魔法少女リリカルなのは ~朱槍の魔道士〜   作:がっしー

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海に遊びに

「ミハル君!着いたよ!」

「うーん、もう着いたのか?」

「まったく、出発してからずっと寝てるんだから」

「仕方ないよアリサちゃん昨日まで合宿だったんだから」

 

クラブの合宿を終えたミハルは前に温泉に行ったメンバーで隣町の海水浴場に来ていた。

八瀬は家族とUS○に遊びにいく予定があり来ていない

 

「おはようミハル君、よく眠れたかい?」

「はい、士郎さんも師匠に負けないくらいのスパルタでしたね。みんなクタクタになってましたよ」

「なに、皆なら出来ると思ってるからこそあの練習量さ」

 

そんな会話をしていると車は近くのパーキングに止まった。

 

「それじゃあ、更衣室で着替えようか」

『はーい!』

 

士郎の先導で男女に別れるミハル達

 

「じゃあ恭弥、後でね」

「ああ、忍」

「………」

 

恭弥と忍の会話を見つめるミハル。更衣室で着替えながらミハルは恭弥に質問した

 

「恭弥さんってどんな経緯で忍さんと知り合ったんですか?」

「ん?別に大したことは無いさ、高校3年の時に怪我をした忍の手当をしたのがきっかけさ」

「へぇ、あの忍さんが怪我を、転んで足を擦りむいたりとかですか?」

「…いや、階段から落ちたんだ」

 

恭弥の言葉に驚くミハル

 

「え!?大丈夫だったんですかそれ!?」

「二人共、早く着替えて場所取りに行くぞー」

「あ、はい」

「すぐ行くよ、父さん」

 

だがミハルの質問は士郎によってウヤムヤとなった。

 

士郎達、男3人でビニールシートやパラソル、テントを建てているとなのは達がやってきた

 

「お父さーん、お兄ちゃーん、ミハルくーん!」

「お、みんな着替え終わったか」

「うん!ねぇ、ミハル君早く海に行こうよ!」

「けどまだテントが…」

 

そう言いながら士郎と恭弥を見る

 

「いいぞミハル、先に遊んでこい」

「気にせず行っておいで」

「…それじゃあすいません。行こうかなのは」

「うん!」

 

元気よく頷くなのはに手を引っ張られるミハル

 

「なのはちゃーん、ミハルくーん」

「なのはー、ミハルー早く早く!」

 

少し離れた所ですずかとアリサが呼ぶ声が聞こえる

 

「よし、じゃあみんなで遊ぼうか」

『うん!』

 

 

 

 

 

「う〜!なんで当たらないのよ!」

「そんな水鉄砲なんか当たらないよ!」

「うるさい!うるさい!うるさい!さっさと当たんなさいよ!!!」

 

 

 

「これで完成です…」

「おぉ、よく出来た砂の城だな」

「本当ですか?」

「うん、この短い時間に作ったとは思えない出来だよ」

「えへへ、ありがとうございます」

 

 

 

「いくよ!えーい!!」

「よっと」

「あぁ!簡単に上げられちゃった…」

「ナイスよミハル!えぃ!」

「なのはちゃん!」

「ありがとう!すずかちゃん!これが私の全力全開!」

「ぐあ!(今、ボールに魔力込めたな。なのは!)」

「やったー!」

 

海で遊び、砂で城を作ったり、ビーチバレーをしたりとミハル達はたのしんだ

 

「楽しー!」

「本当!」

「ホントだね!」

「3人共ー、1回士郎さんたちのところに戻るぞー」

『はーい!』

 

ミハルに言われテントまで戻るとノエルを除いた全員が居なくなっていた

 

「ノエルさん、みんなは何処に行ったんですか?」

「士郎様と桃子様は海の家で料理を買いに。忍様と恭弥様は2人で泳ぎに行きました。美由紀様とファリンはユーノを連れて飲み物を買いに行きました」

「え、ファリンさんに買い物を…?」

「えぇ、私が行こうとしたのですがファリンが自分が行くと聞かなくて…」

 

