魔法少女リリカルなのは ~朱槍の魔道士〜   作:がっしー

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第62話投稿です。

ボーイズコレクション、なんかアラフィフじゃなくて交流紳士がやって来た。我がカルディアにはもう直流獅子がいるのでケンカが絶えそうにない……助けて、エレナママ!
「よくってよ!」

それはともかくどうぞ


謎の少女、ヴィヴィオ

―ミハルがクアットロ達を捕らえる数分前―

 

「……よし、カートリッジの点検終了!最終確認…問題なし!行けるわよ、ミハル君!」

「了解です。ランサー!」

<Yes sir>

 

マリエルの整備終了の合図と共に椅子から立ち上がったミハルがドアに向かいながら声をかけると、ランサーが答えると宙に浮きミハルのあとを追いかける

 

「ありがとうございます。マリエルさん!今度何かお礼します!」

「………う〜ん〜……考えとく〜……」ガク

 

部屋を出る直前にそう言い残しミハルは整備室を後にする。1人残ったマリエルは力ない手を振りながら机に倒れ込むのだった

 

 

転送ポート

 

「機動六課所属、ミハル=クリストス陸曹です。ミッドへの転送、お願いします!」

「八神はやて二佐、クロノ提督から話は聞いてます。ミッドチルダ上空への転送でよろしいですね?」

「問題ありません」

 

整備室から最短ルートを通ってきたミハルは責任者の局員と転送先の確認を行うと同時にバリアジャケットを身に纏う

 

「では、転送行きます!」

 

局員の声と同時にミハルはミッドチルダの空へと転送された

 

「さて、俺はどこの援護に……!」

 

ミハルは重力に従い落下しながらどこの救援に行くか考える。するとディエチの砲撃が放たれ、ヘリに迫る

 

「拙い!…ん?あれは……」

 

慌ててヘリの護衛に向かおうとするミハル。だが視界に映ったなのはを見て空中に留まる

 

「なのはが行くなら問題ないか…なら、俺がするべき事は……」

 

そう言うと砲撃が放たれたビルに視線を向ける

 

「ランサー、捕獲するぞ」

<Yes,shotform>

 

ランサーがミハルの考えを読み取り槍から杖に形状を変化させ、狙撃手の元に移動する

 

「見つけた………凍てつけ」

<Ice Coffin>

 

敵を視界に収めた瞬間、ミ魔法によりクアットロとディエチの足を凍らせる。すると2人はミハルの存在に気づきこちらを見る

 

「よくもウチのヘリを撃ってくれたな。……市街地危険魔法使用及び、殺人未遂の疑いで逮捕する」

 

罪状を読み上げミハルは2人の目の前に着地した

 

 

 

 

 

 

「あ、アララ〜、これは拙いですわね〜」

「そんなこと言ってる場合じゃないだろ。どうやって逃げる?」

「おい、この状況で逃げれると思ってるのか?お前ら」

 

足を封じられ動けないにも関わらず慌てた様子のないクアットロと目の前で逃げる算段を聞くディエチにミハルは杖を向ける

 

「イヤーん♪ 怖ーい!」

「………まぁいい。すぐに仲間が来るからそれまで大人しくしてろ、俺も無闇矢鱈に手をあげるのはッ!「フン!!」―ガッハ!?」

 

このほぼ詰んだ状況で腰をくねらせるクアットロにミハルは知人の腹だし女王(メイヴ)を連想し辟易しつつも警告をするミハル。その時、背後から気配を感じ取り振り返る――同時に鳩尾に鋭い一撃が刺さりミハルは屋上出入口の壁に吹き飛ばされる。そして先程までミハルがいた場所には1人の女性が片足を蹴ったポーズで立っていた

 

「…まったく、詰めが甘い。念の為来ていて正解だった」

「トーレ姉」

「助かりましたわぁー、トーレ姉様」

「説教は後だ、逃げるぞ」

 

現れた女性――トーレ――に感謝を述べる2人に当人は手首に出現させたエネルギーの刃を振り足の氷を解放すると逃げようとする

 

「逃がすと思ってんのか」

 

しかしそれを遮るように蹴り飛ばされたミハルが咳払いをしながら立ち塞がる

 

「……驚いた、これ程すぐに立ち上がるとは―――流石兄上だ」

「あ"? 兄上だぁ?」

 

僅かに目を見開くトーレ。彼女の最後の一言にミハルは眉をひそめるもトーレは構えを取る

 

「だが、今は逃げさせてもらおう!」

「っ、この!」

<IceCreate>

 

突撃してくるトーレに歯噛みをしつつ、氷で創り出した2本の短剣で迎撃する

 

「お前達は先に行け!私は時間を稼ぐ!」

「行くわよ、ディエチちゃん」

「トーレ姉ごめん」

 

トーレに言われた通りにクアットロはディエチを抱え飛んでゆく

 

