魔法少女リリカルなのは ~朱槍の魔道士〜   作:がっしー

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それは、ささいな幸せの為に

シグナム達を逃した後、リンディ家に集まったミハル達。現在なのはとフェイトはエイミィからデバイスの話を聞いておりミハルとアルフはリンディ、クロノと今回の戦いの話をしていた

 

「問題は彼らの目的よね」

「ええ、どうも腑に落ちません。彼らはまるで、自分の意思で闇の書の完成を目指しているように感じます」

「?、それってなんかおかしいの?」

 

クロノの言葉にアルフが首を傾げる

 

「闇の書ってのも要はジュエルシードみたく、すっごい力が欲しい人が集めるもんなんでしょ?だったらその力が欲しい人のために頑張るってのもおかしくないと思うんだけど…」

 

アルフの考えにクロノとリンディは顔を見合わせる

 

「…第一に闇の書の力はジュエルシードのように自由な制御がきく物じゃないんだ」

「完成前も完成後も純粋な破壊にしか使えない。少なくともそれ以外に使われたと言う記録は1度もないわ」

「そんなに危険なものなのか…」

 

2人の説明にそう呟くミハル。なのは達も説明を終えてミハル達の元に来る

 

「それともう1つ、あの騎士達…闇の書の守護者の性質だ。彼らは人間でも使い魔でもない」

『!!?』

 

突然の事実に驚きを隠せないなのは達

 

「闇の書に合わせて、魔法技術で造られた擬似人格。主の命令を受けて行動する…ただそれだけのプログラムに過ぎないはずんだ」

『…………』

「あの…」

 

クロノの説明で黙ってしまったミハル達、その中でフェイトが少し暗い顔で手を上げる

 

「使い魔でも人間でもない擬似生命というと…私みたいな?」

「「ちがう(よ)わ!」」

『!!!』

 

フェイトの考えに2つの声が否定する。1人はリンディ、もう1人はリビングの入口に立つパジャマを着たアリシアだった

 

「フェイトさんは生まれ方が少し違っていただけで、ちゃんと命を受けて生み出された存在でしょ?」

「そうだよフェイト。そんな寂しいこと言わないでよ…私達家族だよ」

「リンディさん、お姉ちゃん…」

 

アリシアはフェイトに近づきフェイトの両手を握る

 

「検査の結果でも、ちゃんと出てただろ。変なことを言うものじゃない」

「はい…ごめんなさい…」

 

クロノにも言われ謝るフェイトしかし、その顔は先程よりも明るくなっていた

 

「そうだ!わかりやすくモニターで説明しよっか!」

 

空気を切り替えようとモニターでの説明を提案するエイミィ。するとリビングが暗くなりモニターが現れる

 

「守護者達は闇の書に内蔵されたプログラムが人の形をとったもの。闇の書は転生と再生を繰り返すけど、この4人は闇の書と共に様々な主の元を渡り歩いている」

「意思疎通の為の会話能力は過去の事件でも確認されてるんだけどね。感情見せたって例は今までないの」

「闇の書の蒐集と主の護衛。彼らの役目はそれだけですものね」

 

クロノ、エイミィ、リンディが過去の事件からわかっている事をなのは達に説明する

 

「でもあの帽子の子、ヴィータちゃんは悲しんだり怒ったりしてたし…」

「シグナムからもはっきり人格を感じました。…「成すべきことがある」、「仲間と主の為だ」って」

「主の為…か、」

 

なのは、フェイトの2人が実際に相対して感じたことを話し、クロノはフェイトの言葉を反芻する。

 

「まぁ、それについては捜査にあたっている局員からの情報を待ちましょっか」

「えぇ、転移頻度から見ても主がこの付近にいるのは確実ですし。案外、主が先に捕まるかも知れません」

 

モニターが消えリビングが明るくなる

 

「ああ、そりゃあ分かりやすくていいね」

「だね、闇の書の完成前なら持ち主も普通の魔道士だろうし」

「それにしても、闇の書についてもう少し詳しいデータが欲しいな…!」

 