頭に手を当てながら呟くノエル

 

「ちょっと俺、探してきます」

「すいませんがお願いします」

 

なのは達をノエルに任せミハルは海の家の方に向かった

 

 

 

 

「うーん、見つからない。入れ違いになったかなぁ…ん?」

 

しばらく探したが美由紀達を見つけられず、1度戻ることにしたミハルはある人だかりに気づいた

 

「なんだろう、有名人でも来てるのかな?」

 

興味が湧きその人だかりに近づくミハル

 

「あれ、もしかして…」

 

人だかりの中心に居たのは4人の護衛に囲まれ、赤いビキニを着てイスに横になっている女性、サングラスで顔を隠しているが薄いピンクの髪がミハルには心当たりがあった。

人混みから前に出て近づくと護衛の1人が立ちふさがる。が、気にせず女性に声をかける

 

「こんな所で何してるのさメイ姉」

「ん?…ああ!ミハくんだ!どうしたのこんな所で?」

「いや、こっちのセリフなんだけど」

 

メイブがサングラスを取り手を払うとミハルの前にいた男が退く

 

「私は見ての通りバカンスよ。まぁ、次の仕事の前の息抜きでもあるけどね」

「日本で何するつもりだ…」

「あら、フフッン。やっぱりミハくんはその雰囲気のほうが似合ってるわ」

 

メイヴの言葉に目を細めるミハル。だがメイヴはあっけらかんと返す

 

「…やっぱりスカサハが日本にミハくんを預けた理由が分からないわ。このまま育てれば立派な戦士になれるのに…ねぇミハくん?今からでもウチで働かない?」

「…メイ姉、悪いけどそのつもりは無いよ。それに…」

 

振り返りながらミハルは答える

 

「今の生活もいいものだと思ってるから」

「………」

 

そのままなのは達の元に帰るミハルをメイブは見つめていた

 

「メイヴ様」

「何?今気分が良くないのだけど」

 

護衛の1人が話しかけてくるのを鬱陶しそうに答える

 

「クライアントが到着されたようです」

「…そう、ならバカンスも終わりね。みんな」

『ハッ』

 

立ち上がったメイヴに護衛たちが続く

 

「さっさと終わらせて日本を発つわよ」

 

 

 

 

 

「まさかメイ姉と会うとは…」

 

なのは達の元に戻る道すがらミハルはそう呟いた

 

(何しに来たんだろう?仕事に来たみたいだけど銃刀法が厳しい日本で仕事なんて割に合わなそうなのに…そんなに報酬が良かったのかな?)

「ミハルちゃーん」

「あ、リファンさん」

 

メイヴの目的を考えていると向こうからリファンが走ってきた

 

「見つかって良かったですよ。みんな戻ってきてるから早く戻ってお昼にしましょう!」

「そっか、心配かけたみたいだね。じゃあ行こうか」

「…あの、ミハルちゃん。なんで私の手を握ってるんですか?」

 

テントに戻ろうと手を取ったリファンは聞いてくる

 

「いや、迷子になられると困るから…」

「何でですか〜!」

 

ミハルの答えに納得いかない声を出すリファンだった

 

 

 

 

その後みんなの所に戻ったミハルはお昼を食べた後、スイカ割りや海で泳いだりと楽しんだ

 

「それじゃあ、そろそろ帰ろうか」

 

士郎の音頭で全員が帰る準備を始める

 

「ミハル君みんなと先に着替えてきなさい」

「去年も俺と父さんで片付けをしてたんだ問題は無い」

「じゃあお願いします」

 

士郎と恭弥に頭下げてなのは達の後を追いかけた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うーん、暇だ」

 

士郎と恭弥に言われ先に着替えたミハルはまだ更衣室から出てこないなのは達を待っていた

 

「あ、ミハル君」

「すずかちゃん、やっと出てきた。みんなは?」

 

すると更衣室から出てきたすずかに他のみんなはどうしたのか聞いてみる

 

