魔法少女リリカルなのは ~朱槍の魔道士〜   作:がっしー

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第35話投稿です

消えぬ炎の快男児ゆったりとプレイしてます。キャスター師匠はピックアップ2で来るんだろうなー、我がカルディアには殺師匠しかいないから是非とも欲しい所。と言うかシグルドの声優が津田さんだった。ペペロンチーノだと思ってたのに…じゃあペペは誰だろう……福山潤くんとか?

それはともかくどうぞ


悲しみの戦いへ

12月22日 アースラ

 

この日ミハルは学校を終えた後、アースラのデバイス整備室でカルノとある話をしていた

 

「ふむ…、自身の魔力変換の効率の悪さですか」

「はい」

 

顎をさするカルノにミハルは話を続ける

 

「自分の魔力量がなのは達に比べて少ないのは分かってます。でも、フェイトやシグナムのように効率よく魔力変換をする事が出来ないのは自分自身に問題があるんじゃないかと思ってしまって……」

「なるほど…」

 

これまでのミハルが氷の魔力変換を使う事は度々あった。しかし戦闘で使ったことがあるのは温泉地でのアルフとの戦いやアースラに移ってからのジュエルシード集めに数回使った程度

 

「……確かにミハル君の魔力変換はかなり効率が悪いです。実際、君の魔力変換をベースに記録媒体を作る時はかなり手間取りましたからね」

 

苦笑いをしながら答えるカルノは手を顎から離すとその手をミハルに向けて伸ばし指を2本立てる

 

「その際、記録媒体を作る時に分かったことは2つ。1つはミハル君自身がまだ、氷の魔力変換にイメージが出来ていないこと。本来、魔力変換を持って生まれた子供達は小さい頃から他者や自身を傷つけないよう魔力をコントロールするための訓練をしています」

「イメージ不足…それは何となく分かっていました。もう1つは?」

 

説明を聞き納得するミハルはカルノに先を促す

 

「そして2つ目、これが最も大事な事なのですがミハル君……君自身が魔力変換に対してストップをかけています」

「え、俺が…ですか…?」

 

驚きの事実にミハルは言葉を失う中、カルノは前に出した手を下ろす

 

「気になったので少し調べるとこのような例がありました。炎の魔力変換を持った少年が訓練中に誤って施設に火をつけて火事に……幸いけが人は出ませんでしたが少年はそれがトラウマになってそれ以降、魔法を上手く使えなくなってしまったようです」

「…………」

「もしかしたらミハル君も小さい頃何かトラウマになる事があり。どこかで魔力変換を使わないようにしているのかも知れません」

「俺が…自分で…」

 

小さく呟きながら自分の手を見るミハル。するとカルノがミハルの肩に優しく触れる

 

「イメージ不足については今後魔法を使っていけば問題はありません。2つ目については……こればかりはミハル君の問題ですから私から言えることはありませんね。申し訳ありません」

「いえ…、話を聞いてもらって、ありがとう…ございます」

 

礼を言い整備室を後にするミハル。それを見送るカルノ

 

「準備は整っている。後は、時が来るのを待つだけ…グッ!」

 

突如カルノが顔を顰め、左腕を抑えてうずくまる

 

「もう少し…もう少し持ってくださいよ…私の体…」

 

苦しむ顔でカルノは自分にそう言い聞かせるのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

12月23日 高町家

 

この日高町家ではフェイトとアリシアを招待し、一日早いクリスマスパーティーが行われようとしていた

 

「よし。みんなー出来たわよー」

 

桃子が食卓に料理を出し終わり声をかけると全員がテーブルを囲む

 

「それじゃあ皆、いただきます」

『いただきまーす』

 

士郎が手を合わせ音頭をとるとミハル達も同じく手を合わせ料理を食べ始めた

 

「フェイトちゃんとアリシアちゃんも沢山食べてね」

「はい!ありがとうございます」

「ハーイ!」

 

桃子の言葉にフェイトとアリシアは笑顔で応える。各自好きな料理を自分の皿に盛り付けて食べ始める

 

