卒業式前日の夜、明日はついに卒業式この制服を着るのも明日が最後かと感傷に浸っていたら陽歌から電話が来た。
「もしもし恭介君?明日少し早めに学校一緒に行きたいのと恭介君迎えに行きたいから家で待っていてほしいなーって思ったから電話しちゃった。あっ後明日登校するときにドラムのスティックも持っていってほしいんだった。軽音部の顧問の先生には伝えてあるから気にしなくていいよ。」
「なるほど。そういうことね。俺と同じ学校に通えるのは明日で最後だし礼二はおそらく戸村と登校するだろうから無理だろうってことで黒川と蓬田と江藤と朝比奈も誘って最後にセッションしたいって所か?」
「流石恭介君。察するのが早いね。合わせるものは恭介君の無理がないように前に合わせた曲にするから安心して。」
「まあ何だろうと音源今日のうちにもらえれば後は明日アドリブでどうにかするけどな。」
「あとごめんね。こんなに急にセッションしたいなんて我儘言って。」
「本当は礼二も呼びたいくらいだったけどまあ戸村と高校最後まで思いで作った方がいいだろうから仕方ないか。悠のやつも花房と一緒に登校だろうしな。とりあえず明日合わせるものを叩けるように練習するから今日はこの辺で。」
「うん!おやすみー。」
さて地下のドラム練習用のスタジオに入りますかね。
そこで二時間くらい練習をしたのち俺は布団に入った。
「…介君。恭介君起きて。」
腹のあたりにかすかな重みを感じた。目を開けると陽歌が俺に跨って俺を揺さぶっていた。
「恭介君おはよう。これを一度やってみたくて家で朝五時に起きてついやっちゃったー。「今は六時。早く朝ごはんにしよ。恭介君のお母さんの力を借りて恭介君に朝ご飯作ったから。ほら早く。」
「ああ。」
その後朝食を済ませて制服に着替えるなどのルーティンをこなしてドラムのスティックを持って俺と陽歌は家を出た。
「それにしても今日で高校卒業かー。」
「私は恭介君との思い出がもっと欲しかったなー。」
「まあ仕方ないよな。軽音部のことを考えてのお互い同意の決断だったし。でも思い出が少ないってことはこれからたくさん作れるってことだからある意味良いんじゃないか?」
「でも制服での思い出はないよね?」
「まあそこは仕方ないよなー。お互い若さゆえの過ちって所かな。でもよりを戻したことがあったからより強い絆で結ばれたとは思うからある意味結果オーライと言えばそうなるのかもな。」
「そういわれると納得できちゃう部分はあるかもね。」
「でも大学生活の不安と考えると実験とかで遊ぶ暇がないとかにならないかが不安だな。バイトも夜勤とかでガッツリ稼ぎたいし。陽歌は夜勤とかやらないでくれよ。いろいろ怖いから。」
「恭介君心配ありがとう。流石に夜勤は両親としてもやってほしくないみたいだから安心して。後夜更かしは美容によくないからね。」
「それならいいんだけどな。」
最後の登校の路はこれからの大学生活や高校の思い出についてお互いたくさん語っていた。
「さて着いたか。それじゃ部室に行くか。」
「恭介君は先に行っていて。私は部室の鍵借りてくるから。」
「はいよー。」
少し待っていると陽歌が来て部室を開けてくれた。
「おはよー陽歌。うあー朝日が眩しー。」
「陽歌早速セッションするがや。おお恭介お前さんがドラムかのう?それならアタシが部室に余っているほかの打楽器やるがや。」
「おはよーでっす。陽歌ちゃん。凪子ちゃん。菫ちゃん。恭介先輩。」
「おはよーございまーす。早く合わせましょー。」
「そうこう言っている間にこっちはチューニング完了だ。いつでもいけるぞ。」
「それじゃあ早速いこー。」
そして俺たちは卒業式前に最後の合わせをした。すごく楽しい時間だった。俺たちのバンドも負けていられないとも改めて思わされた。
その後は陽歌と教室に戻って礼二と雑談していた。
卒業式は何も問題なく終わり仲間たちと写真を撮って俺たちの卒業式は終了した。思えばドラムとバイトと勉強に明け暮れた三年間だったと思った。俺にとってはそこそこ楽しかった高校生活だったのでまあある程度は満足できる高校生活だとも思った。陽歌には悪いことをしてしまった分大学生になったら穴埋めはしていかないとと俺は心に誓ったそんな春を迎えたとは言えどまだ寒い時期の出来事だった。
今回は恭介編を書きました。悠の話はある程度構想はできていましてこのGWに仕上がればいい方かもとは思っています。