手を顎にあてて考えるクロノ、するとユーノを見て何かを思いつく

 

「ユーノ、明日から少し頼みたいことがある」

「?、いいけど…」

「よし、それじゃあ今日は解散だ」

 

何かは分からないが承諾するユーノ。了解を得たクロノは全員に解散を言う

 

「……とろこで」

 

だが、クロノはジト目をある人物に向ける

 

「ミハル、さっきから殆ど何も話さず。僕のやられている映像を見て楽しいか?」

「ん?いや、そうゆう訳じゃないんだが…」

 

話しかけられたミハルは少し歯切れ悪く答える。ミハルの前にはランサーが映し出したモニターから先程のクロノと謎の仮面の男の戦いが流れていた

 

「確かにその男についても調査が必要だが、それはさっき母さん…ンッン、艦長も言っていたが捜査にあたっている局員が何か見つけてくれるだろう」

 

少し顔を赤くしながら話すクロノ

 

「なぁクロノ、この仮面の奴さ…」

「?、何か心当たりがあるのか?」

「………いや、なんでもない…」

 

何かを言いたそうにするミハルだが結局何も言わずモニターを消すのだった

 

「なのはユーノ、先に帰っててくれ。俺は少し走りこんでから帰るよ」

「うん、わかった」

[それじゃあ家で待ってますね]

 

リンディ家を出て、ミハルはトレーニングとして2人と別れ夜の町を走りる

 

(…あの仮面の男、本当に男なのか?)

 

頭に浮かんだ疑問を考えながら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝、八神家

 

「シグナム、はやてちゃんもうじき帰ってくるそうよ」

「そうか」

 

はやてとの電話を終えたシャマルがシグナムに話しかける。現在八神家にはシャマルとシグナムザフィーラがおりヴィータだけがいない

 

「ヴィータちゃんは、まだ?」

「かなり遠出らしい。夕方には帰るそうだ」

 

そう言いながらシグナムは冷蔵庫を開ける

 

「貴方はシグナム?」

「何が?」

「大丈夫?…だいぶ魔力が消耗してるみたいだから」

 

シグナムの体調を心配するシャマル

 

「お前達の将は、そう軟弱には出来ていない。大丈夫だ」

 

そう言いながらペットボトルを取り出しシグナムはソファに座る

 

「貴方も随分変わったわよね…昔はそんな風には笑わなかったわ」

「そうだったか?」

「貴方だけじゃない。私たち全員、随分変わったわ。皆、はやてちゃんが私達のマスターになった日からよね」

 

シャマルは、はやてと出会った日のことを思い出す。

その頃月村家をお邪魔したはやては、ノエルの運転で家に帰っている所だった

 

 

「そうですか。ご親戚の皆さんと一緒だと賑やかでいいですね」

「はい、なんやこう…毎日むやみに楽しいです」

「ふふっ、素敵ですね」

 

シグナム達のことを話すはやてとノエル。ふと、はやては車窓から外の様子を見る。

 

(そっか、皆が来てからもう半年以上になるんやな…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

6月3日午後9時5分八神家

 

カラカラカラ…

 

広い家には車椅子の動く音だけが虚しく響く。音の主、はやては固定電話の前で止まると電話のボタンを押す

 

『留守電メッセージ、1件です。ピー…「…もしもし?海鳴大学病院の石田です。えっと、明日ははやてちゃんのお誕生日よね。明日の検査の後、お食事でもどうかなーと、思ってお電話しました。明日、病院に来る前にでもお返事くれたら嬉しいな。よろしくね」ピー…。メッセージは以上です』

「……」

 

石田先生からのメッセージを聞き少し笑顔になるはやて、返事は明日にしようと考え車椅子を動かし寝室に向かう。その後車椅子からベットに移り、ベットに横になりながら本を読む

 

カッ、カッ、カッ、

「あ、もう12時…」

 

