俺のラノベは間違っている   作:もよぶ

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アニメしか見てないですが、ふと思いついて書きました。
文章書きなれていないので駄文ですがお暇ならおつきあい下さい


第一話

いつもの奉仕部、今日は材木座が書いてきたラノベの批評をする日

今回のラノベはダブルヒロインのラブコメ、かなりの力作だと材木座は自信たっぷりに言っていた。ちなみに由比ヶ浜は今日約束があるとかで不在、よって雪ノ下と比企谷の二人から批評されるわけだが、このラノベが彼らの今後を変える物になるとはまだ二人は知る由も無かった。

 

「なあ雪ノ下、このラノベについて俺は言いたいことがかなりあるから俺からでいいか?」

「あなたがそうしたいならそれでいいわ」

雪ノ下は軽くOKを出す。

 

「よし、んじゃあ始めるか」

比企谷は付箋を大量に貼った原稿の束を取り出し話し始める

 

「まずだな、このヒロインなんだが、黒髪ストレートの金持ちの令嬢とギャルっぽい感じの幼馴染ってステレオタイプすぎないか?安直すぎるだろ」

 

「八幡よ、やはりヒロインが二人だったらタイプの違うのが欲しいではないか、それにご令嬢ときたら清楚系、幼馴染ときたら明るいギャル系、家に押しかけて朝起こしにくるまでがセットではないか」

 

「だからそれが…つかそれはお前の趣味だろ、まあいいか、まあこれはこれとしてだ、主人公が目つきの悪い学校の嫌われ者ってのもな、ハーレムものの主人公って大概葉山みたいなイケメンだろ」

 

「いやだからそれは…」

 

ひたすら設定にダメ出ししていく比企谷

 

「んでいろいろあって令嬢の方と主人公が惹かれあうわけだ、でも二人がここまで好意を見せてるのにそれになかなか気が付かないってのはこの主人公おかしくないか?」

 

それを聞いた雪ノ下は何言ってんだこいつという顔をする

それに気が付かず比企谷は言う

 

「なあ雪ノ下、お前はどう思うよ?」

「比企谷くん、あなたは一回鏡を見ることをお勧めするわ」

「意味が分からんな」

比企谷は顔をしかめて話を続ける

 

「んでだ結局令嬢と交際するこになりお互いの家に報告に行くわけだ、そして両家の親から猛反対を食らうと」

「うむ、身分違いということで特に令嬢の親の方から強い反対が来るのだ」

「それは…あるかもな」

比企谷はちらっと雪ノ下を見る

 

「ま、まあそれでだ、そっからの展開にまた言いたいことがあるんだが」

「うむ、この後の展開がこのラノベの肝なのだ」

「肝じゃねぇよ、なんで駆け落ちとかしてんだよ、こいつら高校3年だろ、せめて高校卒業しろよ!なんで我慢できねぇんだよ!しかもこいつら頭いい設定だろ!実は勉強ができるだけの馬鹿なのか?」

 

「そこは色々葛藤があったことを書こうとしたが何しろ我にはこういう経験が無くてだな、うまく書けなかった」

 

「そこを書けよ!肝なんだろ?んで駆け落ちした二人は北へと旅立ちついた先が北海道って北に行きすぎだろ!」

 

「そこはまあ我には北海道に叔父がいてな、夏休みとかに遊びに行くから情景が浮かびやすくてな、それに逃亡者は北に行くというのが定石らしいし」

 

「逃亡者って犯罪者じゃないんだから…つかついた先で運よく夫婦でやってる小さな町工場の社長に拾われてって雇ってもらえたってご都合主義もいいところだろうが」

 

「ああ、それもだ、叔父の兄弟がまさにそれでな、小さな工場を経営してるんだが、跡継ぎいないから自分の代で工場を閉めないといけないといけないと言っていて、我も叔父に連れられて見に行ったことがあってな、猛烈にスカウトされた、無論断ったが誰でもいいから来てくれないかとか言っていたな、頭が良くて品行方正なら履歴書いらんとか言ってたな」

 

「え?そうなの?こんなご時世にもの好きもいるもんだな、つかそんなのは例外中の例外だろう、不特定多数に見せる小説にそれ書いてもご都合主義としかみられんぞ」

 

「我もそう思うがこうでもしないとこの二人に未来はないだろう、駆け落ちものって大体が悲壮感漂うものばかりではないか」

 

材木座と比企谷が言い合ってる最中雪ノ下が割り込んでくる

 

「材木座くん、その工場の話は本当なのかしら?」

「本当だが、雪ノ下殿、いかがなされた?工場経営に興味でもおありか?」

「いえ、そういうわけではないのだけれど…」

 

「ま、雪ノ下の工場経営の話は置いておいてだ」

比企谷が話を戻す

「令嬢と主人公が6畳一間風呂なしトイレ共同のボロアパートに一緒に住むことになるようだが、令嬢にはこんなクソ狭い部屋で生活なんて無理だろ、少しは考えろよ」

 