「チっ!(止めたいが、こいつ速い!エリオ…いや、フェイトと同等かッ!)」

「少し手合わせしてもらうぞ兄上!」

「俺に妹はいねぇよ!」

 

悪態をつきながらもエネルギーと氷の刃が無数に交錯する

 

「セイ! ヤァ! ハア!」

「フッ! オラ!……お前達は何者だ!?」

「ハッ!素直に答えると思っているのか?」

「そりゃそう……だっ!」

「――ミハル!」

 

刃を交えながら言葉を交わす2人、するとそこにフェイトが現れた

 

「フェイト!」

「クっ、2対1では分が悪いか…。ここは引かしてもらう! IS、ライドインパルス!」

 

フェイトの登場に不利を悟ったトーレは口惜しそうな顔しながら逃走を図る

 

「! まっ…ッウ!」

「キャ!」

 

慌てて捕まえようとするも、まるで弾丸のような速度で飛び上がったトーレの飛翔。それよって生まれた強風に2人は思わず顔を伏せてしまう

 

「……クソっ!逃げられた!」

「やられた…シャーリー、レーダーに反応は?」

[ダメです!反応ロスト、逃げられました……]

 

顔を上げ、周囲を見回すがトーレの姿はどこにもなくミハルは氷剣を消しながら地団駄を踏むみ、フェイトも同意しつつシャーリーに聞くもレーダーから敵と思われる反応は全て消え去っていた

 

 

 

 

 

「敵には逃げられてしもたか」

「すまない、はやて…」

「うんん。気にせんとってミハ兄」

 

危険も去り一旦集まったミハル達、はやてが敵を逃がした事に苦い顔をしミハルが謝罪するもはやては気にしないとミハルを励ます

 

「こっちは最悪だ、召喚士一味には逃げられて、ケースも持ってかれちまった。逃走経路も掴めねぇ……フォワード陣はベストだった。今回は完全に私の失態だ」

「リインもです……」

「あ、あの…すいません隊長達……」

 

ヴィータとリインがルーテシア達の逮捕とレリックの回収失敗を悔やむ。するとスバルが恐る恐る手を挙げた

 

「どうしたのスバル?」

「緊迫してたので言うタイミングが無かったんですが、レリックには私達がちょっと一工夫をしてまして……」

「ケースはシルテットではなく本物でした。私のシルテットって衝撃に弱いんで、奪われた時点でバレちゃいますから」

「なのでケースを開封して、レリック本体に直接厳重封印をかけて…」

「その中身は……」

 

フェイトが首を傾げながら聞くとスバル達は話し始め、エリオがキャロの帽子を取ると、キャロの頭には一輪の花が付いたカチューシャが付けられていた

 

「おい…まさか……」

「はい。こんな風に……」

 

カチューシャの正体にいち早く気づいたミハルにティアナが頷きながら指を鳴らす。するとカチューシャは本来の姿のレリックへと戻り、隊長陣が呆気に取られる

 

「1番、直接戦闘の少ないキャロに持っててもらいました」

「ハ、ハハハ……」

 

レリックが無事に回収され皆が安堵するなかヴィータだけが頬を引き攣らせながら笑っていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、ルーテシア達とナンバーズも開いたケースがからであったことで一杯食わされた事を認識していた

 

「してやられた訳だ…」

「すいませんお嬢、……愚妹の失態です」

「別に……私が探してるのはXI番のコアだけだから」

「あっ、これVI番だ」

 

自分たちの失態を謝罪するトーレにルーテシアは気にする様子もない

 

「でもやっべー、コアもマテリアルも管理局に渡しちゃったとなると」

「ウーノ姉様に怒られる〜」

「うわぁダルい……」

 

セインとクアットロがこの後の説教を考え項垂れる中、ルーテシアはここにいる意味が無くなりその場をあとにする

 

「……ルールー」

 

ただ1人、アギトだけが寂しそうな彼女の背中を追いかけていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

聖王医務院

 

[検査の方は一通り終了。大きな問題は無さそうだから、これからそっちに戻るね]

[了解]

 

現在は件の少女が入院しており、検査結果をフェイトに報告するなのは。すると院内の売店に売られていたうさぎのぬいぐるみを手に取る

 

[早く戻って報告書書かなきゃ、今回は枚数多そう]

[大丈夫、資料とデータは揃えてあるから]

[アハハっありがと、フェイトちゃん]

 

念話を終え、手に取った人形を購入したなのはは少女の眠る部屋を訪れる

 

「スゥ――スゥ――」

 

穏やかな寝息を立てる少女の枕元に先程の人形を置く

 

「ムゥ…ママ……」

「…大丈夫だよ。ここに居るよ。怖くない……」

「ん、……スゥ――スゥ――」

 

すると母親を呼ぶ寝言を口にする少女。なのはは優しく頬を撫でながら少女に話しかけると安心した顔をして再び寝息を立てた始めるのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日――