読書に夢中になり過ぎ時計の時刻はもうすぐ日付が変わる時間になっていた

 

カッ、カッ、カッ、カッ、カッ

 

時計の針全てが12時を指す。そしてソレは目覚めた

 

「?」

 

後ろにある本棚から紫の光が輝きだす。不思議に思ったはやては振り返ると鎖に縛られていた1冊の本が光を放っていた。

 

「なに…?」

 

突然のことに不安になるはやて、すると本はひとりでに浮くとはやての元に近寄ってくる

 

「ヒッ…」

 

短い悲鳴をあげるはやて。本は己で鎖をちぎるとページが開かれる、しかしページは全て空白で何も書かれてはいない

 

『起動』

「あぁ、ああ……!」

 

本が閉じ突如言葉を喋りだす光景に理解が追いつかないはやて、さらに自分の胸から半透明な球が出てきて更に混乱する。光が自分と本との間で球は止まると突然強い光を放ち部屋を包む

 

「つぅ……!!?」

 

あまりの眩しさに目をつむるはやて、光が弱まりゆっくりと目を開くはやての前には4人の男女が跪いていた

 

「闇の書の起動、確認しました」

「我ら、闇の書の蒐集を行い。主を守る守護騎士にございます」

「夜天の主の元に集いし駒」

「ヴォルケンリッター、なんなりと命令を」

 

現れたシグナム達は主の命令を待つ。ふとヴィータが顔を上げはやてに近づく

 

[ねぇ、ちょっとちょっと]

 

念話で跪いたままの3人に話しかけるヴィータ

 

[ヴィータちゃん!シー!]

[でもさぁ…]

[黙っていろ、主の前で無礼は許されん]

 

それにシャマルとシグナムが注意する

 

[無礼って言うかさ。コイツ、気絶してるように見えるんだけど]

「ぇ、ウソ!」

「キュウ〜…」

 

これまでの出来事にはやての頭はパンクし、目は渦を巻いていた。

 

 

その後、病院に病院に運び込まれたはやては石田先生からシグナム達のことを聞かれていた

 

「どういう人達なの?春先とはいえ、まだ寒いのにはやてちゃんに上着もかけずに運び込んできて。変な格好してるし、言ってることは訳わかんないし。…どうも怪しいわ」

「あの…その…!じ、実はあの人たち私の親戚で」

「親戚?」

 

咄嗟に思いついたはやての話に眉をひそめる石田先生

 

「遠くの祖国からあたしのお誕生日をお祝いに来てくれたんですよ。そんでビックリさせようと仮装までしてくれてたのに、あたしがそれにビックリしすぎてもうと言うか、その…そんな感じて…なぁー?」

「そ、そうなんですよ〜!」

「その通りです」

 

はやての作り話に上手く話を合わせるシャマルとシグナム。石田先生も不思議に思う所もあったようだが一応の納得はしたのだった

 

 

 

 

「そっかー、この子が闇の書ってもんなんやね」

「はい」

 

家に帰り今の自分の状況を説明されたはやては手に持つ闇の書を見る

 

「うーん、とりあえず分かったことが1つある。闇の書の主として守護騎士みんなの衣・食・住、きっちり面倒みなあかんゆうことや。幸い住む所はあるし、料理は得意や。皆のお洋服買ってくるからサイズ図らせてな?」

「「「「………」」」」

 

何を言い出すのか?そんな顔をするヴィータ達。それからしばらくの間、はやてと守護騎士達は静かで平穏な日々を過ごしていった

 

「主はやて、本当によろしいのですか?」

「…何が?」

「闇の書のことです」

 

平和な日々が続く中、シグナムははやてに闇の書について聞いた

 

「貴方の命あらば、我々は直ぐにでも闇の書のページを蒐集し、貴方は大いなる力を得ることが出来ます。…この足も治るはずですよ」

「アカンて、」

 

はやての足に触れながら確認するシグナム、しかしはやては首を横に振る

 

