二人がいなくなったことに始めに気が付いたのは八幡の妹の小町だった、
朝は普通に学校に行くといい出て行ったのにもかかわらず夜になっても連絡もよこさない上にこちらからいくら電話をしても全くでない、
あれほどブラコンの兄と連絡が取れないのは異常だと感じ知り合い全員に連絡したためだ、その際雪ノ下雪乃から返信が全くないことに疑問を感じたことから雪ノ下の失踪も発覚したため大騒ぎになった、何しろ地元では名士の御令嬢が同学年の男子とともに消えたのだ。
警察関係はおろか雪ノ下建設のあらゆる関係者が地元を奔走し足取りをつかもうと躍起になったが千葉駅でそれらしい制服姿の男女を見たという証言を最後に足取りは全くつかめなくなってしまった。
学校でも大騒ぎになっていた、渦中の雪ノ下雪乃は学校でも指折りの有名人である、対して比企谷八幡も別な意味で有名人であったので
なぜあの二人が?と噂が噂を呼んでいた。
「なぜこんなことになってしまったのだ」
材木座はつぶやく
「我はラノベを見てほしかっただけなのに」
しかし今更どうしようもない、言ってしまえば行動したのはあの二人の勝手である、こちらには責任が無いともいえるが行動の引き金を引いたのは自分という罪悪感があった。
いっそのことラノベのことを先生とかに言った方がいいのだろうかとも思ったが彼らの選んだ行動を尊重しようとする思いもあり、黙っていることにした。
そもそも材木座は比企谷と違い正真正銘のボッチである。
親しいものは学校にはいないため奉仕部とのつながりも誰にも知られていないのである。
教室では原稿用紙に向かって一人ニヤニヤしてる変人というのが周りから見た彼の印象であるため今回の騒動に関係してるとは誰にも全く気が付かれる心配は無かった。
そんなおり、材木座一家の夕食時に義輝の父からうれしい?ニュースが聞けた
「義輝、叔父さんの兄弟の工場を覚えているか?ほらあのスカウトされそうになったとこ」
「覚えてるがそれがどうかしたのか?」
「うむ、あの工場にお前と同じぐらいの年の妙なカップルが来たそうだ」
「ほうほうそれで?」
「女の方は美人で男の方は目がちょっとおかしい人相だったそうだが、男の方が工場に来るなり「ここで働かせてください!」といって土下座したんだそうだ」
表では平静をよそうが、無事工場にたどり着いたのか、よかった
噂の中には心中したとか言ってる人もいたのですごく心配してたんだぞ
と心の中で思う義輝
「んでその男女だいぶ訳ありみたいで名前以外はどこから来たのかとか一切教えてくれないんだと」
そりゃそうだ、つか名前教えて大丈夫なのか?
「んで名前もなるべく他人には口外しないでくれとのことでな俺も教えてもらってない、つかこの話自体家族以外にするなと言われている」
「結局訳有カップル雇ったのであろうか?」
「それがそのカップル、試に働かせてみたら働きぶりがすごいから即採用したんだと、なんでもあっという間に工場の資料の整理やら紙資料を電子データ化したりして呑み込みも早いし礼儀正しいし、叔父さんもどっかの御令嬢と御子息が駆け落ちでもしたんじゃないかって笑っていたよ」
八幡は一般家庭だから叔父さん半分正解だ
「住むところも昔従業員がいたとき寮として使ってて今はアパートとして貸し出してるところがあるからそこに住まわせてるんだそうだ」
「まさかそこはもしや風呂なしトイレ共同とかではあるまいな?」
「さすがに今のご時世それはないよ、八畳一間の1Kの普通のアパートだってさ、一人一部屋のつもりだったけど二人一部屋で十分ですと言って受け付けなかったそうだ」
ふむ、神田川は実現することは無さそうだな、現実問題として風呂が無いのはきついし共同トイレってのもちょっと嫌だしな
「避妊はしろよって言葉で二人とも顔を真っ赤にしてたそうだがな」
そう義輝の父は言いゲラゲラと笑う、どうも酒が入ってきてるようだ
友人をダシにした下ネタで盛り上がりたくは無かったので早々に食事を終えて自室にこもる
これから我はどうすればいいんだろうか
何しろ味方になれるとしたら我しかいないのだ
彼らの為になんかできることは無いのだろうか、考えても出てこないので宿題を済ませて早々に寝ることにした。