ガンダムアーキテクトレイヴンズ   作:人類種の天敵

9 / 10
鉄血のシュバルツグレイズでオラクルとか再現できるんじゃ…と思った、唐突に。
因みにガンプラで好きなのはジェスタやガンダムサバーニャ、ムラサメにAOZにでてくる機体は軒並み大好きです。ヒロインのロスヴァイセちゃんも大好きです。ショートヘアハァハァ


ガンプラバトルカップオーメル ③

 

 

 

「じゃ、行こうか」

 

『………!』

 

『………!』

 

右手に持ったレーザーバズーカを赤い機体へ、左手に持ったアサルトライフルを深緑色の機体へ銃口を向け、前方に加速しながら速射する。

 

二機はそれを易々と避けて左右から回り込むように機動を取ってくる。

 

「まあ、そうするよな。こっから加速するぞー」

 

呑気な声にレーザーキャノンの嵐をのせる。

深緑色の機体はとても素早く、宇宙フィールドでは独特なフェイント、そして機体カラーリングのせいもあってかなり視認しづらい。

もう一方に気を取られてると攻撃の回避がしづらくなるのでまずは赤い方から潰す。

 

「いつまで避けきれるかな?」

 

ビームキャノン、分裂ミサイル、レーザーバズーカ、アサルトライフルと選り取り見取り、赤いカラーリングだから狙い易くて嬉しいよ。

 

『くっ!』

 

赤い機体は苦戦してる。

なにせ大雑把にばら撒くビームキャノンに気を取られてると分裂ミサイルが懐近くに抉り込んでくるしレーザーバズーカは一撃喰らうだけでも致命傷、んでアサルトライフルは確かな弾幕となって回避機動を邪魔立てする。

 

このまま赤い機体を潰そうと思ったが、どうやらもう1人の方はゆっくり潰させてくれないらしい。

 

「チッ、これはステルスか?」

 

耳で捉えたミサイル独特の加速音に複眼を向けて回避、フレアを飛ばすにも距離的に撃ち落とした方が良いと判断してアサルトライフルで撃ち落とす。

返す刀でレーザーバズーカを背後へ。

 

「やっぱり読んでたか」

 

レーザーバズーカの一閃は深緑色の機体に直撃した。

俺がステルスミサイルを避けると読んで回避した場所に待ち構えていた奴の読みをこちらが逆手に取ってやった。

そのまま追撃とばかりにビームキャノンを連射、ヤツのショットガンが爆発する。

 

「ん!?」

 

しかしヤツはそのまま片方のショットガンを乱射して急接近してきた。

相手の背後を取りながらショットガンで固め打ちしてくるのがコイツのスタイルとばかり思っていた俺はその行動に反応が遅れ、ショットガンとロケットの猛攻をプライマルアーマーで受ける。

 

「しまった」

 

俺の命綱とも言えるプライマルアーマーが剥がされた。

 

此処はMA形態になって引くべきか迷ったが、目の前に迫る敵機は俺を逃してはくれないらしい。

ならワザと接近した方がもう一方も手出し出来ないはずだ。

 

「はっ、お望み通りとことんやってやるよ!」

 

レーザーバズーカのフレームをヒートドブレードに、そしてアサルトライフルを銃槍モードに変えて深緑色のガンプラとストレイドの距離は零になる。

 

ストレイドの頭部に向けられたショットガンの銃口をMARVEで突き上げて弾き、レーザーバズーカを振り上げる。

 

しかしヤツは空いた手のひらをそっとストレイドの右腕に合わせると最小の力で横にいなして強烈な膝蹴りを喰らわせてくれた。

 

「反応がダンチだ」

 

読みの速度も尋常じゃない。

しかし、だからと言って脅威にはならない。

 

レーザーバズーカを横に薙ぎ払い、ランスを振り下ろす。

ヤツの機体が機動重視で装甲が薄いのは分かっていた。

高温に熱されて赤くなったレーザーバズーカのフレームがバターのように深緑色の腕を切り取った。

そしてMARVEのランスがそのコックピットを頭部と共に叩き潰すーーーーー

 

「終わりだ」

 

『ーーーーーー試合終了オオオオオオオオオオオオオオオ!!?』

 

MCの叫びに追従してプラフスキー粒子が回収されていく。

周りの景色も宇宙から無機質なバトルフィールドへと姿を変える。

 

「………」

 

バトルフィールドを見下ろす。

ストレイドが振り下ろしたMARVEは深緑色のガンプラの頭部に触れるか触れないかの距離で止まっている。

つまり、目の前のガンプラはまだ生きている。

これはどういうことだ?

 

『試合終盤!森選手と南選手のぶつかり合いは相討ちとなり、Aグループ決着となりましたぁぁぁぁぁぁ!生き残ったのはカロンブライブ〝ファイヤーバード〟フォグシャドウ〝シルエット〟レイヴン〝ストレイド〟となります!』

 

観客が大いに湧く。

とても広いバトルフィールドの中央にはプラフスキー粒子の効能を失って身動き一つしないガンプラが3つ。

 

そのうちの2つ、寄り添うように重なるガンプラの片割れを手に取ろうとして気付く。

 

「へぇ、一歩間違えれば俺の方がやられてた訳か」

 

ストレイドのコックピットに突き立てられたショットガンの銃口。

プライマルアーマーに防御力を依存しているストレイドもまた、装甲は薄く、意外と脆い。

 

プライマルアーマーが剥がれ切ったこの時、ショットガンの一撃を受けて膝を突いていたのは俺だったのかもしれない。

 

「素晴らしい戦いだった」

 

機体と同じ深緑色のジャケットに身を包んだ人影、こいつがフォグシャドウらしい。

フォグシャドウはガンプラをケースに収めると、静かな微笑みを讃えて握手を求めてきたので俺もその手を取る。

白くほっそりした手つきと予想に違わない柔らかい手だ。

俺の不躾な視線に気付いたか、フォグシャドウは手をブラブラとさせると。

 

「操縦する分には関節周りがこれぐらい柔らかいと繊細な微調整しやすくなる。慣れると小刻みのフェイントで相手も釣られやすくなる」

 

と、解説してくれた。

これがフォグシャドウの機動を見失ったカラクリらしい。

 

「オーメル大会ではお互い味方同士。どんな戦いになるか、期待してる」

 

「こちらこそ」

 

フォグシャドウと入れ替わりに握手を求めてきたのはカロンブライブだ。

気さくな挨拶をしてきたからフランクな態度の奴かと思えば「これで勝ったと思うなよ!」とチンピラ紛いの捨て台詞を吐いて来たのは少し笑った。

カロンブライブは今回焼き鳥屋を出店してるらしいから後で葵を連れて行ってみようか。

 

「兄さん。お疲れ、様です」

 

「トガ兄!お疲れー!」

 

トイレでマスクを外して元の姿に戻ると紅葉、葵と合流した。

 

 

 

 

レイヴン(烏丸渡鴉)〝ストレイド〟vs. フォグシャドウ〝シルエット〟& カロンブライブ〝ファイヤーバード〟

 

結果:引き分け




LRの方じゃズベンはモリに空中切りされるんだったっけ?その後リムにやられそうだけど……モリカドルェ。

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