「闇の書のページを集めるにはいろんな人にご迷惑をおかけせなあかんのやろ?」

「っ、……」

「そんなんはアカン。自分の身勝手で人に迷惑をかけるんは良くない。私は、今のままでも十分幸せや…父さん母さんはもうお星様やけど。遺産の管理とかはおじさんがしっかりしてくれてる」

「…お父上のご友人、でしたか?」

 

話に出てきた人物にシグナムは聞いてみる

 

「うん、おかげで生活に困ることもないし。それに、今は皆がおるからな」

「!」

 

そう言いシグナムに抱き着くはやて、シグナムも少し驚くが黙ってそれを受け入れる

 

「はやて!」

「どないしたん、ヴィータ?」

 

するとヴィータが2人に近寄ってくる

 

「はやて、冷凍庫のアイス食べていい?」

「お前、夕食をあれだけ食べてまだ食うのか!?」

 

ヴィータの発言に呆れるシグナム

 

「うるせぇな、育ち盛りなんだよ!はやてのご飯はギガうまだしな!」

「しゃーないな、ちょっとだけやで?」

「うん!」

 

元気よく返事をし、ヴィータは台所に向かう

 

「…シグナム?」

「はい?」

「シグナムは皆のリーダーやから約束してな?」

「?」

「現マスター八神はやては、闇の書には何も望みはない。私がマスターでいる間は闇の書のことは忘れてて」

 

シグナムの目をしっかりと見て話すはやて

 

「皆のお仕事は皆で仲良く家で過ごすこと、約束できる?」

「…誓います。騎士の剣にかけて」

 

 

しかしその平和な日々は終わりを迎えようとしていた

 

「命の危険…?」

「はやてちゃんが…」

「ええ…」

 

ある日、病院の診察に行った後、部屋に残されたシグナムとシャマルは石田先生から聞かされた話に驚きを隠せないでいた

 

「はやてちゃんの足は原因不明の神経性麻痺だとお話しましたが、この半年で麻痺が少しずつ上に進んでいるんです。この2ヶ月は特に顕著で…、このままでは内蔵機能の麻痺に発展する危険があるんです」

 

話を聞き2人はある確信を持った。原因は闇の書、はやてが生まれた時から共にいた闇の書はまだ幼いはやての肉体と魔力に負担を与え、更には自分たち守護騎士の活動の為に僅かながらも魔力を使っているのも。無関係とは言えなかった

 

「助けなきゃ…」

 

夜、2人にもはやての状態について話し、重い空気の中ヴィータが呟く

 

「はやてを助けなきゃ!シャマル!シャマルならはやてを治せるだろ!?」

 

瞳に涙を溜めながら縋るようにシャマルを見る

 

「ごめんなさい。私の力じゃどうにも…」

「なんでだ…なんでなんだよーーー!」

 

だが、シャマルに首を横に振られヴィータは大声を上げながら泣き崩れる。その様子を見てザフィーラはシグナムに視線を向ける

 

「シグナム…」

「我らに出来ることはあまりにも少ない…」

 

手に乗せているレヴァンティンを小さく握るシグナム

 

「主の体を蝕んでいるのは、闇の書の呪い」

 

レヴァンティンを待機状態から展開し掲げる。それを見てヴィータ達も己のデバイスを掲げる

 

「はやてちゃんが闇の書の主として真の覚醒を経れば…」

「我らの主の病は消える。少なくとも、進みは止まる!」

「はやての未来を血で汚したくないから人殺しはしない。でも、それ以外なら…なんだってする!」

 

4人の思いがひとつになる

 

(申し訳ありません…我らが主、ただ一度だけ、貴方との誓を破ります)

 

そして4人は、はやてから授かった騎士甲冑を纏い別の世界に転移する。シグナム達の闇の書の蒐集が始まった時だった

 

 




帝都イベガチャ現在120連、沖田オルタ出ない…星四鯖も出ない。このままじゃメルト爆死の時の200連に追いついてしまう…。誰か俺に力を、沖田オルタを引く力を分けてくれーーー!!!


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