衛宮さんちの今日のごはん 最新話を視聴してキザなセリフを言うランサーとそれに花を咲かせる美綴さんのシーンで尊死するかと思いました。本当にあの世界、平和そのもので良いな……
それはともかくどうぞ
「おーおー、手こずってるなー」
訓練開始からおよそ2分、スバル達の動きを見ていたミハルがそんなことを呟く。スバルとエリオ、2人の攻撃はガジェットに躱され、更にキャロの補助魔法を受けたティアナの射撃はガジェットに当たらず、目の前で消滅する
「魔力が消された!?」
その光景を見たスバルが驚きを口にする
「そう、ガジェットドローンにはちょっと厄介な性質があるの。攻撃魔力をかき消すアンチマギリングフィールド、AMF。普通の射撃は通じないし…」
なのはがガジェットについてのレクチャーを始めるが、訓練が止まる訳もなくガジェットはビルを越え、スバル達から離れていく
「ああっ!クソ、この!」
「スバル! バカ、危ない!」
それを逃さないとスバルがウイングロードを使用し、帯状の魔力で光の道を作る。ティアナが止めようとするがスバルには聞こえず光の道に乗り追いかける
「それに、AMFを全開にされると…」
「ポチッとな」ピッ
なのはのアイコンタクトに合わせミハルがウィンドウのボタンを押す。するとAMFの出力が上がりウイングロードが道半ばで途切れる
「ふぇ!?な、なななぁ!ああああぁぁぁ!!!」
突撃のことに対応が出来なかったスバルはそのままウイングロードから鳥人間の様に飛び、ビルに衝突する。幸いにも窓ガラスを突き破りビルの中に入った為、命に別状はないだろう
「飛翔や足場作り、移動系魔法の発動も困難になる」
「……やったの俺だけど、お前も平然と解説するなよ」
「わ、分かってるよ!…スバル大丈夫?」
「痛っぅ…な、なんとか」
ミハルの指摘に少し慌てながらスバルの無事を確認するなのは、スバル頭を抑えながら返事をする。見たところ大きな怪我はしていないようだ
「まぁ、訓練場では皆のデバイスにちょっと工夫をして、擬似的に再現してるだけなんだけどね。でも、現物からデータを取ってるし、かなり本物に近いよ」
「対抗する方法は幾つかあるよ。どうすればいいか、素早く考えて素早く動いて」
解説に補足を入れるシャーリーと新人を試す様な発言をするなのは
「さて、どうする新人達?」
短い会話を終えたスバル達がガジェットを追いかけ移動する。ミハルはその様子を見ながら呟いた
「5分42秒。目標の破壊、捕獲完了っと」
「お疲れさん」っとミハルが声をかけるとスバル達から返事が帰ってくる。顔を見ると訓練が終わり、緊張が溶けたのか座り込む面々
「みんなお疲れ様。初日だから今日はここまで。明日からはもっと厳しくなるから、しっかり体を休めてね」
なのはがスバル達をいたわっているとミハルが制服の上着を脱ぎ足元に置くと体を伸ばす
「っと。シャーリー、俺も体動かすからガジェット出してくれ」
「レベルはどうします?」
「動作、攻撃精度Aで。数は6」
「了解♪」
「それじゃあ頼む」
シャーリーの返事に手を振りながら答え、ビルの屋上から飛び降りる
「皆、モニターを見て いい刺激になるよ」
なのはが声をかけ、新人達は映し出されるモニターに視線を向ける
「?ミハルさんだ」
「ガジェットを出してるってことは私達みたいに訓練かしら?」
「4人で8機相手でも大変なのに、1人で6機も相手なんて…」
「…………」
不安そうな言葉を言うスバル達。ただ、エリオだけが真剣な目でモニターを見ていた
「さて、ランサー。後継機が見てる前での戦闘だ、カッコ悪い所は見せられないぞ?」
<勿論です。マスターもエリオさんの前で恥ずかしい所を見せられませんよ?>
「分かってるさ、それじゃあ」
ドスン!
