ギル祭、目標にしていた50箱を達成
いつもより短いですがプロローグみたいな物なので許してください
それはともかくどうぞ
再開の少年と少女
新暦75年4月 ミッド中央区のある駅のロビー
「…………」
そこで1人の少年が辺りを見回したり腕時計の時間をしきりに確認していた
「まったく、なぜ主はやてはお前も同行させたのか。私一人でも問題ないだろうに」
「何言ってんだよ。今日初めて会う相手がこんな武人みたいだと向こうも緊張するだろ?なら、知った顔の俺がいれば向こうも少しは気が楽ってもんだ」
「……私としてはお前も武人然としているがな」
「そうか?仕事はともかく普段は気さくだと思うんだが…?」
「あっ!」
不意に聞こえた声に少年は顔を上げ声の聞こえた方を見る。そこにはピンクの髪をポニーテールにした女性と銀髪のショートカットの男性がこちらに向かって歩いており、少年はその2人に向かって走り出す
「ミハルさん!」
「ん?…お!エリオ、元気そうだな!」
男――ミハル――の名前を呼んだ少年、エリオは敬礼をしながらミハルに答える
「はい! 私服で失礼します。エリオ・モンディアル三等陸士です」
「遅れてすまない。遺失物管理部機動六課のシグナム二等空尉だ、長旅ご苦労だったな」
「同じく、遺失物管理部機動六課、ミハル=クリフトフ二等陸曹だ」
互いに挨拶を済ませるとシグナムが辺りを見回す
「……もう1人は?」
「はい、まだ来ていないみたいで……」
「ありゃ、人混みに流されて迷ったか?」
まだ到着していないもう1人の隊員を見つけようと、ミハルは背伸びをして周りを見る
「地方から出てきているらしいのでそうかも知れません。……あの、探し行ってもよろしいでしょうか?」
「頼んでいいか?」
「はい!」
ミハルの考えに同意しつつ探しに行くことを進言するエリオに、シグナムは優しく頷くとエリオはもう1人の隊員を探しに行った
「それじゃあ俺は向こうを見てくる。シグナムはここで待っててくれ。もしかしたら遅れて来てすれ違いになるかもしれないからな」
「分かっているさ」
人混みに消えるエリオを見届けた後、ミハルはエリオとは反対方向に向かい人探しを始めた
「……見つからないなー。もしかしてキャロの奴、集合を明日と勘違いしてるんじゃ「うわぁ!」ん?」
探しても見つからず頭を搔くミハル。少し失礼なことを呟くていると悲鳴が聞こえそちらを見る
「あ、すいません。今退きますね」
「あっ!いえ!こちらこそすいません!」
そこには床に座り込むエリオと探し人であったキャロル・ルシエの姿だった
「おぉ、良かった良かった。見つかったか」
キャロが見つかった事に安心しながらミハルは2人の元に歩いていく
「エリオ・モンディアル三等陸士ですよね?初めまして、キャロ・ル・ルシエ三等陸士であります。それからこの子はフリードリヒ。私の竜です」
「キュルー」
「あ、こちらこそ初めまして、エリオ・モンディアル三等陸士です」
「おーい、エリオ。キャロ」
自己紹介をしている2人にミハルが声をかける
「「あっ、ミハルさん」」
「よっ 久しぶりキャロ、フリードもな」
「キュルゥー」
2人はミハルに気づきこちらを向く。久しく会うキャロとフリードに手を振るとフリードは答えるように鳴く
「そんじゃあまあ、キャロも見つかったしシグナムの所に戻るか。ほら、行くぞ」
「は、はい!」
「待っ、待ってくださーい!」
そう言いながら待ちぼうけているシグナムの元に向かうミハルにエリオとキャロは慌てて追いかけた
同日 夜、ミッド南部の工業地帯
『ヴィータちゃん、ザフィーラ、追い込んだわ。ガジェットⅠ型、そっちに3体』
周囲に被害を出さないよう展開された結界内部、そこにはシャマルとヴィータ、ザフィーラがいた
『了解。此方も目視で捕捉した』
シャマルの報告に答えた狼形態のザフィーラは、自身の前から迫る地面を浮遊するカプセル状の機械―ガジェット―を見据える
「デェリアァァァァ!」
吼えるザフィーラ。すると地面を突き破り数本の楔が現れ、戦闘を走っていたガジェットの一つを貫き破壊する
「オラァァァァ!」
更に上空から現れたヴィータがアイゼンを振るい残った2機の内、1機を破壊する。残りのガジェットは上空に上がり逃走を図る
「アイゼン!」
<Schwalbefliegen>
だが、それを逃がさまいとヴィータは鉄球をアイゼンで打ち放ち、最後のガジェットは機体を貫かれ空中で爆散した
「片付いたか…」
「シャマル。残りは?」
全ての機械を無力化した2人だが警戒を怠らずシャマルに更なる敵機がいないか確認する
「……残存反応無し、全部潰したわ」
シャマルの言葉に戦闘態勢を解くと2人は破壊したガジェットに近づく
「出現の頻度と数も、増えてきているな」
「ああ、動きも段々賢くなってきてる」
少しずつ厄介になり始めたガジェットに小さく舌打ちをするヴィータ
「でも、これくらいならまだ、私達で抑えられるわ」
「そうだな」
「ド新人達に任せるには、ちょっとめんどい相手だけどな」
シャマルの考えに同意するザフィーラと新人の苦労を考えるヴィータ
「仕方あるまい。我らだけでは手が足りぬ」
「その為の新部隊だもの」
それにザフィーラとシャマルが労う
「はやての…いや、私達の新部隊……」
空を見上げ呟いたヴィータの言葉は、夜の空に溶けて消えた