10月も終わりに近づいてきた頃、聖櫻学園でハロウィンパーティーが開催されることになった。文化祭直後に毎時間各クラスを手芸部が採寸をしていて何になるかは当日のお楽しみということになっていた。
そして当日俺は吸血鬼、恭介は警察、悠は狼男となっていた。美知留は魔女の仮装で、
「じゃーん。レイ似合ってる?」
と聞いてきた。
「ああ、似合っている。」
「返事が適当すぎるよー。彼女の仮装なんですから、もう少し反応してくださいよー。」
「つっても美知留はしょっちゅう仮装していたり私服以外の恰好なんて何回も見ているから新鮮さにかけるんだよなー。」
「しまった。そこは盲点でした…。コスプレに青春捧げたのが裏目に出てしまいましたか。」
そう話していると、
「ゆ、ゆーくんどうかな?」
「ゆーちゃんは赤ずきんか。手芸部もうまく配慮してくれてよかった。ゆーちゃん視線が怖いみたいだから時谷先輩に伝えておいてよかった。」
「ゆーくん…。」
「ま、真島君どうかな?」
「遠山か。それはなんだ?」
「キョンシーよ。お札が邪魔だけど。本当はこんな行事なんかより授業やっている方がまだいいんだけどね。」
「そう言うなって。学校行事なんて学生のうちにしかできないんだからさ。勉強は高3の受験期や大人になってもできるんだからさ。」
「私より成績の良い人に言われたら私は何も言えないじゃない。はあ、その代わり後で一緒に勉強してくれる?」
「ああ、構わない。」
風町と別れたことが学年で知られてからは遠山が恭介に積極的に勉強によく誘ったりしていたことから一緒に勉強ついでに狙っているのではないかと少し気にかけてはいたが予想通りだったようだ。
「あー!九条の兄さんに真島の兄さんやん!」
「豊永先輩!?なぜ聖櫻にいるんですか!?」
「アタシだけじゃないで―。八重ちゃんとアネットもおるよ。」
「礼二、恭介久しぶりやなー。私等は生徒会長さんにゲストで呼ばれたんや。」
「天都会長か…。あの人のわがまま大体この学校では通るからな。末恐ろしい。あのパッと思いついたことを篠宮は止められないのだろうか。振り回される生徒の身にもなってほしい。」
「あら礼二はん。それは私たちに来てほしくなかったどすか?」
「あ、すみません。そういうわけではないのですが生徒会長の思い付きに毎回生徒が振り回されている気がするので。」
「冗談どすよ。礼二はんがそんなことを言いはる方とは思っておりまへんて。」
「そういえば礼二コスプレが吸血鬼とは私と同じやな。狙ってたん?」
「これは手芸部が作ったので偶然かと。あれはルイ?あいつザビエルかよ。」
「おやこれは吸血鬼のお二人さん。私の十字架のもとに消えなさい。」
「「ギャー!」」
アネット先輩と俺はルイの悪乗りに乗ってやられたふりをした。
「ナイスリアクション。アネット先輩乗りに乗ってくれてありがとうございます。」
「良いって良いって。関西人なら当たり前や。」
そんな風に話していたら校内放送でハロウィンパーティーの開始が告げられた。俺と美知留は二人で回っていろいろお菓子を交換して回った。コスパ重視でうまい棒やチロルチョコなどを大量に購入していて校内のいろんな人と交換して回った。そういえば時谷先輩とも交換したが先輩はかなり疲労した様子で各生徒にもう一着学園行事の服装を用意していると言っていたが何のことだったのだろうかと疑問に思ったハロウィンパーティーだった。その後コスプレの人気投票でルイがトップになっていた。俺らは会わなかったが校内に不審者が入っていたらしく不審者の取り締まりのベテランのルイに捕まって警察に引き渡しをされていたことが注目の的になったのと吸血鬼の仮装をしていた人に俺にやったネタをやっていて人気者だったとのことだ。号外の校内新聞にもそのことが書かれていた。あいつがそんなに有名人だったとはと思った俺であった。
もう一着の服装は毎年行われているあのイベントです。おそらく想像つくと思いますが次回をお楽しみに。年末年始の休暇でマイペースに更新予定です。