「あら、私なら好きな人と一緒ならどんなに狭くてもボロでも構わないわ」

「それは雪ノ下だからだろ、雪ノ下なら確かにどんな環境でもやっていけると思うが普通に考えて無理だろ、風呂無いんだぞ?」

 

「それなら心配いらぬ!近所に銭湯がある設定だからな!抜かりはないわ!」

材木座が口を挟む

 

「まあ確かに一緒に銭湯に行ってる描写あるけどさ、赤いタオルをマフラー代わりにした彼女って、これ神田川だよね?彼女の優しが怖かったとか完全に神田川の歌詞パクってるよね?まさかこれが書きたかったの?」

 

「うむ、我の親父殿が好きでな、我も歌えるぐらいよく聞いたのだ、ちょうど情景がマッチしてることに気が付いて入れた、後悔はしていない」

 

「あら、私もこの歌好きよ?比企谷くんにはこの良さがわからないのかしら?」

 

「雪ノ下まで…もうわかったよ、百歩譲ってこれは良しとしよう、んでしばらくの期間工場で働いてると幼馴染も押しかけてくるんだよな」

 

「うむ、これぞダブルヒロインラブコメの真骨頂だろう」

 

「真骨頂じゃねぇよ、幼馴染まで6畳一間って狭すぎるだろ、つか普通に考えて男の方はやばいだろ、色々爆発しちゃうよ?倫理的に問題のある行動しちゃうよ?」

 

「大丈夫だ、描写が抜けていたが少し広いところに引っ越している設定だ」

「いや広くても無理だろ、同じ屋根の下に年頃の男女同居とかってダメだろ」

 

「そこは主人公の頑張り次第だな、それに最後には両方と結ばれる設定だし」

「そこだよ!そこが一番の突っ込みどころだよ!令嬢を正妻にして幼馴染を公認の愛人とかっておかしいだろ、なにより世間様がゆるさんだろ」

 

「うむ、一般人ならばそうだろう、しかしこの段階まで来ると工場は主人公の頑張りで大きくなって社長になっている、権力者となれば愛人の一人や二人いてもおかしくなかろう」

 

「いやおかしいからね?いないのが普通だからね?それに社員に知られたら一気に信用ガタ落ちだよ」

 

「それは大丈夫だ、なにしろ学生時代に主人公を慕ってくれてた友人たちが続々と集結して会社を盛り上げてくれてるからな、事情を知ってる人で周りをがっちり固めてるから無問題だ、みんな幸せ大団円、これ以上何を望む?」

 

「そこも突っ込みどころの一つだよ!主人公嫌われ者じゃなかったの?なんで友人がたくさんいるんだよ?確かに駆け落ち前のエピソードで何人か登場してたけどさ、なんでそいつらが集結してんだよ、RPGのラスボス戦みたく怒涛の展開だよ。」

 

「そうはいってもおぬしだってボッチと言うくせに我とか戸塚殿とか友人知人は結構いるのではないか?」

「戸塚は別だ、お前はしらん」

「冷たい奴だな、まあいい、これでおぬしの評価は終わりか?では雪ノ下殿お願いする」

 

まだいろいろ言いたそうな比企谷を尻目に材木座は雪ノ下の方へ向く

「私からは…」

 

 

~~~~~~~~~

 

 

一通り評価が終わり、いつものようにコテンパにされた材木座は席を立つ

「毎度のことながら貴殿らは厳しいな、ではラノベを回収しよう」

そういいコピーを回収しようとしたが

「いやこれはこっちで捨てるからいい」

「私も自分で捨てるからいいわ」

なぜか二人とも原稿を渡そうとしない

 

処分の手間が省けたと材木座は奉仕部を後にするが階段付近まで来たとき

「ちょっと待ちなさい」

振り返ると雪ノ下が材木座をいつになく真剣な目で見ている

「な、なんでしょうか?」

「先ほど話に有った工場の連絡先と場所を教えなさい」

「へ?本当に工場経営に興味が?」

「あなたの意見は聞いてないわ、教えるの教えないの?どっち?」

 

どんどん雪ノ下の目つきがけわしくなってくる

「い、今はわからぬ、家に帰らぬと」

「では連絡先を交換しましょう、光栄に思いなさい、私の連絡先を知っているのはこの学校でも数人だけよ?あと余計なメールや電話をしてきたら社会的に抹殺するから覚悟してね?」

 

本当は胸がときめくはずの女子との連絡先交換がなんでこんな脅迫じみた展開になってるんだろう、そう思いながら材木座はビクビクしながら連絡先を交換し、家に帰ると二度とかかわりたくないと思いつつ即座に工場の連絡先をメールした。

 

その一週間後比企谷八幡と雪ノ下雪乃は学校から姿を消した。

 

 

 

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