「まだ着替え中、シャワー室がいっぱいで私だけ先に着替えたの」

「そっか、じゃあまだかかるのか…」

「うん、ごめんね待たせちゃって」

「いや、いいよ仕方の無いことだし」

「うん。あ、私ちょと御手洗に行ってくるね」

「分かった」

 

そう言ってすずかはトイレの方に歩いていった。

 

 

 

数分が経ち、戻ってこないすずかに違和感を覚えトイレに向かうミハル。するとある男とすれ違った

 

「あれってメイ姉の護衛の男、こんな所で何をしてるんだ?」

 

それはメイヴに近ずいた時に立ちふさがった男だった。護衛が護衛対象の元を離れているのが気になり男の後をつける。男は海岸沿いの道路に出ると1台の車に近ずくとドアを開けると中にいる男と何かを話し出した

 

「……」

「……」

 

「何を話してるんだ?…ッ!!?」

 

離れているため何を話しているかは聞こえないが開けられたドアから見れた車内の人物に驚く

 

(すずかちゃん!?なんで車の中に!!?)

 

そこには拘束され気を失っているすずかの姿があった。

驚いているうちに男が車に乗り込む

 

「まずい!…あ、お兄さん!」

「ん?なんだい、坊や」

 

慌てて周りを見渡すとオレンジ色のライフジャケットを着た男性に声をかける

 

「更衣室の周りに高町士郎と高町恭弥って人がいるはずだから『ミハルは車を追いかけて行った』って伝えてくれる?」

「は?一体何を…「じゃあお願いね!」…あっ!ちょと君!」

 

要件を伝えると走り始めた車を追いかける為に走り出すミハル。後ろから男性の声が聞こえてくるがそのまま走り出す

 

「何のつもりだメイ姉!」

 

吐き捨てながら車を追いかけるミハルだった

 

 

 

 

 

 

 




その頃の翠屋にて…

「あ〜、いーなー。師匠達海に遊びに行って、私も行きたかったー!」
「そんなん言う暇あったら食器洗うの手伝いや。おさる」
「分かってるよ。でもさー」

愚痴をこぼす晶とそれを諭すレン。すると今の時間帯には珍しく客が入ってきた

「ミハルー!この私、フィン・マックールが会いに来たぞ!!」

厨房にいても聞こえてくる声に2人は話し合う

「なんやえらいお客がやってきたなー」
「ナルシスト臭そうなお客さんだな」

そんなことを言う2人。フィンには神咲が接客する

「いらっしゃいませ。ミハル君に用事ですか?」
「うむ、あぁ、済まない麗しいお嬢さん。ミハルはここにいるのかな?」
「え、えっと、すいません。ミハル君は士郎さん達と一緒に海に遊びに行ったので夕方には戻ると思うんですが…」
「なんと!では仕方ない。ここで待つとしよう。済まないがお嬢さんコーヒーを頂けるかな?」
「はい、分かりました。ではお好きな席でお待ちください」

そう言い神咲は店の奥に消えていった

「さて、ミハルが帰ってくるまで優雅に待つとしようか」

そう言いながらフィンはカウンターに座る。するとドアが開き新たな客が入ってくるとフィンに話しかける

「隣、よろしいですか?」
「ん?あぁ、構わないとも。どうぞ」

しかし隣に座った男性を見たフィンは動きを止める

「ディ、ディルムッド。なぜここが…」
「主が日本で消えればここに来るなどここ以外にないでしょう。さぁ、帰りますよ我が主」

フィンの襟を掴むディルムッド

「ま、まて!ディルムッド!せめてミハルを一目見るだけでも…」
「いいえ、まだ護衛の仕事が残っているのです。大使を待たせるわけにはいけません。…私もミハルには会いたいですが帰りますよ」
「お、おのれディルムッド!」

そうして2人は翠屋を後にする

「お待たせしました。コーヒーです…あれ?いなくなっちゃた」

コーヒーを持って戻ってきた神咲は不思議そうに首をかしげた。
誰もいなくなったカウンターには千円札が置かれていた
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