事の始まりは、会社で夜中の12時頃まで残業し仕事が終った時の事だった。
帰ろうと椅子からたった瞬間、腹に激痛が走る。
俺はこのままだとまずいと思い、すぐにトイレに向かった。
しかし、会社のトイレの扉には「故障中」の三文字が書いて張り紙があった。
――あかん、漏れる……
この時間だと、会社近くの店は営業していない。それすなわち、トイレを借りられないという事だ。
俺は必死にトイレを借りれる場所の可能性がある場所を考えた。
そして、ある一つの結論にたどり着く。
――ここから徒歩30分もあるが駅なら……
俺は、腹をさすり、徐々に糞を防ぐ壁が崩壊してきてる尻を抑えながら歩き出した。
かなり不格好だが、辺りには人は見当たらない。
路地裏に入って野糞するという考えが頭を過るが、人がいないとはいえ尻も拭かないでパンツを履きなおすことは汚すぎると思い、そのまま進むことにした。
駅にたどり着くころには、尻は決壊寸前でいつ漏れてもおかしくなかった。
俺はこのペースだとたどり着く前に漏れると思い、最後の力を振り絞り走り出した。
壁が崩れていく中、「トイレ」と書いてあるプレートが見えた。
俺はプレートの張ってある角を曲がった先にあったドアノブに手をかけ手首を回す。
「ガチャ」という音とともに純白の白いトイレが姿を現した。
――助かった……
俺はトイレに座った後、ドアを閉めた。
俺はトイレの個室で尻の力を緩めながら安堵した。
安堵していると、忘れていた残業の疲れが襲い掛かってくる。
便座の温かさもあるせいか、眠気も出てきた。
個室で一人、倉沢 孝弘は目を閉じた。
目が覚め、顔を上げるとドアノブが目に映る。
――あぁ。俺トイレで寝ちゃったんだ……
俺は下を向いてため息をつく。その時に腕時計が目に映る。
針は8時を指していた。あと30分で会社を遅刻する時間だ。
「やべぇぇ!!トイレにいる場合じゃねぇ!!」
俺は尻を拭いた後、急いで個室を出た。
手を洗い、濡れた手をハンカチで拭きながらトイレの出口を出る。
出た先には、ファンタジー小説に出てきそうな剣士や、杖を持った魔法使いが広く天井が高い食堂のような場所で食事してたり、談笑してたりしたりという光景が広がっていた。
――あれ?俺は確か駅のトイレにいたはずだが……
どういう状況なのか理解できず、途方に暮れていた俺に女の人が声をかける。
「あら、見かけない人ですね。もしかして冒険者ギルドの新規入会がご希望のかたですか?」
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すぐに二話投稿します。