出ねぇ…出ねぇ……紫式部が出ねぇよぉぉぉ……
何がいけないんだよぉ
……しばらくガチャ禁するかなぁ
それはともかくどうぞ
時空管理局本局―デバイス整備区画、第四技術部
「いやはや、最後に調整したのは1年ほど前だけど。随分とガタがきてるね」
「出来るだけ消耗は抑えてるんですけどね。なのは達みたいなエリートと違って常に最新の設備で調整をさせてやれる訳じゃ無いので」
空中に浮いたランサーと周囲のモニターを見るマリエル・アテンザの言葉にミハルが相槌を打つ
「でも六課にはシャーリーが部隊にいるでしょ?」
「いやまあ、マリエルさんには10年近くランサーの調整して貰ってますし。それに向こうもレイジングハートにバルディッシュ、リインフォースの調整がありますし」
「つまり私なら負担かけても問題ないと」
「そこまで言ってませんよ?」
「冗談よ、ジョーダン」
軽い話をしながら2人でランサーの調整を行う。最もミハルはマリエルのサポート程度であるが
「ほんとミハル君なんでもソツなくこなすわよねー。一応、私これでも第四技術部の主任なんだけどちょっと自信無くしちゃう」
「何言ってんですか。俺は1からデバイス作る技術はないですよ。この調整も自分でしないといけないから覚えたものですし」
会話を続けながらもランサーの状態、部品の補修・交換パーツのリストをまとめていく
「…で、何時になったらフェイトちゃんに告白するの?」
「………………は?」
突然の一言にミハルの体はメドゥーサに睨まれ石化したかのようにピタリと止まった
「いやね?人の色恋によってとやかく言うつもりはないんだけど、キスのひとつもないとこっちもモヤモヤするのよねー」
「……あの。つかぬ事お聞きしますが一体いつから……?」
ギギギッ と、固まった顔をなんとか動かしマリエルに質問するミハル
「7~8年前?エリオくんの事頼まれた辺りからでしょ?」
「うわぁ……そんなわかり易かったですか?」
マリエルの推測が当たっていたのか両手で頭を抱えたミハルは項垂れるも、気を持ち直し地雷と分かりつつも更に質問をする
「うーん、どうだろう? 多分なのはちゃんやはやてちゃんは気づいてないと思うけど、私やリンディさんは気づいてるわよ。前に本局に来てた時にお話ししたら『フェイトの子供も見れるのも近いかもしれないわね』って言ってたし」
「リンディさんにもバレてるのか……あれ、じゃあつまりこの前、海鳴市でお邪魔した時にはもう知られてた?プレシアさんにも?…………きっついな、おい………」
想像以上の爆弾を引き当て、ミハルのメンタルは大きく削られる
「アッハッハッ!ま、フェイトちゃん本人には気づかれて無いみたいだし問題ないでしょ」
「ぐぉぉぉぉ…、なのははともかくはやてにはバレたくねぇ。絶対余計なお世話をしてくる……」
その様子を見て笑うマリエルとは対象的にミハルはより深く頭を抱えるのだった
ミッドチルダ地下トンネル――そこには横転したトラックと現場検証を行う管理局。そこに1人の女性がやってくる
「陸士108部隊、ギンガ・ナカジマ陸曹です。現場検証のお手伝いに参りました」
「これはわざわざ、ありがとうございます」
敬礼して挨拶をする女性――ギンガ――に責任者らしい男性局員も敬礼を返す
「横転事故と聞きましたが」
「えぇ。ただ事故の状況がどうも奇妙でして…」
現場を見せるため歩きながら話をするギンガと男性局員。道路の端にはトラックの運転手らしき男性が怯えた様子で何かを呟いている
「運転手も混乱しているのですが、どうも何かに攻撃を受けて、荷物が勝手に爆発したとか言うんです」
事故当時の状況を聞き辺りを見回すギンガ
「運んでいた荷物は缶詰や飲料ボトル……爆発するようなものじゃないですね?」
「えぇ。それと、下の方に妙な遺留品があってですね」
「こちらです」と立ち止まった局員に促されるギンガ、その先には爆発の影響なのか崩れたアスファルトの瓦礫と共に壊れたガジェット
「! これは……」
そしてガジェットから少し離れた場所には何かの台座とガラスの破片。ギンガはそれに見覚えがあった
「生体ポット!?」
「レリック反応を追跡していたⅠ型6機、全て破壊されています」
「ほう……」
どこかの研究所らしき場所、モニターに映る紫髪の女性からの報告に現在六課が追っている男。ジェイル・スカリエッティは興味深そうな声を出す
「破壊したのは局の魔道士か?それとも、当たりを引いたか?」
「確定は出来ませんが、どうやら後者の様です」
「素晴らしい。早速追跡をかけるとしよう」
「ねぇドクター。それなら私も出たいんだけど」
女性の回答に満足そうな顔をしたスカリエッティはガジェットの出撃を命じると、別の女性が現れる
「ノーヴェ、君か」
「ダメよノーヴェ。あなたの武装はまだ調整中なんだし」
「今回出てきたのが当たりなら、自分の目で見てみたい」
現れたの女性、ノーヴェに対しモニターの女性は止めようとするがノーヴェは譲らない
「別に焦らずとも、アレはいずれ必ず。ここにやって来ることになる訳だかね……まぁ、落ち着いて待っていて欲しいな。いいかい?」
「………分かった」
しかしスカリエッティには逆らえないのか、不満そうな返事をしてノーヴェはその場を去っていく
「ドローンの出撃は状況を見てからにしましょう。『妹達』の中から適任者を選んで出します」
「あぁ。後は…愛すべき友人にも頼んでおくとしよう」
通信が終わり、モニターが切り替わるりミッドのビルの1つ。その屋上にいる少女を映す
「優しいルーテシア。聞こえるかい?レリック絡みだ、少し手伝って貰えるかい?」
「ハァ……ハァ……、ウッ…」
ミッドチルダ地下水道。点検用の道をボロボロの布をまとった少女が左手に巻きついた鎖とそれに繋がれた箱を引きずり、おぼつかない足取りで歩いている
「ハァ……ハァ…ガッ! っア…」
引きずららていた箱が道の段差に引っかかり、突然後ろ髪を引かれる結果になった少女は膝をつく
「……行か……な、きゃ……」
弱々しい声を出しながら少女は立ち上がり再び歩き出す
―――機動六課、レリック、ジェイル・スカリエッティ、謎の少女。それぞれ点だったモノが繋がり、物語はゆっくりと、しかし確実に動き始めた