魔法を使わず高さ30mから地面に着地するミハル。その衝撃で砂や小石が巻上がるが何事も無かったかのようにミハルは立ち上がる
「やりますか!」
「スタート!」
ミハルの言葉とほぼ同時にシャーリーが開始の宣言をする。
同時にガジェットが動き出し、3機がミハル向かって接近し、残り3機は距離を取って射撃を開始する
「ランサー!」
<Yes,sir>
後衛の射撃を躱しながらミハルの声に答え、ランサーが待機状態からデバイス本来の姿を表す。まるで鮮血のような朱に染まった一振のデバイス。ミハルはそれを手に取り、駆ける
1――
「ゼェアァ!」
一瞬、ミハルの姿が消え次に現れたのはガジェットの前衛と後衛の間。すると前衛の内2機が黒煙を上げて地面に倒れる
2――
「拘束しろ!」
<Ice Coffin>
ミハルの声に反応しランサーが杖の形に変形すると、後衛3機が氷漬けになる
3――
「もってけ!」
最後に残った1機に槍に戻り氷を纏わせたランサーを投擲する。AMFによって少しの間受け止められるが、貫通しガジェットを貫く
4――
「いっちょ上がりっ、と…」
投げたランサーがミハルの手元に戻り、ミハルはランサーで肩を叩くと、同時に貫かれたガジェットは爆発した
5――
『…………』
目の前で起こった映像に絶句するスバル達、まるで悪い夢でも見ているかのような顔をしている
「状況終了。5秒ってミハルさん、1機に1秒もかかってないじゃないですか」
「ガジェットが逃げなかったからな。実は新人と同じ設定と思ってたから、最初こっちに向かって来たのは結構焦ったんだぞ?」
「まぁ、6機全部で逃走しててもミハル君じゃ10秒持つのも怪しいけどね」
そんなスバル達のことに気づかず会話をするミハル達そんな中ティアナが口を開く
「そうよ……名前を聞いた時、気になってたのよ…」
「気になってたって、何ですか?」
ティアナの言葉にキャロが首を傾げる
「ミハル=クリフトフ……。今の陸士で最速の魔道士よ、そして時期『陸』のエース有力候補の1人…」
「ミハルさんが……」
ティアナの説明を聞き再びモニターに視線を戻すキャロ。そこには恐らくなのはと念話で会話をしているミハルの姿が映っていた
夜、機動六課 隊舎
「ここが俺の部屋ね。そこそこ広いし使い勝手も良さそうだ」
ミハルは当てられた自身の部屋で届いていたトランクから日用品や着替えを取り出しつつ部屋の中を見回しながら感想を述べる
「正確には俺達の部屋ですけどね」
「わーてるよヴァイス」
そんなミハルの感想に訂正を入れるのは相部屋のヴァイス・グランセニック。階級はミハルと同じ陸曹であり、今はミハルと共に荷物の整理をしている
「聞きましたぜ、訓練用のガジェット6機。瞬殺したそうじゃないですか」
「まあな、一応先輩の威厳ってやつを見せておこうと思ってな」
「なるほどねぇ…、どうですか新人達の方は?」
先の訓練の話からスバル達、新人について聞いてくるヴァイス
「そうだな…今はまだ粗削りだが、皆がみんな光るものを持ってる。どう伸ばすかはなのはの腕次第だな」
「大丈夫ですかね?なのはさんの教導は裸足で逃げ出す奴がいるって噂になるほどですし……」
なのはの教導についてのヴァイスが困惑顔になる
「まぁ、なのはなら上手くやれるだろうさ。……さてと、さっさとシャワー浴びて寝るとしますか」
「お先どうぞ、俺はまだ荷解き終わってないんで」
「それじゃあお言葉に甘えさせてもらおうか」
話を切上げ浴室に向かうミハル。機動六課始動の一日はこうして過ぎ去っていった
Ice Coffin:アイスコフィン
デュランダルの魔法、エターナルコフィンの簡易版。範囲、威力共に本物に敵わないがピンポイントで対象を複数機同時に拘束する事が出来るため使い勝手に関しては本物を上回る
ただし、魔力変換はミハルが行っている為、これを使えるのは同じ氷の魔力変換を持つリインや、ユニゾン状態のはやてに限られる