 

ミッドの高速道を1台の車が走っていた

 

「ごめんねミハル君。車出してもらって」

「問題ない。この車もフェイトから貸してもらったのだし、俺も例の女の子は気になってたからな」

 

車内ではミハルとなのはが他愛ない会話をする中、ミハルが険しい顔になる

 

「……あの子は今後どうなるか聞いてるか?」

「うん…。当分は六課か協会で預かる事になると思う。受け入れ先を探すにしても、長期の安全確認が取れてからじゃないと」

「クローン…人造魔道士の可能性がある以上。問題は色々と山ずみか……」

 

2人が少女の今後について頭を悩ませる中、車内に通信が開かれる

 

「ミハル陸曹!聖王教会シャッハ・ヌエラです!」

「どうしました?」

「すいません。こちらの不手際がありまして……検査の合間にあの子が姿を消してしまいました!」

「了解です。直ぐにそちらに向かいます。なのは、掴まってろ飛ばすぞ」

「うん」

 

 

シャッハの報告を聞きミハルはアクセルを踏み込んむ。医療院に到着し、車を降りる2人の元にシャッハが走ってくる

 

「状況はどうなってますか?」

「はい。特別病棟とその周辺の封鎖は済んでいます。今の所、飛行や転移、侵入者の反応は見つかっていません」

 

シャッハに話を聞き、少なくとも昨日の敵が少女を取り返しに来たわけではないと思いひとまず息を吐く

 

「だとすると、この院のどこかにいる可能性が高いか」

「ええ、」

「では、あの子を探しましょう」

 

なのはの指示の元、建物に入りミハルはシャッハと共に通路を歩きながら少女を探す

 

「検査の結果。一応危険反応はなかったんですよね?」

「えぇ。魔力量はそれなりに高い数値でしたが、それも普通の子供の範疇でした」

「でも間違いなく……」

「悲しい事ですが、人造生命体なのは間違いないです。どんな潜在的な危険を持っているか……」

「シャッハさん。…気持ちは分かりますが、もし女の子を見つけても下手な刺激はしないように」

「……善処します」

 

少女が消えたことで神経質になっているシャッハにミハルは釘を刺しておく。

その頃なのはは中庭で少女を探していた

 

ガサガサッ…

「ん?」

 

するとなのはの近くにあった草木が揺れそこから件の少女が飛び出してきた。その手には昨日なのはが枕元に置いたうさぎの人形を抱えていた

 

「あっ、こんな所にいたの?」

「ぅ…」

 

安心したなのはが話しかけるも少女は体を強ばらせる

 

「心配したんだよ?」

 

そんな少女を怖がらせないよう。なのははゆっくりと近づく。

 

 

 

「見つからないですね」

「そうですね。一体どこに……! あれは!」

 

各部屋を見回るも少女を見つけられない2人。するとふと中庭が見える窓に視線を向いたシャッハがなのはと少女を見つける

 

「逆巻け!ヴィンデルシャフト!」

「は? ちょっ、シャッハさん!?」

 

突然デバイスを展開したシャッハは、驚くミハルを置いて飛び出しすとなのはと少女の間に着地する

 

「ッ!」

「アっ、アァ……ヒャア……!」

 

デバイスを構え睨みつけるシャッハに少女は恐怖心から尻もちをつく

 

「あ、あれ?」

「ゥ…ウゥ……」

 

少女の怯えた顔を見て警戒を緩めるシャッハ。しかしその程度で少女の恐怖は消えず目に涙をため、小さい嗚咽を漏らす

 

「シスターシャッハ。ちょっとよろしいでしょうか?」

「は、はあ…」

 

後ろからなのはに声をかけられたシャッハは現状の後ろめたさもあり道を開ける

 

「ゴメンね。ビックリしたよね。大丈夫?」

「はぅ」

 

なのはは一言ずつ語りかけながら地面に落ちた人形を拾い埃を払うと少女に差し出すと少女はそれを手に取る

 

「立てる?」

 

そう問いかけると少女はゆっくりと立ち上がる

 

[緊急の危険も無さそうです。ありがとうございます。シスターシャッハ]

[あ、はい…]

 

立った少女の服の埃を払いながら念話で安全を伝えるなのはにシャッハも構えを解いた

 

「初めまして、高町なのはって言います。お名前、言える?」

「……ヴィヴィオ」

「ヴィヴィオ。可愛い名前だ、ヴィヴィオどこか行きたかった?」

「ママ、いないの……」

「ッ、…あぁ、それは大変!それじゃあ一緒に探そうか」

「…………うん」

 

優しく語りかけるなのはの伸ばした手を取る少女。2人は母親を探しにゆく

 

 

ガシッ「シスターシャッハ……さっきの事でちょっとお話が…」

「アッ、ハイ」

 

その2人の後ろで1オクターブ低い声で話しかける局員と虚ろ目になったシスターがいた

 

 

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