「はいアルフ。お前の分」

[ありがとよミハル]

 

ミハルはそれなりに大きな骨付き肉を皿に載せるとテーブルの下にいた子犬モードのアルフの前に置く。念話でお礼を言いながら肉にかぶりつき笑顔を見せるアルフ。

 

「すごーい。よくだべるね〜」

 

アルフの食べっぷりを見ていた美由希は笑顔を見せる

 

「フェイトちゃん達は今年のクリスマス・イブはやっぱり家族と一緒なのかい?」

「はい。その…一応は…」

「クリスマスケーキ楽しみ!」

 

士郎の質問に恥ずかしそうに応えるフェイトと目をキラキラさせケーキのことしか頭にないアリシア

 

「そう」

「ウチは今年もイブは地獄の忙しさだ」

「?」

 

2人に笑顔を向ける桃子。明日の仕事を思い遠い目をする士郎を見て首をかしげるフェイト

 

「翠屋のクリスマスケーキ。人気商品だからイブの日はお客さんいっぱいなの」

「それにねイブを過ごす友達とか、恋人同士の為に深夜まで営業してるんだよ」

「そうなんですか…」

 

なのはと美由希が説明に納得するフェイト。

 

「恭ちゃんはいいよね?店の中で忍さんとず〜っと一緒だし♡」

「それは別に関係ないだろ…」

「でも、…嬉しいんでしょ?」

「そ、それはそうだが…」

 

突然話を振られ素っ気なく返すが、すかさずミハルの追撃に照れくさく返してしまい。恭弥は2人にニヤニヤした笑顔を向けられた

 

 

 

 

 

パーティが終わりフェイト達が帰った後、ミハルの携帯が鳴り開くとすすかからミハル達に一斉送信のメールが来ていた

 

すずか『明日の終業式の帰りの件、みんな大丈夫ですか?』

フェイト『はやてにプレゼントを私に行くんだよね?』

なのは『でも…内緒で行って大丈夫かな?』

八瀬『なのはちゃん。内緒だからサプライズになるんだぜ?』

アリシア『そうそう!皆ではやてちゃんを驚かせよー!』

アリサ『まぁ、もし都合が悪かったら石田先生に渡してもらえばいいし』

ミハル『最悪、イブじゃなくてもクリスマス当日に渡せば問題ないよ』

すずか『じゃあ、そういうことで…また明日ね。おやすみ!』

 

すずかのメールの後はみんながおやすみのメールを送り合いミハルもおやすみとメールを打つ

 

「そう言えば今年はホワイト・クリスマスになるかもってテレビで言ってたな…」

 

ふと、天気予報士の話を思い出したミハルは窓から空を見る

 

「雪……トラウマか……」

 

そう呟きながら視線を外から部屋の机に置いてあるランサーに向ける

 

「…やっぱり。義母さんに拾われる前の事なのかな…」

 

ミハルの言葉に答える声はなく。ランサーが僅かに光るだけだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

12月24日 海鳴大学病院

 

この日、シグナムとヴィータはページの蒐集を一旦中止し、シャマルと共にはやての見舞いに来ていた

 

「はやてゴメンね、あんまり会いに来れなくて…」

「ううん。元気やったか?」

 

謝るヴィータにはやては気にしてないと声をかけ頭を優しく撫でる。その姿を見てシグナムとシャマルは微笑み幸せな時間を過ごしていた

 

コンコン…

「こんにちはー」

 

だが、その時間は終わりを告げる

 

「あれ?すずかちゃんや!」

「「「!!!」」」

 

ドアの向こうから聞こえたすずかの声にはやては驚くがシグナム達は背中に冷たい汗が流れる

 

「はーい!どうぞー!」

『こんにちはー!』

 

扉が開き、すずか達が病室に入ってくる

 

「あ!今日は皆さんお揃いですか?」

「こんにちは。初めまして」

 

先に入ったすずかとアリサが挨拶をすると、後ろからなのは達が続く

 

「「「「っ!!!」」」」

「「「…………」」」

 

