの構えるをとる。
「終わりだ!」「(…!ここだ!)」
勝利を確信した恭也が突きを繰り出す。しかし、ミハルは槍を戻さず石突の部分を床に付け棒高跳びのように体を中に浮かす。
「な!?」
予想外の跳躍に驚きを隠せない恭也、突きが既に何も無い空間を突き進む。
「ハア!」「く、なめるな!」
空中で槍を振り下ろすミハル、恭也も負けじと刀を戻し横に構えて守りの体制になる。2度目の木材の衝撃音が響く。
「せい!」「うわっ!」
恭也が刀で槍を受けると力任せに振り抜く、それによりミハルは後ろに飛ばされる。
空中を2回転し床に着地するミハル、すぐに構え直そうとすると士郎の声が響いた。
「2人ともそこまでだ!」
「「!!!」」
士郎の声により動きを止める2人、
「そろそろ朝食の時間だ、汗を吹いてきなさい母さんが待ってる。…そうだろなのは」
「ふぇ!」
いつの間にいたのか扉の近くにいたなのはがビクッ!と体を震わす
「フーー、ありがとうございます恭也さん」
「ああ、こちらもいい刺激になったよ」
いつの間にか模擬戦までになっていた打ち合いを終えた2人、ミハルは息を乱して汗が顔を伝う、恭也も息は乱れているが汗は僅かに浮かんでいる程度だ
「あ、あのミハルさん!」
汗を拭い道場を後にしようとすると、なのはがミハルに話しかける。
「凄いですね!お兄ちゃんとっても強いのに。びっくりしました!」
「ありがとうなのはちゃん、でもまだまだだよ最後なんて力負けしちゃったし。」
そんなことないと言うが、なのははミハルの手を両手で握りながら言う
「そんなことないです!ミハルさんとってもカッコよかったです!」
なのはの言葉と同時に背中から殺気を感じ後ろを振り返るミハル。後ろでは僅かに目が細くなった士郎と恭也とあらあらと手で口を隠す美由希がいた。何故か背中から汗が吹き出すミハルだった。
いかがでしたか?
やっぱり戦闘描写って難しいですね
次回はなのはの親友、恭也の恋人を出したいと思います!