高校三年生になって早一ヶ月が経ち5月になった。遠足は遊園地で人が多すぎてロクに遊べなかった。それでイライラしながらLINEでGW の予定を悠に聞かれたので勉強するくらいしかないと伝えたらたまには遊んで心を休ませろと言われた。それから一時間後悠から電話が来た。
「おー礼二。さっきの件だけどお前に朗報だ。ゆーちゃんが川遊びに誘ってくれたんだけど良かったらお前も来ないか?」
「あーわかった。勉強ばかりやっていたら倒れるだろうからな。恭介やルイ、美知留に声かけてみる。そういえばそっちのバンドはどんな感じだ?」
「俺の方は正式加入が決まって一ヶ月後に初ライブ。礼二の方は?」
「まだ未定。ただ練習はしている。お前の日の方に空いている枠はあるか?」
「ああ。二枠空いている。ブッキングするか?」
「いったんメンバーと協議する。少し待って欲しい。」
「了解。話を戻すが遊びの件の方はお前は戸村に声かけよろしく。他のメンバーは俺が声かける。」
「わかった。」
「もしもし?美知留?」
「あっレイ。どうしたんですか?電話なんて珍しいですけど。」
「悠から連絡が来て川遊びにこのGWのどこかで行かないか?って連絡が来て誘った。俺は行く予定。」
「それならもちろん行きます。レイある所にアタシありですから。」
「ありがとな。」
「あっ川遊びとは言っても何やるのかとかは決めているの?」
「多分バーベキューはやるんじゃないか?」
「確かにあり得ますね―その線は。持っていくのは野菜とお肉ですかね?そのためのクーラーボックスならアタシに任せてください。コスプレイベントで普段使っているので。」
「わかった。悠に共有しておく。」
「よろしく。当日は楽しみにしているよ。」
「ああ。」
その後俺は悠に美知留がクーラーボックスを持っている件を伝えてバンドメンバーにはライブの計画を話した。メンバーはそろそろやりたかったらしくブッキングに喜んでいた。
川遊び当日花房は弟たちを連れていた。結果来たのは恭介、遠山、ルイ、るい、美知留だけだった。
「皆さんごめんなさい。弟たちを遊びに連れて行きたかったので。」
「気にしないでくれって。小さい子には小さい子なりに事情ってのがあるんだろうからな。」
「そうそう。礼二の言うとおりだな。まさか礼二からそんな言葉が出るとは丸くなったものだなお前も。」
「人は変わるものだからな。美知留相手に勉強教えるので慣れた。」
「アタシは子供じゃないですよ。」
「法律上では未成年でしょ。戸村さん。」
「はい。すみませんでした。」
「とりあえず飲み物は花房さんと神崎君。食材関係は上条さんと天霧君。九条君、恭介君はその他事前準備、私は宿題教える担当。バーベキューセットは?」
「しまったー!」
「どうするのよ!それじゃあバーベキューできないじゃない!」
「お姉ちゃん。バーベキューなくなっちゃうの?」
「っだー!冗談だよ冗談。川遊びの場所にバーベキュー場があるんだよ。そこでは釣竿も借りられるらしい。釣りもやろうと思えばできる。冗談に少しは乗ってくれよ。ったく遠山は頭が固いんだから。」
「天霧君。笑えない冗談はやめてよね。小さい子もいるんだから悲しませないように。」
「はい。すみませんでした。」
「まあお説教はこれくらいにして後は楽しまないとよね。」
「電車がもうすぐ来るみたいだ。」
「潤。愛。電車の中ではしゃぎたい気持ちもわかるけど周りの迷惑にならないように静かにね。」
「「はーい。」」
「重い荷物は俺、恭介、悠、男の方のルイに預けてくれ。力仕事は男がするってのが相場だからな。」
「とはいっても飲み物と食材くらいしかないのよね。」
「ハハッ。るいの言うとおりだな。」
電車で一時間くらい揺られて俺たちはバーベキュー場に着いた。俺、恭介、ルイ、美知留はいったん管理所に行って道具を借りてきた。バーベキューセットは俺と恭介で運んでルイは釣竿、美知留は細かいものを運んだ。
