「レイーお待たせ―。」
「さてそれじゃあ行きますか。コミケの勝手はよくわからんが。」
時はさかのぼり二週間前
家で作曲していたら電話がかかってきた。誰からだよ。戸村か。
「もしもし?レイ?これから私の家に来てもらえる?」
「何だ?藪から棒に。」
「前に言っていたコミケですよー。コス作成のために採寸したいから来て欲しいってわけですよー。どういうコスをするかも見せたいですから。」
「悪い。三時間後なら問題ない。今作曲中で。」
「わかりました。なら午後の二時半に私の家に来てくださいね。」
「はいよ。」
「待っていましたよレイ。それじゃあさっそく採寸に…。」
「待て。何のコスプレさせるんだ?」
「seed destinyのレイですよー。遠足の時言ってたじゃないですか。」
「戸村は誰やるんだ?」
「ルナマリアです。レイは手伝ってくれるわけですからレイに合わせたいと思いまして。」
「かっこいい系だからまあいいか。」
「ってことで採寸しますね。」
十分後
「ああくすぐったかった。」
「レイがもう少し大人しくしていれば後三分ほど早く終わったんですからね。」
「今日はこれで終了か?」
「はい。このまま帰ってもらうのも何か失礼ですし、お礼と言っては変ですがお茶していってくださいよ。」
「そうさせてもらう。」
「あっ思い出した。宿題でわからないところあったので教えてください。」
「ああいいぞ。」
一時間後
「じゃあそろそろ帰るわ。」
「はい。当日楽しみにしていてくださいね。こっちで万全な準備をしますので。」
時はまた戻りコミケ当日
新桔梗ケ丘駅前で戸村と合流した俺は東京ビックサイトまで一緒に行った。
「それじゃあ私は受け付けで申請してきますね。」
「ああ。待っている。」
「それじゃあこれ持って更衣室で着替えてきてここに集合で。」
「わかった。」
コミケが始まってからは撮影の嵐だった。大半の人は俺ではなく戸村を撮っていた。戸村って本当にコスプレ界では有名だったんだな。それにしても汗がやべー。大半の客が
「トムトムミッチー今回のコスもやっぱりパねえっす。」
というオタクばかりだった。俺との関係も聞かれていたけどうまく流していた。
「はい。レイ。飲み物。」
「ああ。ありがとう。」
「午後も頑張ってくださいね。」
午後も炎天下の中長袖長ズボンという地獄を味わった。
そしてコミケが終わって帰りの電車で俺達は殆ど寝ていた。
新桔梗ケ丘駅前のファミレスに打ち上げに向かった。
「あれ?恭介?それに風町?」
「おー礼二ー。お前らもデートか?」
「いや。コミケの手伝い。」
「ほう。写真見せろ。」
「はい。恭ちゃん。それに風町さんも。」
「なかなか似合ってるじゃん。」
「ホントだねー。」
「そうかな?俺は普通だと思うが。」
「いえいえ。レイは素材がいいから映えますよ。」
「そっか。」
こうして俺のコミケデビューは終わりを告げた。
今回ネタはあったものの実際に形にすると短かったです。誤字訂正あったらお願いします。