5月の末に俺と恭介のバンドvenomと悠のバンドabsolute zeroの始動ライブが行われた。始動ライブとしては上々の盛り上がりになった。6月に入ってから偶々それを見に来ていた軽音部部長の大野から俺と恭介と悠が呼び出しがかかった。
「九条、真島、神崎先日の始動ライブ見に行ったけどいいライブだった。そこで風町達のにゅーろんとうちの軽音部の他のバンドとそっちのバンドとそっちのバンドにいる他校の軽音部の合同ライブをしようと思っているんだが話を受けてれないか?一応現会長の篠宮には話を軽く通している。」
「俺は問題ない。恭介は?」
「礼二と同じだ。」
「俺も同じだねー。」
「後は他のメンバーに確認しないと何ともって所だな。」
「わかった。ありがとう。一週間くらい待つからその間に確認してもらえると助かる。」
「多分問題ないとは思うけど確認はしてみるわ。」
「礼二。せっかくの誘いなんだからもう少し嬉しそうな反応しろよ。」
「はいはい。やることきちんとやれば問題ないだろ。」
「確かにそうなんだけどよ。そして、はいの返事は一回でいい。」
「わかった。悠の方もよろしくな。」
「わかった。任せといてくれ。」
俺はその日の放課後にメンバーに連絡を入れてOK をもらった。場所は新宿の方にあるライブハウスに決まった。
タイムテーブルは風町達がトップバッターで俺達がトリの一つ前で悠たちがトリとなった。
ライブ当日ライブハウスに入ってリハに移るときにトラブルが発生した。
「菫。それって本当なの?!」
「すまんがや…。38度の熱を出してもうた。今日は出られそうにないがや。」
「わかった。ライブは私たちで何とかするから菫はゆっくり休んで。お大事に。」
「なかなか来ないからまさかと思ったけどそのまさかだったねー。陽歌どうするんだい?」
「打ち込みで行くしかないよ。」
「アタシは反対だねー。ドラムの演奏は打ち込みじゃ生の演奏ほどの迫力がなくなっちゃうからねー。」
「ナギ―…。どうするの?」
「今から軽音部のメンバーから探すしかないっしょ。探すんだよ。リハギリギリまで。」
「どうしたんだ風町?」
「今菫から連絡が来て高熱で今日来られないって。どうしよう恭介君。」
「風町。今すぐに今日のセトリの音源を俺に渡してくれ。俺が代理でやる。」
「でも恭介君には自分のバンドもあるんじゃないの?」
「確かに俺のバンドもある。それに今から完コピだと絶対に無理だから俺の手癖で叩く。リハの時間を長めにもらえるか交渉してくれ。俺は今からアレンジに移る。礼二にも伝えてくれ。」
「恭介君…。ありがとう。元彼とは言ってもこういう時に心強いよ。喧嘩別れではないから何ともだけど。今から交渉してくるね。」
湊の学校の軽音部と悠のバンドの軽音部のリハをやっている間に恭介の練習が終わったみたいだった。リハの演奏を聴いた時に蓬田のフレーズでもよかったが恭介のドラムの方が音数は多く演奏がいい意味で凄かった。改めて恭介は本当に天才だと思ってしまった。
開演してからにゅーろんのステージを客席から見たとき観客数がいつもの倍以上はいて他校の生徒の影響かにゅーろんの影響かなのかはわからなかったが久しぶりの大量動員のステージに立つワクワクは止まらなかった。
俺たちのステージが終わった後控室のモニターで悠のステージを見終わった頃にLINEが来た。相手は部長だった日野先輩だった。何があったんだろうか。
「久しぶりだな九条。大野が連絡つかなかったからお前に連絡した。今日お前ら新宿でライブやっているらしいな。打ち上げの店は決まっているのか?決まっていないのならお前らのバイト先の肉の大島の新宿店が最近開店していてそこのバイトリーダーやっているからここに来ないかという連絡だ。大野に伝えてくれ。」
「わかりました。今から口頭で大野に伝えておきます。」
と送って客席の後ろで見守っていた大野に声をかけた
「大野―。日野先輩から連絡が来た。お前スマホ忘れたのか?」
「そのようだ。すまん。」
「打ち上げの件で新宿の肉の大島に来ないかと連絡が来た。日野先輩今はバイトリーダーやっているみたい。新桔梗が丘の店でも経験は豊富な方だったし部長経験もあることと大学のキャンパスもこっちの方だからなんだろうな。」
「多分な。とりあえず他校の部長にも声かけてみる。」
「わかった。」
その後他校の部長さんたちからもOKをもらえた。
肉の大島の新宿店に行ったとき店の方は貸し切りになっていた。中々大きい店舗でびっくりした。肉の大島の経営手腕には目を見張るものがあるなーと思った。そこの店長さんにも挨拶はしておいた。
「どうも新桔梗が丘本店の九条です。今日は真島と神崎も来ています。何卒よろしくお願いします。」
「君が九条君かー。俺が一応新宿店店長の川島だよ。大島さんは大学時代の先輩でねー君がキッチンもホールも勉強もギターも何から何まで何でもできるエリートとは聞いているよ。大学生になったらヘルプで入ってもらいたいくらいだねー。真島君と神崎君にもよろしく。」
「はい。今日は貸し切りにしてくださってありがとうございます。」
「良いって良いって。たらふく食べていきなー。」
「そうさせていただきます。」
他校の生徒たちからもかなりの高評価でまた来ますとかこっちの方にも店はあるんですかと聞かれてしまった。まだほかに店があるかもしれないと思ったので何とも言えなかったのは残念だった。
数日後俺は大島さんに聞いた。
「あっはっはっはー。まさか日野からばらされてしまうとはな―。進路決まってからサプライズで言おうと思っていたからこりゃ誤算だったわー。今のところ新宿店のほかに板橋店、秋葉原店、渋谷店をこの一年で増やしたな。こう見えて学生がたくさん入ってくれたり駅近だから一人暮らしの会社員。飲み会シーズンとかシフト入っていないときにも結構儲かっているんだよなー。うちの牧場もさらに大きくしたし。九条も仕事に困ったらうちの会社に入りなー。会社の本部も新宿にあるから。」
「考えておきます。」
そんなトラブルやサプライズに驚かされ続けた高3の6月頭の出来事であった。
今回のストーリーの内容はイベントとは関係なく完全なオリジナルです。オリジナルの登場人物の苗字を考えるのはなかなか面白いです。軽音部に関しては「○野」バイト先は「○島」といった感じで統一感を出してある意味ネタにしています(笑)。