「バーベキューの準備と火起こしは俺と礼二、食材準備は美知留とるい、遠山とルイ、悠、花房は潤君と愛ちゃんと遊んであげてくれ。」
「お兄ちゃんも遊ぼうよー。」
「ごめんね。遊んであげたいのは山々だけど準備しないとご飯が困っちゃうから我慢してねー。」
「はーい。」
「終わったら俺が火の番しているから恭介早めに片付けるぞ。」
「了解。」
「にしても礼二。お前本当にいいのか?あまりお前遊んでいないように思えるが?」
「気にするなって。誰かがやらなきゃいけないことだからな。にしてもこういう時にキャンプ合宿の経験が役に立つとは思わなかったぜ。」
「それは同感。」
「上条さん食材の切り方上手ですね。普段お母さんの手伝いとかされているんですか?」
「たまに手伝っている程度だけどね。戸村さんは?」
「アタシは飲食店でもアルバイトしているのでそれで覚えました。」
「なるほどね。」
「悪い。少し森の方に行って着替えてくる。」
「ちょっ神崎君!?一体どういうこと?」
「下を水着に着替えてくるんだよ。潤君や愛ちゃんまだ小さいし誰かが足を滑らせてけがしたら大変だろ?」
「確かにそうね。ごめんね。キツイ言い方しちゃって。」
「気にすんなって。せっかく遊びに来たんだから笑顔笑顔。」
「私は釣りをしながら皆を見守っているわ。」
「頼んだぜ遠山。」
「さて俺も遊びますかー。あっ潤君そっちは深いからもう少し浅いところで遊ぼうね。」
「大丈夫だよ。お兄ちゃん。足が届くうわっ。」
「危ない!」
ガシッ
悠が急いで潤君の腕をつかんで近くの木に捕まった。
「悠!これに捕まれ!」
ルイはロープを括り付けた浮き輪を悠の方に投げた。
「大丈夫か潤君!悠!」
「ああ。俺は無事だ。助かったぜルイ。」
「僕も無事だよ。ごめんなさい。」
「心配したんだからね!あと一歩間違っていたら取り返しのつかないことになったかもしれないんだよ!?」
「ごめんなさい。」
「ゆーちゃんそれくらいにしておきな。」
「でもゆーくんもしも木がなかったらゆーくんも危なかったんだからね。反省してください。」
「ごめん。」
ゆーちゃんこんなに大きな声出せるのは初めて知った。普段怒らない人を怒らせると怖いとも改めて思った。
「美知留―。そっちは準備出来たー?」
「うん。準備ばっちり。」
「OK。なら遊んでいる皆を呼んできてくれないか?」
「わっかりましたー。」
「みんなー焼く準備出来ましたよー。戻ってきてくださーい。」
「野菜は火が通りにくそうなものから焼いていこう。肉はすぐ焼けるだろうからな。」
「九条君、恭介君。このお魚は食べられるかな。」
「少し待ってくれ調べるから。食べられるみたいだな。」
「魚ならアタシに任せてください。こういうのもバイトで身に着けたので。」
「戸村のこういう能力が勉強に活かされればいいんだけどな。」
「恭介君それは言っちゃだめ。」
「ですよねー。」
「後恭介君、九条君、戸村さん、上条さんは私たちが遊んでいる間準備ありがとね。」
「「ありがとうお兄ちゃん、お姉ちゃん。」」
「「すまんな。」」
「ありがとうございます。」
「気にすんなって。小さい子のために遊ぶのも立派な仕事だ。そうこう言っている間に焼けたぞ。皆どんどん食べてくれ。」
俺はそう言って皆に焼けた肉や野菜を取り分けて行った。締めに焼きそばも焼いた。
午後はみんなで川遊びして日が暮れる前に新桔梗が丘駅に到着した。皆爆睡していたので俺と恭介で根性で眠気と格闘していた。新桔梗ヶ丘に着く前にみんなを起こして高校生組の寝過ごしは何とか阻止した。潤君と愛ちゃんは花房と悠がおんぶして運んで行った。
「レイー家まで運んでー。」
「家まで一緒に行くならいいけど運ぶのはパス。」
「わかりましたよー。ならそれでお願い。」
美知留が心配だったことから俺は美知留を送ってから帰った。
川遊び編の戸村のカードから話が降りてこなかったので助けてマイヒーローからヒントを得ました。久しぶりに書くと感覚が衰えたのを実感します。