シグナム達の姿を見たなのは達は目を見開き息を呑む。一方シグナム達は何も言わず、こちらを睨みつけ病室は人数に似合わない静けさが場を支配する

 

「……あ…、すいません。お邪魔でした?」

「あっ、いえ」

「いらっしゃい皆さん」

 

あまりの静かさにタイミングが悪かったのかと考えたアリサが声をかけるとシグナムとシャマルが上手く取り繕う

 

「ホッ、良かった…」

「ところで今日は皆どないしたん?」

 

安心した八瀬が胸を撫で下ろし、はやてが訪問してきた理由を尋ねるとすずかとアリサは腕にかけていたコートを取りプレゼントを見せる

 

『サプライズプレゼント!!』

「わァっ!」

 

差し出されたプレゼントに目を輝かせるはやて

 

「今日はイブだから、はやてちゃんにクリスマスプレゼント」

「俺たち全員で選んだぜ!」

「ホンマに!?ありがとうな!」

 

2人からプレゼントを貰いお礼を言うはやて。そんな中なのは達はシグナム達がここにいる事に理解が追いつかず黙ったままでいた

 

「?ミハルさん達どうしたん?」

「いや…、なんでもないよ」

「あ、みんな。コート預かるわ」

 

適当にはぐらかすミハル。するとシャマルが場を和ませようと気を利かす

 

「…念話が使えない、通信妨害を?」

「シャマルはバックアップのエキスパートだ。この距離なら造作もない」

 

 

「あなた達、守護騎士が此処に居るとゆうことははやてちゃんが闇の書の…」

「…………」

 

病室に備え付けのクローゼットにコートをかけながらフェイトはシグナムと、ミハルはシャマルに周りにはには聞こえない声で話す。ミハルに関しては無言の返答だったがそれは答えを言っているようなものである

 

「……」

「えっと、あの、そんなに睨まないで…」

「睨んでねーです。こうゆう目つきなんです」

「うぅ…」

 

なのははヴィータから一方的な拒絶を受け落ちこむ

 

「ヴィータ!嘘はアカン。そんな悪い子はこうやで!」

「ウムッ、ムムー!」

 

するとはやてがヴィータの鼻をつまみお説教をし始め、魔法関係以外のアリサ達はその光景にクスクスと笑う

 

「お見舞いしてもいいですか?」

「…ああ」

 

フェイトがシグナムに聞くと少しの間のあとシグナムが許可を貰い。はやてへのクリスマスサプライズは一応の成功を収めた―――

 

 

 

 

 

 

 

お見舞いが終わり病院を後にしたミハル達はすずか達と別れあるビルの屋上でシグナムとシャマルに呼び出されシグナムから話を聞かされていた

 

「はやてちゃんが闇の書の主…」

 

分かってはいたがシグナムから告げられた話に動揺を隠せないミハル以外の3人

 

「悲願はあと僅かで叶う」

「邪魔するのなら…はやてちゃんのお友達でも」

「待って!ちょっと待って!ダメなんです!闇の書が完成したらはやてちゃんは……」

 

戦闘態勢をとるシグナム達になのははユーノが調べた情報を話そうとするだが…

 

「ハァ!」

「!っう…!アァっ!」

 

突如アイゼンをもって現れたヴィータの強襲になのはは障壁を張り防御するが吹き飛ばされフェンスに激突する

 

「「「なのは!」」」

「ウオオアアアア!!!」

「「ッ!」」

「えっ?わァっ!!?」

 

飛ばされたなのはに気を取られたその一瞬。シグナムはレヴァンティンをミハル達に斬り掛かるがフェイトとミハルは後ろに飛んで下がり。アリシアはミハルに抱えられ難を逃れ、此方もデバイスを展開し次の攻撃に備える

 

「…管理局に我らが主の事を伝えられては困るのだ」

「私の通信妨害範囲から出す訳には、いかない!」

 

シグナム達の姿が先程までの私服から騎士甲冑に変わっていく

 

「…………」

「ヴィータ、ちゃん…」

「邪魔、すんなよ…もう後ちょっとで助けられるんだ。はやてが元気になってアタシ達の所に帰ってくるんだ!」

 

涙を流しながらなのはを睨むヴィータ

 

「必死に頑張って来たんだ…もう後ちょっとなんだから……邪魔すんなーーー!!!」

 

ヴィータはカードリッチをロードし、アイゼンを振り下ろす。大きな爆発が起き炎と煙が上がる

 

「はぁ…はぁ……ちぃ…」

 

息を切らすヴィータは炎の中から現れたなのはに舌打ちをする。バリアジャケットを着たなのはに怪我はなく、バリアジャケット自体にも目立った損傷はない

 

「悪魔め…」

 

思わずそんなことを口にするヴィータ

 

「…悪魔で、いいよ…」

<AxelMode Driveignition>

レイジングハートを展開し構えるなのは

 

「悪魔らしいやり方で。話を聞いてもらうから!」

 

なのはとヴィータが空に舞い上がる。一方、ミハル達はシグナムとシャマルから距離を取り向こうの出方を待つ

 

「ミハル…フェイト…」

「アリシア、下がってろ…」

「う、うん」

 

脇に抱えていたアリシアを降ろし後ろに下がらせる

 

<Ice Hole>

 

ランサーが魔法を発動しアリシアを包むように氷のドームが出来上がる

 

「気休めだけど、ないよりはマシだろ」

「…ありがとうミハル」

 

アリシアの安全を一応確保し、ミハルはシグナム達に向き直る

 

「シャマル、後ろで通信妨害に集中していろ」

「えぇ」

「闇の書は悪意ある改変を受けて壊れてしまっている。今の状態で完成させてしまっては…はやては!」

「我々はある意味、闇の書の一部だ」

 

フェイトがシグナムに向かって説得を試みるが剣先をこちらに向けるシグナム。上空では既になのはとヴィータの戦いが始まっている

 

「だから当たり前だ!あたし達が1番闇の書のことを知ってんだ!!」

「じゃあ!どうして…!?どうして『闇の書』なんて呼ぶの?!……なんで、ホントの名前で呼ばないの?」

「ホントの…名前…?」

 

なのはの言葉にヴィータは眉をひそめる。

ミハル達の方ではシグナムの隣に今まで姿がなかったザフィーラが降り立った

 

「すまんシグナム。遅くなった」

「問題ない。今から始まる所だ」

「フェイト」

「うん」

<<Barrier Jacket>Sonic Form>

 

構えるシグナムとザフィーラを見てミハル達もバリアジャケットを纏う。ミハルは今までと同じだがフェイトのバリアジャケットはマントを羽織らない。より軽装のものになっている

 

「薄い装甲を更に薄くしたか」

「その分、速く動けます」

「緩い攻撃でも…当たれば死ぬぞ。正気か?テスタロッサ」

「……貴方に勝つためです。強い貴方に立ち向かうにはこれしか無いと思ったから!」

「ッ……!」

 

フェイトの覚悟を聞き、シグナムは空を見上げる

 

「…こんな出会いをしていなければ。私とお前は、一体どれ程の友に慣れただろうか」

 

悔やむ声がシグナムから発される

 

「まだ、間に合います!」

「止まれん…」

 

シグナムの頬に一筋の涙が流れる。レヴァンティンがカートリッジロードをおこなう

 

「我ら守護騎士。主の笑顔の為に騎士の誇りさえ捨てると決めた!…もう、止まれんのだ!」

「止めます!私とバルデッシュが!」

<Yes Sir>

 

シグナムとフェイトが構え直す

 

「我らが主の笑顔の為、貴様をここで…倒す!」

「必ず止める。お前達も、闇の書の復活も!」

<Load cartridge>

 

多くを語らずザフィーラとミハルも構える

 

『……はァ!!!!』

 

剣と鎌が、槍と拳が激突した

 

 

 

 




ミハルの使用魔法

Ice Hole:魔力変換によって造られた氷のドーム。29話でミハルが使用したものでもある。
通常の障壁との違いは作った後も残る事。自分だけでなく今回の様に他の人にも壁となってくれる。
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